小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

2月17日

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小太郎「うわー 風すごっ
散歩行ったら毛ぐしゃぐしゃになるかなあ」わおんっ

彬羽「やめとけ。山の上の突風なめるな」




蒼月「すっごい説得力だね」


飛天「鳥類は風読んでなんぼだからなー」ボロっ

粋「なんでお前は毎度墜落してんだよ」



飛天「えーと。山の上は風読みにくい?」

彬羽「鞍馬山も山だが?」きっぱり



千様「つまりは飛天君特有なのね」

白「ん?バカラスも結構落っこち
彬羽「言うな。」




シロ「で、今日は何用だ?
まーた見合いから逃げてきたか?」

飛天「いやいや。毎度そんなんじゃないって

ここの家主は?」きょろっ


家康「ん?天海なら昨日忙しかったらしくてまだ寝てるよ」


魄哉「起きてますよー 賑やかですねえ

誰か眼鏡知りません?」ぼーっ

蒼月「寝ボケてるなあ
昨日何があったのさ。」
魄哉「言いたくありません」ふっ



飛天「まあいいや。
んじゃ冷えて来たんで こっち1名予約お願いしまーす」ぺらっ

千様「?
何それ」



飛天「何って
温泉旅館のチケット。」


千様「ちょっと待って アンタ旅館も持ってんの?」

魄哉「副業です。」きっぱり



蒼月「あーそりゃ過労でぶっ倒れるもするよ」げんなり。

魄哉「そっちはほぼ名ばかりオーナーですがねえ」
蒼月「解ったからさっさと老眼鏡見つけなよ
どんだけボケてんの」




シロ「ん?ちょっと待て。飛天がという事は普通の旅館では無いな?」

飛天「そりゃあな。
人向けの所で羽引っ込めたまんまとか寛げないだろ」



魄哉「うっかり迷い混んだら名前取られて従業員になるしか無いような所イメージして頂けたら解りやすいかと」

蒼月「Σアンタ湯●婆かよ!」


魄哉「誰が婆ですか」

飛天「湯爺爺?」うーん。


千様「どういう会話よ」



粋「あ。質問

それさ。料金ってどうなってんだ?
妖怪って通貨ねえだろ?」

シロ「む?そうなのか?」

白「無いぞ。
そもそも商売なんて大人しい事やらないし」




彬羽「基本は物々交換。この旅館の場合は価値のあるもの人の店で換金出来るものを指定してある」

白「という事で 帳簿チェックはバカラスだ。」

シロ「Σお前もスタッフか!!」


飛天「あれ?んじゃお前に申込み書渡せば良かったんじゃ」

彬羽「だな。

お前肩凝り腰痛コースて何事だ」

飛天「いやー。最近中々忙しくって」肩とんとん




一同(Σコースって何!?)

魄哉「普通の温泉では芸がありませんからね
各種薬湯取り揃えております」ふっ

蒼月「すっごい薬臭そう」うわあ。




白「薬くさくて高いけど その分中身派手っ派手だし建物も凝ってるぞ」

魄哉「内装は仏壇をお手本に カラフルに染色してみました」にこにこ

シロ「Σいらん所で僧侶の知識が!!」

魄哉「仏壇てあれ極楽浄土がモチーフなんですよ?」

小太郎「妖怪相手だしありっちゃ有り か?」うーん。


粋「あれ?この流れ
ひょっとして兄貴も関係者とか?」


白「ルール無しの妖怪うじゃうじゃだぞ
じゃなきゃ絶対ケンカになるだろ。」

魄哉「全面的に大将殿の名前使わせて頂いております。」パンフレット


蒼月「Σあ。マジで『黄龍様立ち寄り所』て書いてる!」

千様「治安の悪い町の小売り店みたいね」うわあ




魄哉「元は自分の肩こりその他リフレッシュしたくてなんやかんやしてたんですがねえ

気がついたらこんなの作ってました」ため息。

蒼月「何がどうなったらこんな事になるんだよ」パンフガン見。

小太郎「相っ当癒しが欲しかったんだな」




家康「で、せっかくだから皆で行くんでしょ?」わくわくっ

魄哉「荷物用意してくんじゃありません!!誰のせいで疲れてると思ってんですか!!」イラッ



彬羽「家康。『妖怪』の巣窟だぞ
人間が行ったらどうなるか解ってんのか」

家康「Σしまった!そうでしたっ!!」ガーン



白「少しくらいなら 薬のにおいでバレないかも知れな
粋「Σ兄貴!しーっ!!」




家康「蒼月の寒さ対策は断熱材でスマキにして担いで行く。んで後は湯に放り込んどけば問題なし
肩こりなら石燕ちゃんにも良いも思うんだよね」きりっ


小太郎「うっわ。ゴネる気満々だ」

蒼月「おい。スマキはやめろよ」



彬羽「そう言えば イカなんかの生命力の強い奴は 一度凍っても氷が解ければまた動き出
蒼月「Σ何の話!?」

千様「彬羽君 思考が変な方向に言ってるわよ」

飛天「頭いい奴ってたまに壊れるよなあ」うんうん



家康「ね?万が一冬眠しても 蒼月なら解凍すればOKだし」

蒼月「ΣOKじゃないよ!誰がイカだよ!!」



魄哉「・・うーん。」

蒼月「Σアンタもそこで悩むな!!」







九尾「あーもう ごちゃごちゃうっさいのう
変なのに絡まれたらわちが全部食らってやるわ
それで良かろうが」ずいっ


魄哉「あのお客さん食べられると困るんですが」

九尾「人間と違って少しかじられても死なんわ」きっぱり


粋「え?お前も行く気?」

九尾「あったり前じゃろ

だーりんと温泉旅行の機会じゃぞっ」うきうきっ





白「俺は行くとは一回も行ってないぞ」

九尾「Σ!!」がーん。






家康「ちょ 九尾ちゃん早まらないで!!
落ち着いてえええ!!」

九尾「せっかく大人しく良い子にしておるのにっ!
この程度の願いも叶えられんのならこんな国滅ぼしてくれるっ!」きしゃあああ!!





魄哉「すみません。ご協力お願いします」

白「遊んでればいいんだよな?」

魄哉「もうなんでもいいです。犠牲者出ないように皆で行きましょう」頭痛。





彬羽「子供浴衣 備品に有ったか?」ふむ。

飛天「お前ほんっとパパ化したよな」







ーーーーーーーーー




挿音「ーーって事で 有給取らされたんだけどよ

いや確かに激務だからありがたいっちゃありがたいんだけどよ」複雑っ

石燕「え?マジっすか!? めっちゃ名のあるモノノケに会えるんじゃ!!」おおおっ

挿音「お前戦闘能力マイナスなのに なんでそんななんだ」












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2月16日

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江戸城



魄哉「ーーでは。後は廊下の行灯の油を補充だけお願いします
一日お疲れ様です」



女中A「はい。
あ、こちらも補充しておきますね」いそいそ

魄哉「おや。ありがとうございます」

女中B「あ!お茶菓子置いておきますね!
天海様今日も徹夜ですよねっ」どたばた

女中C「Σえ!?えーと

お茶淹れてきましょうか!!」

魄哉「あの。大丈夫ですから寝て貰っていいですよ?ほんと」








【天井裏】

挿音(ここは親父のハーレムかなんかかよ。)あくびっ



ーーーーーーーーー




魄哉「徹夜には慣れてますから
それにそちらは明日も早いでしょう
はい。女中部屋で寝てください」


女中ABC「はーい。お疲れ様です」ぺこり




魄哉「城務めだと泊まりが基本で中々家に帰れませんからねえ
あの子達ひょっとして親御さんが恋し

挿音「なんでそう思考がへんてこなんだよ。」 天井からぶらんっ



魄哉「?
まあ 休みとりやすいようにはしておきますか」

挿音「何でもいいけどよ

今日もマジで徹夜か?警備眠いんだけどよ」

魄哉「それがお仕事でしょう?
社会人が甘えんじゃありません

ほらお茶菓子あげますから」

挿音「水いらねえのくれ。

つーかよ。暇そうに見えるんだけど何をそんなにする事あんだよ」

魄哉「いやー実は
明日朝一でちょっと色々ありまして

その関係の知らせ待ちと言うか何と言うか」しどろもどろっ


挿音「あーはいはい
俺が効いたら速攻首取りに行くような案件って事だな。」

魄哉「ちゃんと処理するので問題ありません」 きりっ



挿音(つか調査なら俺らの仕事じゃねえの?
こういう時の為の徳川忍軍じゃねえのか?)むすっ

魄哉「ま、知らせが来るまで寝られませんね

ねっむいですが頑張って起きときましょう」伸びっ

挿音「まあいいけどよ。

あ、そういや白の奴からメモ預かって来たんだよな」ゴソゴソ

魄哉「Σえ。あの子の字読めるんですか!?」

挿音「Σあ。やっべ。忘れてた」



魄哉「・・読み解くので眠気覚ましになりそうですねえ」うわあ







襖がらっ


女中C「失礼しまーす!
すみません! ここにお守り落としてませんでしたか!?」

魄哉「お守りですか?

見当たりませんがねえ」きょろ


女中C「あれー
すみませんでした。

あー母ちゃんにおこられるー」てくてく







魄哉「行きましたよ。」


挿音「お。おう」 天井張り付きっ



魄哉「別に隠れなくてもよく有りません?」

挿音「Σ隠密がウロウロしてたら問題しかねえだろ!!」

魄哉「見られても普通に警護だと思いません?」

挿音「Σなんっでそういう所ザルなんだよ!!今後に差し支えんだよ!」

魄哉「すみません 昼間ちょっと忙しかったし今日大概暖かいもので頭がボーッと「寝ろ!」

魄哉「寝たら起きれる気がしないんですよねえ」うーん。


挿音「耳元で爆竹でも鳴らしてやっから休め!頼むから」






襖がらっ


女中A「あのー天海様?誰も来てないはずなんですが どうされました?」

魄哉「すみません。
ちょっと一人二役で会議のシミュレーションを。」

甲冑がちゃがちゃ


女中A「Σこれは失礼しました!!存分にシミュレーションください!」ぺこっ

たたたっ




魄哉「ふー。誤魔化せましたよ」甲冑の頭かぽっ

挿音「いや。普通にヤバイ奴と思われたんじゃね?つか甲冑重いわ」

魄哉「意外とすんなり入りましたよね」

挿音「何で執務室にバカでかい甲冑置いてんだよ」

魄哉「ちょっと呪いのアイテム押し付けられまして」

挿音「Σ待てやコラ!!何着せてくれてんだ!」

魄哉「大丈夫です。脱げなくなるとかでは無く
下手に着たら後々ムカデに好かれやすくなるという

挿音「Σこちとら仕事柄床下とか潜るんだぞゴラアア!!」







襖がららっ



女中B「あのー

シミュレーション中失礼します
どう考えても声色の違う チンピラっぽい雄叫びが」





魄哉「ぐう。」


女中B「Σあれ!?居眠り!!

え?んじゃ他の部屋かな? えーやだ何か居るの」どたばた






挿音(誰がチンピラだ あんのガキャア)いらっ



しーん。



挿音「ん?

おい親父 寝たふり長くね?
え。まさか」




魄哉「すやー。」

挿音(Σほんっきで寝やがった!!)



どやどや



挿音「Σ!?」はっ






襖すぱーん!!


女中A「お休みの所失礼致します!!

何やら城内に侵入者の模様ですっ」竹槍装備っ



挿音(Σ侵入してねえよ!!こっちも手前らと同じ公務員だっての!!)天井裏っ



女中A「・・あの 天海様?
あのー 熟睡してます?」

女中B「あー。昼間ほらあのハゲがやらかしたから 後始末大変だったしー」

女中C「Σいやハゲって!」

女中B「良くない?
天海様お疲れでスヤッスヤだし

そりゃあんなのの尻拭いさせられたら疲れるわ」

女中C「あーおみっちゃん あのオッサン嫌いだよねー」



挿音(上司の前で井戸端会議すんなよ)





女中A「あー。こらこら
今はそんな話してる場合じゃないでしょ

天海様がお休みなら尚の事 警備を怠ったら大変な事になるわ!」

女中C「あ!そうか
天海様起きてたら無敵だけど 寝てたらさすがに危ない!」

女中B「起きてたら ゴキブリ一匹にも容赦ない一撃で確実に仕留める人なんだけどねー」



挿音(いやそれ単にゴキブリ死ぬ程苦手だから必死なだけだ。)



女中B「しっかし 起きないよね
ほんとお疲れさんなんだなあ」うーん。

女中A「アンタがたっかい壺割ったから心労増してんじゃないの?」

女中B「Σはああ!?わざとじゃないし!!
素直にごめんなさいしたら気にしないでくださいって言われたしー!」

女中C「あーもう ケンカしない!」



挿音(ま、素直に謝られたら怒れねーわな こん人の場合。

つか女共緊張感ねえな)



魄哉「うーん。」

ずるっ


女中A「ん?」

女中B「Σあ」

女中C「Σぎゃ! 頭巾ずれちゃった!!」ひいいっ



※天海様は目立つ金髪碧眼の為。袈裟と合わせた深めの頭巾で色々隠しております(ただし周囲にモロバレ。)




挿音「Σげ!何やってんだ」


女中ABC「Σ上ーーッ!?」びくっ



挿音「Σへ?
しまっ





女中A「突けーーーっ!!」

竹槍ズドドドドトド!!




魄哉「Σうっおう!何事ですか!?」びくううっ


女中B「あっ。足がもつれっ! あらこれは失礼をっ」
頭巾なおしっ







ーーーーーーーーー



鞍馬山




挿音「げ、解毒薬くれ。」ぜーぜー


飛天「Σなんでわざわざ京まで!?」

挿音「だっから忍は人に見られちゃなんねーだろがぁ!!

畜生あいつら竹槍に何か塗ってやがった!」


飛天「な、なんか解んないけどちょい待て待て!」どたばたっ





ーーーーーーーーー





白「え? 江戸城入れない?
おかしいな
納豆小僧が知らせ持って行くって手紙書いたぞ」むう

粋「なんか騒ぎになってて 納豆歩いてたらバレそうなんだとよ」


石燕「江戸城にこっそり届けもんって何かあったんすか?」

彬羽「それがだ
いわゆる談合やってる奴等が 話し合いの場所に選んだ部屋の掛け軸が化けもんでな。」

粋「まとめてしょっぴくのにもうちょい話させといて 情報持ってくかって事になってたんだけどなあ」うーん。


家康「しゃーない 用心棒も結構居るみたいだし

彬羽。白。粋と
蒼月は・・ こたつで寝てるか
えーと石燕ちゃん中身与一さんでお願い出来る?」

千様「捕縛が目的だからお手柔らかにねー」






シロ「喧しい!今何時だと思っとるのだ!!」枕仮えっ

家康「夜の9時です。」きっぱり


小太郎「子供は寝るの早いよな」うんうん









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