小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

6月3日

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猫「にゃーん。」

シロ「ん?どうした?」




猫「にゃああーん。」振り返りっ

虎猫「にゃ」こそっ


小太郎「おっ 友達連れてきたのか」




シロ「ほう・・


オスか。 あのアホ飼い主 猫相手に喧嘩せねば良いが」うーん



白「呼んだか?」ひょこっ

小太郎「Σアホの自覚有り!!」ぎゃいんっ


白「猫相手に喧嘩なんてしないしない

けどこいつ小太郎見ても恐がらないし肝座って・・」


シロ「む?何だ?」




九尾「お。化け猫じゃな。
久し振りに見たのう」すたすた

白「お前喋れるよな?」


化け猫「あ。バレました?」てへっ

小太郎「Σすっごい流暢!!」




シロ「なるほど。
こんなのだから連れてきたと言うわけか」納得。

猫「にゃあんっ」








間。






千様「えーっと、お茶でいいのかしら?」

化け猫「大丈夫です。あ!でもぬるめでお願いします

『猫舌』なんで。」どやっ


千様「・・そうね。」うん


一同(ノリが若干ウザいな。)



蒼月「で、何?

化け猫って事はさー。 そこの大将に何か相談事?」



化け猫「いやー。それが話すと長くなるんですがねー」お茶ずずー

粋「おおすっげ。猫なのに背筋延びてらっ」おおっ

化け猫「茶すするのに猫背のまんまはむせるでしょ?」

粋「あ、成る程
んで、普段は猫背と」あっはっは



蒼月「全力で脱線すんな
早く話せよ」イラッ



化け猫「いやー。ちょっと尋ね人なんですけどねー

人間にこの人知んない?とかって話しかけられないでしょ?
ほら猫だし」

シロ「ま、騒ぎになるだろうな。」うむ


化け猫「んでー。どうしようかと途方に暮れて妖怪横丁の屋台で呑んだくれたところ

地獄太夫の姐さんに 大将にお願いすれば確実と薦められたっていう」



白「地獄太夫ホント何処にでも居るな。」

蒼月「つーか 全く長くないんだけど。」



化け猫「と、いう事で
ワシの普通の猫時代の飼い主捜して欲しいんですけど」


一同(Σそもそもそれ生きてるのか!?)





白「なあ。化け猫って何歳くらいでなるんだっけ?」ひそっ

粋「だいたい20年って聞いたけど
うわー。微妙なラインだなー」

蒼月「飼い主年寄りだったらキッツイね」

千様「仮に御存命でも かつての飼い猫がオッサン臭くなってるの見たらショックでどうにかならないかしら?」うーん。




小太郎「ちなみに飼い主ってどんな奴だ?」わおんっ

化け猫「いやーそれが解らんのですわ」

小太郎「へ?」

化け猫「ワシ捨て猫で。箱の中でミーミー泣いてるのを御主人が見つけてくれたんすがね

御主人も家で飼えない事情があるようで、自分のご飯をコッソリ持ってきて暮れてたっちゅー話で」



千様「あらー、それはもう一度会いたくもなるわねえ」

化け猫「ワシがある程度大きいゅうなっても変わらず可愛がってくれてたんですが
ある日突然おらんよなって

御主人のこさえてくれたイビツな小屋で待ってたんすが、
なんやお偉いさん達の馬に蹴散らされてもて 悲しくなって放浪の旅に出てそれっきりですわ」ため息。


粋「よし!ちょい俺捜してくるわ!」くわっ

蒼月「手がかりゼロでどうやって?」

粋「Σう」


シロ「気持ちは解らんではないが落ち着け。」




白「えっと まずそれどれくらい前だ?」

化け猫「さあ?猫に暦無いもんで」

白「うーん。」困惑



千様「これは難題かもねえ」

蒼月「清々しいほど手がかりゼロだよね」



小太郎「しかし急に居なくなったって
何かあったのかな?」うーん。

シロ「引っ越した、戦に駆り出された、体を壊した等色々考えられるが。」うーむ

粋「Σう。なんとなく悪い方向ぽいな」



化け猫「いや。戦はないでしょ
まだそんなトシじゃなかったはずっすわ」

千様「あら?子供?」


化け猫「そうっすねー
だから 急な家の引っ越しかな?とか思ったり」


シロ「成る程。
その場所は覚えとらんか?
何となくでも構わん とにかくほんのりでも覚えておることがあれば



化け猫「あ。尾張っす。

こっち地図。ほらこのマル書いてる辺り」

シロ「あるならちゃっちゃと出さんか畜生めが。」
イラアアッ



化け猫「この白髪っ子怖いっ!」ひいいっ


小太郎「今のはな。うん」

蒼月「ちょっと八つ裂きにしたくなったね」うんうん

化け猫「Σふぎゃー! 動物虐待!!」

小太郎・蒼月「残念。俺らも動物」




白「お前ら 煮干しやるから落ち着け」ぱらぱら


化け猫「うにゃーい!」飛び付きっ

蒼月「Σ要らないよ!!」

小太郎「Σはっ!」もぐもぐ

シロ「Σ俺は違うわ!!」



粋「はい。どうどうどうどう。


えーっと んじゃ尾張のこの辺に お前とその御主人が居た場所があって
御主人は子供で、ある日突然来なくなった

今のところコレだな」

化け猫「そうですにゃ」煮干しぼりぼり

粋「今さら猫ぶんなよ」


千様「あら?

ちょっと この地図かりていい?」


化け猫「Σお! なんぞ心当たりがっ

御姉さんさっすが!
よっええ女!ぼんきゅっぼん「蒼月君 ちょっとシメといてー」すたすた。


化け猫「Σふぎゃああ!なぜー!!」

蒼月「おっさん丸出しだからだろ。」踏み踏み






襖がらっ

魄哉「Σうわ!ホントに又吉ですか!?」びっくり

化け猫「Σにゃ!?」


シロ「ちょっとまて!飼い主ってお前か!?」


魄哉「いえ違います。

てか蒼月君。なんで又吉踏んでるんですか」

蒼月「Σえ!

し、新種のマッサージだけど!?」

魄哉「猫にですか?」




白「あれ?飼い主は子供で
ある日突然。 あ。」手ぽん


粋「へ?」





家康「何千ちゃん
雨の日眠いんだよ 昨日飲み過ぎて頭痛いしー」だらーん

千様「いいからとっとと起きなさい!」


粋「Σ飼い主お前かああ!!!」




魄哉「殿 あの頃人質の身分でしたからねえ
あっちやこっちや もうたらい回しでしたし」

蒼月「あー。そりゃある日突然居なくなりもするね」納得。

魄哉「あのまま生きていけるのかとうちで飼おうと思って行ったら居なくなってたんですよねー」

千様「しっかり生き延びて立派に化け猫になってんだからすごいわね」






化け猫「うおおお!ごしゅーじーん!!」

家康「Σえ!?ちょ
ええええお前今トシいくつ!?」錯乱っ



小太郎「まずそこか。」








化け猫「御主人聞いて聞いて!ワシ今度パパなんねん!
御主人にゃそれ報告せな思って捜しとったんや
生まれたら見に来てえな!!」うるうるっ

家康「Σうおおう理解が追い付かない!けどおめでとうっ!
そして何その猛虎弁っ」

化け猫「今関西に住んどるんや。虎柄やからなっ!」どやあっ

家康「突っ込むとこ!?」






魄哉「いやー感動の再開ですねえ
あの又吉が親ですかあ」しみじみ

蒼月「ノリがウザくて微塵も感動できないよ」覚めた目。




白「けど、千様凄いな

地図見ただけで家康って気がついたのか」


千様「あーまあね。
昔っから魄哉の家にご飯タカりにいってたから場所知ってたのもあるしー」

粋「あるし?」





千様「あのオッサン特有の人をイラッとさせる感じ
タイプ違うのに殿と話してる感じだったのよね」けっ

小太郎「変なところ飼い主に似ちゃったんだな」わおんっ



化け猫「で!で!御主人は?
奥さんどこや!」わくわくっ

家康「あーうん。

・・独り身。」ふっ



化け猫「Σ・・え!」





シロ「気まずい同窓会のようになってしまったな。」うーん。







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