小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

8月9日

 

 

 
セミ みーんみんみんみーん。じーじじしっ

 


テオドール「柳の下に幽霊。

テンプレに御座いますねえ」わお

 


幽霊「なのに、この暑さで皆足早に通り過ぎてく
気づいてくれない気づいて貰えない」しくしくっ

テオドール「まあ、皆さん太陽を避けて 俯いていそいで通り過ぎて行かれますしねえ」

 


幽霊「そうなんですよ!せっかく夏を涼しくする存在が
此処にっ!居ると言うのにっ」くうっ

粋「Σめっちゃ語るんだけど!何この幽霊!!」ひえっ

 


白「常識担当のバカラスが 暑くて部屋でのびてるからサクサク行くぞ。


袖はなせ。」

幽霊「Σ幽霊より冷たい!!」

 

 

テオドール「当たり前に御座います
まずは その汚え手をお離しなさい。恐れ多い」

白「そもそもなんで俺に話すんだ
俺等も暑いんだぞ」むう。


幽霊「Σあっ!すみません
霊体なんで 今日の暑さとか良く解らなくって」あわわっ

粋「つか、何でピンポイントで兄貴に相談を?」

 

 

幽霊「今の魔王様は 化物達のトラブルを片っ端から解決してくれるって聞いて。」

粋「Σえ。確かにムカつく奴は片っ端から蹴り飛ばしてるけど!
なんでんな噂立ってんの!?」えええっ

 


白・テオドール(あ。コイツのせいだ。)

 

粋「人の噂って解んねえなあ。」うーん。

※情に流され トラブルホイホイ持ち込み常連。

幽霊「あの、悪さはしてないんで蹴りはやめて下さいね?」びくびくっ

 

 

白「で、何して欲しいんだ
暑いから手短にな」扇子ぱったぱたっ

幽霊「Σうっ!実はその 
ほら、せっかく幽霊になれた物で
一生に一度は 誰かにキャーとかわー!とか悲鳴あげさせてみたいなーと  」

テオドール「ん?まさか それが未練で成仏してないので御座いますか?」

 

 

白「閻魔に伝言頼む。
死神1丁出前頼んだ。」

伝書カラス「カー!」


幽霊「Σ強制成仏いやー!!」ひいいっ

 


テオドール「おや?彬羽さんの舎弟のカラスでは。」

粋「あ。普通のカラスは やっぱあいつ程は暑さに弱くねえんだ
つか、何で連れてんの?」

 


白「バカラスが暑さでへたってる間に 俺が変な事しない様にって
見張りでつけられた。」むう


粋・テオドール「「お疲れ様です。」」最敬礼っ

伝書カラス「カーッ!」

 

幽霊「ねえ、私の事忘れてません?」あのー。

 

 


白「誰かを脅かせば満足なんだろ
ほら、怖がり貸してやるから 好きなだけいたぶれ 」

粋「Σうおお血も涙もねえ!
ちよっ グイグイやめて うおおおアップ嫌だーーーっ!!」ひいいっ

 


テオドール「ひーひーわーわー言っておりますよ?
満足して成仏されませんか?」

幽霊「いやむしろ この場合怖いの、あのお兄さんですよね?」えー。

 

 

 

間。

 

 


幽霊「そう言うのじゃなくて
いわば主役になりたいんですよ。

ああ!皆が私に注目してる!私を見てビビり散らかしてるってのがしたいっ」くうっ

白「主役?
そんなのなりたい物か?」


テオドール「貴方様は 普段から芝居小屋で主役張っておられますし。
理解は難しいかと」

 

幽霊「Σえ。魔王で芝居小屋で主役!?
何その主人公属性!」引っ


粋「わかる。俺も隣でちょいちょい惨めになるもんよ」

幽霊「あー。
お仲間ですか

兄弟でそれはキツい」しみじみっ

粋「華のある奴は良いよな」うんうんっ

 


白「嫌な同盟組むな
帰ってこい」

 

粋「まあでも 解った。
そんなら 兄貴、ちょいコレ着てみようか」荷物ごそっ

 

テオドール「ん?それはさっき受け取ったばかりの

夏限定、涼しいお寺のお堂を借りての公演用の衣装では?」

粋「宣伝になるなら多少の事は目を瞑るって 普段から皐月に言われてるしよ

あ、テオ 日除けにこっちの羽織り貸してやるから

兄貴に番傘持たせて持たせて」てきぱきっ

 

幽霊「あのー?」えーと。

 

 

 

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ーーーーーーー

 

 

町人「はーあっついあっつい
ん? 何だあれ」おや

 

町娘「Σえ。アレって
うっそ芝居小屋って 客が蒸し焼きになるから夏場休みって言ってなかった!?」

町娘B「Σうわ。ホントに桔梗ちゃんだ!
え?え?傘に夏公演ってビラ貼ってる!マジかー!」きゃー


テオドール「詳細は此方をどうぞで御座います」ビラ配りっ


町人「へー。この暑いのに
売れっ子は大変

Σうお!なんだあの後ろの!!」

町人B「Σえ。ちょ

オバケえええーーーっ!!」ひえええっ

 

 

 

 


幽霊「あああ 皆がこっちを見てるっ!
足を止めて私を見ているっ」感激っ

 

テオドール「あのコレ
結局 我が主有りきでの注目では?」ひそっ

粋「怖がらせてはねえもん。
兄貴は注目のジャンル違いだからノーカンだろ?」

テオドール「ええー。」

 

 


石燕「ほうほう 良い構図っすね」描き描きっ


粋「Σうお石燕 何処から生えた!?」びくっ

 

テオドール「お昼から出歩かれるとは珍しい」

石燕「調度 皐月さんに夏公演の看板絵頼まれてたんすよ。

幽霊と主演のツーショット
良いじゃねえすか」描き描きっ

 


幽霊「あああ!満足っ」

しゅうううっキラキラっ


石燕「Σああっ!もうちょい

もうちょいだけこの世にしがみついてっ カムバックっすーっ!」ひええっ

 

 

 


白「なあ。幽霊満足したなら
俺もう帰っていいよな」ぜー。

 

テオドール「どれだけ暑かろうが顔には出されない
さすがプロ。お疲れ様に御座います」扇子で煽ぎぱったぱたっ

 

 

 

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