小太郎「うわー 風すごっ
散歩行ったら毛ぐしゃぐしゃになるかなあ」わおんっ
彬羽「やめとけ。山の上の突風なめるな」
蒼月「すっごい説得力だね」
飛天「鳥類は風読んでなんぼだからなー」ボロっ
粋「なんでお前は毎度墜落してんだよ」
飛天「えーと。山の上は風読みにくい?」
彬羽「鞍馬山も山だが?」きっぱり
千様「つまりは飛天君特有なのね」
白「ん?バカラスも結構落っこち
彬羽「言うな。」
シロ「で、今日は何用だ?
まーた見合いから逃げてきたか?」
飛天「いやいや。毎度そんなんじゃないって
ここの家主は?」きょろっ
家康「ん?天海なら昨日忙しかったらしくてまだ寝てるよ」
魄哉「起きてますよー 賑やかですねえ
誰か眼鏡知りません?」ぼーっ
蒼月「寝ボケてるなあ
昨日何があったのさ。」
魄哉「言いたくありません」ふっ
飛天「まあいいや。
んじゃ冷えて来たんで こっち1名予約お願いしまーす」ぺらっ
千様「?
何それ」
飛天「何って
温泉旅館のチケット。」
千様「ちょっと待って アンタ旅館も持ってんの?」
魄哉「副業です。」きっぱり
蒼月「あーそりゃ過労でぶっ倒れるもするよ」げんなり。
魄哉「そっちはほぼ名ばかりオーナーですがねえ」
蒼月「解ったからさっさと老眼鏡見つけなよ
どんだけボケてんの」
シロ「ん?ちょっと待て。飛天がという事は普通の旅館では無いな?」
飛天「そりゃあな。
人向けの所で羽引っ込めたまんまとか寛げないだろ」
魄哉「うっかり迷い混んだら名前取られて従業員になるしか無いような所イメージして頂けたら解りやすいかと」
蒼月「Σアンタ湯●婆かよ!」
魄哉「誰が婆ですか」
飛天「湯爺爺?」うーん。
千様「どういう会話よ」
粋「あ。質問
それさ。料金ってどうなってんだ?
妖怪って通貨ねえだろ?」
シロ「む?そうなのか?」
白「無いぞ。
そもそも商売なんて大人しい事やらないし」
彬羽「基本は物々交換。この旅館の場合は価値のあるもの人の店で換金出来るものを指定してある」
白「という事で 帳簿チェックはバカラスだ。」
シロ「Σお前もスタッフか!!」
飛天「あれ?んじゃお前に申込み書渡せば良かったんじゃ」
彬羽「だな。
お前肩凝り腰痛コースて何事だ」
飛天「いやー。最近中々忙しくって」肩とんとん
一同(Σコースって何!?)
魄哉「普通の温泉では芸がありませんからね
各種薬湯取り揃えております」ふっ
蒼月「すっごい薬臭そう」うわあ。
白「薬くさくて高いけど その分中身派手っ派手だし建物も凝ってるぞ」
魄哉「内装は仏壇をお手本に カラフルに染色してみました」にこにこ
シロ「Σいらん所で僧侶の知識が!!」
魄哉「仏壇てあれ極楽浄土がモチーフなんですよ?」
小太郎「妖怪相手だしありっちゃ有り か?」うーん。
粋「あれ?この流れ
ひょっとして兄貴も関係者とか?」
白「ルール無しの妖怪うじゃうじゃだぞ
じゃなきゃ絶対ケンカになるだろ。」
魄哉「全面的に大将殿の名前使わせて頂いております。」パンフレット
蒼月「Σあ。マジで『黄龍様立ち寄り所』て書いてる!」
千様「治安の悪い町の小売り店みたいね」うわあ
魄哉「元は自分の肩こりその他リフレッシュしたくてなんやかんやしてたんですがねえ
気がついたらこんなの作ってました」ため息。
蒼月「何がどうなったらこんな事になるんだよ」パンフガン見。
小太郎「相っ当癒しが欲しかったんだな」
家康「で、せっかくだから皆で行くんでしょ?」わくわくっ
魄哉「荷物用意してくんじゃありません!!誰のせいで疲れてると思ってんですか!!」イラッ
彬羽「家康。『妖怪』の巣窟だぞ
人間が行ったらどうなるか解ってんのか」
家康「Σしまった!そうでしたっ!!」ガーン
白「少しくらいなら 薬のにおいでバレないかも知れな
粋「Σ兄貴!しーっ!!」
家康「蒼月の寒さ対策は断熱材でスマキにして担いで行く。んで後は湯に放り込んどけば問題なし
肩こりなら石燕ちゃんにも良いも思うんだよね」きりっ
小太郎「うっわ。ゴネる気満々だ」
蒼月「おい。スマキはやめろよ」
彬羽「そう言えば イカなんかの生命力の強い奴は 一度凍っても氷が解ければまた動き出
蒼月「Σ何の話!?」
千様「彬羽君 思考が変な方向に言ってるわよ」
飛天「頭いい奴ってたまに壊れるよなあ」うんうん
家康「ね?万が一冬眠しても 蒼月なら解凍すればOKだし」
蒼月「ΣOKじゃないよ!誰がイカだよ!!」
魄哉「・・うーん。」
蒼月「Σアンタもそこで悩むな!!」
九尾「あーもう ごちゃごちゃうっさいのう
変なのに絡まれたらわちが全部食らってやるわ
それで良かろうが」ずいっ
魄哉「あのお客さん食べられると困るんですが」
九尾「人間と違って少しかじられても死なんわ」きっぱり
粋「え?お前も行く気?」
九尾「あったり前じゃろ
だーりんと温泉旅行の機会じゃぞっ」うきうきっ
白「俺は行くとは一回も行ってないぞ」
九尾「Σ!!」がーん。
家康「ちょ 九尾ちゃん早まらないで!!
落ち着いてえええ!!」
九尾「せっかく大人しく良い子にしておるのにっ!
この程度の願いも叶えられんのならこんな国滅ぼしてくれるっ!」きしゃあああ!!
魄哉「すみません。ご協力お願いします」
白「遊んでればいいんだよな?」
魄哉「もうなんでもいいです。犠牲者出ないように皆で行きましょう」頭痛。
彬羽「子供浴衣 備品に有ったか?」ふむ。
飛天「お前ほんっとパパ化したよな」
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挿音「ーーって事で 有給取らされたんだけどよ
いや確かに激務だからありがたいっちゃありがたいんだけどよ」複雑っ
石燕「え?マジっすか!? めっちゃ名のあるモノノケに会えるんじゃ!!」おおおっ
挿音「お前戦闘能力マイナスなのに なんでそんななんだ」