小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

3月31日

 

 

 


【町外れ 某屋敷】

 

 

粋「うわ。こんな山の中に立派な屋敷」きょろっ

テオドール「見事な竹やぶに御座いますね。
夏場 蚊が凄そうで御座います」うわー。

 


白「なんだ かぐや姫でも護れってのか?」茶菓子もぐもぐっ

じい様「Σおお!さすがは天海様よりご紹介頂いた御方
解りますか!」おおおっ


粋「Σ居るの!?かぐや姫!」えええっ

 

ばあ様「いえ例えです例え
子供の無い私達にとっては ほんにかぐや姫の様に可愛い子で」ほほほっ


白「実際のかぐや姫は凄い地雷女だもんな」うん。

じい様「おや、うまい事をおっしゃる
まあ確かに 昔話のかぐや姫は男を破滅させる魔性の女ですなあ」わははっ

 

粋(そういや兄貴 かぐや姫に会ったこと有るとか言ってたっけ)ああうん。

テオドール(月から脱走でもされたので御座いましょうか?)

 

 

ばあ様「昔話の方はともかく 私達にとっては可愛いかぐや姫
故に名前も かぐや と言いますのであまり言わないでくださいな」あのー。

粋「Σげ。そりゃ失礼しましたっ!」ひいっ

 

 

白「で、護れって事は なんだ?こっちのかぐや姫も 月から迎えが来るのか?」

じい様「いえ それが月からではなく その」ごにょっ

 

 

 


【その頃 庭】

 

かぐや「でねー。わたしねー 竹藪に『育てて下さい』ってお手紙と一緒に捨てられてたらしいの」


彬羽「それは難儀だな」うわ。

一二三「大丈夫だべ! 
血の繋がりとか 結構どうにでもなるべ!」ぐっ。

 

かぐや「そだねー
 一二三ちゃんもパパのお仕事に連れて来て貰っちゃうくらいだもんねー」にこっ

一二三「いや。おらはその内嫁さんになるだし」

かぐや「へ?」

 

彬羽(子供には子供。
やはり連れて来て正解だったか)うんうん

※聞いてない

 


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ばあ様「すみませんねえ

おじいさんが急にぎっくり腰になってしまって」


粋「あーいえいえ
まさかの足痺れたからの 足崩しますで絶叫にはビビッたけど 全然大丈夫です

こっち寝かせりゃ良いんすかね?」どっこらしょっ

ばあ様「はい すみませんお願いします」ぺこりっ

じい様「うーん うーん。」ギックリっ

 

 


テオドール「で、結局 何の為に呼ばれたので御座いますか?」ひそっ

白「いきなりじいちゃんギックリで聞きそこねたけど
ここのかぐや姫を何かが連れてこうとしてるのは間違いないと思う。
魄哉の頼みだし」うん。

テオドール「魄哉さん 毎度行けば解るってノリの方に御座いますからねえ」苦笑。

 


白「そう言う事だから 何か変な気配がしたら

ん?」

テオドール「Σこれは 墓土の臭い!」はっ

 

 

 

粋「Σあああ兄貴オバケ出たああ!!!!」襖すぱーん!

テオドール「毎度捻りの無いリアクションに御座いますね」うわ。

粋「Σ捻りの有るリアクションて何!?」

 


白「で、何だお前

かぐや姫の生みの親か何かか?」ずばりっ

幽霊「Σえ。いえあのっ」びくっ


粋「Σ怖がれとか言わないけど せめて最低限のデリカシー!!」ひいいっ

 


テオドール「成る程。病か何かで 娘さんを育てられない理由があったまんまお亡くなりになった感じに御座いますか?

お気持ちは解りますが 育ての親のお爺さんお婆さんがポックリ行くので軽々しく化けて出るのはいかがかな物かと」

 

幽霊「だいたいそんな感じですが

あの 何で本を構えてらっしゃるので?」えーと。

テオドール「攻撃的なバケモノであった場合 我が主に害が及ぶ前に聖書のカドでガツンと「Σ地味に痛そう!!」ひいっ

 

 

粋(Σあ。オバケよりテオのが怖い)

白「怖くないだろ?こんな物」な?

粋「・・うん。なんか複雑だけど」ああうん

 

幽霊「あの ホントすみません
とっくに召された身ですし あの子を影からチラチラ見てるだけで良かったんですけど
最近ちょっと心配で」びくびくっ

 

テオドール「はい?

・・ん? かぐやさんを護れと言うのはお母様の幽霊から と言う事では?」おや?

幽霊「あ、いえいえ 私多分ダイレクトに目撃されたの今日が初めてですし」


粋「へ? て事は」

 

 

白「なあ、今お前の娘は何処だ?」

幽霊「Σはっ!!」

 

 


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麻呂「いよっしゃああ!! 我が君の忘れ形見ゲットおお!

これで後見人として一気に都の有力者よ!!」わははははっ

 

かぐや「Σぎゃー!へんたーい! おじいちゃーんんん!!」びええっ

一二三「Σかぐやちゃーん!!」うわああっ

 

 

麻呂「わははは大丈夫ですぞ姫!
さあさあこんな汚い山奥は捨てて都でデビューですぞっ

うりゃ走れっ!」牛の尻べしっ!


牛「Σぶもーっ!?」

御者「Σちょ殿 そんな事したら Σうわああ牛いいっ!!」うわああっ


牛「Σぶもおおおおおっ!!」どどどどどどっ

かぐや「Σうわーん!」びええっ

 

一二三「たたたた大変だべっ」おろおろっ

 

 

 

じい様「かかかぐやああっ」よろよろっ

粋「Σうっそ!まさかの人間から護れのパターン!?」うわっ


麻呂の家臣「お前等! 逆らうと命は無いぞ!!」ぞろぞろっ

 

白「邪魔くさい 泣かしてやれ」

粋「Σえ。」

テオドール「かしこまりした。

さて、幼女誘拐 変態野郎の皆様方。
私 場数踏んでおりませんので加減は苦手に御座いますよ」血液アンプルぐびっ

 

 

ばあ様「あ、あのー」おそるおそるっ

白「実は 天海から頼まれて来た陰陽師だ」しーっ

ばあ様「Σあ!そう言う!?
あの方式神ですか!!」おおっ


粋(Σ息をする様に嘘を着く役者の鏡!!)

 

 

 

 

麻呂「ん?なんぞ 皆追ってこんな
牛ごときに追い付けず情けのない

のう姫様。ほらほら怖く有りませんぞ?
ちゃんも御者もおりますし」ほほほっ

御者(Σ無茶言うなよ! 事故らん様に必死だわ!!)あわあわっ

 

かぐや「じぃじとばぁばの所に返してえええー!」うわーん!

麻呂「おやこれは異な事を
あのようなボロ屋

ん? おい。なんか牛停まっとらんか?
おい え。ちょっと 何恐ろしい物見たような顔して


Σひいっ!!」

 

 

彬羽「人がちっと目を離した隙に何してやがんだロリコン変態野郎。」ゴゴゴゴゴゴっ


牛の角がしっ。

牛「Σぶもー!ぶもおおおっ!」じたばたっ!


麻呂「Σ片腕で突進牛停めるって何いいーーっ!!!」ひいいっ

 


肩がしっ!

麻呂「Σひっ 何 後ろ!?」ぞわっ

 


幽霊「うらめしーやああっ!!」くわっ!

麻呂「Σおおお松殿おおおおっ!!」うわあああっ!

 

 

粋「カラスの前で 一二三と同じ年頃のガキに手出すから」あーあ。


白「なんだ 知り合いか?」

幽霊「生前私が仕えていた御方。
つまりかぐやの父の部下です」ひゅーどろどろっ


白「あ、身分差って奴か」成る程っ

幽霊「はい。それで出来ちゃったとバレたら追い出されて野垂れました」どろどろっ

粋「あの、娘の前でそんなん言っていいの?」冷や汗っ


彬羽「安心しろ。
幽霊は 基本生前関わりの深かった奴とは話せんし見えん」

粋「あ、そう言えば Σ牛担ぐなよ!」びくっ

 

 

テオドール「片付きまして御座います
全員命は取っておりませんので御安心下さい」バサッ!

麻呂「Σひいいいなんまんだぶなんまんだぶっ」ガタブルっ


白「じゃ 後はコイツか」ふむ。

麻呂「Σ!!」

 

彬羽「普通にどついても大して抑止力にならないだろ
コイツの生まれを考えたら 次々こんなのが来てもおかしくねえしな」

かぐや「へ?」

 

 


彬羽「と、言うことで 提案なんだが」

幽霊「はい?」

 


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【閻魔殿】

 


こーちゃん(閻魔の孫娘)「Σえええ!
それでその母ちゃんのお迎え 保留になったの!?」

閻魔「まあカラス君達にはお世話になってるしねえ」うん。

 

 

 


ばあ様「あんな事件が有ったのに かぐやは元気だねえ」のほほんっ

じい様「だねえ。

それより ワシ、最近女の幽霊が見えるんだけど」

ばあ様「あ、それ 陰陽師さんがつけてくれた かぐやの護衛さんらしいよ?」

じい様「ああそう言う。 わしゃてっきり

まあ美人じゃし 何でも良いか」かかかっ

 

 

 

彬羽「関わりの深いかぐやには見えなくても その他には普通に見えるからな」

一二三「過保護な守護霊様だべなあ」成る程にこにこっ

 

 

 

 

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