小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

9月9日

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【某寂れた宿場町 宿屋】




挿音「お? お前らなんで居るんだよ」



粋「Σえ! お前こそなんで!?」

挿音「こっちは仕事だ仕事」キセルすぱーっ

粋「へ?
あー この辺忍軍で何か調べて
Σごふあっ!?」

挿音「やっべ まだ蚊が居らあ
この時期のは痒いんだよなあ」はーやれやれ


一同(忍が調査してるなら 大声で言っちゃ駄目だろそりゃ。)あーあ。




挿音「お前らも居る所見ると何か?
そこの渓谷の川姫辺りかよ」キセルすっぱー

テオドール「おお。さすが 情報通に御座いますね」おおおっ

挿音「そりゃあな 最近此処等じゃ地元の男が目が合ったら連れてかれるってんで
山に女しか入れねーわで大変だったみたいだしよ」

彬羽「何でも川姫本人は 男が浮気しなきゃ連れてく様な真似はしないっつってたがな」



挿音「つか 目が合ったら婚姻成立とか怖すぎね?」

彬羽「そういう種族だから仕方無いと言えば仕方無い」真顔。

粋「割り切れるのが凄えよお前」うわー。

テオドール「考える事を放棄しただけに思われますが」うーん。



挿音「けどまあ お前らの疲れっぷりみると片付いた感じか?
地雷女なんてどうやって説得したんだか知らねえがお疲れさん。」

彬羽「いや実は説得自体は失敗した」

挿音「へ?」



テオドール「色々有りましてキゲン損ねた川姫さんがキレまして
人の男に手を出しちゃいかんのなら お前が代わりに責任取れとか無茶言い出しまして白さんが川に引きずり込まれそうになりまして
防衛本能で発火の川が熱湯化。高速蒸発で消滅しかけた川姫さんが自主的に色んな意味で大人しくするので命ばかりはと。」えーと


挿音「お前 本っ当に水と相性最悪だな」うわー。

白「・・・。」むっすー。


粋「つか兄貴むしろ水に好かれてんじゃね?」

白「Σえ」

彬羽「言われてみれば毎度落ちたりハマったり引きずり込まれたり 呼ばれてる様にも見えなくは無いか。」ふむ。


テオドール(カナヅチなのにお気の毒な。)うわー。


挿音「あー。確か種族的には水神だっけか?」


白「バカラス どうやったら種族って変えら
彬羽「この世にんな転職システムはねえ。諦めろ」きっぱり


テオドール「種族だけなら悪魔に堕ちたら変えられますが
水神属性まで変えれるかは解りませんのでオススメは出来ませんね」うーん。

粋「いや気軽に堕ちんなよ」





彬羽「そういう訳でこっちも色々有ったんでな
一休みしてから戻るかとな。」歯形の数々っ

挿音「絶対とばっちり食らったろ。
お前も大変だな」色々察し




白「よし。切り替えよう

この辺昼食べれる所有るか?」きらーん。

挿音「元気だなお前
あー それがなあ」頭かきかきっ

テオドール「? 宿場町なのに御食事処が無いのですか?」



挿音「この通り寂れてっからな
客もほとんど居ねえし
客が居ねえから宿のもてなしもマジで最低限になるしで悪循環だよなあ」

粋「あー お前が調べてるのってそれの原因とか?
何? 悪大官にめっさ取り立てられてて生活苦しくてこの辺ボロいとかそんなの?」ひそっ


挿音「いや。単になんもねーから。
旅人が来る理由もねえんだわ」きっぱり。

彬羽「寂れるべくして寂れた町って事か」成る程。

挿音「ちなみに俺のは別件な
こういうボロい所ってのは身を隠すには持ってこいだしよ」

テオドール「何かの追跡に御座いますね。
お疲れ様に御座います」うわあ。


白「そっか仕方無い。川で魚でも取って・・ Σあ」



テオドール「停止されましたね。」おや。

粋「水に引きずり込まれそうになったのフラッシュバックしてんじゃねえかな?」あちゃー


彬羽「まだ滞在するなら教えとくが
おそらくしばらくは雨続きになるぞ」

挿音「あ?」

彬羽「雨を降らせる積乱雲ってのは 水蒸気の塊だからな
今現在この辺の上空の水蒸気はえげつない事になっ

雨どじゃあああっ!!


挿音「待てこら。お前どんだけ川沸騰させたよ」

白「正当防衛だ」きっぱり。





粋「仕方ねえ 宿の台所なら機能してんだろ
なんか食うもん出せねえか頼んで来るわ」すたすた。

テオドール「で御座いますねえ
暴れてかなり空腹の様に御座いますし」苦笑。



白「このままじゃ干からびると思う」ぐううううっ

挿音「胃袋うっせえよ」ちっ

白「健康な証拠だろ。
疲れた」ごろんっ


彬羽「ったくだらしのない。

ん?どうした」


白「ここ壁 穴開いてるな」ごろーん。

挿音「あ?
あー ボロいからな しゃーねえだろ」

白「確かにこんなんじゃ客泊まりたくないだろな」穴に指突っ込みっ

挿音「・・ま、ボロいとはいえ安く泊めて貰ってっしなあ」ごそごそ


テオドール「お それは何で御座いますか?」わくっ

挿音「土壁補修の簡易道具みてえなもんだ
こうやって この粉に水、雨水で良いか ほれ入れて混ぜるだろ?
で、塗って固まりゃ完成よ」ちょいちょいっ

彬羽「手慣れた物だな」ほう。


挿音「まあ忍だかんな。」ふっ

テオドール「つまり 潜入する時に壊した所の補修様に御座いますね」うわあ。


挿音「そのままにしといたらバレんだろ?」キセルすぱーっ

彬羽「知っちゃ居たが 逐一物騒だな」

挿音「バケモノ共に言われたかねーわ」きっぱり。




白「なあなあなあ。この破れた屏風とかも直せるか?」がたごとっ

挿音「おいそれ入口のだろ
勝手に持ってくんな」

白「空腹で何かして無いと落ち着かないんだ」うろうろ

彬羽「しまいにゃぶっ倒れるぞ手前。」


挿音「出来るかと言われて出来ねえとは言えねえなあ。
忍なめんなよ ほれ紙なんてのは繋ぎに糊使ってんだ
完全にとは言えねえが 裏側なら良いか
上手く溶かしてこうだな」ごぞごそっ



テオドール「ほんっと器用に御座いますね」へー。

彬羽「日曜大工得意だからなコイツ」




白「じゃあこの 障子の穴とかヒビ入った茶碗とかススだらけの行灯とかよく解らないボロボロの置物とかも直せるか?」わくわくっ

挿音「難易度高えなおい。」うええ

テオドール「Σいくらなんでもボロ過ぎませんか!?」

彬羽「心底ギリギリで商売してるみたいだな」うーん。





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家康「なんかさー
挿音の調査 どしゃ降りで難航してるらしいよ?
もうちょい滞在するってさ」手紙がささっ

伝書鳩「ぽっぽー。」

魄哉「おやおや。お天気は仕方ありませんねえ」ふむ



白「俺のせいか?」あれ?

粋「あーその 黙って引きずり込まれるよりは
かなあ ?」 うーん。




家康「で、まだしばらくまともに動けそうも無いから
情報集めの一貫として 町のあれこれの修繕手伝うってさー
地方民の生活ヤベエぞ 何か客来たくなるもん考えろや天海様とか書いてるよ?」

魄哉「助かりますが 何がどうなってそうなったんですあの子」うわお。



彬羽「こりゃあの町確実に持ち直すな」確信。

テオドール「世の中何がきっかけになるか解らない物ですねえ」へー。


白「えーと。俺のおかげ なのか?」はて?

粋「結果的には?」



家康「あ。まだ何か書いてる

それは別として 雨クソうぜえから帰ったらシメんぞ糞餓鬼。 ってこれ何の事?」はて。




彬羽「今逃げても意味無いぞ」

テオドール「Σストップストップ!外雨です!! 」

粋「Σ兄貴どうどうどうっ 忍相手に何処に逃げるってんだよ!!」

白「閻魔殿。」真顔。


粋「Σ確かに生きてる人間入れねえけど!
傍迷惑だからやめろよおおおっ!!」





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9月8日

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どどどどどどどどっ。


彬羽「待てこらこのクソドチビがああっ!!」くわっ

白「お前がでっかいだけだって」すたこらっ




千様「まーたやってるわねー」あらあ。

家康「今日芝居小屋休みだからね
また白が暇持て余してしょーもないイタズラしたんでしょ」



粋「大当たり。
襖開けたら頭から夏の名残のセミの脱け殻ざららーとひっかぶる系のトラップをな」回収した脱け殻ごっそり

家康「Σうわきっしょい!!」ひいいっ

千様「彬羽君 相当びっくりしたのね」うっわあ

シロ「わざわざ集めたのかあのアホは。」

蒼月「あの人つまんない事には全力投球するよね毎度」




彬羽「だああちょろちょろと! 毎度毎度毎度大概にしやが

テオドール「彬羽さんすみません!!」
足元に張った紐びんっ!!




彬羽「・・・。」びくとも。

テオドール「Σあれっ!?」



シロ「おそらく転ばせたかったのだと思うが
タイミングも力も無理が有ると思うぞ。」

テオドール「ですよねっ!」ひいいっ


彬羽「手前もケンカ売ってんのか?」ゴゴゴゴゴ
テオドール「Σあああ!いつも以上に大きく見えるっ!!」

灰ざらああっ!



蒼月「あ。灰になって離脱した」

小太郎「純粋に怖過ぎたんじゃないかな?」わおんっ



ひしゃくで水ばしゃっ


家康「Σあああ!乾くまで復活出来ない!!」

千様「Σちょっ彬羽君めちゃ怒ってない!?」ひいいっ





彬羽「手前は下僕に何させてんだ!!」

白「俺もまさか加勢来ると思わなかった」
炎ぼぼっ


シロ「Σ馬鹿者室内で火はいか


彬羽「ふんっ!」 拳圧で散らしっ
蒼月「Σ仮にも動物なのに躊躇ゼロかよ!!」



白「甘い。 煙幕っ」ぽいっ

彬羽「Σ!?」構えっ





もくもくもくもく。





蒼月「蚊取り線香だね。」ありゃ

彬羽「Σあの野郎どこまで人をおちょくればっ」むっかあああっ


家康「涼しくなって元気有り余ってんだねえ」あーあ。

千様「彬羽君ぐらいしか無傷でケンカも出来ないものねー

あ、粋君
テオ君乾かしてあげて。弱火で炒めれば多分いけるわ」びしゃびしゃ灰の山っ

粋「Σいやいやいや論理的にダメじゃね!?」





間。






白「さーて。遊んだ遊んだ」たんこぶすたすた。

蒼月「あ。やっぱ捕まったんだね」



白「運動して疲れたし
昼寝するから夕飯まで寝る」ごろんぐー。

粋「早えよ。」



彬羽「全く こっちは今から瓦版の記事書かなきゃならねえってのに」ぶつくさっ

シロ「ん?またネタに詰まっとるのか?」

彬羽「いや、そうだな
さっき追いかけ回してた時に彼岸花が目についたし あれの毒性について書くか」ふむ。

蒼月「さりげにネタ提供されてんじゃん」



家康「あー。軽い運動した方が頭働くよね
天海もよく言ってるよ」へらっ

千様(ひょっとしてそれで殿どつき倒してんのかしらあいつ。)一抹の不安っ




テオドール「しかし、皆さんホントに白さんを怖がりませんね」ずぞぞぞようやく復活っ

粋「ん?何言ってんのお前」

テオドール「国では散々言われて居たのです
『日本のバケモノの頭は 国の妖大将で有ると同時に己の判断で種族単位で滅ぼす権限を持つ唯一無二の存在ゆえ
絶対に怒らせるな 歯向かうな無礼を働くな』と。」

一同「Σ忘れてた。」はっ



家康「大丈夫だってー
あの子その辺の分別は着くからんなポンポン滅ぼしたりしないって」へらっ

テオドール「家康さん見てると 特に人間大丈夫なのか不安になるのですが」むう。

家康「Σどういう意味!?」



シロ「しかし よくよく考えれば恐ろしい話だな。
1人の気分で大量の命が消えかねんのか
本人がこんななので深く考えた事は無かったが」うーん。

蒼月「まず無いだろから深く考える必要も無いんだけどね。
生き物が行き詰まって引く事も出来なくなった時の為のリセット的な存在つかシステムなんでしょ?」


テオドール「行き詰まる とは?」

蒼月「さあ?ジジイの受け売りだから詳しくは解んないね」

千様「なんか解んないけど その権限てあくまで最終手段みたいねー」

小太郎(要するに巨●兵なんだな。)ふむ



石燕「おや。また怖い話っすねー」ひょこっ

小太郎「あれ?聞いてたのか」わんっ

石燕「あっし貧弱なもんで。巻き込まれたら即死なんで引っ込んでただけっすよ。

ま、堕ちる所まで墜ちた種族を終わらせてやるとかそんな奴っすかねえ。」


粋「やべえ。理解出来ねえ」うーん。

テオドール「そもそも私 生まれた時点で悪魔という堕ちた存在なのですが」困惑っ


家康「若い子は解らない方がいいよー
その内思い知るし」へらっ

粋「Σ軽く言う事じゃねー!!」

テオドール「Σいったいどんな闇を見てきたので御座いますか!?」

家康「いや戦国はホント地獄だったからね」あっはっは。




石燕「つーか爆睡ぶっこいてると落書きしたくなるっすよねー」筆すちゃっ

白「ぐー。」すやー

小太郎「Σこの流れでよくそんな気になるな!」ひいっ


石燕「別に人間滅んでもあっしは特に困んないっすから。」しれっ

粋「お前 人間ホント嫌いだよな」うわあ。






蒼月「なんだろね

ヤバさ再認識してもやっばり腫れ物に触るみたいに扱おうって奴は居ないんだね。」しみじみ

魄哉「帰るなり何ですか。
ま、表面だけ繕ってても見抜かれますよ
白君は知識こそ有りませんが バカでも有りませんから」





襖ずぱんっ!


彬羽「襖開けたらコマの頭部降って来たんだが?」生首。

コマ『ドッキリ大成功。』カタタッ


粋「Σこら兄貴なんて物仕掛けて Σ居ねええええ!!」



蒼月「ねえ。本当にバカじゃ無いの?」

魄哉「・・おそらくは。」えーっと。



石燕「頬っぺたに渦巻き描いた状態で どこ逃げたんすかねえ」あーあ。

シロ「Σ本気でやっとったのか!?」

石燕「あっしは常に有言実行っす」きっぱり



彬羽「コマ からくりとは言え頭まで貸すことないからな。アホに協力すんじゃねえ」

コマ(頭部)『残念。先程のリアクションが理想的だったので 今後ナンボでも協力致します』カタタッ


家康「コマちゃん何て?」

魄哉「さあ? 最近耳遠いんですよねえ」目そらしっ




千様「よく解んないけど、全力でやるのがしょーもない事だしだし 今の所何も問題なさそうねー」のほほんっ

蒼月「安全 なのかなあ?」うーん。





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