小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

1月8日

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小太郎「お!雪ゆきっー」わんっ

千様「あらー寒かったものねー」ぶるるっ

家康「まだ風きついねー
雨戸閉めといた方がいいかな?」がたごとっ



白「それは置いといて
海に遊びに行きたい奴居るか?」

家康「Σ置いとけません!!なんで雪の中海!?」ひいいっ

小太郎「Σ心臓凍っちゃうぞ!!」ぎゃいいんっ



白「うん。心臓凍っちゃう奴が出そうだから困ってるんだ
誰かカラオケ得意な奴居ないか?」

千様「えーと。まず解るように説明出来るかしら?」



彬羽「すまん。代わりに説明する」

家康「あー お前が出てくるって事は」

小太郎「妖怪絡みか」わんっ




彬羽「外国の化け物で セイレーンて奴を知ってるか?」

千様「えーと。何だったかしら?
名前からして綺麗そうな」うーん。

魄哉「人魚のお仲間ですね」ひょこっ

千様「あら?アンタまだ江戸城入れて貰えないの?」

魄哉「今度は昨日瓦が突っ込んだところに雪が降り混んで雪かきが大変らしくて」苦笑。

家康「お前の机周り呪われてない?」

魄哉「やっぱ呪詛返し要りますかねえ?」うーん。




千様「オッケー 続けて。」

彬羽「いや何か祈祷が始まってるが良いのか?」

千様「大丈夫よー あいつが呪われるのなんて日常茶飯事よー」

白「人間って怖いな」ふむ。


彬羽「そうか。なら続けるが

そのセイレーンがどうもこの国に入り込んでてな
近隣の住民が被害に遭いまくってんだ」

小太郎「ん?セイレーンてどんな妖怪だ?」

白「歌声で漁師を引き寄せて 船を沈めるもの。
らしんだけどな 本来は」

千様「ん?今回の子は何か違うの?」



彬羽「それが 通る船の漁師にカラオケ勝負を挑み
自分より下手だと船を沈めるワケの解らん自信家チャレンジャーらしい」困惑っ

千様・小太郎「Σはた迷惑極まりないっ!!」ひいいっ

白「雪国の漁師も宴会好きだから 挑まれたらのっちゃうしなあ」うーん。



彬羽「以上、死者が出てないのが不思議なくらいだ
早めにセイレーンのプライドをへし折って 自国に帰る様説得しなきゃならねえ。」

家康「面倒な事してないで捕まえちゃえば?
そんな強いの?」



白「さわったら日本の妖怪はセクハラ野郎って故郷で言いふらして訴えるって」むう。

千様「Σうっわ めんどくさい女!」むかっ


彬羽「通訳しながら何度かっ捌いてやろうかと」むかむかっ

小太郎「あーそっか 外国の奴だもんな
どんまい。」わんっ

千様「あら?漁師さん達は 言葉通じないのに何で歌勝負って解るの?」

彬羽「いわゆる身振り手振りボディランゲージと 後は船乗り魂らしい
よく解らん」困惑っ

小太郎「気合いで会話か 凄いな漁師」うわあ




家康「カラオケなら白がやれば良いんじゃないの?
無表情なのに童謡で人泣かせるレベルでしょ?」

白「違う意味で泣いてるみたいだな それ」

家康「うん。ぶっちゃけ怖いし」うんうん。

魄哉「あーまあ船で行くような海上は その、ねえ?」ごにょごにょ




一同(Σそういやこいつカナヅチだった!!)


粋「あの兄上 やっぱ俺頑張ろうか?」おずおず。

白「即沈む予感しかしない。」きっぱり

粋「Σ気を遣ったのにひっでえええ!!」




シロ「話は聞いた。

いっそ海に落ちぬよう事前に海上を凍り付かせておくと言うのはどうだ」きりっ

白「寒すぎて誰も声出ないと思うぞ」きっぱり。

シロ「Σしまった!盲点であったか!!」がーん。



家康「んー。んじゃ普通に歌で打ち負かして セイレーンちゃんに自力でお帰り頂くしか無いのかあ

じゃ、徳川の誇る七色の歌声 天海どう?」

魄哉「ハードル上げまくるのやめてくれません?

いえその。 ぶっちゃけ歌うだけなら勝てるとは思います が、」

千様「思いますが?」はて。



魄哉「冬の海の荒波の上とか 現地の人でもなきゃー絶対揺れでまともに歌えませんよね?」

彬羽「だな。ちなみに日本海の沖だ」

魄哉「Σあ。無理ですっ」ひいっ



シロ「徳川の権力を駆使して 揺れ倒す船の上で歌える海女、漁師等を募集選別してみてはどうだ?」

魄哉「今からオーディションですか?」うーん。




蒼月「ねえ。そのセイレーンて美人?」

白「俺の答えでお前の寿命決まるよなこれ。」


彬羽「蛇は大人しくしてろ。そもそも手前上手くもねえがネタに出来る程下手でも無い微妙なラインだろが」


家康「もうこれ どうにかしてセイレーンちゃん捕獲のが良いかもしんないね」

千様「そうねー。本気で死人が出るわ」うん。





挿音「ったくお前 女と見ると見境ねえな」キセルすぱー

蒼月「えー。だってつまりは海外の歌姫でしょ?
興味ない方がおかしいだろ」ちぇー



一同(歌わないだろうなあ。)うん。

挿音「おう 言いたい事あんならはっきり言えや。」


家康「バランス感覚は抜群なんだけどねえ」うーん。

魄哉(そもそも音痴なんですよね。)目そらしっ





石燕(与一)「そうか。私の出番の用だな」ずいっ


千様「Σ与一さん!?」

シロ「Σお前 日本海の荒波の上で歌えるのか!?」

石燕(与一)「甘く見るで無いわ

私の生前の上司を誰だと思っておるのだ!!」くわっ

挿音「義経ってのは海賊だっけか?」

石燕(与一)「Σちがーう!!」



魄哉「与一さんと言えば 波でユラユラの船の上の扇を打ち緒としたアレが有名ですが
その辺と関係が?」

石燕(与一)「何を隠そう。あれはな普段から大概船での移動に馴れておったからなのだ。
義経は奇襲が好きであったからな
荷に扮して船に潜んで移動したりと日常茶飯事で有ったわ」どやっ

家康「Σあ、成る程っ!!」おおっ


白「で、お前 歌は?」

石燕(与一)「抜かり無い
なんせ 移動中船の上とか何もないからな!!
どんだけ余興に歌わされたか! 下手だと容赦ないヤジが来るおかけで上達したわっ」はっはっはっー


千様「可愛がられてはいたのね。」ふむふむ

蒼月「俺には虐められてたみたいに聞こえるけどね。」うん


白「よし、じゃ頼むか」あっさり。

石燕(与一)「Σうお早っ!!」

白「ダメでも海にドボン俺じゃないし」

石燕(与一)「Σ確かにそうだが 落ちる前提やめいっ!!」



彬羽「意外な所でどうにかなりそうか
じゃ早速船の手配を「Σいやちょっと待て!」

彬羽「ん?」


石燕(与一)「私自身は行ける!行けるとは思う!
が、しかし この腹筋が無いに等しい石燕の体ではどれだけ腹式呼吸が出来るかっ

しばしボイストレーニングに時間を貰いた
彬羽「いや、こうやってる間にも被害出てるからな?」




粋「えーと。 どうしよ兄貴?」

白「んー。仕方無い

磯女辺りに頼んで 流氷に閉じ込めてそのまんま流すか
元々今年寒いから氷に乗って流れて来ちゃったらしいし」

一同「Σどこのアザラシ!?」

白「人魚の仲間なら帰ろうとしたら泳いで帰れるし うん、そうしよう。」うんうん


彬羽「いやそれは 流れた先でまた迷惑かけるんじゃ」

白「向こうの大将にチクっときゃいいだろ
時間稼ぎだ」すたすた。





千様「向こうの大将って?」

魄哉「海外のモンスターの場合は えーと

頭文字Sの方ですかねえ」うわあ。

小太郎「Σうわ、外国生まれで無くて良かった!!」ぎゃいんっ!




石燕(与一)「Σおい!やる気満々の私はどうしたらいい!?」

挿音「宴会の時役に立つからいんじゃね?」



千様「よし。外雪で暇だし カラオケ大会しましょうよー」

一同「Σ!!」




魄哉「僕は構いませんが?」にこにこ

家康「Σそりゃお前はね!
てか最後にしてね 他の人が歌い辛いから!!」


蒼月「つかジジイ 何その焦げた人形。」

魄哉「呪詛返しの人形ですよ
やっぱ呪われてたんですねえ おや怖い怖い」


シロ「確か呪詛返しとは。」

粋「かけて来た本人に万倍になって降りかかるんだよな」うわあ。



一同(深く考えないでおこう。)



魄哉「さて、すっきりした所で

はい、トップバッターシロ君お願いします」

シロ「Σえ!?ちょ 俺か!?」ひいいっ

小太郎「あ。俺遠吠えで良かったら代わりやるよ?」おろおろっ



粋「うわ、微妙に下手って言われた直後にコレかあ」

蒼月「マジで逃げたいね。」うん





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