小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

11月13日

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小太郎「今日暖かいな?」わおんっ

家康「だねー、雨だからかな?
ジトッとして生暖かいねー」

千様「あらホント 蒼月君がコタツに居ないわ」コタツめくりっ

シロ「完全に気温のバロメーターだな」うむ。



粋「居ないは良いけど何処行ったんだろうなー
油断してウロウロしたらまーた冬眠しかけんじゃねえの?あの蛇」


白「今のところ結構元気ぽいぞ」

シロ「ん?何処におるか知っておるのか?」



白「庭が生臭い」むう。

小太郎「Σぎゃいん! ホントに蛇くさっ!」

千様「それ本人の前で言わないであげてね」

家康「ん?つまり 庭で大蛇に戻ってたって事?」

白「だな。」うん

粋「えー 何でまた
最近アイツが戻るのってほぼ無いよな

・・Σえ?アレ?まさか この時期に?」




千様「暖かい内に脱皮一回済ましとこうパターンね」

白「脱皮直後に冷えたらそれこそヤバイはずなんだけどな。」うん

シロ「何故にギリギリの所で博打したがるのだ あやつは。」うーん。

千様「脱皮しとかないと窮屈なのかもよ?
小さめの袋に無理矢理詰め込まれてるようなものでしょ?」

家康「人型してても窮屈なのかな?」うーん。



粋「で、脱皮したなら本人何処だよ
凄え体力使うから 休息いるんじゃ無かったっけ?」きょろっ

白「脱いだ皮も落ちてないな」


シロ「ん?という事はだ。」




一同(上手く抜けられなくて何処かでジタバタしてる!?)ひいいっ


白「そうか。だからこっちの塀なぎ倒されて 何か引きずった跡みたいなのが」ふむ。

粋「Σうっお!分かりやす!!」

シロ「Σ待て待て待て! あんな大蛇が錯乱しながらその辺のたうっとるのか!?
さすがに騒ぎになるのではっ」



千様「前に彬羽君に聞いた話じゃ
そもそも脱皮失敗したら命が無いそうよ」顔面蒼白っ

一同「Σマジか!」ひいいっ

千様「だから 脱皮は慎重にって言われてたのに あの子は」ずーん。



粋「え。ちょっ
待て待て 状況を整理しよ」わたわたっ

家康「えっと。庭の惨状を見るに 蒼月が脱皮試みたのは確実だね」

白「で、皮落ちてないから多分まだ脱皮出来てなくて」

小太郎「脱皮失敗したら蛇っておしまいで」わおんっ

シロ「脱皮とは体力を消耗する物であり だ。」


石燕「更に 天気予報じゃこの後冷えるそうなんで 変温動物動けなくなるっすね」

粋「Σやべえどころじゃねえええ!!」ひいいっ



白「小太郎 ゴー」びしっ

小太郎「見付けたら知らせに戻る!」わおんっ


家康「石燕ちゃん 鳥居の上昇れば見える?」

石燕「何かの影になってなきゃ行けると思うんすがね。
あんだけデカイっすし 小太郎さんと反対側見てみるっす」

白「よし。石燕一人じゃ登れないし」がしっ

石燕「へ? ちょたんま Σうっぎゃー!!!」


粋「Σ兄貴!その持ち方折れる折れるっ
人間は脆いんだってば!!」ひいいっ




鏡子「皆さん何の騒ぎですか?」どろんっ

千様「鏡子ちゃん
うう、蒼月君は色々軽いけど良い子だったのよう」しくしく。

鏡子「Σ何故に過去形!?」

家康「千ちゃんちょっと落ち着いて」どうどう。



魄哉「あれ? 皆で何の騒ぎです?」ひょこっ




千様「遅いのよ保護者!!」くわっ

魄哉「Σなんで僕怒られてんですか!?」

家康「いやちょっと蒼月がね。

千ちゃんはちょっと落ち着いて。」


魄哉「蒼月君ですか?

あれ?また何かやったんですか? 変温動物がこの時期に」

シロ「いや、やったと言うかしくじったらしいと言うか」

魄哉「?

何ですそのハサミ」

シロ「引っ掛かっておるなら 古いものを切って引きずり出せば赤剥けになっても命は助かるかと
魄哉「Σ何の話ですか!?」



家康「いやあのね、落ち着いて聞いてね

実はその そこで蒼月が脱皮試みた形跡が有るんだけどね」

魄哉「はあ。やってましたねえ」うんうん


千様「それが 脱皮後の皮も蒼月君のも何処にも居ないのよおおお!
絶対何処かで苦しんでるのよおおお!!」涙腺ぶちーん!どばっ

魄哉「Σおおおおお落ち着いて!!」ひいいっ





彬羽「いや 蒼月なら
あの図体で庭で脱皮とか あちこち壊しまくるんで裏山に置いて来たんだが。」気まずっ

魄哉「盆栽何個か潰されたんですよ」ふっ


一同「「「おい。」」」



シロ「ん?じゃあこの塀が潰れておるのは?」

魄哉「本性久々で自分の大きさ忘れた蒼月君がうっかり倒した物です」

家康「へ?んじゃこの引きずった跡は?」


彬羽「そりゃ 盆栽ガシャンガシャン壊されながら仕事出来ねえと頼まれたんで
俺が馬鹿蛇担いで引きずって行った跡だ」

シロ「Σアレを担いでか!?」

彬羽「引きずらねえと持ってけねえだろ」

家康「いや。サイズと重さの問題だと思うよ」うわあ。


魄哉「頼んでて何ですが どこの神話だろうと思うような光景でした」うんうん。


千様「え? じゃあ蒼月君は無事?
今何処に?」

彬羽「裏山の蛇の谷だ。
あそこなら 常に生暖かいしこの気温なら問題ねえだろ」

魄哉「途中で脱皮やめるのって不可能らしいですからねえ
ホントお手数お掛けしました。」



千様「・・・。」

家康「だってさ。良かったねー」





千様「鏡子ちゃん!ちょっと!さっきの無し!!間違いよおおっ
あああ!鏡の奥で引きこもって出てこないっ」ひいいっ

魄哉「Σ何を言ったんですかちょっと!」

千様「だって!絶望的な状況だったんだもん!!」




白「あれ?バカラス 生臭いな

・・・あ、なんか大丈夫ぽいな」色々察し

彬羽「ある意味大丈夫じゃねえがな。」



粋「兄貴こら!石燕鳥居の上に置き去りにすんなよ!」

石燕「」ぐったり。







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【割烹 春一】




蒼月「なんかさー 一皮剥けたら皆スッゴい優しくてさ

なんだろね ますます艶々で魅力増し増しって事かな?」あははっ

朱禅「お前それ言いにわざわざ来たのかよ」


蒼月「何だよ 同じ蛇としてアドバイスしに来てやったんじゃん
冬前に一回ズルッとやっとくと スッキリするよ?」

朱禅「俺はそういうギャンブルはしねーの
春でいい。春で」しゃかしゃか鍋洗いっ

蒼月「何だよ せっかく教えてやってんのにさ

ねー。鏡子ちゃん?」手鏡っ

庵「? 返事無いけど?」


蒼月「うーん。何か怒らせる事したかな?
どれだろ?」

ひな「解らない時点でどうかと。」


朱禅「ほれほれ。良いから冷えてくる前にさっさと帰れよー」

蒼月「はいはい。俺はお前と違ってデリケートだもんね

あー 鏡子ちゃん返事くらいしてくれても良いのになあ」ため息。





シロ「むしろ好かれとるからそうなっとるのだと 教えるべきなのだろうか?」むう

粋「やめといた方が良くねえ?
全力で調子に乗るって こいつ」



ひな「ほらほらお迎え来ましたよー」

蒼月「Σマジで今日どしたの!?」


シロ「いや。何となくだ。」

粋「そうそう。何となくな」うん。





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