小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

1月25日

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粋「あのー 兄上、質問なんすが「3つまでな。」

粋「Σどこのランプの精!?
あーもう答えてくれるだけマシかっ

ぶっちゃけこのトリオって事は またロクな事じゃ無いって事だよな?」

白「お前 仕事行く時も芝居小屋この3人だろ
見習いの癖にそんな嫌なのか?」えー

粋「Σ質問に質問で返すの無しで! はぐらかされる予感しかしない!!」



白「小知恵ついたな。ロクな事かどうかは人による?」ちらっ

テオドール「で、御座いますね」うん

粋「いや毎度なんでお前は知ってんの?」

テオドール「毎度察してるだけに御座いますよ」荷物よいしょっ


粋(何その荷物!え、ちょ やっぱまたヤバいの!?
聞かない方が良いパターン!? うわ質問後2個有るけどどうしよっ)


白「あ、そうそう
めんどいから要望も数に入れるな。
さっき質問に質問で返すの無しにしたから後1つだ」すたすたっ

粋「Σえ 何その変則ルール」

白「煩い 俺がルールだ」すたすたっ

テオドール「さすがで御座います 常人では出来ぬ傍若無人っ」感激っ

粋「はいはいはいはい絶対真似すんなよ!!
じゃもう良いや!はい最後っ俺らどこ向かってんの!?」ちくしょおおおっ


白「・・・温泉?」えーと

粋「なんで疑問形?」


白「お前自分は質問に質問で返すのは良いのか?」むっ

粋「Σ俺に聞かれても答えようがねえもんそれ!!
てか何!?妖怪温泉すぐ行ける所にあんのに なんでこんな山の中つかヤバいよなそれ絶対ヤバい奴だよな!?」
白「質問3つ終わったから答えない」ふふんっ

粋「Σあああ怖じ気づいた俺のバカー!!」だあもうっ



テオドール「あ、とかやってる内に見えて参りました!!
ほらアレではっ」



朽ち倒した廃屋どーん。


テオドール「・・コレ、建物に御座いますよね?」えーっと

粋「Σどう見てもお化け屋敷いい!!!」ひいいっ



白「今回は鋭いな
このボロ屋解体しようとすると オバケが出て工事の奴等脅かすとか何とかで
でもこのままだと住んでる奴等も潰れちゃうぞって事で 話してダメなら叩き出せって話だ。」

テオドール「成る程。それで聖書持っていけと言われたので御座いますか」納得。

白「お前のはそれ祓っちゃえって事だな 最終手段な」うん。



粋「あの 帰って良い?」真顔。

白「ダメだ 交渉とか話し合い出来るのお前くらいだろ。」きっぱり

粋「Σそんなら始めにそう言って「言ったら逃げるだろお前。」



テオドール「あ、拗ねられました。」


粋「うう。交渉ならカラスがやれば良いのに
そもそもあいつ副官だろ なーんで来てないんだよ」じめじめっ

白「来てもバカラス駄目だと思う
あいつ動物に怒れないし」

粋「・・動物?」へ?




白「オバケが出るとは言ったけど
本物のオバケなら建物潰れても問題無いだろ」しれっ

粋「Σあ!何かが化けてるとか!?」はっ

白「ほら、ヒント出してるのにいつも気が付かないなお前」

粋「Σだから毎度解りにくいってば!!」



テオドール「だ、そうで御座いますよ」

晴明「ほう。狐かタヌキかはたまたムジナか
」ほうほう



粋「いやお前 当たり前みたいになんで居るの?いつ生えたよ」

晴明「いつ気付くかとわくわくしながら着けとったが 全く兆しも見えんので自分で出てきたわ」葉っぱクモの巣だらけっ


粋「お前暇なの?」えええ

晴明「暇だ」きっばり。




白「なんで着いてくるのかと思ったらテオが呼んだのか?」

テオドール「いえ 何かオバケ退治的な話ぽかったので念の為相談致しましたら聖書持ってけと」
白「あ、それ晴明に言われたのか」成る程。


晴明「さーて。ではボロ屋に突入と行くか
稀代の陰陽師がおるのだ。大船に乗った心持ちでおれビビり小僧。」ふふんっ

粋「いやもう何でも良いけどさ
ま、専門家がいるなら色々安心か」ほっ



晴明「うむ。我を崇めよ む?戸が重いな

ふんっ!!」


ばきゃばりん ずぼっ!

晴明「Σどっわああああ!!!」

粋「Σぎゃああプロ1発目で落とし穴に落ちた!!」ひいいっ



白「玄関の前で踏ん張ったら底抜ける旅館て何だ」

テオドール「まず何故にそんな所に穴があるので御座いますか」ええー。





間。





白「獣臭い」ふんふんっ

テオドール「あ。ひょっとして ここに住み着いてるその何かの巣穴で御座いますねかね?」手ぽんっ



粋「生きてっか?」よいこらせっ

晴明「獣臭くて鼻曲がるわ」ドロッドロッ


白「お前も狐なのにか?」

晴明「Σこげな泥の中に住んどる奴と一緒にするでないわ!!」むかっ





テオドール「しかし中はやはり真っ暗に御座いますね
私は夜目が効きますので大丈夫に御座いますが。」

白「俺も暗いとほら目光るし」動物の目っ

晴明「おお。お前もか」目玉ペカッ


粋(Σ俺だけ真っ暗ーっ!!)




テオドール「なんなら手お繋ぎ致ししましょうか?」えーと。

粋「幼児じゃねーし! コレくらい大丈夫 Σあ。」

ばきずぼっ!


晴明「中は入り口以上に床ヤバいぞ」

白「変な意地はるから 」あーあ。


テオドール「こんな所であまりからかうと危険に御座いますよ?

粋さーん ご無事に御座いますかー?」穴に呼び掛けっ


しーん。


一同「ん?」





粋「ぎっやああああああああーーーっ!!!!」



テオドール「下に何か居た様に御座いますね」あちゃー

白「よし。足場悪いし明るくするぞ」炎ぼぼっ

晴明「出来るなら最初からやってやれ
つくづくたちの悪い兄よのう 」むう






ーーーーーーーー




【床下の穴】






妖怪「お、おばけー」 ほらほらっ

粋「Σぎゃー!ぎゃー!!!」ひいいっ



白「怖いか?あれ」困惑っ

晴明「完全にパニクっておるのう」うーん。


テオドール「えーと 父と子と精霊のみ名において
おやめなさい」

聖書の角でがんっ!

妖怪「Σあう゛っ!?」



白「あれってああやって使うのか?」

晴明「あの吸血鬼の場合信仰心ゼロなんでな
もはやただの精神集中用アイテムじゃ」


粋「Σ助かったけどバチ当たるからやめようホントに!!」

テオドール「カドは結構武器になるので御座いますよ?」ええー


妖怪(Σ何この人達!!)たんこぶっ






間。






イタチ「Σえええ! ここ住んでたら危ないんですかっ!?」がーん。

晴明「うむ、故に意地はらんと引っ越した方が良いぞと言う話だ」

白「お前ら人間が言っても信じないだろうしな」うん

イタチ「うわー マジですか
そうとは知らず これは失礼をっ」ぺこっ

粋「あ、いやいや
つかイタチってこんな喋るんだ」へー

テオドール「ゾンビなんかも意外と喋りますし「うん聞いてないし聞きたくねえよ」


晴明「何故に化け物の血が入っとるのに ここまで化け物が苦手なのかのう」うーん。




白「で、ここのオバケってお前だけじゃないよな?
沢山出るって話だし」

イタチ「あー ここ結構化けれる獣多いんですよ。
そもそも個々に住み着いてたのが凄い年期の入った化け物で 怖いのに化けて人脅かしてずっとこの辺縄張りにしてたんで そういう系統が集まっちゃった的な?」

晴明「成る程。 それで合点が言ったわ
穴に落ちた時もこの私が獣臭いとしか解らんかった」ふむ。

イタチ「あー種類色々ですからね
臭い混ざってますねそれ」はいはい




晴明「ふむ。となると奥に行くと古びた獣がおると
さて、知っておるとは思うが念の為。
野生の生物の住みかに侵入したとなると厄介ぞ 奴等は縄張りを荒らす者には容赦せぬ
人を脅かし棲みかより遠ざける辺り そこそこ好戦的でも有る様だしな。」


白「やっぱバカラスの読みが当たったか」ふむ。

粋「お? という事は」



白「えーとな。 ちょっと念入りにぐるぐる巻きにしてるんだけどな

あ、晴明大丈夫かな」

晴明「ん?何がじゃ」


白「コレ飛天に作って貰った特殊なエサらしくて
野生の動物 特に狐やタヌキやイタチなんかのめちゃめちゃ好きな匂いのする奴らしくて

マタタビやった猫みたいにぐでんぐでんになるらしいけど大丈夫か?」真顔。

晴明「なってたまるか。そこらの狐と一緒にするなたわけ」むかっ


テオドール「本当に大丈夫に御座いますか?」

晴明「あのな、氏より育ちぞ?
私は半分は狐とは言え何百年と人の世界で暮らしておるのだ 今更そんな物で醜態晒したりはせぬわ」

粋「えーでも 狐は狐だろ?
変な事になる前に外出てた方が良くね? 」

晴明「血の半分がモノノケの癖してモノノケにビビり倒す御主が言うか?」

粋「Σう」



白「じゃ 注意はしたし開けるぞ。
どうなっても自己責任な」包みびーりびりっ

テオドール「万一何かやらかしても 見なかった事に致しますので」

晴明「いらん気遣いだ」ふんっ




白「よし 凄い厳重に巻かれてた」ふう。

粋「Σうげっ何だこれ臭っ!!」

テオドール「Σうわ コレはキツ ん?」



どどどどどどっ


粋「奥から?」ん?



鵺「ごろにゃああああっ!!」へべれけっ

粋・テオドール「Σっぎゃーーっ!!」ひいいっ


白「なんだあれ」きょとん。

晴明「鵺 じゃな。
ワケ解らん物の代名詞とされる妖怪で
猿の顔に狸の胴体、虎の手足を持ち 尾は蛇という
いや私も始めて見たわ」ほほう




鵺「ごろごろっ」すりすりっ

粋「Σぎゃー!捕まった!!」ひいいっ

テオドール「Σなんかめっちゃ懐かれて御座いませんか!?」

粋「Σなんで!? ちょ離 ぎゃああ蛇の尾が巻き付いてくるううう!!」


白「ビビりなのに何でかあの手のに好かれるんだよなあいつ」

晴明「あーおるのう そういう奴」うんうん。


白「あ、さっきのイタチもゴロゴロしてる。
晴明は平気なんだな」ちっ

晴明「舌打ち聞こえたぞ
だから言ったであろう そこらの獣といっしょにす 何じゃ?」



白「ちょっと 頭触ってみろ」

晴明「へ? Σはっ!?
うわあああなんじゃこりゃあああ!! 」もふっ


テオドール「うっわこれは見事な狐耳「Σこのトシでケモミミはアウトじゃろ!!」ぎゃああっ




白「やっぱ本能疼いちゃったか」あーあ。

粋「Σえ 何 晴明オモロイ事になってんの!? 暗くて見えないっ」

晴明「見んで良いわ! 鵺に絞められておけ!!

おいどうしたら引っ込むのだコレ!」

白「ん?俺に言われても「御主はいつもツノ引っ込める時どうしとんのじゃあ!!」パニック!


テオドール「あの 白さんの事ですから何も考えて無いと思われますよ?」どうどうっ

晴明「Σそうじゃった!!」がーん

白「え? 晴明なのに戻り方解らないのか?」えええ。





ーーーーーーーーーーー







魄哉「仮にも妖狐で陰陽師が『狐の大人しくなる御札』の存在忘れてるって何なんですか」ぷぷっ

晴明「Σ喧しわ! 腹がよじれる程笑いおって!!」きしゃああっ



魄哉「あ、まだ安定して無いんで興奮するとまた耳飛び出ますよ?」

ぴょこんっ

晴明「Σだああああ!!!」



シロ「そもそも何だ そのピンポイントな札は。」困惑っ

千様「平安時代ってよっぽど狐が騒いでたのねー」あらあら。





晴明「くっ! お前らに関わるとロクな事がない
数百年どうと言う事は無かったのに 尾に続いて耳まで」くううっ

家康「あの 言ってる端から尻尾出てるんだけど。」苦笑

晴明「Σだから何でじゃい!!」もふっ





彬羽「効き目が強すぎたか。」うーん。

白「飛天のだしな」

蒼月「安全面が気になるレベルだよね。ここまで来ると」ちらっ






粋「あの兄上
コイツだけ まだへべれけみたいなんだけど。」困惑っ

鵺べっったり。


白「モテて良かったな」

粋「Σいや無理無理!嬉しくねーよ!!」



家康「で、どうすんの?あの鵺ちゃん」

魄哉「んー。粋君に御執心みたいですし
普通に化け物の住んでる裏山へお引っ越しじゃないですかねえ?」

蒼月「良かったじゃん お隣さんだよ」

粋「Σ何が良いの!?」

鵺「ごろごろっ」すーりすりっ



晴明「まあ 元住んでた所はもう無理じゃしの
これだけ目立つ化け物じゃ お前らの目の届く範囲の方がだな」必死の平常心っ



白「ほら 煮干し煮干し」ひらひらっ

晴明「Σあーっ!!」耳尻尾ぼんっ

魄哉「こら人で遊ぶんじゃ ぷぷっ」後ろ向きっ

晴明「Σこんの鳥ガラが 覚えておれよ!!」きいいっ





小太郎「つくづく動物率高いなあ」わおんっ

石燕「犬丸出しの小太郎さんが言うんすか「狼な。」







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