小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

12月6日

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小太郎「お、なんだこのにおい」くんくんっ


テオドール「お正月用のかまぼこ作りの練習をしております」どやっ

小太郎「うん。どこから突っ込めばいいのかな」わおんっ


テオドール「何かおかしな点でも?」はて

小太郎「えーと、まずかまぼこは各家で焼かないな
てか作れないな」わんっ

テオドール「Σええ!おせちは各家庭で作るものでは!?」がーん。

小太郎「その理論だとごまめは魚とってくるか育てる所からだし
数の子とか大変だぞ?」


テオドール「お野菜はこちらの畑で採れた物のですが?」はて。

小太郎「いやそもそもおかしいのそこだけじゃないから」えーと。



家康「まあまあまあ
作れるならそれで良いんじゃない?難しいなら無理してなくて良いしー

で、お前は何してるの?」

白「火付け係したら 伊達巻も作るって言うから「うん。エサにつられて無いで御仕事行って
午前の部遅れるからね?」

小太郎「お前 自称下僕の癖に主上手く使うなよ」うわー。

テオドール「手伝って頂けると申されましたので」えー。




粋「Σあああ兄貴居た!
遅刻し Σぎゃっススだらけっ ええええ開幕前に取れんのこれ!?」ひいいっ

白「え?ついてるか?」

小太郎「偉いことになってるぞ」うん。

粋「だああもういい!
最悪なんか上から塗って隠す! ほれ行くぞ遅刻遅刻ーーっ!!」どたばたっ




テオドール「伊達巻作っておきますねー 行ってっしゃいませ」ハンカチふりふりっ

小太郎「ん?お前は行かなくて良いのか?」わんっ

テオドール「年末年始は家の手伝いを頼むと言われております。」

家康(年末の芝居小屋は戦場だからなあ)うんうん。





千様「あらいい匂い

今度は何作ってるのー?」ひょこっ

テオドール「かまぼこの試作品に御座います」にこにこ

千様「へー。こんな大きな窯で作れるのねー
てか焼いてるの?これ」

テオドール「本来焼く為の釜ですが これくらいの大きさなら蒸す事も出来るかと思いまして」

家康「結構見切り発車するよね」わお

小太郎「あ、でもいい匂いっ
なにげにちゃんと出来てる?」おおっ



千様「焼きたて楽しみねー


で、気になってたんだけど
ここの窯の前 こんな屋根あったかしら?」

家康「そう言えば」おや。

テオドール「この屋根は
前に少しくらい日傘置いて作業いけるのではと無謀なチャレンジをして灰になってましたら挿音さんが着けてくれたので御座います」ごきげんっ


千様「絶対ビビったわよね あいつ。」

家康「窯の前に灰はねえ」うわー

小太郎「パッと見 誰か燃え移って灰になったのか だよな」わおー。


テオドール「あー あの日風もほとんど吹いてませんでしたし。
普段は直立で灰になってるので崩れてこんもり灰になりますが
場合によっては人型のシルエット残した灰になりますからねえ」

一同「Σ怖ああっ!!」ひいっ


テオドール「でもって 火の扱いには重々気を付けろと これでもかと念をおされました」

家康「うん。テオちゃん大概どんくさいからね」

千様「また灰になってると思ったら 本気で燃えてましたとか有り得なくないから怖いわー」


テオドール「そこは大丈夫に御座います!!
万一引火したら 燃え尽きる前に自ら灰になればノーダメに御座います!!」どやあっ

小太郎「大丈夫って何だろうなあ」うーん。

家康「ま、気を付けるに越した事は無いから
手伝い要るなら無理しないで呼んでね?」


テオドール「かしこまりました。
で、他にも何かリクエスト御座いますか?
せっかく火を入れましたし 色々試してみたいのですが」

小太郎「はいはいはーい!ほらあの西洋の話によく出てくる鳥の丸焼き!
あれ食べたいっ」わんっ

テオドール「窯の入り口が大きいので鶏肉さえ有れば出来ますが」

小太郎「Σマジで!?」きらきらっ


千様「あら 良かったわねー」

家康「鶏肉ねえ。ちょっと其処らで捕ってこよか?」

テオドール「あの、その護身用の 小型銃でで御座いますか?」

家康「これだとほぼ外さないよ?」

千様「何かしら こう何となく嫌だわ」うん。


家康「えー、繊細だなあ」

小太郎「ごめん。俺もなんか嫌だ」わんっ

家康「Σ動物目線でもダメ!?」ええっ

小太郎「Σだってそれ 獲物捕る様じゃなく殺戮用だろ!?」ぎゃいんっ

家康「Σ違いますー 護身用ですー!」

千様「尚更ダメじゃない?」




家康「使える物は使えば良いのに
デリケートな現代人かあ 殿理解出来ない」ふかーいため息。


テオドール「戦国経験されるとこんな感じになるので御座いましょうかね?」うーん。

千様「殿は特殊だと思うわ」きっぱり。



家康「えー 臨機応変にしなきゃ生き残れない時代だったよ?
そんな細かい事言ってたら・・」

小太郎「ん?どした?」わおんっ





家康「はい。皆伏せて」銃じゃこんっ

テオドール「Σ曲者に御座いますか?」伏せっ

千様「Σ相変わらず戦闘体制入るの早いっ!!」
家康「よしテオちゃん そのまんま窯の火強くしといて。」

テオドール「Σ何を焼く気に御座いますかあああ!!!」ひいいっ







間。







白「あれ?かまぼこ作りやめたのか?」

小太郎「えーと。ちょっとトラブルが有って」

粋「ん?何? あいつ火傷でもしたのかよ」




小太郎「いや窯の前が取り込み中。」



家康「ほらほら 雇い主のお名前言わないとこんがり美味しく焼いちゃうよー?
うわ熱そうだね 何処から焦げて落ちるかなー?」

窯の 扉ぱかっ。


曲者「Σぎゃあああ! 言うっ言うからあああっ」ひいいっ


粋・白(あれって拷問器具だっけ?)うわー。


白「ん?で、テオは?」


千様「えっとね
殿の足元のアレ
先に焼かれた人の灰の役 エキストラしてるわ」指差しっ

小太郎「正確には家康が怖くて伏せたまんま灰になったんだけどな」わおんっ





粋「あいつ家のが危なくね?」うーん。

白「どこ行ってもさらさら崩れるし
目の届く所に置いといた方が良いのかな」困惑っ

小太郎「前から思ってたけど
この家でのテオのポジションって幼児なんだな」ああうん。







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