小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

6月12日

 

 

 

粋「なあなあ! 山の中に木から落ちたっぽい鳥の雛が

千様「それ 拾っちゃ駄目よー?」

粋「Σそうなの!?」ええっ

 


彬羽「巣立ちの練習中かもしれん

下手に近寄ったり関われば、 親鳥が警戒して寄ってこれ無くなり それこそ哀れな事になるぞ」

粋「え?でも
ほっといて 本当に巣から落ちた奴だったら」
彬羽「それはそれで 他の生き物や草木の糧になる。
自然のアレコレに手出しはするな。」

 

テオドール「ガチ鳥類の方が言われると 説得力が御座いますねえ」ほー。

白(バカラスも結構 
タヌキとか犬とか猫とか 一二三とか拾っちゃってなかったか?) あれ?

 


粋「そっか 駄目なのか。
寄るのも駄目か うわキッツ」ううっ。

 

 

 

小太郎「あのー。そこに巣から落ちたらしい
以津真天 の雛が」えーと

以津真天の雛「ぎゃおっ!」威嚇っ


テオドール「Σ赤ん坊なのにしっかり人面鳥!!」灰ざらあっ!


家康「Σあああ私のトラウマーーっ!!!」ひええっ


千様「そういや 殿、
戦場跡に飛んでる以津真天の群れを見て オバケ駄目になったんだったわねー」あらー

 


粋「あ、あの
妖怪の雛も放置?」ひええ

彬羽「放置 しても良いものか? コレは」困惑っ

 

以津真天の雛「おぎゃああっ」

白「あ。雛はイツマデって鳴かないんだな」へー。

 

 

 

間。

 

 

挿音「ん?イツマデってのは
放置された死体から生える妖怪じゃねえのかよ。
子供とか居るのかよ」キセルぷはーっ


彬羽「おそらく戦国でそうやって出現した奴等の二世だな。
生き物で有る以上 子を成しても不思議は無いだろ 」

挿音「死体から生えて オスメスあんのかよ
充分不思議だっつの。」

 

千様「ちょっとー!赤ちゃんの前で 煙すっぱすぱ止めてよ!

風向き考えなさいよっ」きいっ

 

以津真天の雛「けほっ こほ」

 

挿音「あー 悪かった悪かった

で、何してんだよお前等。
結局捕まえる事にしたのかよ?」キセルの灰落としっ

 

小太郎「うん。ただの野生動物なら 関わっちゃ駄目だけど」わおんっ

テオドール「放置して 人里に出られたら大騒ぎになりますし」そのー


彬羽「何より 以津真天は会話が出来る妖怪だしな、
普通の鳥の様に   誰かが子供に近寄ったからと 警戒して寄ってこない。とはならんだろ」

 

家康「存在感ありすぎて 無視も出来ないしねえ」びくびくっ
彬羽「家康 帰って良いぞ。」

 

 

挿音「なら 大勢でウダウダしてねえで とっとと捕まえちまえよ
蚊に食われんぞ?」

粋「いや、それがさ」

挿音「あ?」

 

 

千様「はいはーい。
イツマデちゃん 怖くないわよー?」

以津真天の雛「Σぴっ!?」びくっ

後退りずりずりっ

 

小太郎「Σあああ!駄目だ後ろ後ろ!
絶壁絶壁 下がっちゃ駄目だああ!!」ぎゃいん!

以津真天の雛「Σ!」びくうっ

 

白「小太郎、 犬が吠えたら小さい動物は逃げると思う。」

 

粋「どうも、ビビると後ろに下がるぽくて」ひええっ

挿音「ああ。下手に寄ったら落ちるわありゃ」納得。

 

 

家康「忍のアレコレでどうにかなんない?」

挿音「いやー。忍の技ってのは どっちかつーと相手脅かす方だしなあ」うーん。

千様「んな忍はアンタくらいよ。」きっぱり。

 


彬羽「こちらに敵意が無い事を理解させれば

いやしかし、赤ん坊か」うーん。

テオドール「ベビー過ぎて 言葉が通じないのが厄介に御座いますねえ」

 


以津真天の雛「・・・。」じっ。


白「でも凄い見てるぞ

小さくても野生だな」へー。

粋「敵か味方か見定めようとしてんのか

て、事は 頑張れば心を許してくれる?」おおっ

 


千様「よし任せて。

『ほおら、怖くない』作戦で行きましょ」ずいっ

以津真天の雛「Σ!」びく

 

粋「姉ちゃんストップ
さあ、噛みなさいって感じで腕出して寄ってくるとか充分怖えよ。」

テオドール「そもそも あの子、歯は生えているので御座いますか?」

 


千様「いきなり詰んだわ」ずーん。

挿音「おう。頼むから下手に動くな お前はよ」

 


家康「敵意かあ

人間は御辞儀とか挨拶だけど
動物の世界では 敵意が無いのってどうやって現すの?」

小太郎「ん?

んー そうだな 俺等はいわゆる『伏せ』だな。
追いかける気は無いぞって意味で」わんっ

家康「あ、狼は 群れで獲物を追いかけて仕留めるからか

それしませんアピールだね。」なる程っ

 

 

 

大嶽丸「お?どうしたこんな山の中で」ひょこっ

一同「Σわーっ!!」

 

粋「Σ頼む!今は来るな こっち来るな!!
お前だけは来ちゃ駄目だああっ!!」ひええっ

大嶽丸「Σへ なんで!?」ふにゃっ

 

白「鳥と猫とか 組み合わせ最悪だろ」

大嶽丸「へ?鳥?

Σって 何だあれ!!」はっ


以津真天の雛「Σぴっ!?」ぎくっ

 


テオドール「狩ったら眉間に五寸釘打ち込みまして御座いますよ?」ボソッ

大嶽丸「Σうおただの拷問!!

いや待て大丈夫だ!いくら俺でも 目の前ちょろちょろされん限り本能で我を忘れたりはっ」冷や汗っ

 

 

 


シロ「ん? また何ぞ騒いでると思えば

大嶽丸 何故に明後日の方向を見ている」おい。

 

小太郎「猫は
下手に見ちゃうと狩っちゃうから」伏せっ

シロ「?

何か知らんが 日暮れ前には帰るのだぞ」すたすたっ

 


粋「シロには加勢頼まなくてよかったのかよ?」

彬羽「あいつは 落ちる前に氷浸けにしてしまえ とかしか言わんだろ」

千様「むしろ 言う前にやる子だわ」うん。

 

家康「うん。危険

しかし そっか
自分の 『強み』を封じたポーズが 敵意の無さの現れなんだね」ほう


テオドール「で、御座いますね
本能なのか その辺感じ取ってるみたいに御座います」


以津真天の雛「ぴ?」 きょろきょろっ

 


千様「これ ひょっとして、アタシ達も強みを封じたポーズ取れば良いんじゃない?」

挿音「強みって 俺もやんのか?
何封じりゃ良いんだよ」


家康「お前は全身凶器だからねえ

ちょっと失礼」ひょいっ

挿音「Σあ、俺の鉤縄」

 

家康「はい。じっとしててねー」縛り上げっ

千様「まあ、それなら危害は加えらんないとは思うけど」えー。

家康「いやまだまだ
お前は何するか解んないから その状態で正座してて。」

挿音「Σどこの罪人だ!」


小太郎(縄抜けしようと思えば出来るのに
やらない辺りが 強みを封じてんのかなあ。)伏せっ


千様「あ、アタシは胸元閉めときましょ
強みの固まりだしー」よいせっと。

家康「何の強みの話?」ねえ

 


テオドール「私の強み?
そもそも有るので御座いましょうか?」うーん。

粋「お前は 黙ってれば良いんじゃね?」

テオドール「口悪いみたいな扱いに御座いますね 失礼な

ん? 強みと言えば 我が主は?」きょろっ

 

 

 

大嶽丸「ド偉い離れた木の影におるが?」指差しっ

一同(Σ存在自体が凶器!
良く解ってる!!)

 

以津真天の雛「ぴ?ぴい?」困惑っ

 


白「もっと離れるべきか?」こそっ

 

 

粋「警戒つか もう何してんだコイツ等って顔されてる気がするんだけど?」

 

彬羽「だな。 
それより俺はやはり腕力か?
腕でも縛れば良いのか」大真面目っ

テオドール「彬羽さんからしたら、縄くらい蜘蛛の糸を切るような者で御座いましょうが
てか1番怖いのは カッチカチの頭では御座いませんか?」

彬羽「Σ脳を封じる だと!?」

 

大嶽丸「お前も離れるのが 手っ取り早く無いか?」なあ

 


家康「あの 以津真天ちゃん困ってるみたいなんだけど

Σあ。ちょっと彬羽!?ホントに行っちゃった!?」えええっ

 

以津真天の雛「ぴい?」あれっ?

 


ずりずりっ

 


粋「あ。こっち来た」

挿音「マジで何してんだコイツ等って 野次馬してんじゃねえのか」ぐるぐる巻きっ

 

 

落とし穴ずぼっ!


以津真天の雛「Σぴーっ!!!」

 

白「よし。かかった」キラーン。

一同「Σいつの間に!!」

 


彬羽「Σばっ 赤ん坊相手に深すぎるだろ!」

白「浅いと逃げて また危ない所行くだろ
あの高さの巣から落ちて生きてるなら平気だ平気。」

 

粋「Σ大丈夫かああ!
ごめんっ うちの兄貴 ホンット存在自体が酷くてごめーん!!」

小太郎「今助けるからなー!」わんわんっ

 

 


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以津真天父「なんと 御礼を言ったら良いのやら」キリッ

以津真天母「本当にありがとう御座います」ううっ

 

 

テオドール「このビジュアルで、

礼儀正しいので御座いますか。」うわあ

小太郎「しーっ! 失礼だぞ」わんっ

 

挿音「近くで見ると迫力ぱねえな 人面鳥」ほー。

以津真天父「そうですか?」

挿音「おう。シュールだわ」うん


家康(やっぱ。こっわあああ!!)ひええっ

 


蒼月「なにー? お客さ Σうおおお!?」びくうっ

挿音「な?」

 


以津真天母「まあ 驚きますよねえ

ですんで私達、最近は人と遭遇した時は 絶対顔を見せない様にしてるんですよ」苦笑

 

白「自覚してるんだな。」へー。

彬羽「確かに『強み』ではあるか。」うんうんっ

 

以津真天父「何の話で?」えーと。

 

 

家康(失礼だけど 夢に見そう!)ううっ

 

以津真天の雛「ぴい?」

魄哉「普通に可愛いと思いますがねえ?」よしよし

 

シロ「お前 凄いな」引。

 

 

 

 

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