小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

1月6日

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粋「だーもう!人間暇すると録な事しねえ!!」うがあっ


千様「どしたの?」

白「芝居小屋に変なのが乱入して来てな
無駄に派手な格好する奴は敵! 絹の着物等必要無い!とか大声でぎゃーぎゃーってな」

蒼月「それって絹糸の話?」

千様「確かに製造方法は残酷では有るのよねー

けど、カイコちゃん飼ってる粋君がそっちに怒ってるって事はー」ふむ。



粋「蚕蛾って絶対1人で生きられねえもん
世話される前提の生き物だから カイコ本人も仲間のそういうの納得してるしよ
外野がぎゃーぎゃーうっさいんだよ」けっ

カイコぱたぱた。


蒼月「ま、どっちにしても生きるには
その子みたいに妖怪化するしか無いもんね」うん。

千様「普通の蚕じゃまず無理ね」


白「上辺だけ見て関係無い奴がぎゃーぎゃー言うのは俺も嫌いだ
蚕が怒るんならいいけどな」うん。

千様「あら。白君がきっぱり嫌いと言うとか珍しい。」

粋「営業妨害で番所に突き出しといたけどよー
全然反省しねえの 何だよあれ」ぶつくさっ

家康「あー、自分が正しいと思ったら暴走するのが人間なんだよね ごめんね。」苦笑


白「ムカつくから一反木綿その他 布系妖怪1揃いに 遠慮無く脅かしていいて言っといた。
木綿も麻も何も着れなくなるな。大変だな

ビビってまっぱで飛び出して来たら また番所に捕まって今度こそお仕舞いだ。」くっくっく。

千様「Σまさかの計画的犯行!!」

蒼月「単純にお仕事の邪魔されてムカついたんだね。」ああうん。


家康「こっちは正しいとかそんなの無視して 邪魔するなら排除するだけどね。」

粋「そりゃ兄貴はそういう生き物だもんよ」

千様「こっちのが人生楽しそうでは有るわね」うん。



白「正月休みで暇なんだろうけどな

やたら他人の事に口出しする奴は嫌いだ」ふんっ

千様「あーよしよし。
白君に束縛その他はNGよねえ」




玄関がらっ



彬羽「だああ!胸糞の悪いっ!!」

シロ「まあまあ落ち着け 戸が壊れるわ」どうどう。



小太郎「Σぎゃおんっ こっちもお怒りで帰宅っ」



家康「お前はどしたの?」

シロ「いやちょっとな
いわゆるお上りさんが迷ったらしく道を聞きに店の方に来たのだが

あいにく準備中で俺とこやつしかおらず、俺は鍋の火の番頼まれておったので目が離せずだ」

蒼月「じゃバカラスが対応したの?」


彬羽「普通に説明してやってんのに 金出すから見逃せって何だ!」床だんっ!

小太郎「Σ玄関ミシって言ったぞ!!」ぎゃおんっ!!

白「そういう所だと思う。」



家康「あー。田舎から出て来たような子には 黒づくめ2メートルは怖いかも知んないね」うーん。

彬羽「Σ黒づくめじゃねえ!店内では制服着てるに決まってんだろ!!」

蒼月「あーあの丈合ってない奴ね」

千様「いちいち特注してらんないから 1人だけ七分丈デザインって事にしてるらしいわよ
有る意味合ってるのよ」



白「問題は目付きじゃ無いのか? 客商売なのに何人か〆てそうなのはどうかと思う。」

彬羽「役者業の癖に表情皆無の奴が言うか」むかっ

白「俺はちゃんと結果出してるし


蒼月「もうやめなよ。どんぐりの背比べなんだよアンタら。」






家康「今年始まって1週間と経たないのに嫌な目合っちゃったねえ」あーあ。

千様「前途多難な1年かしらねー」



白「もう多生の難には慣れてる気がするけどな。」

彬羽「言うな。 お前が言うと重い」

白「お前は胃に穴空き慣れてるよな」

粋「いやそれ8割兄貴のせいな」




石燕「お。 皆さんお帰りっすかー?

あれ いきなり喧嘩っすか?」


千様「そうなのよー。あっちもこっちもお仕事中に嫌な事あってピリピリなのよー」ため息





シロ「頭を冷やせ馬鹿者!!」くわっ

部屋中氷漬けっ


彬羽「蒼月がくたばるぞ。」氷ばきんっ

白「寒い」火ぼぼぼっ



石燕「あー そりゃ災難っすねえ

あ、よいしょっと」

家康「あの石燕ちゃん 蒼月足蹴はちょっと」

石燕「爬虫類はコタツに入れときゃ回復するんしょ?」

小太郎「日頃の恨みが滲み出てるなあ」うわあ。





石燕「んじゃ 荒んだ心に癒しを
隣の部屋をご覧くださいっす」

千様「え?何々?」


家康「隣?何かあるの?」
襖開けっ

シロ「ん?一二三が昼寝中か?」

小太郎「しっかり上かけて貰ってすやすやだなあ」わおんっ



石燕「皆さんに貰ったお年玉で前から欲しかったぽっくりをはじめて自分で買いに行って
見て欲しくて履かずに抱えて待ってたお嬢さんっす」



家康「あーこれは
娘溺愛するパパの気持ちが解るねー」あははっ

粋「・・薄給なのに張り込んでよかった。」じーん。

千様(やば。アタシお金無いからミカンあげたわ。)目そらしっ




家康「だってさ。癒された?」

白「うん。」即答。

彬羽「ま、まあな。」目そらしっ


千様「明日からも頑張ろうってなるパパの心境よね多分。
子供には勝てないわー」にまにま。

石燕「一二三ちゃんが反抗期になったら地獄っすけどね。」

家康「うん。怖いから考えないで置こうね てか言わないで。」



粋「つかお前もやったの?お年玉」

シロ「ん?何かおかしいか」

粋「いやお前も子供 あーそか元服はしてるんだっけか」うーん。

シロ「凍るか?」むかっ

千様「癒された直後に喧嘩しないのよー」




石燕「なお、残ったお金は将来の為に貯金箱だそうっす。」

シロ「Σ一気に現実的なっ!!」


石燕「幼児つっても女の子っすからね
女性はリアリストっす。」うんうん。

蒼月「えー何? アンタ引きこもり絵師の癖に語るほど女の子知ってるのー?」コタツずーるずる。



石燕「今度冬眠しかけたら鼻毛描くっすか」ふう。

蒼月「Σやめてよ!確認してたら鏡子ちゃんに見られちゃうだろ!!」 ひいいっ

石燕「だからやるんす。」きっぱり




千様「皆逞しいわー」

家康「うん。多少の難は問題ないねー」

シロ「多少か?」





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