【江戸城】
女中A「失礼します。
天海様 またお連れ様が城内で迷子になられておられました。」
魄哉「早速ですか。」
白「朝イチで迷った」えへん。
家康「此処慣れないと方向音痴で無くても迷うからねー」あっはっは
白「お前らよくこんな所で寛げるな」むう。
魄哉「君にとっちゃ ジャングルにポイっと放り込まれた様なもんなんでしょうがねえ」うーん。
白「で、家いつ直るんだ?」憮然っ
魄哉「なるべく早くでお願いしてるんですけどね
なんせ時期が時期です。天気と相談ですかねえ
あ、殿そっちの資料出して下さい」
家康「はいはい。この山かな?」
魄哉「いえその右です。
という事でお仕事中なんで大人しくしてて下さ あれ?」きょろっ
家康「あー。相手して貰えそうに無いし暇潰しに行ったね」
魄哉「まーた迷子にならなきゃいいんですがねえ」うーん。
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粋「ふててもしゃーねえだろ。
壊れたもんは壊れたんだし 屋根あるだけマシと思わねえと。」
コマ『そもそも 緊急とは言えお城に寝泊まりは贅沢だと思います』筆談っ
白「さっきので迷うの三回目なんだぞ。」むすーっ
コマ『わお。』
粋「Σむしろどうやったら迷えんの!?」
白「皆居ないし こんなややこしい所で何処行ったんだろうな?」
粋「いやさほど難易度高くねえから
まあ何だ 今日仕事休みで良かったなあ」しみじみ。
コマ『絶対敷地内から出られませんね』筆談っ
白「普通に家爆発したから急遽休むって連絡入れといた。」真顔。
粋「Σ普通じゃねえよ!!」
白「なんか納得されて お大事にって言われたぞ」
粋「それ絶対兄貴が吹っ飛ばしたと思われてる!いや半分そうだけど!」
コマ『お役者さんは爆発有る有るなのですか?』筆談書き書きっ
粋「ねえよ。そんなら俺も有る有るになんだろ?」
コマ『三下は爆発も控えめなのかと。』筆談っ
粋「Σグサッと来た!!」
白「皆何してるのかな」襖がらっ
粋「Σまた迷子になるだろ!着いてく!着いてくからっ」ひいいっ
コマ『この人にじっとしてろとか無理ですね』カタカタっ
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【台所】
彬羽「良いか?ここは下茹でをしてだな。
一度火を止めて他の作業をして置き冷えた辺りでもう一度 これでダシの染み方が変わる」
新米台所人A「Σ成る程!!」おおっ
台所人B「先生! こちらの煮崩れはどうしたらっ」挙手っ
白・粋・コマ(料理長になってる。)うわあ
彬羽「ん?なんだ手前ら」
粋「いやあの うん。お前凄えよ」
彬羽「は?」
白「他の奴等は何してるんだろな」くるり。
コマ『この人は想定内ですね。』カタカタッ
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【中庭】
シロ「脇が甘い!!」
ずびしっ!
若侍「Σぐはああっ!!」
お付きの方々「Σ若ーーっ!!」ひいいっ
粋「Σお前何してんの!?」
シロ「む? 何やら知らんが手合わせ願われてな。
腕に覚えが有るのなら手加減するのは失礼と言う物であろう?」
白「今 若とか言ってなかったか?」
コマ『何処の大名家の若様でしょうね』カタタッ
若様「まさか世にこの様な猛者がおるとは
腕を上げて出直すので是非再戦頼むぞ」げほっよろろっ
シロ「会ったらな。
俺もいつまで此処におるか解らんぞ」ふふんっ
コマ『青春にございますね』筆談っ
粋「いやあれアバラ逝ってねえ?」冷や汗
白「いざとなったら魄哉が揉み消すし」うん。
コマ『権力万歳。』
粋「Σ意外と長い物に巻かれるよな!!」
白「使えるのは使わないと勿体無いし」しれっ
コマ『綺麗事では生きて行けませぬ
次行ってみましょう』カタタッ
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【女中部屋】
千様「へー。此処じゃそうなんだー
身内のそういう話聞くの面白いわねー」ほうほう
女中B「で、あの
天海様とはどういうご関係で?」
千様「姉よ。」きっぱり。
女中B「Σまさかのお姉様!!」
女中C「Σえ!でも髪の色が Σはっ!ごめんなさいいいっ」ひいいっ
千様「大丈夫よお
確かにちょっと複雑な感じだけどー 気にして無いし
あ。お茶お代わり貰える?」
女中B「はいはい只今っ!」たたっ
粋「姉ちゃんの適応力凄え。」うわあ
白「嘘は言ってないんだよな
同じ奴に作られたホムンクルスだし。」うん。
コマ『そのノリで行くと 人は皆同じ神様に作られたと言うのが一般的な考えなので 人類は皆兄弟になりますが?』カタタッ
白「そういや千様と同じ試作体ってのは4桁居るとか言ってたような」うーん。
粋「Σ大家族じゃねえか!!」
女中部屋B「Σきゃー! 奥の部屋でいちゃついてるの誰!?」ひいいっ
一同(Σ蒼月やっぱ此処に居たか!!)
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【会計方 通称ソロバン侍の部屋】
一二三「お茶要る人言ってけろー
墨も紙も補充手伝うだよー」
侍「お嬢ちゃん悪いねえ
いやーピリピリした職場なもんで癒される」小太郎なでなで。
小太郎「わんっ」小声。
一二三「小太郎さんは躾のなってる犬だからムダ吠えしねえだ。
アニマルセラピー?だべ
休憩になでなですると計算もはかどるだよー」にこにこ。
コマ『和やかな職場。』
粋「真面目そうな侍達がマイナスイオンに包まれてら」わおー。
白「数字が沢山だ。」頭くらっ
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【布団部屋】
白「やっぱりな。」うん。
コマ『お外は怖く有りませんよ?』
石燕「Σ人が多いとこ苦手なんす!
暗くて狭いとこ落ち着くんすーーっ!!」布団の隙間っ
粋「何で人間が一番抵抗有るんだよ」
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【天守閣 天海の部屋】
挿音「城内ウロウロすんな。」キセルすぱー。
コマ『捕まりました。』
白「俺ら何もしてないぞ?」
粋「居るだけで危険扱いなんだろなー」うんうん。
挿音「解ってんじゃねえか。」
魄哉「で、皆の様子見てきたんですか?」
家康「天海の私塾の人達って事になってるから 悪い扱いはされてないでしょ?」
粋「Σ何その設定!?」
魄哉「君ら何やらかすか解らないんで ちょっと特殊な訓練受けてる私設部隊とかそんな事にしてます。
そう言っときゃ深く追求できないでしょ?」にっこり。
挿音「んな裏側設定の奴等おおっぴらにウロチョロさせてるのもどうかと思うがよ」
魄哉「細かい事は良いんです
一時しのぎなんですから
あの、それより白君
いつからツノ出しっぱだったんですか?」
白「Σあ。」
コマ『そういやずっと出てましたね』筆談っ
粋「Σうおしまった!あいつ等が通常運転過ぎて つい自宅感覚にっ」ひいいっ
挿音「だから捕獲して来たんだろがよ
どうするよ かなりの数に見られたんでねえの?」
魄哉「いえ今騒ぎになってないならおそらくは」ふむ
粋「おそらくは?」どきどき
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女中C「そういやさっきの人 頭のアレなんだったんだろ?」
女中B「あー誰も騒がなかったし鬼とかじゃ無いでしょ? そもそも天海様の元で何か訓練受けてる人らしいしー?」
女中A「それなら別に不思議無いでしょ
天海様の教え子なら 結界貼ったり獣化したり何なら化け物でも別に驚かないわ」お茶ずずー。
女中C「でも、あのほら 町で人気の役者さんに似てたよ?」
女中B「変装じゃないのー? 」
千様(何だと思われてるのよ天海様。
でもって白君迷子過ぎて あのお役者とは絶対思われてないわ さすがだわっ)
鏡子「結果オーライですね。」ひそっ
千様「そう言えばそうなんだけどね
てか鏡子ちゃん 狭い手鏡でごめんねー」
鏡子「内側は狭くないのでお気になさらず
あら?」
九尾(女中バージョン)「ここにもおらぬ」くうっ
女中A「あら?新入り?」
千様「九尾ちゃん巣穴無事なのに来たのね」うわあ。
鏡子「白さん追っかけて来たんでしょうが
まーた変な事にならなきゃ良いですねえ」
魄哉「此処は吹っ飛ばさないで下さいね?」嫌な予感っ
白「予定は無いぞ?」
コマ『ランチャーは外しておきますねー』がたごとっ