千様「あらー？大嶽君 何し
大嶽丸「しっ！」
千様「？」
大嶽丸「珍しい獲物が居るんだ
よし！捕えたっ！」ばっ！！
コウモリ「Σキイイイイ！？ 」ひえええっ
千様「Σちょ！大嶽君それ！！」ひえええっ
間。
テオドール「で、何故にその姿で うちの縁側に居るので御座いますか？」
大嶽丸「Σあいつ踏んだ！？躊躇無く人を踏「猫は踏んじゃう物に御座いましょう」けっ
コウモリ（ダミアン）「助けて貰って何だが 我が友よ。
その、家人を足蹴にして良いのであるか？ 」 えええ
テオドール「誰が友に御座いますか。
アレはタダ飯食らいのドラ猫に御座います故、我が主に見つからなければ問題御座いません」きっぱり
コウモリ（ダミアン）（その主がガン見しておるが。 ）チラッ
白「まあいっか、
殴り合いしてたら その内仲良くなるだろ」すたすたっ
粋「Σ発想が脳筋！」えええっ
テオドール「で、何をカサカサしてたので御座いますか？不法侵入で丸焼きに致しますよ」むう
コウモリ（ダミアン）「いや、それがな。
何とも凄惨な事故に遭い この姿で逃走するしか無かったというか」
千様「Σえ。逃走って！
ダミアン君そこそこ強い吸血鬼じゃないの！？」えええっ
大嶽丸（Σえ。強いのか！？）
コウモリ（ダミアン）「強い弱いは この際置いて置いてだ」コホンッ。
一同（弱いんだ。）ああうん
テオドール「まあ、いじめっ子をしてた割には
いざ大人に混ざると 立派にザコと言いますか
井の中の蛙に御座いますね」ふっ
コウモリ（ダミアン）「Σ案の定 容赦無し！！」
小太郎「今じゃ確実にテオのが強いもんなあ」わおんっ
大嶽丸「西の魔王の隠し子の上、東の魔王の血で変化するしな
勝てるかこんなもん。」
テオドール「しかし、クソザコダミアンとは言え 仮にも吸血鬼が逃げ出すとは
そもそも何故にわざわざコウモリに」
コウモリ（ダミアン）「いや それがその
体の八割は置いてきたと言うか
灰から蘇生するにも余りの事態に この姿で逃げ出すのが精一杯と言うか だな」ううっ
千様「Σええ いったい何が有ったのよ！」
ダミアン「本日は新刊の発売日でな」くううっ
テオドール「はい。解散致しますよー」手ぱんぱんっ
コウモリ（ダミアン）「Σあああいきなり酷いぞ！
話を聞いたからには手伝おうとか思わんのか！！」
テオドール「お黙んなさい。 オタクは1人でやりなさいませ。
全く 何かトラブルなら我が主にお伝えせねばと付き合いましたが またしょーもない事で。
時間を無駄にしまして御座います」はーやれやれっ
コウモリ（ダミアン）「Σ何時に無く話を聞いてくれると思ったら！！」ちくしょおおおっ
千様「えっと
つまりー、新刊に殺到するオタクさん達の勢いに負けてー
揉みくちゃにされて潰されて踏まれて灰になって 必死こいて怖くて逃げてきたの？」あらー
コウモリ（ダミアン）「オタクを舐めるなよ
対象の為なら 即座に全生命エネルギーを使い尽くせる生き物だぞ」
大嶽丸「それはそれで凄いな。」うーん
小太郎「確かに熱量凄いよな」わおんっ
テオドール「で、今本体は書店前で 灰になって踏みくちゃにされてるワケに御座いますか」げんなり
コウモリ（ダミアン）「うむ。一瞬で蹴散らされてコウモリ分くらいしか回収出来なんだわ
と言う事で 誰か私の灰と新刊の回収を頼めないだろうか？」
白「皆 一気に目反らしたぞ。」
コウモリ（ダミアン）「Σそんな気はしてた！！」どちくしょおおおっ！
粋「話は聞いてけどさ
なんつーか。
俺等でも行って勝てる気しねえよ」苦笑。
コウモリ（ダミアン）「Σ灰が回収出来なんだら 私はずっとこのファンシーな姿のままなのだが！？」
白「ん？テオみたいに時間が経ったらジワジワ灰が集まってくるんじゃないのか？」
コウモリ（ダミアン）「そんな器用な真似出来んわ！」
粋「え？普通の吸血鬼ってそうなのかよ？」
テオドール「アレは ダミアンとその取り巻きに虐め倒された幼少期に
生存本能で編み出した物に御座いますからねえ」けっ。
粋「Σ灰になるまで虐めてたのかよ！
そりゃ嫌われるだろ！！」
コウモリ（ダミアン）「Σその説はホントにすまん！！」土下座っ
白「よし。此処に置いてたらトドメ刺されそうだし
テオと大嶽丸 ちょっとお使い行ってこい」
テオドール「Σはい！？」
大嶽丸「Σ何故に俺まで！？」にゃっ
白「お前等仲悪いからだ
ほら帰るまでダミアンは 猫の玩具にしとくから
納得しろ」
コウモリ（ダミアン）「Σうおおお！納得いかんΣあだっ」ひええっ
猫「にゃーん！」ぺしっ
テオドール「このままバックレたい気分に
白「俺がお使い頼んでるんだぞ」
テオドール「Σくっ
しょ、象徴致しました」しぶしぶっ
大嶽丸「Σ俺の意思は！？」
小太郎「白の説得なんて 彬羽でも無理だぞ
諦めて行ってこい」わんっ
大嶽丸「Σこんのワガママ魔王おおお！！」ふにゃあああっ！
千様「頑張ってねー
早くしないとダミアン君が食べられちゃうわよー」
小太郎「確か そう言う話し有ったよな」わおんっ
コウモリ（ダミアン）「Σメロスが帰ってくる気がせん！！」
ーーーーーーーー
【町 大通り】
テオドール「全く 我が主の命で無くば
この様なドラ猫とお使い等。
共に何かを成して仲良くしろって事に御座いましょうが、こればかりは御免に御座います」ぶつくさっ
大嶽丸（毎度 一方的に嫌われてるだけで
俺は被害者なだけの気がするんだけど）とほほっ
テオドール「さっさと終わらせて帰ると致しましょう
熱狂していると言っても 初戦は人間の群れ。
ダミアンの様にボサッとして居なくば 特に問題は
客A「二刷が来たぞー！！！！」
客B「うおお今度こそ、退け退け退け退けーーっ！！！」うおおおっ
どどどどどど！！
テオドール「Σわーー！」灰ざらあっ！！
大嶽丸「Σそんな気しかしてなかった！！」ひええっ
客C「今の内買っとけ買っとけ！
たかく売れるぞ！」うおおおっ
客D「Σちょ アンタ1人1冊だよ！」きいっ
灰ぐちゃぐちゃっ
大嶽丸「あああ灰が踏み散らかされて行く
どどどどうしたらっ」あわあわっ
はっ！
脳内の晴明『まずは冷静になれ
そして正しく状況を判断せよ。
お主に足りんのは まずそこじゃ』びしっ
大嶽丸「Σそうか！
さすが腐っても年寄り陰陽師
周りを見よ だ！」くわっ
客わーわーぎゃーぎゃー！
大嶽丸（ド偉く踏みくちゃにされてるが
さっきの話だと この吸血鬼は灰がとっ散らかっても自己修復可能。
となれば 見た目は悲惨だがこのまま踏み散らされていても問題はない
しかし、俺が下手に突っ込めば 灰になる事も無く同じ様に踏みくちゃ 無理だ勝てん熱量が違う ぶっちゃけ怖い。
なら 答えは簡単！！）くわっ
客E「Σいでっ！」
客F「Σ誰だ殴ったの！？」きょろっ
客G「Σいや殴ってねえ なんだあいつ！」ひえっ
大嶽丸「なら、上から行けば問題なし！
踏み台にさせて貰うぞ！！」ぴょーい！
客H「Σ順番守れこらああー！！」
蕎麦屋の親父「Σああ！ダシのかつお節がっ」
風でぴらっ。
大嶽丸「Σにゃーー！！！」しゅぱっ
屋台の親父「あの、兄ちゃん
うちのダシ あの」
大嶽丸「Σはっ つい本能が」もっしゃもしゃ
屋台の親父「えーと。食い逃げかい？」
大嶽丸「Σ違う違う違う！
えっとあの ほら！金払うからっ」小銭じゃららっ
屋台の親父「足んねえよ」
大嶽丸「Σえええ ど、どうしよ！？」あわわわっ
ーーーーーーーーーー
ーーーーーーーー
挿音「入手困難になるだろって聞いてたからよ。
馴染みの店に頼んで ハナから取り置き頼んでたんだがよ 」キセルすぱーっ
コウモリ（ダミアン）「Σおおおお！！さすが地元の親分っ」感激っ
挿音「客がハケた頃に行ってみりゃ
お宅のガキ共偉い事になってたぞ」ほれ。
大嶽丸「・・払って貰った」ずーん。
粋「うん。何かは聞かねえから
どんまい」
テオドール「お使いも満足に出来ぬ私は クソザコナメクジに御座います」ずーんんんっ
白「えーと。」困惑っ
挿音「いんじゃね？
結果オーライだしよ
命があっただけマシってもんよ」キセルすぱーっ
小太郎「本1冊にどんだけだよ」わおんっ
千様「マニアって怖いわねえ」あらー
コウモリ（ダミアン）「おおお！早く読みたいぞ！
ん？ この姿ではページが捲れんのだが
私の灰の方はどうなったのだ？」おや
一同「Σあ。」
白「忘れてた」ありゃ
粋「Σ丸1日踏み散らされて今から回収出来んの！？」えええっ
千様「前の時は殿がザザーッてホウキでそこらの砂ボコリまとめてー
そこから復活してたわよ？」
小太郎「なんか情けないな」わおんっ
酒呑童子「おう邪魔すんぞー
うちの家政夫 ・・吸血鬼来てねえ？」
白「調度良い所に来た」ホウキとチリトリっ
酒呑童子「へ？」
人魚「あらダミアンさん
可愛らしい事に」あらあらー
コウモリ（ダミアン）「酒呑殿すまん！
早く私を回収してくれ せっかくの新刊が読めんのだああ！！」うわああっ
粋「Σ問題そこ！？」
コウモリ（ダミアン）「それとだ忍者殿。
顔が利くなら話は早い
保存用と布教用にも1冊ずつ欲しいのだがっ」
小太郎「Σこの状況でよくおねだり出来るな！」ぎゃいんっ
挿音「おい、ニャン公共
食っていいぞ」キセルすっぱー
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