小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

7月13日

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蒼月「あれ?ジジイは?」

千様「ちょっと妖怪温泉の方行ってるわよー
これから忙しい時期になるから準備ですってー」寝っ転がって菓子ぼりぼり

蒼月「忙しい時期?」


小太郎「ヒント。お盆前だ」わんっ

蒼月「客って妖怪だけじゃないのかよ」うわあ。

千様「ほら、地獄ちゃんとか 幽霊だけど妖怪扱いじゃない?
気合い入ってる霊は妖怪と大差ないみたいよー?」

蒼月「確かに分類ムズいけどさ
そっか 盆本番まではその手の奴等は境目ウロウロしてんだっけ

成る程ね そりゃオーナー忙しいはずだよ」



家康「あの石燕ちゃん
そう言うワケで ホントにお化け集まりやすい時期だから ガチ怪談やめた方が」顔面蒼白っ

石燕「え?年中関係なく背負ってる人がそれ言う「Σだからやめてってば!!」ひいいっ


シロ「家康は恨み買いまくっとるからなあ」うむ。

テオドール「日本のオバケは怖いですね」お茶ずずー。

小太郎「外国のは違うのか?」

テオドール「日本のとは違い精神的にではなく物理的に痛め付けに来るので 最終的にエクソシストとの血で血を洗うガチバトルになるみたいですね」うーん

粋「Σそれも大概怖えよ!!」

テオドール「そうですか? 向こうのは有る意味頭おかしい人間と変わらないので 日本のが陰湿で恐ろしゅうございます」きっぱり。

小太郎「この国って世界に誇れる陰湿さなのか」うわー。

シロ「誇れんわ」きっぱり。



白「確かゾンビって 頭壊せば倒せるんだよな?」えーと

テオドール「この時期は臭いキッツイので喧嘩しない方がよろしいですよ?」


石燕「へー。西洋の妖怪も面白いっすねー」興味津々っ




家康「よっしゃ!怪談終わった!」ひゃほうっ

蒼月「嫌なら聞かなきゃ良いじゃん」

粋「解ってねーな こういうのはビビり程聞きたがる物なんだよ」




白「わっ!」

どすっ。

粋「Σっぎゃーーっ!!」びくううっ


一同(ああ。ビビりだ)うん。



蒼月「ん、今何が降ってきたの?」



白「通りすがりの飛頭蛮。」

飛頭蛮「どうも。」※生首の妖怪(血まみれ)

粋「Σうっぎやあああああ゛ーーーっ!!!」
ばたーん!



テオドール「」灰さらさらっ

小太郎「Σぎゃいんっ 言ってる側から精神的にやられたああ!!」




シロ「Σ生首投げるな馬鹿者!!」

白「竹刀で叩くな」たんこぶ。



飛頭蛮「いやー 私大概ビビられて会話も出来ないんで
こういうドッキリくらいなら喜んで御協力しますよ」はっはっは。

千様「Σ明るっ!!」びくっ

石燕「うわー、気さくっすねえ
あ。ちょ 描いて良いっすか!?」紙と筆ばたばたっ

飛頭蛮「Σええ!私で良いんですかっ」感動っ



小太郎「Σ石燕つよっ!!」

千様「今のはアタシもちょっとビビったわ」心臓ばくばくっ




蒼月「あれ?馬鹿殿?」

家康「」白目っ

シロ「だろうな。」うむ。





飛頭蛮「その方。私なんかよりよっぽど物凄いのに取り憑かれてるのに
見えなくて良かったですねえ」しみじみ

白「だな。」うんうん。



一同「Σ!?」


蒼月「あーうん。ホント見えない方が幸せだよコレ」家康じーっ

小太郎「Σ俺霊感無くて良かった!!」ぎゃいいんっ






襖すぱーん!

魄哉「すみません!ちょっと白君来てくださ Σうわああっ!!」びくっ

飛頭蛮「あ。どうも。」


石燕「すんません。魄哉さんうっさいっす。」デッサンさらさらっ

魄哉「Σう!す、すみませんっ」

蒼月「落ち着けよ 元陰陽師。」





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【妖怪温泉】



白「相変わらず 中仏壇みたいだな。」廊下てくてく。

家康「しゃーないよ。オーナーが仮にも坊主だし」

蒼月「いや何で馬鹿殿来てんだよ
人間は基本ダメだろ此処」


家康「だって家のがよっぽどお化け屋敷なんだもん!!」くわっ

蒼月「普段から周り全員人外だろ 慣れろよ馬鹿。」



テオドール「あのー 挿音さんと石燕さんは人間では?」

白「人間ぽくないからセーフだ」うん。

千様「むしろアウトじゃない?」


粋「あー まだ汗べしゃべしゃだっつの
つーか何で皆来てんだよ」背筋ひんやり。

小太郎(何だかんだで皆怖かったんだな)わおんっ



シロ「客には変わり無いが 生首に座布団出すのもどうかと悩んでな 」ふっ

粋「うん。何その生真面目な気遣い」




家康「侍 というかあの時代に生きた武者として生首は特にね。ただでもオバケ駄目だけどね」ため息

千様「あー。 まあこの場合殿はしゃーないわねえ」うん。



魄哉「知りませんよ
此方のが僕にはよっぽど恐ろしいです」

粋「ん? お前が怖がる化け物?
Σえ!?まさか客にビビって兄貴に助け求めたのかよ!」

蒼月「Σはああ!? 確かにこの人バケモノの大将だけどさ
何っ ジジイ朦朧したの!?」ええええっ



魄哉「んなわけ無いでしょうが
其処らのモンスター客ならヤマタノオロチだろうがガシャドクロだろうが しばいて蹴り出して終わりです」むっ

テオドール「むしろ普通にモンスターですねそれ」


魄哉「図体でかいだけのモンスターのがナンボかマシですよ

てかあのお客さん等はホント毎度毎度設備壊すわ酒湯は飲むわ そろそろ本気で出禁に「ただの愚痴になってるわよー」

家康「何?そんな怖いのが来てるの?」

魄哉「怖いと言いますか

その、 苦手なのは 僕と殿くらいかもしれませんね」

家康「へ?」



魄哉「着きました

この襖の向こうに第六天魔王 織田信長さんが宿泊されておりま

シロ「Σ家康ここは四階だぞおおお!!」ひいいっ

家康「無理いいいっー!!!」だんっ



すたっ

だだだだだっ


小太郎「Σ人間の身体能力じゃない!!」ぎゃいいんっ


シロ「あの阿呆が!! おい!人間が単独でうろちょろしていてはっ」

魄哉「大丈夫です。
既に追っ手をかけました」ふっ



ラクリ従業員軍団『捕物中 捕物中。』ずざざざざざっ


小太郎「Σ人形軍団こわっ!!」

白「あれコマの姉妹達な。」

テオドール「へー。大家族なのですねー」ほうほう。




魄哉「という事で 生前色々有りましてあの人めちゃ苦手で

ですがちょっと乱痴気騒ぎが過ぎるのでオーナーが出ていかないといけないのですがっ」苦虫を噛み潰した顔っ

蒼月「まあ信長だもんね。大人しいワケないか」こそっと覗き見っ

千様「てかあれ もう妖怪じゃない?」隙間からチラ見。

魄哉「いやー死後ホントに魔王になっちゃった様で。
地獄で暴れてるみたいです」

粋「うっわ 閻魔のおっちゃん泣いてそう」

白「で、お前はあのヒゲ何で苦手なんだ?」

魄哉「あの人珍しい物好きなんで そこの金髪うちの軍門来いやと命令されましたが 結構ガチギレして御断りして本能寺だったんで気まずいんです

でもって最終的にうちの殿が あの人の取るはずだっ天下取ってますし」うーん。

蒼月「気まずいどころじゃないねそれ」うわー


魄哉「相手が相手ですし 出来るだけ刺激しないで早めに穏便にお引き取り願いた



襖すぱーん!

白「たのもー

あんま騒ぐと料金上乗せするぞヒゲ」ずばり。

シロ「Σ穏便にと言うとるだろうがああーー!っ!!」






白「また竹刀でぶったな。」たんこぶ。

シロ「当たり前だド阿呆が!
だああ彬羽とシフト交代しとくべきだった!!」



信長「ほう。賑やかな白髪共よのう。
飲むか?」

白「くれるなら飲む」あっさり

シロ「Σへ? み、未成年だ!」




テオドール「さすが!凄いコミュ力ですねえ」おおおっ

粋「いや コミュ力っつーか
おかしいのとおかしいので波長合ったっつか」うーん。


千様「良かったじゃない?」

魄哉「・・ですね。」頭抱えっ

小太郎「あー 寿命縮んだな。ほら肉球触って良いから」お手お手っ





信長「で、後ろで騒いどる奴等はここの従業員か?
久々の娑婆で騒ぎすぎたか」よっこらせっ

魄哉「Σはっ!」

千様「Σきゃー ちちち違うの違いますっ ただの野次馬よおおっ」わたわたっ


信長「ん?そうか その金髪何処かで見たような」はて。

魄哉(め、めちゃめちゃ気まずいっ!!)冷や汗だらだらっ




信長「あ、ザビエル
魄哉「Σせめて金髪の出して来いハゲナマズ!!」ぶちーん!

信長「お。その呼び方 お前天海か」手ぽん。

魄哉「Σしまったああ!!」がーん。


蒼月「何? あの信長をハゲナマズとか言ってたの?」引きっ

千様「アンタそれでも徳川の軍師?」うわー

魄哉「Σだって引き抜きしつこかったんですもん!!」


信長「このワシをそげに罵倒する奴他におらんかったからな
そりゃおもろいだろ?」

白「同意求められてもな」むう。



信長「しっかし変わっとらんなー
昔はほら 顔隠しておっただろう
アレのせいで思い出せんかったのに少しつつくと自爆しおるわ」わははっ

千様「隠してたの?」

魄哉「ええまあ。 よく黒子なんかがつけてる目から下隠す感じの布を

信長「あーそうそう。あのフンドシみたいな奴 だ」わははっ

魄哉「Σそうやって毎度毎度いじるから着けなくなったんですよ!!」むかああっ





テオドール「おや?
何かこれは」ふむ。

蒼月「あー だねえ」うん。




千様「アンタ 気まずいとかじゃなく 純粋に勝てなかったのね」あらまあ。

魄哉「Σへ!? いえ そう言う事では無く!!」


信長「な?面白かろ?
だから うちの軍に加われって言ったのにのう」

シロ「珍しい云々でなく 単純に気に入られておったのだな」ああうん。




信長「ま、良いがな
ワシでは主として役不足だったようだしな」酒ぐびーっ

魄哉「あの、役不足の意味は 与えられた役目に満足しない事なので ちょっと使い方違いますそれ」

信長「な? 此処で律儀に突っ込んでくる奴そうおらんだろ?」

蒼月「めちゃめちゃ気に入られてんじゃん」うわあ



信長「細かい事は良い良い いつか地獄に来たら その時こそ我が軍門に下るが良い

ワシも盆が明ければ地獄で再び天下取りよ」わっはっは

魄哉「当分行かないと思いますがね。」困惑っ



信長「竹千代にも言っとけ
地獄に来たら生前の万倍いびり倒してくれるとな」くっくっく。

粋「やべえ。地獄が戦国時代に突入しちまう。」

シロ「そして家康は逃げて正解だったようだな。」うむ。




白「ごめん。地獄で暴れると知り合い困るから閻魔のおっちゃんにチクるな。」

信長「Σ何!? そちらの関係者かっ

ふはは面白い 我が進軍止められる物なら止めてみよ!
是非も無し!!」キリッ



千様「あーベロンベロンね。」

魄哉「蹴り出して良いと思います?」むすーっ

小太郎「駄目だと思います。」わおんっ






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玄関がららっ



彬羽「あー 今日も暑い

おい そろそろ梅雨明けらし Σんなっ!?」




飛頭蛮「おや。お邪魔しております。」生首ごろーん。

家康「彬羽助けてえええ!ナマズがっナマズがあああ!!」ひいいいっ

ラクリ従業員軍団『確保します確保します』うぞうぞうぞうぞっ



彬羽「なんだコレは。」

一二三「なんだべなー? お昼寝から覚めたらこんなだったべ」


家康「打ち首は嫌だあああ!!」うわあああっ

石燕「家康さん なんかまざってないすか?」絵書き書きっ



コマ『あら姉さん達。』筆談っ

ラクリ従業員達『妹よ 久し振りっ』目からフラッシュ!


飛頭蛮「よく似た御姉妹ですなー いや華やか華やか」はっはっは。

彬羽「そりゃ同型機だからな。」


鏡子「あのー 危険ですのであまり騒がない方が」どろんっ






襖すぱーん!!

挿音「うっせえええ!!夜勤明けなんだ寝かせろや沈めんぞゴラアアア!!」


一同「Σすみませんでしたあっ!!」ひいいっ




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