小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

8月24日

 

 

 


テオドール「何で御座いますか アレ」おや。

粋「ああ。
他所の芝居小屋の 下っ端の方の奴等が
生活費稼ぐ為に始めたらしいんだけどよ」

 


覆面「強きをくじき 弱き助ける!
ふくめーーーん同心っ!!」ポーズびしっ


子供A「わーい! 頑張れ覆面同心!」きゃっきゃっ

子供B「悪代官をやっつけろー!」

 


テオドール「市の隅っこであの様な出し物を。

フルフェイス装備で この炎天下での講演は過酷に御座いますねえ」

 


白「他所の店って大変なんだな」ふーん。

 

粋「うちの芝居小屋は 売れっ子になるまでは芝居小屋が最低限面倒見てくれるもんな」

白「その分 売れても皐月達に 一生頭上がらないって奴なんだけどな」


テオドール(Σ上がらないので御座いますか!?)えええっ

 

 


粋「まあ、その分過酷っちゃ過酷だしよ

他所の奴は他所の奴で、芸を磨きつつ 日銭稼がなきゃならねえし大変だよ」苦笑

テオドール「夢を売るお仕事なのに、めちゃめちゃ現実的に御座いますねえ」ふむふむ

 

 


白「けど、大丈夫なのかアレ。

今日はいつもより涼しいけど」

 

 

覆面同心「Σうっ」

ばたーん!!


子供達「Σ覆面どうしーん!!」ひええっ

 

 


粋「なんと!敵の放った吹き矢に倒れる覆面同心!!
後ろからとは卑怯なり!」

子供達「Σ!?」

 

 

テオドール「ナイスサポートに御座います

はいはいはい。スタッフさん方
今の内に黒子にでも扮して撤収。
物陰で覆面引っぺがして冷やすので御座いますよ。」ほらほらっ


見習い仲間A「Σあっ、はいっ」あわわっ

見習い仲間B「あの、
手慣れた感じで凄い助かりますが
医療関係の方で?」えーと。

白「芝居関係だ。」

 

見習い仲間C「Σあああ!この人っ

あの悪名高いあの店のっ Σはっ!!」あわわっ


白「強盗と絡んできたチンピラくらいしか蹴ってないぞ。
テオ噛むな いいから病人木陰に連れてけ」どうどうっ

 

 

 

間。

 

 

テオドール「さて、暑さにやられた覆面さんは

お仲間が担いで診療所にゴーに御座いますが。」ふむ。

 

 


子供A「覆面同心帰って来ないね」

子供B「まさか

あれでやられちゃったのかな」

 

ざわざわどよどよっ

 

 

 

粋「アンタ等も役者の卵なんだろ?
覆面かぶってるキャラなんだし、誰か代役やってやれよ」

 

見習い仲間A「Σいいいや!無理無理っ!
見習いって言っても オイラまだほんっとに下っ端中の下っ端だし!!」あわわっ

見習い仲間B「無理です無理!
バレたらと思うと怖くって!」ひいいっ


白「根性ないな。」むう。

 

 

見習い仲間C「あのー。
噂で聞いたんですけど、
お宅の弟さんも見習いなんじゃ?」おそるおそるっ

白「ん?」


見習い仲間A「あ。売れっ子に助っ人は恐れ多いしギャラ払えないけど

同じ見習いならお願い出来ませんかね
あんま多額は出せませんが」そのー。

 

 

テオドール「申し訳御座いません。
粋さんは 舞台に上がるとガチガチになるタイプに御座います故
子供達の前で立ち回り等 到底不可能かと思われます」真顔っ


見習い仲間A「アンタ なんで役者目指してんの?」困惑っ

粋「Σアンタ等も似たような物だろ!?」


テオドール「いえ。見習いになりたてと張り合わないで下さいませ。
年単位で緊張しいは如何な物かと」

粋「Σ上がるもんはしゃーねえだろ!!! 」どちくしょおおおっ

 


白「もういい。
情けないから やってやる」げんなりっ

 


見習い仲間B「Σえ。良いんですか!?」

白「うん。なんか暴れたくなったしな」ため息っ

テオドール「あの、演技に御座いますからね?」

 

見習い仲間C「マジかああ!ド迫力で知られた1流の技っ
間近で見られるのかっ!」じーん。

粋(悪役が怪我しねえといいけど)うーん。

 

 

白「覆面かぶれば良いんだな」

見習い仲間A「はいっ!お願いしますっ」わくわくっ

 

 


間。

 

 

 

一同(あ。シンプルな衣装だと 迫力無い。)

 


見習い仲間B「一回り小さくなって Σもがっ!」

粋「Σしーっ!思っても言うな!!すり潰されんぞ!!」口抑えっ

 

テオドール「倒れたお役者さんは なかなかガタイの良い方に御座いましたからねえ。」うーん。

 


白「・・覆面かぶれば誰でもOKって

見習い仲間A「Σ色々とホントにすんませんっ!!」土下座っ!

 


白「ふん。」

覆面びしっ!

 

テオドール「拗ねられまして御座います。」

粋「うん。兄貴、チビではねえけど、決してデカくもねえからなあ。
気にしてるぽいから普段から衣装で盛ってるんだった」あちゃー


テオドール「あ。普段からきっちり着ろと煩いのはそう言う」

粋「おう。ちょびっとデカく見えるように着付けしてたんだよ。
兄貴プライド高いから言ってねえけど」


見習い仲間C「ある意味凄腕っすね。」うわあ

 

 


白「知らないぞ。
俺がやると違和感の塊だから無理だし
見習い軍団でどうにかしろ」けっ。

見習い仲間A「あ、はーい
ホントにすみません」びくびくっ

 


見習い仲間B「どうにかしろと言ってもなあ。
あの野郎 俺らの中で1番ガタイ良いし」うーん。

見習い仲間C「なあ。
だから覆面してても映えんじゃね?って この演目なんだしさ」

 

見習い仲間A「あのー ガタイの良い知り合い居ませんか?」

テオドール「居るにはおられますが
あの方は色々と

 

あ"。

 

彬羽「ん?」

 

 

白「夏バテでずーっと参ってた癖に
なんでこのタイミングで出歩いてるんだ。」なあ

 

彬羽「診療所に暑気あたりの漢方を取りに行ったんだが
熱中症の急患が担ぎこまれたんで出直すかと

見習い仲間A「あ。すんません
俺等のツレですそれ」

 

 

見習い仲間B「おい
この人ガタイいいよな?」

見習い仲間C「だなあ。
立ち回りの1つ2つ出来そうなオーラ出てるし」ふむ

 

粋「あのー。そいつそんなだけど
俺並に 人の注目浴びるの苦手っつか」そのー。

テオドール「そもそも暑さで参ってる人が 覆面で立ち回り等やるわけ御座いませんでしょうに。」

 

 

 

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子供A「おおお!そこだっ!
やっちゃえ 覆面どうしーん!」おおおっ

子供B「やっつけろー!」わーい

 

 

 

白「うん。子供絡むとやっちゃうんだよな
知ってた。」

 


テオドール「ほら 粋さんアテレコ頑張るので御座います!
体張ってる彬羽さんのが 万倍恥ずかしいので御座いますよっ!」

粋「え、えーと
『わはははは! 覆面同心ある限り 悪が栄えた試しなしっ!!』」

 


見習い仲間B「何 あの道具。」

 

白「じじいからくすねた言霊。お手軽サイズ版だ。 
遠くに声だけ届くんだぞ」ほれ


見習い仲間A「へー。
売れっ子は 凄い道具使ってんですねえ」ほうほうっ

 

 


テオドール「この勇士。 一二三さんにもお伝えせねば

あ。いっそ連れて来


がたたっ!!
 


子供C「覆面同心?」あれっ


粋「Σこらテオ余計な事すんな!
黙っとく!一二三には黙っとくからっ」しーっ

 

 

 

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