小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

3月14日

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魄哉「どっこらしょ。」がたたんっ

シロ「Σうお!なんだ大荷物で
ホコリっぽいっ」げほっ



魄哉「おや。すみません
ちょっと掃除してたら懐かしい物出てきまして」



千様「何これ。傘みたいなのに穴空いてるわね」ふむ。

魄哉「百聞より一見です

ちょっと雨戸閉めて下さい」

挿音「へいへい。」がたがた


千様・シロ「?」



魄哉「さて。ここでこの傘の下に灯りをつけると」


シロ「おお!天井が!」

千様「へえー。星空みたいね」

魄哉「当たりです

これは夜空を再現する道具なんですよ」にこにこ。




蒼月「で、何でこんなロマンチックな物持ってんだよ
脳ミソ少女漫画にも程があんじゃないの?」

魄哉「どつき倒しますよ。

陰陽寮の時の物です」むかっ



シロ(Σ何百年前の物だ!?)びくっ

魄哉「あの、距離とらなくても崩れたりしませんよ?」


千様「アンタの物持ちの良さ異常じゃない?」

家康「持ち物までトシ取りにくくなるのかなー」うーん。





一同「成る程。」じーっ

家康「私 持ち物なの?」



魄哉「特に要りません」きっぱり

家康「Σうっおう!軍師に不用宣言された!!」




小太郎「んでんで?
これで何するんだ?
雨だから暇潰しか?」わおんっ


魄哉「あー。いえいえ


道に迷った時の為に北極星を覚えて貰おうかと思いまして。」 ふっ


粋「兄貴がんなもん覚えられると思わねーんだけど。」



千様「そう言えば 白君昨日深夜に裏山で捕獲されたのよね?」

シロ「Σは!? 夜中にそんな騒動があったのか!?」

蒼月「夜9時には寝るお子様は知らないよね そりゃ」うんうん




白「眠い」うとうと。

彬羽「お前のせいでこっちまで寝不足だ」ぶつくさ


家康「シロどんどけ熟睡してたの?
途中 夜目が利かない彬羽が足踏み外して縁側から落ちたりして大騒ぎだっ
彬羽「黙れ。」



挿音「あそこで侵入者向けのトラップが役に立つとは思わなかったわ」キセルふー。

粋「兄貴じゃなきゃ 絶対アレ命無かったけどな」


白「お前 尖った竹とか火薬好きだよな」

シロ「Σなんで無傷なのだ!?」ひいいっ



魄哉「そういうワケで そろそろ迷子になっても自力で帰れるようにしましょう

それが出来たら 尖った竹がしなって飛んできたり地面から生えてきたり岩が爆発したり鉄網に絡まれたりしませんからねー」


シロ「おい。警備が命取りにかかっとらんか?」

蒼月「裏山行かないようにしよ。」ボソッ





魄哉「はい。という事で こちらの大きいのが北極星です。
こちらは年中ほぼ動かないので目印にするといいですよ」指差しっ

白「?

それをどうやって目印にするんだ?」

魄哉「まず。北極星のある方が北なので これを知っていれば東西南北が解るんですよ」

白「?」




蒼月「迷子なんて方角解った所で目的地どっちか解らないんじゃないの?」


魄哉「・・・・・・・・ですね。」

千様「こう言うのは自分の物差しで考えちゃダメよー」





魄哉「じゃ。無理ですね
誰かこれ要ります?」

彬羽「おい。大概貴重品じゃねえのか」

粋「あ!はいはーい!!要らねえなら欲しい」挙手っ

シロ「Σ何に使うのだファンシーヤンキー!」



蒼月「あれ?
陰陽寮って対魔軍団じゃ無かったっけ?

なんでこんなん持ってるの?星空から何か召喚してたの?」

魄哉「どんなイメージですか。
陰陽師は元々 学者の事ですよ?」

シロ「そうなのか!?」




家康「何でもこいつと晴明さんが張り合いまくった結果 オカルト方面で目立ちまくって今のイメージ定着したらしいよ」

魄哉「いやー 若気の至りですねえ」


蒼月「他の陰陽師の人らが気の毒なんだけど。」



千様「良きライバルだったみたいだしねー
よくアホな小競合いしてたわ」うんうん。

魄哉「お互い技の盗み合いしましたねえ
おかげで器用になりました」ふっ


白「魄哉とやり合うって。
せいめい ってバケモノだな。」うん

粋「あーうん。 兄貴が言っちゃうんだそれ」



小太郎「なあなあ んじゃひょっとして式神とか使えるのか?」わくわくっ

魄哉「小太郎君がイメージしてるのとは違いますけどね

はい。ではこちらの紙切れを御覧下さい」

ぽんっ


千様「Σぎゃ!トカゲッ!」ひいいっ



魄哉「僕の場合はこれですね

いわゆる分身ですよ。
疲れるのであんまやりません」

粋「おおー。すっげ 本物みてえ」おおおっ


魄哉「ぶっちゃけ偵察向きなら挿音が居ますし
これで疲弊してる間に書類片付けたいですからねえ」

千様「つくづく無駄な特技よね」




彬羽「おい。犬の前でちょろちょろは危険だぞ」



小太郎「わおおおおーーん!!!」目キラーン!

シロ「Σいかん!! 小太郎が我を忘れておる!!」


家康「Σちょっ!回線切るか えーと 式神解除!!」オロオロッ

魄哉「Σままままって下さい 久々なんで!
だああ!一瞬で解除できないから嫌いなんですよ!!」わたわたっ

千様「Σきゃー!捕まる捕まるっ!!」

蒼月「ヤバイ! ジジイあれ痛覚以外全部感覚共有だろ!?食われたら発狂しちゃうっ」


魄哉「言わないで下さいいいー!!」ひいいっ






一二三「こらああ!小太郎さん何わんわん言ってるだか!!
無駄吼えダメだぞ!」

襖すぱーん!!
ぷちっ




一同「Σあ。」





小太郎「はっ!ごごごめんっ!!」お座りっ


一二三「あれ?魄哉さん すっごい汗だべ?
どうしたんだ?」きょとん

魄哉「な、何でも無いですよ」ぜーぜー。






粋「圧死 疑似体験したよな。今」うわあ。

蒼月「意外とメンタル強いね」







間。









石燕「あのー。 回覧板置きっぱだったんすけど
回さないでいいんすかー?」

襖がらっ




魄哉「Σす すみませっ!その辺置いといて下さい」
びくううっ

石燕「?
何で怯えてんすか?」




千様「まーたトラウマ増えたわね」ふっ

家康「変なものばっか苦手なのこういう事だったんだね。」納得


挿音「ほれ親父
襖は攻撃して来ねえからな?」 ゆっくり開け閉め

魄哉「わ、解ってはいるんですがっ」びくびく




白「嫌な事は忘れれば良いのにな。」むう

粋「皆が皆兄貴の記憶力じゃねーから。」








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