小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

11月29日

f:id:t00c:20211127104203j:plain






晴明「ほー。その様な事がのう」ほうほう

シロ「うむ、それでだ
俺の鬼切も 与一の弓の様にその内意思を持って取り憑いてくるのでは、と。 こ奴らがな」うーん。



晴明「いや、化け物霊力の媒体がおらねば無理であろ
こげな素材の無駄遣い 平安京でも見なんだわ」怪訝っ

石燕(与一)「本人的には 有り余る霊感のおかげで化け物絵師として名が売れたと喜んどるがな」うむ。

晴明「使い道そっちか」ちっ




シロ「だ、そうだ
残念だったな」ふふんっ

千様「えー つまんないー」

蒼月「何だよ 結局ただの鉄の棒きれかよ」けっ

家康「愉快な仲間が増えるかなーって思ったのにね」あははー




晴明「付喪神になれば 有り得なくは無いぞ?」

シロ「いやいらん。 使いにくいわそんな刀」




白「こんなの聞く為にわざわざ晴明呼び出したのか?」

魄哉「呼んでません 暇なんでしょ
僕はこれから江戸城なんでおもりお願いします」すたすたっ

粋「扱い雑いなあ」うわあ。



晴明「さーて では鬼の居ぬ間に寛ぐかの
ほれ、吸血鬼 茶と茶菓子を持て」ふふんっ

テオドール「日本茶に御座いますね
まだ淹れ方が未熟に御座いますが」すすっ

晴明「Σ何故に茶がずず黒い!?」ひいっ



千様「テオ君 お茶淹れる時呪っちゃう癖直ってないのねー」あらあら

家康「そんな緊張する事でも無いのにね」うーん。


魄哉「稀代の陰陽師として 飲んだらどうなるか気になりませんか?」ひょこっ

晴明「暗殺を試みるな さっさっと行け!」しっしっ



テオドール「やはり毒なので御座いましょうか?」えーと。

白「俺でも飲んじゃダメな気がする」くんくんっ

粋「あー こりゃ常人が飲んだら即死だな」うわ




魄哉「あれ?メガネ何処置きましたっけ?

しかし 鬼切ですか
万一 化けて出るとしたら持ち主であった渡辺の綱さん ですかね?」

晴明「メガネ既にかけとるぞ。ボケたか爺「アンタに言われたくありません」

晴明「そうか 綱か。
知っとるだけに絶対発現して欲しくないな」ふむ。



白「綱?」

シロ「鬼切の持ち主でな
昔話によると 茨木童子の腕を切り落としたのもその男との事 Σん!?」




茨木童子「つ、綱っ」ガタガタガタガタッ

千様「Σ明らかにトラウマになってる!!」ひいいっ

家康「Σてか来てたの!?いつの間にっ!!」



酒呑童子「いや 年末の買い出しのついでによ
この前の都のあれやこれやの一件の礼に何かくれるって言ってたなってよ」あちゃー。

彬羽「タイミング最悪だったか」うーん。



小太郎「Σ鬼って年末の買い出しすんの!?」ぎ

酒呑童子「馬鹿野郎 年末と言えば酒盛りだろ
鬼と言えばどんちゃん騒ぎよ そりゃ気合い入るだろ」

蒼月「それもう年末関係ないよね?」



酒呑童子「て 事でくたばるぞ」全てを諦めた顔っ


どむっ!!


床からズボボボボボッ!

粋「Σぎゃあああ竹えええ!?」ひいいっ 

テオドール「茨木童子さん落ち着いて! 植物操作が暴走してま Σぎゃー!」ざらああっ

小太郎「Σテオおおお!」ぎゃいいんっ

白「大丈夫だ。刺さる前に灰になった。」タンスの上避難っ

千様「あー 白君ありがと。助かったわ」襟掴まれぶらーん。



家康「Σなんで!?どこから!?」ひいいっ

蒼月「ジジイの部屋のタケノコじゃないの!?」



千様「アンタがさっさと切らないからああ!!
」きいいっ

魄哉「Σだって畳を押し退けてとか 健気じゃないですか!!」


酒呑童子「いや 今の時期寒くね?それ」

粋「Σあ、そういや お前珍しく着物着てる!!」おおっ

酒呑童子「Σ人を露出狂みたいに言うんじゃねえ!
同心てのに職質くらったから古着屋で買ったんだよ!」むかっ

蒼月「そりゃ職質食らうよ馬鹿」

彬羽「半裸で徘徊は普通に露出狂だ。」きっぱり。



晴明「パニックになってる所すまんが
竹の急成長止めるのには限度が有るので あの鬼はよどうにかしてくれんか」 術式ゴゴゴゴっ


小太郎「Σ静かに頑張ってた!!」

酒呑童子「Σ道理でいつもより即死コースじゃねえと!」おおっ

彬羽「手前等 普段どんな生活してんだ」



粋「えっと その茨木は?」竹かきわけっ

白「最初のどーん!で 自分でタケノコアタック食らって伸びてるな」あーあ。

小太郎「Σアホー!!」ぎゃいんっ



魄哉「しかしおかしいですね
茨木君の植物操作は大江山の草木限定のはずですが
山を出たら持ち出した種とか苗とか無いと使えないはずですよ?」笹の葉っぱに絡まれっ

シロ(凄まじく懐かれとるな)うわあ。



家康「お前が可愛がってるタケノコだから 飼い主に似て協調性とかコミュ力発達してうっかり乗っちゃったんじゃない?」

魄哉「コミュ力あるタケノコて何ですか」ええー



シロ「斬って良いのだろうか」うーん。

晴明「やめとけ。抑えきれん様になった時凶器になる」

小太郎「ひいいい」背筋ぞわっ



晴明「とにかく術者を叩き起こして正気に戻さんと
そもそも私は化け物専門だぞ 管轄外じゃい」

竹ぶるぶる うぞぞぞっ


粋「Σげ。またどーん!て来んの!?」ひいっ

晴明「どーん!と言うか グサグサグサッ!かの」ちっ

粋「Σだああ避難避難っ!ぎゃっ笹竹がああ!!
」足もつれっ



白「あ、そうだ
ちょっと此処乗ってろ」引っ張り上げっ

千様「へ?何?」

白「よいしょ。」すたっ

たたたたっ


魄様「Σちょっ白君そっち危ないです!」

粋「Σあ!兄貴それは」はっ!



白「そーれ テオの地獄汁。」


無理矢理流し込みっ

茨木童子「Σがふっ!もがあああっ!!!」じたばたっ


一同「Σ鬼だ!」ひいいっ




茨木童子「」きゅうっ

白「あれ?またのびたぞ?」おや。



粋「Σ当たり前だろ!」ひいいっ

彬羽「いや しかし竹が元に戻って行くな」

竹うぞうぞうぞっ

蒼月「え? じゃ結果オーライ?
良かったー」ほっ




酒呑童子「Σ良かねえよ!茨木死ぬなあああ!!!」ひいいっ







ーーーーーーーーーーーーーー





一二三「あれれ? どうしたんだ お家入らねえんだか?」

挿音「あ? おう 外で遊んで来たのか

いやな。入ろうとしたら 庭に足型ついた石燕転がってたもんでな」

石燕「」白目っ


コマ『人の身にはキツい緊急事態が起き とっさに蹴り出された。
と言う辺りでしょうか?』筆談っ

挿音「やっぱそう思うか

あーなんだろな やっべ家の中見たくねー」キセルすっぱー。









家康「これ。大工仕事担当の挿音が見たらキレそうだよね?」うわー

魄哉「床板も畳もなんなら天井も穴だらけですからねえ」うーん。





茨木童子「あれっ!?ゲロマズだったのに
なんか体スッキリした」おおっ

酒呑童子「Σなんで!?」えええっ


テオドール「殺人犯にならずによう御座いました」灰ざらああっ

粋「いやこの場合犯人兄貴 って聞こえてねえな」うん。





魄哉「あの 晴明さん

家の修復してくれる系式神とか居ませ
晴明「んな小人の靴屋みたいな式神はおらん。」きっぱり





>サイトトップに戻る

11月28日

f:id:t00c:20211126102827j:plain






晴明「お? なんじゃお前1人か?」きょろっ

一二三「年末は皆お仕事やらで忙しいべ
けど、1人でねえだよ?」


コマ『私もおります。』カタタッ

呪いの人形「ギギッ」裁ち鋏シャキンシャキンっ

晴明「人形屋敷か此処は。」



コマ『そもそも家主のパピーからして 創造主には「人形」と呼ばれていたホムンクルスですし』カタタッ

晴明「あー、そういやあやつ人口物か
忘れておったわ」ほうほう

一二三「コマちゃんの言葉解るんだべな」ほー

晴明「伊達に長年陰陽師はやっておらんわ」ふっ

コマ『いえ陰陽道関係有りません
私の言葉の解る人は大概電波です。』

晴明「・・いや。私は普通だと『自分でそう言う奴は絶対何処かおかしい』きっぱり



晴明「まあ良いわ

で、お前はともかくなんじゃコイツは?」

呪いの人形「シャアッ!」威嚇っ


一二三「元々呪われた市松人形だったんだども
白さんがうっかり壊しちまって、んでどうにか直そうとしたら加減間違えて余計バキャッってなって
見かねたテオさんが直したら見た目洋風になってー なんかそんなんだ」えーと。



晴明「御主も苦労したんだの。」しみじみ

呪いの人形「・・・」こくこく。


コマ『ちなみに裁ち鋏はキャラ付けだそうです』

晴明「確かに西洋の生き人形は持っとるがな
子守りするなら危ないのでやめておけ」

ひょいっ

呪いの人形「Σ!」わたわたっ

一二三「見事に怖がらねえだな」うわー。

晴明「殺意が感じられんからな」ふっ



石燕「あっれ 晴明さん来てたんすか?」襖がらっ

晴明(Σ生物の気配がせなんだのに!)びくっ

石燕「なんすか? 化け物見る様な顔で」はて。

晴明「私が知っておるどんなモノノケよりも化け物かもしれんな」うーん。


石燕「?

ま、人間離れしてるんなら本望っす。」

晴明「御主は心底人間の癖に人間嫌いよな」

石燕「そりゃ物心ついた時点で化け物のが近しい存在だったっすらね
あーこらこら 包丁もダメっすよ」

呪いの人形「ぐがっ!」不服っ

石燕「はいはい、文句言わない
もし一二三ちゃんにケガさせたら燃やされちゃうっすよー?」

呪いの人形「Σ!!」甦る黒い思い出っ



晴明「気のせいか
そこらの陰陽師より扱い上手くないか?」

一二三「石燕さんはいつもこんなだべ」うん。


石燕「つーか 気になってたんすけど
晴明さんは狐の子なのに ずっと人間側で暮らしてんすよね?
あっしらの周りって人混ざりのヒト多いっすけど そっち側珍しいっすねえ」

晴明「あーそれはな。
流れと言うか何と言うか

しかしまあ 結局人間の世の中でも浮いておったので程ほどで隠居したんだがな」扇子ぱたぱたっ


石燕「あー
の割にはお子さん居たとか何とか
晴明「おい、やめろ 子供の前でする話では無いわ」



一二三「おらなら平気だぞ?
ししょーに世の中は複雑怪奇なもんで 納得行かねえ事が当たり前だって教えて貰ってるだ」えへんっ

晴明「Σ座敷童子の奴 またいらん事を!!」ひいっ

石燕「一二三ちゃん しーっす。
そんなん彬羽さんに知れたら 晴明さんが監督不行き届きで起こられるっす」しーっ

晴明「Σ待てい!私のせいなのか!?」

石燕「お宅の式神さんっすよね?」

晴明「Σ特に使っておらんわ! 住み着かれとるだけだ!!」




一二三「で、なんで育てなかったんだべか?」真顔。


晴明「Σう。幾つだろうとおなごはおなごかっ」くうっ

石燕「アンタ 妖怪に勝てても幼女には勝てないんすか」

晴明「その、なんじゃ
私も全く考えなかったわけではない

ほれさっきも言ったで有ろうが 人の世に生きても人とは馴染めぬ
私はそれで良いが 子供が同じくそれを望むとは思えんかったのでな」扇子ぱちんっ


石燕「意外とちゃんと考えてたんすね」へー。

晴明「お前等 私をちゃらんぽらんか何かと思っとるだろ」むっ

石燕「いえ、糞ワガママで享楽的なクソジジイっす。」

晴明「Σ尚更悪いわ!!」



一二三「ん?そんなら 嫌いでねえのにさよならしたんだか?」

晴明「まあな。
正直子供の性別も知らん
それくらいの方がお互い生きやすかろうて。」




コマ『あ、泣いた。』あちゃー。


一二三「びええええええ!」うぎゃあああっ


晴明「Σ何故に!?」えええっ

石燕「Σ子供の心はデリケートなんすよ!?
だあもうこれだからガサツな男親はっ!!」よーしよしよしっ

コマ『いえ石燕さん 貴方もポジション何処ですか』カタタッ


一二三「だって 嫌いでねえのにそんじゃお顔もお名前も知らねえべ
可哀想だよー」びえええ

晴明「あーいや 名前はな
正直 付けんで良かったと思っておる」

石燕「ん? 名付けセンス酷いんすか?」一二三よしよしっ



晴明「酷いどころではない」くわっ

石燕「威張る事じゃないっしょ」

コマ『陰陽師式神を使役する際 新しく名前を付けると聞いた事が有りますが?』カタタッ

晴明「悲惨な事になるので 私の場合それは無しだ
やったら妖怪側から苦情が殺到するわ」ふっ

一二三「どんだけ酷いんだべか」鼻ちーん。


晴明「そうよな

お、おいそこの人形
何で筆持っとんじゃい」

コマ『これなら危なくないので怒られないと思った様です』カタタッ

石燕「あっしとキャラかぶるっすよ?」

呪いの人形「Σ!」はっ

一二三「何も持たなくても良くねえだか?」





コマ『渡りに船です
この子名前有りませんし 晴明さん名付けてあげて下さい』カタタッ

晴明「おい。酷いと言っておるに『酷い名前というキャラ付けになります。めっさ安全』

石燕「コマさん 他人事だと思って無いっすか?」

コマ『私も名の由来は狛犬です』きっぱり。


一二三「んだな。名付け適当なのなら 白さんで慣れてるべ
恥ずかしくないだよ?」

晴明「いや 名前は一生物ぞ?
それに 生まれて初めて受ける呪いが名前と言うくらいだしな」困惑っ

石燕「んなこと言うのアンタ等くらいっす

確かに人形呼びも何っすし ちゃちゃっと着けてやったらどうっすか?
稀代の陰陽師の名付けなら 御利益も有りそうっすしねえ」へらっ




晴明「・・恨むでないぞ 人形。」

人形「Σ!?」びくっ






ーーーーーーーーーーー






一二三「という事で この子のお名前 ブリュンヒルデ桃子ちゃんになっただよー」わーい。

ブリュンヒルデ桃子「・・」こくこくっ


魄哉「凄く 強そうですね」うわあ。




晴明「元が市松人形で 今の見た目は西洋人形という事でな
ハーフ感を出してみた」どやっ

家康「ああ 会心の出来なんだね」わおー。




石燕(こりゃお子さん 本気で名付けされなくて良かったかもしんないっすね)うん。



粋「たっだいまー
あー疲れた」玄関がららっ


一二三「お帰りなさいだー
この子ブリュンヒルデ桃子ちゃんだよー」てててっ

白「え。」びくっ

魄哉・家康(Σこの子が引くレベルの酷さ!!)




テオドール「へー。良いお名前頂いたんですね。
よう御座いましたね」にこにこ

ブリュンヒルデ桃子「ガガッ!!」歓喜の唸りっ




蒼月「何?名付けセンスまで類友なの?」ええー。

晴明「なんじゃ御主 今まで何処におった」

蒼月「Σずっと居たよ!?寒さで半冬眠状態だったんだよ 気づいてよ!!」

晴明「すまんな。 この家自体に化け物の気配染み付いとるので 生きとらんとさすがに解らん」

蒼月「Σ死んでなーい!!」






家康「あ。でもその名前だと思うと怖く無いかも?」あれ?

粋「Σあ、言われてみれば」はっ



石燕「一種の才能っすか?」

魄哉「ちなみに昔飼ってた錦鯉の名前は『タマちゃん』でしたよ あの人。」

家康「ちゃんまでが名前かあ」うわー。




>サイトトップに戻る