小咄

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くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

12月3日

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【割烹 春一】



朱禅「やっべ!どう考えて酒が足らねえっ!」ひいいっ

シロ「Σは!?年末だぞ!?
1番必要な物ではないのか!?」

ひな「今年気候がおかしかったじゃないですか
で、いつも仕入れてる所のお酒があんまり作れなかったみたいで。」うーん。

彬羽「米以外の材料 芋と麦焼酎でどうにかするしかねえか。」ふむ

シロ「うーん。飲まんので違いが解らんが 有るならそれしか無かろう」うむ。
庵「背伸びしなくていいよ未成年。」きっぱり



ひな「私もあまり飲まないんですが 麦とか芋ってお米のとどう違うんです?」

彬羽「いや、俺も人に言えるほど飲まねえからな。どうって言われても」



白「芋と麦は癖が強いんだぞ
米のは全体的にキリッとしてる。」入り口がららっ

一同(Σザルの大酒飲みさすがっ!!)

粋「そっか。兄貴全然酔わねえから味とか鮮明に解るよな

あ、昼飯適当によろしくー」

白「バカラスすぐ酒回って気持ち悪くなってるから味どころじゃないし
料理人としてダメだろ」

彬羽「Σ手前の肝臓がおかしいだけだろが!!
そもそも酔いもしねえのに何でガバガバ飲むんだ手前は!」
白「ノリ。」


ひな「癖ですかあ

じゃあ人によっては 芋や麦なら要らないって言うかも知れませんねえ」うーん。

粋「何?清酒足りねえの?
あー んじゃよ 挿音の実家の藩から送って貰えばよ?」

朱禅「へ?」

白「最近な 挿音の奴が江戸城警備の仕事忙しいから
あそこの9人の妹弟が寂しがってるって 日之丸に言われてちょいちょい遊びに行って

挿音「マジか。初耳だそりゃ」 キセルすぱー。


白・粋「・・・。」

挿音「んだよ。 忍が普通に飯食ってちゃ悪いのかよ」

庵「2人が入ってくる前から居たよ? はいよスタミナ定食一丁。」どすっ

ひな「そして店内禁煙です。」
挿音「Σあ。わりっ」



粋「えっーと。」目そらしっ

白「もういいや。
日之丸なんて6歳で当主で色々大変だから たまには子供らしい息抜き必要なんだぞ。
でもお前は抜けらんないし、それなら代打でいくかって事にした。」真顔。

挿音「うわ、お前に気を使われるとか大概だな。
年末休みレアだけどしゃーねえ。明日辺り行ってくらあ」昼飯もっくもく



粋「あーあ 兄上には言わないでって口止めされてたのに。」あちゃー

庵「いやー。結果オーライでしょ
やっぱ本物のお兄ちゃんのがいいだろし


てかさ、お宅のお兄ちゃんの方は 三日くらい前に事故って関節クラッシュしたのにあの藩までってどうやって遊びに行ってるの?」

粋「Σ何で知ってんだよ!?」ひいいっ


彬羽「喋ったか?」

シロ「いいや。診療所まで押し掛けかねんので黙っておいたが。」うーん。


ひな「庵さん、最近ちょっぴりストーカーなんですよねえ。」ボソッ

彬羽・シロ(Σちょっとか!?)




白「関節?
あー それなら 外れたのハメたら元通りだ。」

粋「で、当日ちゃんと舞台出たから凄えわ。
代わりに俺が病院送りになったけどよ」けっ

朱禅「何が有ったんだよ。」

彬羽「動物は病院嫌がるからな」

ひな「あー。」納得。


挿音「つか、普通は骨ハメて周りの筋肉やスジやら傷めてるもんだけどな。」もぐもぐ。





白「で、どうする?

話つけるなら早くした方がいいと思うぞ。
味は保証するし」

朱禅「あぶね忘れかけてたっ
酒なあ

ありがたいけど距離がなあ。
あの距離の輸送費考えたら赤字じゃ済まねえんだよなあ」うーん。

ひな「お役者仕事で舌の肥えてる白さんのお墨付き。
惜しいですねえ」ふむ。


挿音「つまり 日之丸の所酒余ってんのかよ?」

粋「みたいだな。
兄貴は理解してないぽいけど、秋の大雨で土砂崩れ起きて輸送路が潰れたんだと。
幕府の方からも加勢来て修復中らしいんだけど 地盤がヤワくて更に崩れるとか何とかでさ」

挿音「ほーん。」ふむふむ。




白「じゃ、運ぶ手が有れば契約オッケーなんだな?」

朱禅「そりゃな
こっちも困ってるし お前の舌を信用してっし。」




白「了解。 マヨイガ


ちりーん。


朱禅「Σその手が有ったか!!」おおっ

シロ「待て!まさか今か!?今からか!!」


白「一度じじいの家通らなきゃ行けないのがめんどいけどな 入るぞー。」

がららっ

焔「お前なー。爺ちゃん家を使う時は事前に言えってあれ程「納豆くさい。」むう

焔「そりゃ昼飯食ってんだもんよ」



ひな「お昼時にすみません。」ぺこり

焔「Σん? ほんと何事だよ」

粋「えっと 何だかんだで店がヤバイから
通路にここ使わせてくれって感じ かな?」

焔「は?」

彬羽「今回ばかりはすまん。改めて説明する
するから納豆を置いてくれ」怪訝っ

焔「なんだお前もか。 最近の若い奴は納豆ダメかよ」


庵「あのー。 おじいちゃん云々は置いといて

つまり ここと日之丸の藩を繋げて酒樽運び入れて、もっかい店に繋げて運び出す
だよね?

さすがに人手足りなくない?」

朱禅「あー。言い忘れてたけど、
年末年始の分一気買いしてえんだよ。
結構な量になんぞ?」

白「売る方は量なら問題ないはずだぞ?」

ひな「よし。彬羽さん がんばです。」

彬羽「Σ丸投げか!?」




挿音「しゃーねえ。 徳川忍軍緊急任務って事で」

粋「Σダメだろ! 完全に公務関係ねえだろ!!」

挿音「ついでにその土砂のあれやこれや調査してきゃ表向き問題ねえだろ
つーか、藩の財政ヤバくなったら幕府も困んだろ?」

ひな「小さな店1つの購入で財政潤うとは思えないんですが」

白「さっきの話で弟妹ら心配になったんだろ」

ひな「あ、なる程。
こっちがついでなんですね」ふむ




挿音「よし。人手どんくらい居るよ?
力自慢を3分以内に揃えてやらあ。」

彬羽「本気で徳川忍軍使う気か手前。」

挿音「頭の特権だろ?メシでも奢りゃ問題ねーって」

庵「問題ないの?それ。」うわあ。





焔「家に酒樽つめこまれる俺の都合はガン無視か」

白「いい酒だから じじいも正月用に買うと良いぞ」しれっ

焔「よし。ここぞとばかりに爺ちゃんに売り付けるなら正月遊んで貰らうからな。」

白「Σ!」びくっ

粋「じじいの勝ち。」うん。





シロ「盛り上がってる所大変申し訳無いのだが」

ひな「? どうしました?
そういやさっきから大人しいですね」




シロ「今回マヨイガが繋がっておる扉、厠の入り口なのだが」

ひな「Σあっ」

シロ「仮にも年末年始のだ!めでたい物を運ぶのにこれはこのような場所からと言うのはどうかと!!」

ひな「よし。幸い皆誰も聞いてませんし 見なかった事に 「Σこらあああ!!」


白「仕方無いだろ
玄関繋げたら外出られないし 俺らもうすぐ昼休み終わるし」

ひな「世の中ってのは都合悪い事には目をつぶるのも大事なんですよー?」




朱禅「えっと。このままゴリ押しで行くそうで、 うん。」

彬羽「負けるな店長。」

挿音「床裏も便所も忍にゃ大差ねえわ
ほれとっとと片付けんぞ」


焔「つーか、ここ便所かよ
飯食ってる人の自宅を便所に繋げんなよ 孫。」




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