小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

5月15日

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一二三「おはようございますだー

あれ?」

晴明「おお。子供が起きてきたな
こっち席空いておるぞ」座布団ぽんぽんっ

魄哉「何でアンタ自宅感覚なんですか。」



一二三「えーと?」

粋「江戸の町を大雑把な結界で守護してる安倍晴明だよ
何でうちで寛いでるのかは俺も知らねー」

一二三「あ、そうだそうだ。晴明さんだべ
おはようございますだー」ぺこりっ

晴明「忘れられておったのか」

魄哉「子供はどんどん新しい事覚えて行きますからねえ
影薄いと最新の記憶で上書きされちゃいますよ」

晴明「ま、よいわ。
古きは地に返り新しきが芽を世を作る万物の摂理ぞ」ふふんっ


魄哉「逐一いかにも賢いですって言い回しどうにかなりませんか面倒臭い てか毎度大した事言ってませんよね?」



晴明「もののけ妖相手だとこれくらいやっとらな舐められるわ」

蒼月「あの俺妖怪だけど ぶっちゃけアンタ面倒臭いだけだよ」きっぱり

晴明「そっちのには効いておるようだが?」



白「ばんぶつ?」

彬羽「そこからか。」



粋「うちの兄貴を基準に妖怪云々考えない方が良いって
大概のはもっと賢こ Σぐほあ!!」

晴明「お前もあまり賢く見えんがな。」


家康「んで、晴明さん 今日は何の用事?

確か妖狐だから自分自身もも結界抜けんのキッツイて言ってたよね?」



晴明「色神の作る料理が最近薄味ばかりで精進料理みたいで食う気がせん

で、前にここのカラスが料理人と聞いたのでな。」ふっ

家康「確認するけど結界抜け凄くキッツイんだよね?」

晴明「年取ると食くらいしか楽しみが無いのだ
察しろ小僧」ふんっ

家康「Σ年齢的にはオッサンなんですけど!!」


千様「すっごい会話ねー」

シロ「その前に あやつは将軍なのだが」うーん。


魄哉「あの人は時の帝にもあんなんでしたよ。
呪われちゃやってらんないんで見逃されてましたがね」

千様「さすがはアンタの同僚ねー」

魄哉「失礼な。僕が解りやすく反抗したのなんて信長さんくらいです」

粋「ある意味そっちのがヤバくねえ?」


晴明「何だ。噂の第六天魔王
変わらず血の毛多いの」ぷーくすくす

魄哉「Σアンタに言われたくないんですけど!!」

晴明「私はケンカは売っておらん
単に言う事聞きたくないならガン無視して「Σそれをケンカ売るって言うんです!」



蒼月「なんかさ。ジジイってあっちもこっちも苦労してるよね」しみじみ。

シロ「苦労かけまくってるお前が言うか」


魄哉「だーもう彬羽君っ このワガママ爺甘やかす事有りませんよ!
頼まれても無視して下さい無視!!」くわっ

千様「アンタ同年代にしちゃ精神年齢低いわよー 余裕が足んないって言うかー」

魄哉「足腰肩目ボロッボロのヨロッヨロですが?」

晴明「何故に内側だけ老化しておるのだ」



彬羽「あの、それが すまん」

魄哉「はい?」

彬羽「既に賄賂を渡されたので断りきれん」平安中期の小難しい本っ(もちろん絶版)

魄哉「Σく! 趣味がバレている!」

晴明「先手を打つは基本ぞ?」にやり。




一二三「あれ結局何してんだべ?」納豆まぜまぜ。

白「頭いい奴等の遊びだと思う」うん。


ーーーーーーーーーーー





【町中】




つつじ「おんや 御揃いで

後ろのえらい重装備な御人どないしはったん」

粋「それが なんか日光に弱いみたいでさー」うーん。

つつじ「女子か。」


晴明「年寄りはデリケートなのだ
なんじゃこの失礼なエセ公家言葉は」ふんっ


つつじ「失礼なんはどちらさんやろか。」むかっ



九尾(幼女バージョン)「全方向にケンカ売ってくのはどうかと思うぞえ?」

晴明「お主に言われたくないわ 玉藻前
だいたい何だその姿は。
土産買いに行くだけなのに何故にお前も来るのだ」

九尾(幼女バージョン)「幼子の姿じゃとだーりんがお手て繋いでくれるからじゃっ!」どやあ

晴明「Σお前狐の誇りはどうした!!」



白「子供なら手繋いでても変じゃないし
これなら俺もはぐれないかなって」真顔。

つつじ「Σあんさんの迷子防止かい!!」



晴明「まあよい で、その団子屋は?」わくわくっ

白「こっちだ」すたすた。

粋「食い物屋には迷わず行けるんだけどなあ」うーん。

つつじ「帰巣本能有るんかも妖しいわな」うん。


白「けどお前 そんなあっちもこっちもで買い込んで良いのか?
また偏ってるとかって魄哉に怒られるぞ」

晴明「構わん構わん 人生太く短く生きる派だ
粗食に耐えダラダラと生きるより 好きな物を食しさっさとボックリ行きたいわ」



九尾「とか言いながら 既にそこらの妖怪より長生きしとるじゃろ」

晴明「お前に言われたか無いわ妲己「おいやめろ。わちの黒歴史時代の名前どんどこ出すでないわ」



皐月「えーやん。 その分ちゃーんと封印されとったんやろ?
んで、今はどっちかちゅーと不憫やん
償っとる償っとる」うんうん。

九尾(幼女)「Σ不憫言うな!てかおったんかい猛毒娘!」きいいっ

つつじ「皐月はんちんまいからなあ」あっはっは。

皐月「アンタがでかいから目立たんねん」むっ



晴明「狐族を代表する 金毛白面九尾の狐が今やコレか」ため息。

皐月「こんなもんやろ?
若い頃 悪こそ格好エエ思ってはしゃいで無茶やってヒャッハーしてた女が 取っ捕まってムショぶちこまれて久々シャバに出てきて若い男にコロッと言ったっちゅー 典型的な

九尾「そろそろ泣くぞ。」


白「泣いてる子供引きずり回すのはちょっと」うーん。

九尾「Σぎゃー!泣かん!泣かんからお手てそのままでえええ!!」ひいいっ

晴明「必死か」



つつじ「何やのこの御人 偉いトゲトゲしてはりますな」

粋「いやお前もお前も。本人目の前にして何堂々とっ」焦っ


白「よし。お前らちょっと離れとけ」ひっぱりすたすたっ
皐月「こら!私は幼児ちゃうやろ!」
九尾「Σあああ!素で手つなぎずるいっ!!」


粋「Σえ。」



晴明「なんじゃ?
なんぞ気に入らんか?」むっ

つつじ「無礼な御人は嫌いどす」きっぱり。

晴明「ほう。京かぶれと思ったが偉くハッキリ物を言うのう」ふふんっ

つつじ「役作りつーかキャラ作りみたいなもんや
素はめっちゃガラも口悪いで。お客引いてまうやろ」ふんっ


粋「あ、あのー 」おそるおそるっ




晴明「なんじゃ 町中でおっ始める気か?
陰陽師安倍晴明舐めるでないぞ童。」

つつじ「陰陽師ナンボのもんや。小細工する間に刻んだるわ」


粋(Σえ。ちょっ マジで!?)ひいいっ






皐月「あーこらあかん。
アイツ 体育会系やから ちゃんと笑ってこんにちはー言わんとアウトやねん
後 職業病なんか場の空気悪されるのマジで嫌うわ」物陰っ

白「晴明もプライド高いから ケンカ売られたら絶対買うだろしな」うん。

九尾「むしろ出会い頭にアホ狐がケンカ売っとったがの」こそっ


粋「おおおおい!お前らやめろよ!
周りに被害が」おろおろっ



つつじ「心配おへん。一発で終わるわ」刀の柄ちゃきっ

晴明「ほざけ 出来る物なら傷のひとつもつけてみよ!」くわっ



ガキーン!!




粋「・・・・?」おそるおそる目開けっ




つつじ(固ああっ!)手じーん。

晴明(Σ速あっ!!)ちょっと冷や汗。



白「刀飛んで来たぞ危ないな」

ぺしっ
ガランカラーン


つつじ「Σうおう!ホンマや折れとるっ
すんまへん!!」ひいいっ


晴明「おい。あやつ 町中で本気で斬りかかって来たぞ」どきどき。

粋「Σそりゃあの流れならそうなるだろ!?」

晴明「いや 口喧嘩にも及ばぬ戯れ言ぞ?
普通やるか?」引きっ

つつじ「アンタが来い言ーたやろ!!」きいいっ



九尾「妖怪ばかり相手にしとったせいで 人の気持ちとかそういうのが解らんみたいじゃのー」うーん。

粋「お前が言う それ?」


皐月「今のは地雷の上で踊り過ぎてアサシン時代の血騒いでもただけやし
普通はこんな所でやりあわん」うん。





白「そもそも晴明 防御特化の陰陽師だから刀通らないらしいけどな」

つつじ「Σえ。ずるっ!」えええっ

晴明「ズルないわ!じゃなきゃ今頃輪切りじゃったわ!!」

白「で、まだ続けるのか?
それで周りに被害でも出たら

『お役目』上2人共消し炭にするぞ」

粋「Σ妖怪大戦争が始まる!!」ひいいっ



つつじ「いやもうエエわ。あんさん敵にしたら刀も溶かすし 勝ち目無いわ」ちぇー

晴明「・・その、私は戯れと勘違いしただけだしな。」渋々っ




粋「つか刀通さない晴明シバけるんすか兄上」背筋ぞぞっ

白(こいつ自分も晴明の結界ぶち破ったの忘れてるな)むう。



九尾「わち、この時代に現役やのうて良かったわー」しみじみ

皐月「平和な割にゃ物騒やもんな」うんうん。




魄哉「ですよ。 だから町中で暴れないで下さい 。しょっぴきますよ」

粋「あれ?お前ついてきたの?」

魄哉「今から江戸城です。

何やってんですか 仮に続けてても傍迷惑なだけで勝負つかないでしょうが」怪訝っ

晴明「む?」



つつじ「なんや、何本刀持ってこようがわてにゃ勝てんて事どすか?」むっ

魄哉「いえ、そうでは有りません
君の一撃防ぐ程の防御結界ならば 長時間は無理が有りますよ

しかし、この人は他にも護りの術が有りますのでねえ」

皐月「ん?ちょい待ち 護りだけなん?」


魄哉「防御特化型の攻撃は式神に丸投げ型です」

晴明「あ。式神呼んだとて結界から出れぬわ」手ぽん。

九尾(幼女)「Σモウロクし過ぎじゃろ!!」



つつじ「えー。ほな白はんが仲裁してくれな わて延々固いものぶち破るだけかいな」うわー

魄哉「ですね。 もはやケンカでも何でもありませんね」きっぱり

粋「え?攻撃系の術とか無いの?」

晴明「破魔札投げるくらいかの?」うーん。

皐月「ほんまに防御に全ツッパなんやな」うわあ


魄哉「あの時代はそれで良かったんですよ
むしろ 今より悪鬼羅刹が活発でしたので護りが無ければ人は生きて行けませんでしたし

って事で お仕事行ってきますので

必要以上のオヤツは買い与えないで下さい 不健康この上無い」びしっ

晴明「うちの式神共に質素な飯を作るよう言ったの絶対お前だな」

魄哉「黙れ偏食爺。」すたすた。

晴明「やはりか!余計な事するな健康オタクのオカン爺!!」


皐月「オカン爺。」うわあ


晴明「ホントに昔からあやつはいらん事ばかりっ」ムカムカっ

白「ん? なあ ケンカさせるのは式神にって
お前昔はずっと式神連れてたのか?
平安時代は妖怪連れて歩いて良かったのか?」

晴明「ん?それはもちろんそういう時も有るが 人に化けられる式神ばかりでも無いのでな

まあ、 手持ちがおらん時は血の毛の多い同僚をだな」にやっ

粋「魄哉焚き付けて突っ込ませてたのかよ。」うわあ。

晴明「あいつはあれですぐにカッとなるでな。
いやー 便利であったわ」ふははっ



つつじ「九尾はん。ええ狐はんやったんやな。」よしよし

九尾「あれと比べられても嬉しくないわ」


粋「そういや飼い慣らしたら狐って犬そっくりになるんだってな

野生の狐のズル賢さとか綺麗に無くなるって前にカラスが言って

九尾「誰が飼い慣らされた狐じゃい」

晴明「私を野干扱いか。」うわあ。





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5月14日

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白「ん?」ぴく


家康「お、さすが反応早い」おおっ

魄哉「これ糖度高そうですからねえ」


千様「あら アタシでも解るわよー?桃よね?」

魄哉「当たりです。早めの御中元に頂きました」箱ぱかっ

シロ「早すぎんか?」

魄哉「本来は夏が旬なんですが 虫にやられるリスクが高いので独自の育成方法でとか何とか
ちなみに1つで小判1枚くらいですかね?」

家康「Σうお!勿体ないっ!」ひいいっ


千様「そこで高級品ってはしゃがない辺り殿よね」ああうん。

蒼月「将軍の癖に常に財布すかんぴんだもんね」うん。



シロ「しかし受け取って大丈夫なのか?このような高級品 つまりは賄賂では」むう。

魄哉「大丈夫です。御返しにうちの畑で採れた初の国内産水晶柿を
千様「アンタ何作ってんの。」

挿音「いや親父が賄賂を賄賂とさせねえような返礼品作れって言うからよ」 キセルすぱー。

シロ「ちなみにその水晶柿と言うのは?」

挿音「しつこくない甘さなんだけどよ
1度断面見たら夢に出そうなもんだな。」ぱかっ

小太郎「Σぎゃああグロいっ!」ぎゃいいんっ


魄哉「お分かり頂けたでしょうか?」にっこり。

シロ「そうだな。意味もないのに2度と賄賂など送りたく無くなるわな。」ドン引きっ

挿音「味は悪くねーんだけどな。」しゃくしゃくっ

千様「なんで果肉がそんな赤いのよ」引。





魄哉「うっかり高級品貰っちゃったらこちらも高級品で返せば何も問題は

あれ?白君どうしました?
甘いんですよ?これ」水晶柿っ

蒼月「グロ過ぎてさすがに食欲沸かないんじゃない?」

挿音「お前作ってる奴に失礼なんだよ。慣れりゃさほどグロかねーよ」けっ





白「そっか。桃か。」むう。

挿音「待てやこら こっちガン無視か」

家康「うん。何か悩んでるだけみたいだから どうどうどうどう」



シロ「桃で何を悩むと言うのだ?」


白「あれだえーと。 あれ名前何だっけ?」はて。

小太郎「いや知らない せめてヒントくれよ。」わんっ



彬羽「お前ら古事記ってのを知ってるか?」

蒼月「あれ?お前居たの?」


千様「果物の甘い匂いで気持ち悪くなってたのね」

彬羽「お前らよく平気だな」うぷ。

魄哉「そんななのに毎度解説お疲れ様です」苦笑。



家康「じゃ遠慮無く聞いちゃおう
古事記って日本神話だよね?
で、その中で桃って言えば」えーと。

蒼月「あ。イザナギイザナミだっけ?
男が約束破ってゾンビになった奥さんの姿見て逃走する奴」

千様「あー。 確かオヤツに持って来てた桃投げて 奥さんがそれ食べてる間に逃げ延びたって言う
なかなか外道よね。」けっ

小太郎「嫁さん食いしん坊だな」うわあ。


魄哉「言い伝えですからね。
桃には魔避けの効力が有るので 投げつけたらイザナミさんが怯んだとかってパターンも有りますね

で、この流れでその話と言う事は」



彬羽「その話はそこそこ事実な上に いまだに盆の前くらい つまりこの時期イザナミが荒ぶってな。
裏切った当人のイザナギがとっくにあの世だってのに 年に1度この世を滅ぼしたくなる衝動に駆られるらしい」

家康「Σ何その規則正しい怒り!」ひいいっ

彬羽「バイオリズムって奴じゃ無いのか?」

魄哉「バイオって とっくに黄泉の国の方ですよね?」



彬羽「細かい事はイザナミに聞け

そういう事で 閻魔を始め十王がだ
年に1度イザナミがあの世から這い出して来るのを阻止するってのが決まりなんだが」

蒼月「ん?じゃこの人関係無いじゃん」




彬羽「いやそれが あの世の裁判官の仕事ながら、万一逃げたらこの世の裁判官の仕事だろとか言いくるめられて
今年のVSイザナミ権をくじ引きで引き当てちまったらしい。」

白「まさか引くとか思わないし」むすーっ

家康「Σこの世の運命くじ引きで決めてんの!?」




彬羽「イザナミ自体は古代の神だからな
今じゃさほど力は残ってない その上女だ。
恐ろしいのは執念くらいだから 毎年押し付け合いが起こってるそうだ」

魄哉「成る程 それは僕でも嫌です」凄く納得。




蒼月「え。何?
じゃあ男に裏切られて悪鬼になった昔の女神様に桃ぶつけて地獄に逆落と

白「だから嫌なんだ」むう。

シロ「そりゃ誰もやりたがらんわな。」うむ。

千様「とんでもない貧乏くじ引いちゃったわねえ。」あちゃー

家康「しっかし普段はこれでもかってくらい幸運持ちなのにねえ
私らのついでに買った冨クジも当ててたし
大通りの福引きも醤油当ててたよね?」

白「醤油は有る意味大ハズレだったけどな。」うん。

小太郎「あれ抱えてこの家までの石段はなあ。」うわあ



彬羽「ともかくだ
クジは公平だ 引き当てたからにゃやらなきゃいけねえだろ

気は進まねえだろうが手は抜くなよ 」

白「もうお前代わ「一般の妖怪が腐っても神を殴れるか」きっぱり。

家康「あ、うまい事言ったね」

魄哉「ゾンビだけに腐ってもですか
ここでそれ考えるの 殿くらいです」きっぱり。


挿音(Σマジか!)ぎくっ

千様「アンタも徐々にオッサン化してってるわねー」


魄哉「えっと、イザナミさん可哀想なのでこの桃使って下さい
せめて美味しくあの世に帰って頂きましょう」例の桃っ

小太郎「Σいやそれ小判何枚!?」ひいいっ

白「奥に転がしてったら追って帰ってくかな?」うーん。

蒼月「あ。それならちょっと可愛いかも」おおっ


家康「お前達 そろそろバチ当たるよ?」




白「仕方ない クジでハズレ引いた俺の責任か。

気は進まないけど せめてアケビとか熟れた瓜とか持ってくか」ふう。

魄哉「あの。それこそ山の夏の贈り物みたいなんですけど」

白「・・スイカ?」はて。

千様「普通に鈍器よね?」



粋「あのー さっきから聞いてたんだけど。」


シロ「む?なんだお前も甘ったるい匂いで気分悪いのか?」

粋「いやむしろ腹減る。

そうじゃなくって!
えーと ほらコレ 1個だけ印ついてるだろ?」

彬羽「なんだ。クジか?」

粋「そうそう。
んで、コレを印着いてない奴等の中に混ぜて

ほい、兄貴引いてみ?」ずいっ

白「ん?

じゃ えーとコレ」ひょいっ

千様「Σあ!印付き!」

小太郎「Σえ?え? 何だコレ」ぎゃいんっ



粋「兄貴さ この手のクジだとちょっと上に飛びててるの引いちゃう癖有るんだよ」

白「Σ!!」

彬羽「Σ初歩中の初歩だろ!!」


家康「普通なら幼児期に引っ掛かりまくって覚える奴だよね?それ」わおー。



魄哉「閻魔さん達 相っ当やりたくなかったんですねえ」うわあ。

蒼月「つか地獄の裁判官が詐欺して良いのかよ」



粋「って事で そんな嫌なら閻魔のおっちゃんらに文句言えば良くね?」

彬羽「いや、向こうその手使ったって証拠もねえだろ
閻魔や十王とケンカにでもなったらどうする気だ」

粋「Σう。確かに」



白「もういい さっさと片付けるし。」すたすた。

千様「Σあ 怒っちゃった!?」


魄哉「単純にそこまで小細工するなら自分がやって終わろうだと思います あの子の場合。」

家康「んー。まあイザナミさんもそんな嫌々蹴落とされるよりは かなあ?」






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【閻魔殿】




閻魔(Σめちゃめちゃ怒ってるーーっ!!)

お土産のずず黒水晶柿山盛りっ。



地獄の鬼「報告です
今年のイザナミ様ですが 何やら赤い果物を大量に貰い上機嫌で帰って行かれたそうです」

閻魔「Σイザナミ様コレ食べたの!?」

地獄の鬼「あと今年の桃は最上級品だったとかで。」

閻魔「Σイザナミ様投げられたの食べたのっ!?」えええっ



地獄の鬼「思うに これからは普通の盆の様にお供え物で機嫌を直して頂いてはいかがでしょうか?」

閻魔「あー。それで行ける感じか そっか。
てっきり話聞いてくれないタイプかと


あの、ごめんね?今後は穏便に済ませそうだしその
ワシらも毎年心が痛むものでつい

白「はーげ。」けっ






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