小咄

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くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

3月19日

 

 

 

 


【閻魔殿】

 

閻魔「Σあああこーちゃん逃げて!!」うわああっ

こーちゃん(閻魔の孫娘)「あ?爺ちゃんまた騒いで Σん!?」

 

亡者「そこのヤンキー娘退けこらあああ!!!」どどどどどっ!

 


こーちゃん「亡者はこれ以上死なん」とうっ

喉に突きびすっ!

亡者「Σおぐっ!?」かはっ


こーちゃん「はい。爺ちゃん捕まえたよ
悶絶してる間に縛り上げとこ」キリッ

閻魔「Σいったい何処で覚えて来たの!?」えええっ

 

こーちゃん「何処ぞのバイオレンス魔王の副官が、春先の人間は頭パァが多いから気を付けろって教えてくれたんだよねー
さすがだわ」にかっ。

魔王「Σカラス君の先見の明凄っ!!」

 

 

白「あ、やっぱあの世変な事になってたか。」ひょこっ

閻魔「Σおおう!?」びくっ


こーちゃん「お。破壊神 やっほー」へらっ

白「お前 明るくなったな」

 

こーちゃん「へへっ。今度現世に花見に行くから 穴場教えてね」にこにこっ

閻魔「Σえ。お爺ちゃん聞いてないよ!?」

こーちゃん「そりゃ爺ちゃん連れてかないし」

閻魔「Σ!!!」

 

 

 

間。

 

 

 

白「と言う事で 閻魔が拗ねた」むう。

粋「それで俺等呼び出されても」困惑っ

 

テオドール「お祖父さんもお花見連れてってあげてはいかがで御座いましょう?」

こーちゃん「え。やだ。」


閻魔「Σぐっ!」


粋「あ。追撃」

 

 

こーちゃん「てか前々から気になってたけど
現世で生きてる奴等が 気軽にぽんぽんあの世に来るってどうなの?」

白「八割お前の爺ちゃんに呼び出されてだからセーフだろ」

こーちゃん「今回 爺ちゃんもビビってから無許可だよね?」

白「あ、忘れてた。

閻魔元気出せ。前に頼まれてた花魁から コネで手紙の返事貰ってきたぞ」手紙ほれっ

閻魔「Σ孫の前でやめてくれる!?ありがとうね!!」ひえええっ

 

こーちゃん「・・花魁て。
爺ちゃん若いな」わお。

 

粋「Σコネで花魁から返事って!?
役者業こわっ!!」えええっ

白「普通に地獄太夫に頼んだら面会も出来るぞ」しれっ

テオドール「Σおお!さすがは我が主のコネクションに御座います!!」ぱちぱちぱちっ


閻魔「Σえ。面会って 直にお話し出来るの!?」

白「席代めちゃめちゃかかるけどな。
向こうも仕事だし」

閻魔「・・いかほど?」真顔っ

こーちゃん「爺ちゃん ウチの居ない所でやってくれる?」

 


粋「ん?兄貴も金払って 手紙の返事頼んだの?」

白「んーと、俺のは
地獄太夫が普通に知り合い紹介って感じで

なんか話が合ったからそのまんま?」えーと。

粋「Σマジか」


こーちゃん「いやこの魔王、向こうじゃお上と関わりの有る役者様でしょ?
向こうとしてもメリット有ると思われたんじゃない?」

粋「あ。なるほど」ふむ。

 

白「どっちかと言うと 地獄太夫が怖かったのかもしれない」

テオドール「あの、どのように紹介されたので御座いますか?」嫌な予感っ

 

白「だいたいお前の想像どおりだ」うん。

テオドール「・・奥座敷に引きずり込まれるので あの方と御一人でお会いされません様に」背筋ひやりっ

 

閻魔(なんだろう。
綺麗所に愛されてる話なんだろうけど、全く羨ましくない。)ええー。

 

白「そこは大丈夫だ
ちゃんとバカラス護衛に連れてったからな」えへんっ

粋「Σまさかの保護者付きで花街!!」


こーちゃん「あの副官、ホント苦労してるなあ」うわ。

 

 


閻魔「相変わらず現世は無茶苦茶だなあ
こっち側に居ると着いてけないよ」苦笑

粋「いや そっちが普通だから。
同じ所に住んでる俺等も着いてけてねーもん」


こーちゃん「ん?じゃあ 花魁の手紙届けにわざわざ?
其処らの亡者に渡せば結果的に爺ちゃん所に辿り着くのに?」

閻魔「うん。合理的だけどやめて
気持ち的にやめて」


白「いや そっちはついでだ」きっぱり。

閻魔「Σワシの手紙 ついで!?」えええっ


白「えっとな。今日ちょっとバカラスは江戸城の手伝い行ってるから 代わりに頼まれたんだけどな

今日辺り此処に来る予定の奴等居るだろ?」

閻魔「ん? あー。無事死神に収容された亡くなった人達の事だね
名簿は見せられないけど?」


白「そいつ等なんだけどな

此処の所暖かくて 死因も変なの多いから色々気を付けろって」

閻魔「Σわざわざ魔王が忠告に来るくらい変なのって!?」ひええっ

 


テオドール「ぶっちゃけ露出狂が今年非常に多く
あー冬寒かったからかなー?とか 幕府もドン引きしておりまして 」

閻魔「Σ何その嫌な春の知らせ!!」ひいっ

 

粋「まあ露出狂じゃ命落とさねえけど。

なんかヒャッハーなって花見の席で刃傷沙汰とか 夜道で辻斬りとか、店頭の食い物かっぱらって逃げて荷車に轢かれたりとか、汚物は消毒だってお前が汚物だっつのでしょっぴかれた的なのとか、
もう若い女は1人で歩くな的な

閻魔「Σもう地獄より地獄してない!?」

 


白「冬眠明けの熊は凶暴だからな」うん。

閻魔「この子が言うと説得力凄っ」

テオドール「我が主は幼少期より 熊の住む山でサバイバルしておられました故」うんうんっ

 

 

白「そんなんで 幕府もさすがに放置出来なくて

首ぱーんて跳ねられる罪人が多くて こっち混むだろなって。」

こーちゃん「あ。混雑するよって方の 気を付けろか。」成る程。

白「変なの多すぎて幕府もてんてこ舞いだからな」うん。


閻魔「ひょっとしてカラス君
そのせいで駆り出されてる?」

粋「うん。罪人多すぎて処理が追っ着かないって 事務処理手伝いに行ったよ」

 


閻魔・こーちゃん(世話の焼ける魔王のお守りだけでも大変なのに)

白「爺孫揃って人をガン見するな。」

 

 

閻魔「・・あの、今の現世は 危険じゃないかなと
爺ちゃん思うんだけど」ちらっ

こーちゃん「うん。花見で露出狂はキッツイわ
現世が落ち着いた頃に 虫除けに着いて来てよ爺ちゃん」ああうん。

 

テオドール「あ、上手くまとまりまして御座いますね」

 


白「まあそう言う事だ。
めちゃ此処込むだろけど 頑張れ」くるり


閻魔「あ、そっか
仕事増えるんだ 辛いなあ」とほほっ

こーちゃん「言っても普段より多いってくらいでしょ。
年末年始よりマシだって 私も手伝うしさ」

 


テオドール「で、御座いますねえ
では 私達はこれで」そそくさっ

粋「あ、休憩もちゃんと取れよ」いそいそっ


閻魔「なんで目を反らすの?
なんで急いで撤収するの?」

 

 

地獄の鬼「Σ閻魔様あああ!
亡者の1軍が閻魔殿に入り切りません!!
お早くお裁きを!!」

閻魔「Σ待てい!現世どんだけヤバくなってるんじゃ!!」

 

地獄の鬼B「Σあああ!後尾の亡者が集団脱走を!」うわああっ

こーちゃん「Σしまった!いつもより亡者のタチ悪いんだった!!」はっ

 

 

 

どむっ!!

 

白「ちゃんと並ぼうな?」

炎ぼぼぼぼぼぼぼぼほぼぼぼ。

亡者「Σすすすすんませんしたあっ!!」丸焦げっ

 

 

閻魔「確かに 亡者はこれ以上召されないけど。

今普通に人燃やした?」えええっ

 

こーちゃん「Σあ。あの副官
この為に魔王に伝言頼んだ!?」はっ

閻魔「Σカラス君どんだけお見通しなの!!」ひええっ

 

 

 

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