小太郎「散歩さんぽー
挿音まだか?」わんわんっ
挿音「二足歩行やめろ。さすがに紐着けづれえわ」
小太郎「あ、そっかごめんごめん」わおんっ
大嶽丸「いや 頭から下が毛むくじゃら筋肉男なのスルーか。」引。
挿音「やっべ 人に見られたら騒ぎになるわ
小太郎ほれ 『犬』」
小太郎「わんっ!」 四足歩行どろんっ
大嶽丸(異常も慣れると日常か。)うーん。
小太郎「ごめんごめん。雨ばっかで散歩行けなかったからはしゃいでてさ
ん? 大嶽丸
こんな刀なんて持ってたっけ?」くんくんっ
大嶽丸「ん?
それが実は 今日はコイツについての相談で」えーと
小太郎「手入れとか?
刀なら挿音も打てるぞ」わんっ
大嶽丸「いや。そう言うのでなく」
刀「はああ? 刀の手入れってなあにー?
刃こぼれする程使い倒すつもりー? え?何?婚前DV?」やだー。
挿音「なんだこの 無駄にイラッとくる付喪神。」
大嶽丸「ムカつくだろう?」な?
小太郎「散歩1人で行ってきまーす」察し。
ーーーーーーーー
刀付喪神「って事でー、前カレが甲斐性無し過ぎてー
借金のカタに身売りされてー
何あの男マジありえね」ぺらぺらっ
家康「そ、それは大変だったねえ
あ、お茶淹れ「はあー? アタシ刀なんですけど
錆びるじゃん? 常識でしょー
そのトシで配慮出来ない男とかホント勘弁して マジオッサン生きてる意味無くない?」
粋「Σ家康がやられた!!」ひええっ
テオドール「Σなんて殺傷力の高い刀に御座いますかっ!」ひええっ
家康「・・常識無しでごめんなさい」ずーん。
彬羽「気にするな
この中じゃまだマシな方だ」
家康「それ世間的には非常識だよね?」
彬羽「・・・・・ すまん。」
粋「Σ嘘でもそんな事無いって言ったげろよ!」
大嶽丸「母上に借金しておった奴が居てな。
踏み倒して逃げようとしたんだが、あのうちの母上だ
不義理は許さんとつかまえてその場で身ぐるみ剥いで その時カツアゲた物の中にこれがあったと」困惑っ
刀の付喪神「お宅のママ怖すぎ
まじないわ。」
千様「付喪神よね? コレ」えーと。
白「こんな喋り倒す付喪神初めて見たけどな」うん。
テオドール「で、何故にこんな地雷女みたいな刀を持ち歩いてるので?
ある日突然美少女化とかしないと思われますし 中身コレなら結局地獄に御座いますよ?」怪訝っ
大嶽丸「俺はアホか。
確かに常に喧しいわイラッと来るわだけどな
これで案外芯は有ると言うか」
刀の付喪神「いやまじ結論から話せや。
長々もったいつけとって次の瞬間首飛んでない補償があんのか?男の人生コレ戦じゃん」はあ?
大嶽丸「付喪神になるまで 相当修羅場をくぐって来たらしく
アドバイスが的確と言うか」
粋「つかこれ二重人格じゃねえ?」ひええっ
大嶽丸「なんだかんだで歴戦の猛者ではあるらしい
しかし素はコレだ。」
刀の付喪神「ちょっとー あんま皆してジロジロ見ないでくれるー?
カナタン照れるー」
白「かなたん?」
大嶽丸「刀のカナタンだそうだ」
粋「やっぱしまっといた方が良くねえ?」えー。
挿音「ほー。確かにアクは強えが
根性有りそうな刀じゃねえかよ」ふむ。
粋「Σまさかの気に入った!?」
挿音「これでも刀打ちくらい出来るかんな
良い刀は見りゃ解るんだよ」まじまじっ
カナタン「Σまじで!?やだお兄さん 見る目あるー!」きゃー
挿音「中身無視しても普通に名刀だろこりゃ
そこそこ古いし使い込まれてる様なのに 目だった刃こぼれもねえ
大したもんだ」ほうほうっ
テオドール「刀は見かけに寄らないので御座いますねえ」うわ。
挿音「よし。
大嶽丸、持て余してるってんなら コイツ俺が買うぞ?」
一同「Σえ」
挿音「根性有るみてえだし 多少煩えのには慣れてるしよ」
大嶽丸「いや待て。
誰が売ると言った」
挿音「あ?」
カナタン「カナタンを取り合って2人の男が火花を散らしてるうっ」おおっ
テオドール「ややこしい言い方やめて頂けませんか」
大嶽丸「確かに煩い奴だが そこまで苦にはなっとらん
と言うか 売り物じゃないしな」
挿音「あ?偉く愚痴ってるから処分してえのかと思ったわ
紛らわしいんだよ」キセルぷっはー。
大嶽丸「いや ムカつくとは言え俺にも名刀くらい見分けがつくし
それに
カナタン「あ。金に困って身ぐるみ剥がされない方でお願いしまーす。」きゃっ
挿音「いや、普通されねえわ。」
大嶽丸「コイツよりは蓄え有るわい失礼な」むっ
挿音「あ?」カチンっ
白「面倒な事になるぞ これ。」うわ
挿音「いや 何基準に言ってくれてんだよ
こちとら国家公務員だぞ?収入及び福利厚生安定してんぞ 徳川忍なめんなよ?」ああんっ?
大嶽丸「何で喧嘩越しなんだ
所詮は宮仕えだろ。
こっちは代々鈴鹿山とその周辺を領土にしていて蓄えも充分に有る
本当の事を言ったまでだ」むっ。
カナタン「ほうほう。安定した生活」ふむふむっ
千様「ねえ。何これ何これ」困惑っ
彬羽「男の意地がいらん所で衝突しとるな」うーん。
家康「そんな言ったら 私だって将軍だよ?」あのー。
挿音・大嶽丸「黙れ甲斐性無しの居候。」けっ。
粋「Σ家康うううっ!!!」
テオドール「Σああ!やっと立ち直ったのに!!」酷いっ
家康「」屍。
大嶽丸「だいったいな!福利厚生ってお前 忍の仕事は危険と隣り合わせだろ!
そんなの安定してると言えるか!」くわっ
挿音「甘えよお坊ちゃん。
万一殉職しても 遺族にゃ見舞金とその後の生活が補償されてんだよ。徳川なめんなよ
お前の生活なんて母ちゃんありきだろが。
だいたい今裕福なのも有能な母ちゃんの手柄じゃねえの?」ふふんっ
大嶽丸「Σはあああ!? 俺かてじきに山を継ぐわ失礼な!
でもって母上以上に立派な当主・・っ」
挿音「いやそこ どもんなよ。
立派じゃねえのかよ」おい。
カナタン「やーん。アタシもてもてっ」きゃっ
白「多分カナタン関係ない所で喧嘩してるけどな」うん。
千様「白君 普通にその名前で呼べるの凄いわ」ああうん。
彬羽「アホらしい
俺はバイトに行ってくる」はーやれやれっ
カナタン「え? そっちのお兄さんはカナタンに興味ないの?
ほらこの曲線美」刃きらーん。
彬羽「すまん。
武器を使うと耐えきれんで大概1回で大破するから 基本素手だ。 」すたすたっ
カナタン「・・いってらっしゃーい。」ああうん
テオドール「あのカナタンさん?
あちらで揉めているのに
更に揉める原因を作ろうとするのはどうかと。」
カナタン「え?勝手に喧嘩してるだけでしょ?カナタン悪くないしー
で、さっきから聞いてたら 魔王様ってまじ?
ほら皆が取り合うカナタン欲しくない?名刀だよ?」ほらほらっ
白「お前みたいなの嫌いだから要らない」どずぱっ!
カナタン「Σ容赦無し!!」えええっ
粋「兄貴、意外とキレねえ割に
コイツ無理と思ったらとことん嫌い倒すからなあ」うわ。
千様「みたいね
すっごいスッキリしたわ」うん。
カナタン「うっそ刀なのに斬られちゃった?
こんなスッパリ言われたの初めて」うっとり。
粋「Σうおおしまった!
兄貴の地雷女ホイホイ体質忘れてた!!」ひいっ
白「そもそも刀でメスって何なんだ?」しっしっ
カナタン「そう言う答えづらいのズカズカ言われるの新鮮っ!」
家康「てか 何したいの?
あのカナタンちゃん」ひええっ
テオドール「要は取り合いされてるお姫様ごっこしたいのかと。
ジャパニーズ有る有る サークルクラッシャー女子では御座いませんか?」
千様「テオ君 毎度その手の日本語どこで覚えてくんの?」
襖がらっ。
石燕「皆して何騒いでるんすか?
ん?」
カナタン「ん?」
石燕「・・・。」
カナタン「・・・。」
粋「Σまさか更にこじれる!?」ひえっ
カナタン「この糸目っ! 何処から斬り込めば良いのか解らない!!」くうっ
石燕「なんだ武器の付喪神っすか
ほれ、与一さん お仲間っすよー」あっさり。
テオドール「有る有る過ぎて興味すら引かれない様に御座いますね」ああうん。
千様「ほほほほほっ 甘いわよ小娘!皆が皆アンタに興味有るわけじゃないのっ
石燕さんにはね。元弓の付喪神で残留思念から再生したって 激レアのオバケが取り憑いてんのよっ!」おほほほほほほっ
カナタン「Σくっ!レア度で負けたけど 弓なんて貧弱なのよりカナタンのが絶対上!!」きいっ
与一「誰が貧弱か。」ふよふよっ
白「貧弱なのは間違ってないと思う」きっぱり。
与一「Σぐはあっ!」ぐさっ
テオドール「本日のメンタルブレイク 2人目に御座います」南無。
石燕「つか またワケの解らん人達が睨み合ってるっすし。
何がどうしてこうなったんすか」困惑っ
大嶽丸・挿音「けっ!」ぷいっ
千様「忘れてたけど まだやってたのね」ああうん。
カナタン「さーて。どうしよっかなー
誰の物になろうかなー?」うふふふっ
粋「刀が持ち主選ぶのかよ」
テオドール「そのワードだけなら格好良いので御座いますがねえ」うーん。
『ちょっと待ったあ!!』襖すぱーん!!
一同「ん?」
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ーーーーーーーーー
魄哉「で、
結局 元の持ち主が迎えに来たと」おおっ。
家康「だね、お金工面してこんな所まで迎えに来るとかね
そりゃカナタンもクラっとなるよ」うんうんっ
白「これがホントの元鞘か。」
粋「Σ確かに!」
家康「何でも あのウザくて常に煩いのがね
癖になっちゃって居なくなられると喪失感が凄かったらしいよ
千様「有る意味中毒ね」うわ。
魄哉「で、 結果的に2人まとめてフラれたんですね?」
挿音「Σうっせえよ!!」うがあっ
大嶽丸「・・俺は 刀にまでフラれるのか。」ずーん。
石燕「付喪神になんて懐かれると精神やられるっすよ? マジ煩いっすし。
フラれて良かったじゃないっすか」へらっ
挿音「お前に言われると そうだなって気もすんだけどよお」うーん。
大嶽丸「Σフラられた言うなああ!!」
魄哉「ご希望と有らば
江戸城宝物庫の 表に出せないヤバい妖刀スペースに案内しますが?」
挿音・大嶽丸「結構です。」
粋「あの 妖刀スペースって?」おそるおそるっ
家康「カナタンちゃんみたいなのがわさわさ居るから封印してるんだよ」
テオドール「Σ日本では あんなのを量産してるので御座いますか!?」ひええっ
白「そりゃ宝物庫も封印されるな」ああうん。
千様「うっかり迷い込んだら白君キレてまとめて燃やしそうねー」
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