小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

10月7日

 

【幕府公営診療所】

 

入り口がららっ


彬羽「給料日前だぞ 生きてるか?

ん?」

町娘「あ、どうもー」会釈っ


飛天「患者来てるのにそう言う事言うなよ」ほんとにもー

彬羽「それはすまん」じーっ

町娘「えっと
毎度お手数おかけしてすみませんっ
ありがとうございましたっ」ぺこっ すたたたっ

飛天「またコケるから走らない方が良いぞー」手ふりふりっ

 


彬羽「あの女 この前も居なかったか?」怪訝っ

飛天「なんかそそっかしいらしくて
あっちこっちケガしちゃ来るんだよなあ

お。海老天入ってら 差し入れありがたいっ」わーい

 

 

間。

 

 


一二三「あーそりゃ わざとケガしてるだよ その人
口実だべ」びしっ

彬羽「やはりか。物好きな」ふむ

 

蒼月「幼女になんて相談してんだよ お前」引。

彬羽「この手の話題はそこらの女には話にくいだろが」

粋「だからって娘同然の一二三に相談って お前時々ワケ解んねえよ」うーん。

 

テオドール「アクティブな方に御座いますねえ
診療所に行く為に わざわざケガをしてで御座いますか」ふむ。

白「その女、その内体ボロボロになりそうだな」

彬羽「だな、 診療所で体の壊しちゃ元も子も無いだろ
趣味が悪いのは個人の自由だが 論理的にどうかと思ってな」うーん。

蒼月「まあね。野郎なら勝手にやってろだけど、女の子が痛いのは可哀想だよねー」うんうんっ


一二三「んだなあ。飛天さんが知ったらさすがにショック受けそうだべ」むう。


彬羽「いや 万一あいつが知ったらキレる」真顔

粋「Σえ」

テオドール「Σあの飛天さんが!?」えええっ

 

彬羽「当たり前だろ
あの馬鹿 ケガや病人治す為にどんだけ空腹だろうが手前が貧血起こそうがかけずり回ってんだぞ
それが自演だったとバレてみろ あの女ド偉い目に遭うぞ」


テオドール「確かにそう考えるとでは御座いますが
そんなド偉いって 第一そんな怖い御方のイメージは

彬羽「俺は1度あいつに負けてんだぞ。」

 

テオドール「・・・」えーっと。

 


蒼月「昔の話だし 実質袋叩きだったじゃん。」

粋「だよなあ」苦笑 

白「バカラスの中では完敗になってるぽい
色んな意味で。」

 

一二三「てか 貧血と空腹はあるお金全部仕送りしちゃう飛天さんのせいだどもな。」きっぱり

彬羽「そこはアホだからな」うん。


一二三「けんど、人の努力無駄にするのは良くねえべ

今度その人に会ったら それとなく注意しても良いと思うだよ
本人盲目になってて気付いてねえだけかもしれねえべ」

彬羽「成る程」ふむふむっ

 

蒼月「だから幼女にガチ相談すんなっての」


粋「けどヤベえ 勉強になる」成る程っ

テオドール「私達 この手の話題苦手に御座いますからねえ」しみじみっ

 

 

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町娘「Σあ。先生のお兄さん!」はっ

彬羽「Σ違う!イトコだイトコ!!」

町娘「Σえええ!こんなそっくりなのに!?」

 

粋「つか 彬羽のが兄貴扱いなんだ やっぱ」へー。

テオドール(見た目老けてらっしゃいますからねえ) 納得。

 


白「これがあの話の奴か」へー。

彬羽「だな。 まーたケガ作って来たのか」

町娘「Σな 何の事でしょう」ぎくりっ

 

蒼月「話は聞いたよ。あーやっぱりこんな所に擦り傷作って勿体無いなあ 
こんな事までしなきゃ見てくれない様な鈍感よりも その辺心得てる俺とちょっと Σあいだあっ!!」

彬羽「Σ何処から沸いた!」くわっ


蒼月「えー。だって俺冬になったら自由にナンパも出来ないしさあ」たんこぶっ


町娘「不審者?」後退りっ

白「だな。役人に引き渡して良いと思う」

蒼月「Σうわああまたジジイに怒られる!!」ひいっ

 

 

飛天「あれ? 入口前で何してんの?」

一同「Σうわあああ!!!!」びくううっ

 

町娘「ああああのっ!」あたふたっ

飛天「あーまた? 仕方無いなあ
ほら化膿する前に消毒だけしとこっか」手招きっ

町娘「Σあ!はいっ」ほっ

 


粋「その、お前は見付けたら説教してやろうと思ってんたんだろけど
なんか可哀想じゃね?」えーと

彬羽「お前はすぐ目の前の情に流されるな」

粋「Σう」


白「けどあれ 飛天気がついてるんじゃないのか?」

テオドール「Σえ。あんなに鈍そうで御座いますのに「そっちじゃなくて。」


蒼月「あ、そっか
あの人あんなだけど凄腕の医者だもんね
自分でやったかくらい 見分けもつくか」はっ。

彬羽「だろうな
こう頻繁だと 尚更な」ふんっ

白「ドヤってるけど お前も今気がつい「黙れ」

 

 

間。

 

 

飛天「確かにメンタルは診れないけどさ
アレで患者の精神落ち着くならそれも有りかなーって」お茶ずずーっ

粋「やっぱ鈍いわお前。」あちゃー。

飛天「へ?」

 


彬羽「すると何か?
お前の見立てだと あの女は精神が不安定で その、ああいう真似をしてると?」

飛天「だと思うけど?

あの患者さ。 箱入り娘なんだけど、前に大病で大掛かりな開腹手術したんだよ
ほら、この辺でんな外科手術なんて出来るの俺しか居ないし」

粋「そんなの居ねえわそりゃ」ああうん。


飛天「で、前に読んだ本で有ったんだけどさ
開腹手術ってされた後 反抗的な犬猫がやたら懐くようになったりとか 精神的な変化も有るんだってさ

文字どおり腹の中探られたってのが影響してるとかしてないとかで。


まあ、そんなで 懐かれたけど 元々精神的に弱い患者だって聞いてたし色々不安定なのかなーって。」

 

 

彬羽「見事なくらいトンデモ理論を見事に組み上げたな」うわ。

飛天「? なんか違うの?」はて


粋「まあ、飛天が苦痛じゃ無いなら良い     のかなあ?」うーん。

蒼月「良いんじゃない? 他人のそう言うの興味ないし

てかさ。お宅のお兄ちゃんは何処行ったの? 」きょろっ

粋「へ?」

彬羽「Σしまった!!」はっ

 

 

 

 

 


白「お前な
好かれたいなら相手困らせたら駄目だろ 嫌われても仕方ないぞ」直球っ

町娘「Σド正論!!」がーん。

 

テオドール(こう言う方はズバリ言われると意外と目からウロコなので御座いますよね) 苦笑。

 


町娘「でもでも! こうでもしないと先生とお話する口実がっ」

白「めちゃめちゃ簡単に話す口実有るぞ
あいつチョロいし」

町娘「へ?」

 

 

 

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ーーーーーーー

 

 

町娘「はーい。先生食べてますかー
今日の差し入れでーす」にこにこ特大お重っ


飛天「Σおおお ありがたいっ」感激っ

町娘「いえいえ。今私が生きてるのは先生のおかげですしー
栄養つけて頑張って下さい」にこにこっ

 

 


白「どうだ。」どやっ

粋「うっわ確かに健康的」おおっ


彬羽(ズバリ言って良かったのか) うーん。

テオドール「彬羽さん こう言う問題だと思考ストップされますからねえ」

 


町娘「アドバイスありがとう御座います
これで好感度アップアップ!」きゃーっ

白「うん。嫌われないとは思うけど


ライバル多いから頑張れ。」

入口ばーん!


常連のおばちゃん「せんせー 煮物食うかい?」どんぶりにみっちり煮物っ

常連の婆ちゃん「干物貰ったんじゃがのう」ぷるぷるよぼよぼっ

その他常連の皆さん「ちゃんと食べてるー?」差し入れどっさり。

 

町娘「Σへ!?」

 

 

テオドール「考えてみれば 話しやすくて穏やかな町の名医
そして若い独身の先生となれば 御婦人方のアイドルにもなるで御座いましょうね」ふむ。

粋「Σいやいやいやいや!こんだけ差し入れされて 何で定期的に貧血起こしたり空腹で倒れてんだよ!!」


彬羽「こいつは昔から大食らいで
粋「Σ胃袋バカだろ!!」

 

 

白「ま、頑張れ

ケガするよりは良いだろ」うん。

 

町娘「くっ! 明日も早起きして目立つの作ってやる!!」どちくしょおおっ

粋「Σ体弱いんじゃねえの!?」えええっ

白「鍛えりゃ強くなる」うん。

 

テオドール「あの方 メンタルも健康になりそうで御座いますねえ」おやまあ。

 

 

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