小咄

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くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

4月10日

 

 

 

【割烹 春一】


ひな「嫌な雨ですねえ」


彬羽「もうすぐ上がるだろ
(それで客が来るかは解らんが。)」


朱禅「暇もて余したら来るだろ。
常連も何が起こるか解らんで命がけの娯楽に来てるって奴等ばっかりだしよ」わははっ

彬羽「食い物屋は 本来安らぎの場だと思うんだが」うーん。

 


庵「ちゃーす! うわ時間ギリ
間に合ったー!」よしゃっ

ひな「庵さん 遅刻ギリギリとかどうしたんです 珍しい」あら。

庵「んーとさ。

そこで捕物やってて 下手人軍団が寄りによって芝居小屋に逃げ込んで
演し物めちゃめちゃにしたらしくて その怖い追っ手が長屋の屋根疾走してて そのー」


彬羽「店長すまん。早退する」

朱禅「おう。死人が出ない様 頑張れよ」

 

ひな「お客さん

来そうにないですね」はーやれやれっ

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 


粋「うおおお兄貴ストップストップ!追うのは良いけど降りて頼むから!!」だだだだだっ

白「こっちのが見晴らし良い」どどどどどどっ!


テオドール「見晴らしは最高かもしれませんがギャラリーが!!
めちゃめちゃ寄ってきております!てか追っかけられております!!」ひいいっ

白「へ?」


粋「Σ気付いてなかったのかよ!
舞台衣装ド派手なんだよ目立つんだよ!
そんなでんな目立つ真似したら そりゃ野次馬寄ってくるわ!!」

テオドール「お江戸あるある庶民は娯楽に命懸けに御座いま Σうおまた増えた!!」ひいっ

 


賊軍団(Σうおうっ!?町全体が追っ手状態!?)びくううっ

 


白「あ。ばらけて逃げた」むっ

粋「Σ兄貴頼むから穏便に!穏便にな!!めちゃ人居るからな!?」ひいいっ

白「火はダメか。

衣装が派手で目立つってコレ選んだのお前だろ 走りにくい」むう。

粋「Σごめんね!捕物前提で衣装選んでねえから!!」
※職場では見習い兼衣装係。

 

テオドール「ん?しかし 我が主が賊ごとき相手に走って追い付けないとは
あの衣装 鉛でも入っておりますので?」おや。

粋「Σ普通にクソ重いだけだっての! どこのバトル物だよ

本番でそんなの仕込んで何のメリットが Σあ。」はっ


テオドール「『あ』?」 

 

 

粋「兄貴ごめん!高下駄高下駄!!
ただでさえ走りにくい上 それ地獄太夫の姉ちゃんから貰った 置物用のクッソ重い奴!! 」

白「成る程 道理で走りにくいと思った」よいせっ

テオドール「Σなんか瓦バキャバキャ言ってたのそのせいに御座いますか!?」ひええっ

 

粋「いやおかしいと思ったら自分で脱いで!
つかそれで走るて凄えな」ひええっ


白「良し、軽くなった」ぽいっ。

粋「Σぎゃー!クソ重い鈍器投げんなあああ!!」

 


ぱしぱしっ!

黒子しゅたっ!!

 


テオドール「Σおお!」ぱちぱちっ!

粋「Σいや誰!?」ひいっ

 

テオドール「芝居小屋の黒子さんでは?」

粋「Σ職場外なのに連れてきたの!?」えええっ

 


賊A「うおちょっ!あだだだっ!」ひいいっ


テオドール「あ。逃げ送れた賊を次々捕縛。
なかなかの腕のようで御座います」おおっ

賊B「Σこんの派手野郎共が!
疾風の権蔵一味の恐ろしさ見せてや Σおぶっ!!」

高下駄ごぱっ!

どしゃあっ!!

 

野次馬「おおーー!!」ざわっ

 

粋「Σ兄上 加減加減!!」ひいいっ

テオドール「黒子さんの高下駄クラッシュからの瓦に顔面コンボ 綺麗に決まりまして御座います。」おおっ

 


白(俺は一応加減してるんだけどな) うーん。

 

野次馬A「すっげー また芝居小屋の出張演し物かい?」

野次馬B「いや今回は本物の捕物みたいだな

演目潰されて主演がお怒りでそのまんま大暴れよ」わははっ

野次馬C「おお。あの見世らしいや

おう兄ちゃん やっちまえー!」わははっ

 

 

粋(Σ受け入れられちゃう うちの店のイメージよ!!)

テオドール「そしてまたギャラリーが増えられましたね」うわ。

粋「あ。マジだ

うわどうしよ かなり大勢逃げてってたけど」ちらっ。

 

 


白「・・・」ぼそぼそっ

黒子「・・・」ひそひそこくこくっ

 

テオドール「何か御相談されておられますね」おや。

 

 

 

ひょいすたっ。

 


黒子(大嶽丸)「此処は囮を引き受けてやる。
お前等で追いかけて捕まえろ  との事だ。」 顔の布めくりっ。

 

テオドール「Σ貴方何をやっておられるので御座いますか!?」


大嶽丸「Σしゃーないだろ!
高所作業の黒子が落っこちて怪我したんで 身軽な代打が欲しいと引きずりこまれたんだ!!」

粋「山猫だし 確かに落ちても大丈夫だろけど
え?引きずりこまれたって
お前何処で何してたんだよ」ええー。

 

 

大嶽丸「お前等の所のからくり娘に捕まったんだが?」むすっ。

粋・テオドール「Σあ。」はっ

 


コマ『私の出番のある日に演目を潰す等 万死に値する。』 

内蔵バズーカがしゃしゃんがこんっ!

 

賊軍団「Σ!!!」

 


テオドール「Σそう言えば 本日は目次捲るからくりも目玉の1つに御座いました!!」ひええっ

粋「Σコマ ストップストーップ!!」

 


コマ『ふぁいや。』

 

 

 

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石燕「あーやっぱ駄目っす
あっしの目で追跡出来んのは 妖怪の居場所くらいっすねえ」ふう。

挿音「だな。
なんか噴煙上がってっから 見当ついたけどよ」うっわ。

 

石燕「しかし 挿音さんが出てくるって事は さぞかし有名な盗賊っすか?
もしくは江戸城に侵入した賊とか?」

挿音「両方。」キセルぷはーっ

石燕「Σえ゛」


挿音「近頃調子こいてる盗賊共が 調子乗りまくって江戸城の宝物庫に侵入したんだよ ・・財政難だし何もねえけど。

んで、幕府の威信にかけて全員泣かすって事でよ」はーやれやれ。

 

千様「あー それでドッカンドッカン言ってるの放置してんのね」成る程っ

家康「馬鹿にされたって天海キレてるんだろうねえ」あちゃー。

 

 

与一「命知らずにも程が有るな」ひええっ

石燕「なんて言うか

人間ってのは 暇するとマジで何するか解んないすねえ」あーあ。

 

 


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粋「逃げたの追っかけて来たら えらく町外れに来ちゃったなあ

まあ 人が居ないなら安心して暴れられるから良いっちゃいいけど
何此処 取り壊し予定地って書いてたけど?」きょろっ

 

テオドール「老朽化した元長屋等を纏めて撤去する予定なのでは。

あ、此方に御座います!」たたっ

粋「え?なんで解んの?」

テオドール「さっきあのにゃんころに引っ掛かれた賊がおりました!
血の匂いで御座います!」


粋「Σおお さすが吸血鬼!!」おおっ

 

 

 

賊C(Σげ。変なガキ共連れてきちまった!) ひそっ

賊D(まずいな
我等が此処を拠点にしてると幕府に知られたら) ひそひそっ

賊E(問題なかろ
此処は戦国の時 無計画に増築に増築を重ねた 何の法則も無い言わば巨大迷路。

道を知っとる我等ならともかく あの様な者共 入ったら2度と出られんわ) ふふんっ。

 

 

 

テオドール(最悪 変化して1人で飛んで逃げると致しますか)ふむ。

粋「Σ何で空見上げてんの?
つか 何此処どっちから来たっけ!?

あ、そうだ 兄貴みたいに屋根に登れば Σどうわ!!」ずぼっ!


テオドール「老朽化してるので普通に無理だと思われます」

粋「Σ早く言えよ!!」けほっ

 

 

テオドール「しかし超巨大迷路とは
我が主が来られておられず不幸中の幸いと申しますか」

 

粋「それは同感」うん。

テオドール「絶対 ワケ解らんルートで迷子になられます あの方。」うんうんっ

 


粋「つか俺等もどうするよ?

逃げ込んだし此処が根城なんだろけど」

テオドール「? 単にややこしい所を通って追っ手を撒こうと言うのでは?」


粋「いや こんなおあつらえ向きのそうねえもん。
崩れるわ迷うわ普通じゃ入りたくねえだろ?

絶対奴等此処に住んでる スラム育ちの勘だな。」きょろっ。

テオドール(何気に謎スキルのレベルの高い御方に御座いますねえ)わお。

 

 

粋「さて本気でどうしよ。
根城が解ったとは言え 此処で捕まえろって言われてもなあ」うーん。

テオドール「しかし頼むと言われてしまいましたので
私 我が主の命は必ず果たすがマイルールに御座います

あ。あちらから血の匂 Σうっおおおう!?」どしゃーっ!

粋「Σ古井戸あぶねえええ!!」ひいっ

 

 


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彬羽「ほう。と言う事は」ふむ。

石燕「偶然見つけたんすけどね

町外れに強い妖怪の気配が2つ
普段化け物も寄り付かない所っす。
このタイミングって事は」

彬羽「あの2人か

上出来だ」良し。

 


石燕「お役にたったんなら何よりっすけど

あの人等助けなくていいんすか?」ほれ。

 

 

 

 

ドゴメシャアアっ!!!

 

野次馬「おおー!」ぱちぱちぱちっ!

 


大嶽丸「おそらく逃げ遅れたのはコイツで最後だが

さて、どうする?」


白「うーん。」ちらっ

 


野次馬A「おお 捕物片付いたみてえだな。」ほー。


野次馬の子供「終わり?終わり?」ねえねえっ

野次馬B「お開きか? それとも何ぞまだあるのか?」期待の眼差しっ

野次馬おばさん「アンタそんなん言ったら 引っ込みつかなくなるだろ

いやー 良い見せ物だったねえ」あははっ

 

白・大嶽丸(引っ込み辛い。) うーん。

 


大嶽丸「これだけ野次馬が集まると はい終わりと退きにくい物が」チラッ

白「だな。
此処じゃ幕引けないしな」困った。

コマ『お後がよろしいようでー で良いのでは?』カタタッ

白「それ俺が言うのか?」

コマ『お客さん方 どんな顔して見送れば良いのか解らないの。になりますね』カタタッ


大嶽丸(表情筋死滅してる能面ヅラにやらせるのも微妙だが 俺がやるのはもっと嫌だ) ううっ

 

白「よし。仕方ない」すちゃっ

大嶽丸「ん?それは」


白「プロなめるな
こんな時の為に 備えくらいあるんだ」どやっ。

コマ『侍が いざと言う時切腹する的な。』成る程っ

大嶽丸「Σ例えが不吉!
いったい何を Σえ」

 

 

煙玉どむっ!!

野次馬どよよっ

 


煙もうもうっ

 

 


大嶽丸「げほっ!
え?何を Σえ!? あああ!?」きょろっ

 


野次馬A「Σおお!変わり身!!」おおおおっ!

野次馬おおおー ぱちぱちぱちぱちっ!


野次馬のおばさん「あらあら黒子さん 派手な羽織着せられちゃって」あははっ


大嶽丸「Σあの野郎っ

だああ1人だけ置き去りにされたああ!!」どちくしょおおおっ!

 

 

彬羽「芝居小屋に回収頼むか」

石燕「そっすね。
黒子さん 泣いちゃいそうっすし

つかコマさんまで一緒に居ねえっす さすが。」きょろっ

 

 


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粋「やっべえ マジで解んねえ
いっそ 壁壊して帰って仕切り直すか」うーん。

テオドール「で、御座いますねえ
風化してボロボロに御座いますし。

粋さんが頑張れば数枚破壊くらい可能かと「うわ手伝う気ゼロ。」

 

テオドール「私にそんな体力が有るとお思いで?」おや。

粋「うんごめん。その姿だと怪我するだけだからやるなマジでやんな

つかそのまんまだと怪我するんだから 血液アンプル飲んだらどうよ
そしたら壁ぐらい行けるだろお前?」


テオドール「迷子になってる間に落としまして御座います。」ふっ。

 

粋「Σマジで!?」えええっ

テオドール「先程 いい加減迷子もダルいんで脱出を試みましたが まさかの胸ポケットに穴がっ

悪い事はできない物に御座いますっ」くうっ!

粋「Σさらっと見捨てようとしたの暴露!!「Σしゃーないで御座いましょう!
私変化しても所詮大コウモリに御座いますよ!?人抱えては飛べないので御座いますよ!?」

 


粋「え。うわマジでかどうしよ

待てよ 壁壊すにしてもどっちの方向? どんだけ枚数?

待て待て待て待て 確か左手を壁に着けたまんま壁から手を離さないように歩くと迷路から出られる的なのを家康が言ってたような」えーとえーっと

テオドール「ものごっついうろ覚えな上 それ柱に御座います。ぐるぐる回っております
落ち着いて下さいませ」どうどうっ


粋「えっと じゃあ右手「どっちでも同じで御座います」あーもうっ

 

 


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【立ち入り禁止地区 外】

 


彬羽「ふむ。
この中から奴等の気配がすると」

石燕「あくまでそれっぽいのっすが

あ、めちゃめちゃ動いてるっすね。
動き倒してるっすね 確実にあの人等っすね」霊視モードっ


彬羽「この中は迷路状態らしいからな。 迷ったか

ふむ。人間らしき気配もするな と言う事は」ほう。


石燕「人間の気配は解らんっす。

にしても ボロい壁の塊を 更に壁で囲うって
さっさと崩せば良いのに 変な事してるっすね」

彬羽「そりゃ こう言う時の為に置いてるからな」

 

石燕「はい?」

彬羽「犯罪が置きやすい『町の近く』に 人目につきにくく隠れやすい場所を置いておいてやるとどうなる?」


石燕「あ、成る程そう言う」

 


彬羽「そう言う事だ。 幕府も馬鹿じゃねえ

離れてろ  怪我するぞ。」

石燕「Σえ」

 

 

 


【その頃内側】

 


粋「Σよっしゃ!居たあああ!手前等尋常に殴られろやあああ!!」
どどどどどっ

賊軍団「Σのわーっ」びくっ

 

テオドール「とっとと大人しく捕まって 出口へ案内致しなさい!!」石おりゃっ!

賊F「Σシンプルに痛い!!」あだだっ

 


賊D「かかか隠れろっ!
こいつ等はここの地理には詳しく無 Σ石痛いわーっ!!」うがあっ!


テオドール「ならば どりゃあ!!」

番傘がすんっ!

賊D「Σぶっ!」鼻血ぶばっ!


粋「Σテオこらヤケになんな! お前それ晴れて来てるのにっ」

 


テオドール「Σ日光ーーっ!!」灰ざらっ

賊軍団「Σぎゃーっ!!」うわああっ

 

 

粋「あーもう そこで大人しくしとけよ」あーはいはい。

 

賊D「え。ちょ化け物!?」ひええっ

 

粋「うん。化け物だから 怖い事になる前に 頼むから道教

賊軍団「Σおばけーーっ!!」うわああっ


粋「Σ至って普通の反応っ!!

いや待て Σん!?」

 

 

ゴッ。


賊DEF「Σげふうっ!?」

メシャッ!

 


粋「Σえ。何!?」ひええっ

 

隠れてた賊「Σなんだ!?何事だ!?」

賊G「Σうお!なんだこの穴!?何が飛んできた!?」壁の穴っ


粋「うわ わらわら出てきた。

え。ちょい待てよ
今これ飛んできたのって ガレキ?何処から
え?壁の   穴?」嫌な予感っ

 


壁ごしゃあっ!!


賊軍団「Σおぐうっ!!」 どしゃあああっ!


粋「Σ割れた壁が飛んでくる!?」ひいいっ

 

 

賊H「Σうおお壁から離れろおおおっ!」

賊I「離れろって 周り全部壁 Σがふっ!?」どしゃあっ

 


粋「え?え?何これ何これ

Σうおおおあぶねえええ!!」ひいいっ

 

 

 

 


石燕「成る程。
内側は脆い壁だから 外の新しい壁諸とも吹っ飛ばしゃ 内側までまとめて凪払えると」うわ。


彬羽「そう言う事だ。」ふう。

石燕「いやアンタ 壁何枚抜きっすか 馬鹿力こわっ。」引。

 


彬羽「中に隠れてるんならこれで一気に駆除すりゃいいだろ

一応死なん程度に加減してるつもりだしな。」

石燕「普通に即死レベルだと思うんすけど。

つか、中に粋さんら居ると思うんすけど そっちの方は」

 


彬羽「・・・Σあ」はっ

石燕「もしもし?」


彬羽「あ、あいつらはその

しぶといし そう簡単には死なねえだろ」冷や汗っ


石燕「了解っす

んじゃ 塗り壁軍団で周り囲って残りはプチプチ駆除するっすかねー。」具現化どろんっ

 

 

 


テオドール(灰)(蘇生のタイミングが掴めなくて御座いますっ) ひええっ

 

賊K「落ち着け!この穴から出れば逃げられ
粋「Σやめろお前等!
のこのこ出ていったら狩られる!! ゴジラが居るぞ!」ひいいっ

賊L「Σ幕府ゴジラも勝ってんの!」ひええっ

粋「おう!だからもう歯向かうな!
お前等の敵う相手じゃねえから!!」必死っ

賊軍団「ヤッベエええ!国家なめてた!!」ひえええっ!

 

 

 

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