小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

2月6日

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蒼月「2月か。」ふむ

粋「何だよしみじみと 2月て何かあっ Σはっ」



蒼月「いや遅い遅い 普通野郎ならもっと気にするもんだろ お子様か
粋「姉ちゃんいらねえ布ねえ!?
とりあえず沢山!!」

千様「へ!? えーと えええちょっと待ってよ」あたふたっ



蒼月「いやあの。
何?あの人何しようとしてんの?」きょとん。

家康「いやー多分 お前と同じ事かな。」うん。

蒼月「Σいや俺が言ってるのいわゆるバレンタインなんどだけど!
なんか繕い物始めたよあの人!」

千様「あーバレンタインねえ
この国ホントお祭り騒ぎは片っ端から取り入れるから迷惑なのよねー」ちっ

家康「うん、女の人はそうだろうねえ」苦笑。




魄哉「粋君 布それで足ります?」

粋「んー。多分?」ちくちく縫い縫い

魄哉「意外と上手いですねえ
それ何に使うんですか?」ほう。


粋「ヒント。うちの兄貴は役者です。」ふっ

魄哉「愚問でしたね
そして君はその見習い下っぱですからねえ」納得。


家康「ね?同じ事言ってたでしょ?」

蒼月「貰ったもん運ぶ為の袋作ってんのかよ
芸能人羨ましいな畜生」




千様「毎年あの量のお菓子ちゃーんと消費してるから凄いわ
どこに入るのかしら」うーん。

家康「食べたら即消化してエネルギーになってんじゃない?」

粋「有り得るから怖えわ」ちくちく。

蒼月「ちぇー 俺も冬場動けたらなあ
負けないくらい貰えただろうなあ」ちっ



魄哉「そうですね。」

蒼月「おい。慈愛に満ちた微笑みやめろ」


粋「お前自分で言う程モテねーだろ」ちくちく

家康(冬場活動出来なくて助かってるよね)うんうん。


魄哉「しかし バレンタインですか。
面白いんで幕府としても拡まるの見守ってましたが やはり何であれ多少の歪みは出て来るんですよねえ」ふむ。

粋「ん?モテない奴の悲愴感?」

魄哉「いえそっちでなく」



家康「千ちゃん 寂しいから義理頂戴ね」

千様「ホワイトデーに倍返しでいいならねー」


蒼月「Σ悲壮てか 何か取引してるけど!?
バレンタインってそうじゃないだろ!」


魄哉「殿は人妻好きなんで 活発に動かれても困りますし。」しれっ

家康「Σお願いだから人の性癖暴露しまくるのやめて!!」



魄哉「という事で 彬羽君居ますかー?
小太郎君に探知犬して貰うんでそれっぽいトリミングお願いしたいんですがー」

彬羽「Σ探知犬トリミングて何だ!?」



魄哉「いえ何か 本来男女間でお菓子を贈るイベントなのに、役職持ちの人等ってこういう時まで高級菓子贈りつけて来るんですよ

たまーに下に小判隠されてるんで 受けとる前に探知してつっ返そうかと。」

彬羽「成る程 うっかり受け取ると幕府の信用に関わると言う事か」ふむ。

小太郎「俺は金物のにおいがしたらワンって言えば良いんだよな?」わおんっ

魄哉「ですです。

いやーホントに お菓子職人の人達が潤うんで今更禁止にもしずらいですし
そもそも 巷じゃ華やかな行事だと言うのにこっちはオッサン達からどす黒い利権や何やの権化贈られて悲しみしか有りませんよ」ため息。


家康「じゃ 渡しに来る女の子限定にしたら?」

魄哉「僕はどこのエロ坊主ですか」

千様「それはそれでまた違う問題が起きそうねえ」うわあ。

魄哉「まあそんななので 小太郎君を江戸城ウロウロしてても不思議じゃない感じにして欲しいのですが」

彬羽「いや 狼だからな。
洗った所で狆やそこらみたいに小綺麗にはならねえだろ」うーん。


白「小太郎飾りつけたら良いのか?」ひょこっ

千様「らしいわよー
何かいいの有る?」


白「これどうだろ。紅白紐」しめ縄っ

彬羽「成る程。いっそ狛犬みたいにしちまうか」

魄哉「おや、良いですね
その紐何処から持ってきたんですか?」



白「衣装のスペアだ

いい加減ちょうちょ結び綺麗に出来るようになっとけって練習様に渡されて「ちょっと待って下さい。
君、衣装の着付けはどうしてるんですか」



粋「全く出来ねえわけじゃねえんだよ
その なんかヨレッとしてるって言うか」

蒼月「あ、そっか
見習いなら着付け手伝うよね」ふむ。

小太郎「どっちかと言うと 粋が整えてるイメージだな」わおんっ

粋「うん。間違ってねえわ」



彬羽「お前な」引。

白「何でか俺がやるとパリッとした感じにならないんだよな」はて。



家康「有能な見習いで良かったよホント」

粋「俺は見習い卒業したいんどけどなあ。
よし、袋三つ目。」たたみっ

千様「Σはやっ!」


蒼月「うん。絶対裏方のが向いてるよね」ああうん。



彬羽「蝶結びなら一二三も出来るから教わっとけ
さほど難しくねえからな」

白「出来なくは無いんだって」むう。

粋「よっし、4枚目。
兄貴がやる気出すとややこしくなるからもうこのまんまで良いっての」

蒼月「ねえ。袋何枚作るの?」

粋「まだ足りねーだろなあ」うーん。



魄哉「えっと。じゃあ この紐御借りしますね
色も合いそうですし」

家康「小太郎も江戸城でお仕事かあ
頑張ってねー」あははっ

小太郎「Σうお 急に緊張して来たっ!」ぎゃいん

彬羽「犬が緊張してたらおかしいだろ
普通でいい 普通で。」





シロ「なあ、先ほどから聞いていて気になったのだが」

千様「あらシロ君 どしたの?」


シロ「ちょうちょ結びがどうのという話だが
粋の奴が見習いになったのは結構最近のはずだが?

お前それまで衣装はどうしておったのだ?」

家康「Σあ。確かに」

彬羽「まさかヨレッとしたので出てたわけじゃないだろうな」



白「ん?そこは皐月に頼んでた」あっさり。

蒼月「Σ女の子に着付け頼んでたの!?」ひいいっ

白「え、だって つつじは自分の着付けとかギリギリまで忙しいし」

彬羽「Σそういう問題じゃねえだろ!!」



粋「あー大丈夫。
皐月の奴はほら
川原で遊んでる鼻たれガキんちょ達の女ガキ大将みたいなもんだし」

魄哉「それだと君達兄弟は 川原で遊んでるお子様達になりますが」

家康「つまり、野郎扱いされてないんだねえ」納得。




蒼月「何だろ
この人程 バレンタインにそぐわない人って居ない気がして来た。」

家康「だね。
そぐわない奴なのに沢山貰うから世の中ままならないよねー」うんうん。





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