小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

9月27日

 

 

 

【花街】 

 

 

通行人ざわざわっ

 

 

テオドール「朧車さんって普通の牛車にも化けられたので御座いますね。」ほー

粋「普通でもねえけどな。凄え見られてる見られてる

あーそっか。元々牛車の化物なんだっけ 
つか、あの牛は?」あれっ

 


白「九尾だ。

すぐ戻って来るから暴れるなよ
変な事するなよ?」な?


通行人どよっ!!

 


粋「兄上、暴れ牛と勘違いされてる」おーい。

テオドール「人が蜘蛛の子を散らすように御座いますね。

でも、万が一の事を考えれば その方がよろしいのかも。」ふむ

 

牛(九尾)(あんの女郎蜘蛛っ
毎度毎度毎度毎度わちのだーりんを呼びつけおって!
何様のつもりかっ)イライライライラッ

 

白「バカラスが本調子じゃないから
騒ぎを起こさない様に さっさと朧車で行けって言われたけど」うーん。

テオドール「どう考えても こちらのがリスク高う御座いますよねえ」頷きっ


粋「よし。騒ぎになる前にとっとと片付けよ
アレだろ。いつもの テロリストとかヤベえ妖怪の情報だよな?
ちゃちゃっとメモるから任せとけって」筆と紙すちゃっ

 

 


間。

 


粋・テオドール(本調子どころか話に入る前にコレかーーっ!!!)


襖散乱っ。

 

 

地獄太夫「おんや。 主さんは何を慌てて
テオドール「貴方様の 殺気を敏感に感じ取られたので御座いましょうが」

 

地獄太夫「殺気とは失礼な。
そもそもわちきが出会い頭にそんな真似をする様なはしたない女に

粋「うん。髪の毛ウゾウゾしてんの見えてっから。」

 


地獄太夫「おや。お恥ずかしい」ほほほ髪の毛しゅるんっ


テオドール「いきなり縛り上げて奥の間に連れ込む気に御座いましたね」青筋っ

地獄太夫「どれだけ縛っても女の髪を燃やせるお人にはござんせんので。

そう言うお人故、既成事実でもつくりんせんと 落ちぬ人とお見受け致しんした。」ほほほっ

粋「いや順番逆ぎゃく」

 

 

地獄太夫「此処でそげなウブな事を言いなさる?」あらまあ

粋「Σごめん!未成年の前でそう言う話やめてくれる!?」ひえっ

 

テオドール「あの、私 偉いお子様扱いされますが

ジルケのせいで 下手すりゃ粋さんよりスレてる可能性が「Σお前ホントに実家で何があったの!?」

 


地獄太夫「はい。殿方の生々しいお話は お家でいたしんしょ。

主さんは 逃げてしまったのでは仕方ありんせん
先にお話の方を 」ため息

 

粋「あーうん
お願いしまーす。」疲れっ

 

 


地獄太夫「今回お知らせしておきたいのは
またも幕府の方のお話で、
至急 家主さんにお伝え願いたい事なんでござんすが。」

粋「至急?

Σえ。何  またどこぞの地域で妥当徳川とかって奴!?」うええっ!


地獄太夫「そんな感じでありんす
なるだけ早く手を  ん?」おや

 

粋「え?何?」振り返りっ

 


遊女A「あのー。何処の見世の姉さんで?」えっと。

九尾(人型)「玉藻じゃ。
わちのだーりんの帰りが遅くての。
どこぞの女郎蜘蛛に悪さされておらんかと気になってのう」

 


遊女B「Σちょっとー!!
誰!余所の見世の怖そうな姉さんの客横取りしたの!!」ひいっ!

 


テオドール「あー、花街では、他の遊女の馴染み客を横取りすると 
グーでの殴り合いになるので御座いますよね。」うわあ

粋「Σまた更にややこしい事に!!
ごめん地獄の姉ちゃん
マジでとっとと話終わらせて俺ら撤収   あれっ?」

 


地獄太夫「此処はわちき等の国にありんす
獣臭い女狐はお返り願いんす。」ふっ。

九尾「喧しいわ女郎蜘蛛。

大人しく わちのだーりんを返すのじゃ
己の縄張りに血の雨が降るのが見たいのかえ?」むかっ

 

 


粋「Σなんかおっ始まった!?」えええっ
 
テオドール「女性の縄張り争いは恐ろしゅう御座いますね」うわ。

粋「縄張りだけじゃねえもん!
だああ やっぱ化けネズミ辺りに頑張って牛役やって貰や良かったんだよ!!」ああもうっ

テオドール「シンデレラに御座いますか?」えー。

 

 

地獄太夫「また人の庭先で物騒な
お帰りなんし」ふっ

 

九尾「何を偉そうに。
さてはまた逃げられたのであろ
そうじゃろなあ。
あのだーりん化粧の来い年増なんぞ「そちさんのが万倍年増にござんしょ」

 

 

 


ぼばっ!!

 

粋「Σだああ問答無用で化物ガチバトル!!」ひええっ


九尾「きえええ!!鬱陶しいわ女郎蜘蛛っ
しゃらくらい髪なんぞ燃やしてくれるっ!」狐火ぼぼんっ 

地獄太夫「Σあっこら!
花街で放火は御法度にありんす!もう赦さん!!」髪の毛ぞわわっ!

 

 

粋「Σちょ!地獄の姉ちゃんも九尾も!
他の姉ちゃん達が見て 

 Σえ"」

 


遊女A「あら。赤とんぼ」くるり

遊女B「あー もうすっかり秋だねえ」そっぽ向きっ

 

テオドール「皆さん 見事に見てみぬフリに御座います。」わお

 

粋「Σ色々バレてんの!?
つか何処まで此処の姉ちゃん等手懐けてんの!?」えええっ

 

 


【その頃 布団部屋】

 


滝夜叉姫「な?
妾が匿ってやらなんだら あの怖いおなご二人に巻き込まれて居たのじゃぞ。」どやっ


白「助かったけど
お前、ここのバイトなのに
大丈夫なのか?」

滝夜叉姫「案ずるな。
妾はあくまで 呼び込みのお姉ちゃん
バイトの仕事はしっかりしておる。
給料以上働く気はないわ」ほほほっ

 


白(意外としっかりしてるな)

 

 


滝夜叉姫「と言う事で

今度まーた お前らのあの屋敷に襲撃をかけるが
ちょこっと手加減を「そんなんばっかしてるから嫌われるんだぞ お前。」


滝夜叉姫「嫌われたくて罵られてやってるから問題無しぞ?」きょとん。


白(女って怖いな) しみじみっ

 

 


滝夜叉姫「あっ」

白「ん?」

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

地獄太夫「お待ちなんし!
花街での放火は死罪にありんす 晒し首にしてくれるっ!!」

髪の毛ぶわひゅばばばっ!

 

九尾「Σうお危なっ!

なんじゃボヤの1つ2つでヒスりおって!」屋根の上ひょいっ

 

 

テオドール「まあ、花街でなくても
江戸の町でも放火は公開死罪に御座いますがね。
我が主は 毎度バレないからセーフなので御座いますよ」

粋「木造の建物がひしめき合ってるもんなあ」うーん。

 


九尾「Σえ。ちょち待てい

つまり人間のめっさおる此処で狐火ぽんぽん出したら」

 

テオドール「我が主に御迷惑がかかるやも?」 頷きっ

九尾「Σこーんんんっ!
いかん!だーりんに嫌われてしま

Σひいっ!?」びくっ

 


地獄太夫「ちょろちょろと素早いお人にござんすなあ」ふふふっ


九尾(Σあれだけ着込んどるから遅いと思うたのにっ
髪を複数の足の様に使って登ってきた!? )背筋ぞわっ


粋(Σ姉ちゃんごめん!
マジで女郎蜘蛛に見える!!)ひいっ 

 

 

テオドール「あの、さすがにあの高さで 大妖怪バトルになれば
外から見えてしまうのでは?」冷や汗っ

粋「Σやべえ!騒ぎになるっ!」はっ


 

 

九尾「バトルしたら怒られるんじゃろ!?
え?え?わち どうしたらええの!?」あわあわっ

地獄太夫「観念しなんし。
毛皮は楼の入り口にでも飾って差し上げんしょう」ずぞぞっ
 
九尾「Σこーーんんんっ!
既にレイアウト考えとる!!」ひええっ

 

 

 

白「九尾。こっちに飛び乗れ」


九尾「Σこんっ!? 
らじゃ だーりん!!」ぴょいっ

 

 

 

ずむっ!!

朧車「Σうぐっ!!」みしっ

 

通行人「Σ!?」どよっ

 

 

粋「Σえ 兄貴!?」えええっ

 

テオドール「Σああっ!九尾さんの重みで 朧車が坂道を!!」

 
朧車ごんごろごろごろがしゃしゃしゃっ!

粋「Σ酷え 俺等置いてった!!」

 

 

 

 

 


地獄太夫「・・・」えーと。


遊女一同「・・・」気まずっ

 

 


地獄太夫「わちきとした事が、我を忘れて
はしたない」いやんっ


粋「はした有るとかねえとかの話じゃねえよ」引。

テオドール「Σあのっ!
私まで置いてきぼりに御座いますかああ!!」うわああっ

 

 

 


滝夜叉姫「じゃ。
今日の話の こっちの書類は小奴等に渡しておくぞ。
気まずいじゃろ?」

地獄太夫「そ、そうでありんすな」ほほほっ

 


粋「へ?あ。おう ありがとう」書類ずしっ

滝夜叉姫「良い良い。
機密事項じゃ 落とすてないぞ」にこっ


テオドール「あの
ナイスサポートありがとう御座います
しかし、貴女が私達に親切とは。

何か 企んでおられませんか?」じとっ


滝夜叉姫「Σひ、人の気遣いをそのように邪推する物ではないぞっ」ぎくうっ


 
粋「そうだぞテオ。
滝夜叉姫ありがとな

んじゃ、お騒がせしましたー」ぺこっ

 

 

遊女一同(素直かあの子。

どっかの店で いいカモになんなきゃ良いけど。)

 

地獄太夫「この道のプロ達に こげな憐れみの目で見られるとは
さすがは主さんの弟、天然物に御座んすなあ」ほう


滝夜叉姫(吸血鬼の方は 案外鋭いっ!)どきどき心臓ばくばくっ

 

 

 


ーーーーーーーーー

 

 

白「ただいま。」

朧車ぎいいっ


蒼月「うん。
なんで牛無いのに走ってんの?
なんで、九尾ちゃん屋根に張り付いてるの?」ねえ。

家康「うーん。
白が御者してるし 芝居小屋の宣伝だと思われては居るだろうけど。」


九尾「飾り物に徹したわ」かちーん。

 

 

 彬羽「次回から 多少具合が悪くても俺が行くか」遠い目っ

千様「まだまだ昼間は暑いものねー」しみじみっ

 

 

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