小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

3月9日

 

 

 

大江山


祓い師「ふむ。ここが鬼の山か

成る程禍々しい妖気が。
しかし 鬼の1匹でも仕留めれば私の名も上がると言うもの
この界隈 有名にならんと仕事が

ん?」


川の水こぽぽっ

 

人魚「フライング尻尾ビンタ!」とうっ


びたーん!!

祓い師「Σぐはああ!!」

 


ダミアン「Σおお!ナイスアタックである 人魚殿っ」おおおっ


人魚「Σ痛い」べしょ

茨木童子「着地考えて無かったのか」あーあ。

 

人魚「だって この人がお二人に危害をー」いたたっ

酒呑童子「ったく だから人間は嫌なんだ。
こっちが大人しくしてりゃ 調子に乗って人の縄張りにずかずか入ってくるしよ」じろっ


祓い師「Σひいっ!」あわあわっ

 

 

茨木童子「人間と喧嘩するのが得策じゃないってのは同感だけどな。
あの魔王 危害は加えるなって無責任にも程があるだろ。」ため息っ

ダミアン「む? やられたらやり返すのは良いのでは?」

 

茨木童子「自分から仕掛けといても返り打ちにあったら 仲間の仇とか言い出すのが人間なんだよ
喧嘩するなら後腐れ無し、タイマンで来いって話だ。」はーやれやれ

人魚「茨木さんも結構脳ミソ筋肉ですよねー」

茨木童子「Σえ。」

 


酒呑童子「お仲間連れて来れなくすりゃー問題ねえか?」ああんっ?

祓い師「Σすんませんすんません!
誠に申し訳ありませんでしたああ!!!」ひいいっ

 

 

間。

 

 

 

粋「で、

詫びに酒置いてったの?」ええー。

茨木童子「そうそう
そう言う事で 向こうが仕返しに来ても俺等被害者だから
その辺兄上に伝えといて。」

 

粋「あ、そんで俺呼び出されたのか」成る程っ

茨木童子「うん、やっぱ転ばぬ先の杖と言うか
俺はどこぞの脳筋と違うから」ふっ。

 

人魚「すみません。そんな気にするとは思いませんでした」困惑っ

酒呑童子「どこぞの脳筋てのは俺の事か?」酒ぐびーっ

 

 


粋「そこは伝えとくけどよ
うわ。何かごめんな」あちゃー

ダミアン「いや、お主に謝られてもな」むう。

粋「いや俺も半分人間だし」

人魚「人間の皆さんも 皆が皆こんな平和主義なら良いんですけどねえ」はーやれやれっ

 

茨木童子(怒らせたら其処らの鬼よりヤバいタイプだけどな。)

粋「ん?何?」

 


酒呑童子「まあ良いじゃねえかよ
つか 置いてった酒無くなったわ
癖があって旨かったのによー
コレどこの奴よ?」ひっく。

茨木童子「お前は平和だな」ああうん。

酒呑童子「あ?」

 


粋「ん?なんか製造元書いてねえ?」あれっ

酒呑童子「ほー。御丁寧に
やべ 漢字ムズいわ 茨木読めるか?」


茨木童子「うん。ホントに頭まで筋肉だな
どれどれ あー結構近場だな 」ほうほうっ

 

 

ダミアン「ん?日本の酒は 瓢箪に製造元が明記して有る物なのか?」

粋「ん?いや 瓢箪にはあんまり。

あれ?なんかおかしくね?」あれっ

 


人魚「Σえ!ひょっとして罠ですか!?
どうしましょう!酒呑童子さんホロ酔いでお酒買いに行っちゃいましたよ!」

粋・ダミアン「Σげ」

 


人魚「きゃーきゃー!人間は何するか解りませんよ!私だって捕まって干物にされましたし!
酒呑童子さーん!」びちびちっ

ダミアン「Σ落ち着け人魚殿!
せめて尾びれを足に Σおうっ!?」尻尾ビンタべちんっ!

 


粋「えっと。兄貴に連絡してた方がいい?」冷や汗っ

茨木童子「うん。
うちの大将が何やらかしても正当防衛って事でよろしく」

粋「Σそっち!?」

 

 


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【麓の村】

 

酒呑童子「さて、笠も被ったし万一ツノ出ても問題ねえだろ

 

お。そこのちんまいの 此処等で良い酒作ってねえか?」

 


村の子供「Σあ!おじさんが父ちゃん達の言ってた用心棒?」

酒呑童子「Σおじっ!?」えええっ

 


村の子供「父ちゃーん!ムッキムキの用心棒の人ちゃんと来たよ 逃げて無かったよー!」たたっ

酒呑童子「Σへ?おいっ」

 

 


父親「あの、すみません
何か 息子が酒がどうたらと言ってるんですが
あ、ひょっとしてうちの地酒がお好みで?」えーと。

酒呑童子「へ?あ、やっぱあんのか」ほう。

 

父親「はい。しかし つい先日から其処に住み着いた ならず者の一味が、道をふさいでおりますので水が汲めず
通りたくば通行料を払えと」ううっ

村の子供「しかもある分全部 タダで寄越せって
じゃなきゃ全員たたっ斬るぞって!」

酒呑童子「Σはあ なんだそりゃ」

 

 

父親「幕府の方に知らせようにも道が通れないならどうにもならず
村長が近場で用心棒さんを雇ったとは聞いております
が、 相手は複数 来て頂けただけでも奇跡かと。

御気持ちだけで充分です
何卒お引き取りを」ううっ

 

酒呑童子「いや 何か違う気がすんだけど? あれ?」 

※酔っぱらい。

 


里の子供「大丈夫だよ!おじさん強そうだもん
悪い奴等やっつけてよ!お酒あげるから」

父親「こら!やめなさいっ」

 

 


酒呑童子「えっと。
良く解らねえんだけど その賊シバいたら酒貰えんだな?」

父親「Σへ? ええまあっ」

 


酒呑童子「ほー。


じゃいっちょ泣かして来る」くるり

父親「Σえ。あのっ」えええっ

村の子供「Σおおお!」きらきらっ

 


酒呑童子「で、賊が出るってのはどの辺よ?

つか酒忘れんなよ酒」すたすたっ

村の子供「あ、俺案内するよ」たたっ

父親「Σちょ 待ちなさいこら!」

 

酒呑童子「おー。道案内有ると助かるわ
あんまこっち側来た事ないもんでよ」ひっく。

 


父親「Σえ。うっそ 連れてった!?」ひえっ

 

村のおばちゃん「大丈夫じゃないかい?
強そうな人だしさ

てかあの人
人の通れそうな所は全部塞がれんのに何処通って来たんだい?」あれ?

父親「へ? えっと 山とか?」おろおろっ

おばちゃん「は? あいつ等が占拠してない方は もう鬼の山しか無いだろ」ええー。

 

 


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【山の中】

 


酒呑童子「お。猿酒見っけ」おおっ

村の子供「何それ?」

酒呑童子「知らねえのか?
山の猿共がこういう木のウロに 山の木の実やなんや入れてよ 酒作るんだよ
癖は強いけど それがまたたまんねえつかな」ほくほくっ

村の子供「え。汚くない?」うえ


酒呑童子「綺麗な物ばっか食ってると腹弱くなんぞ」

村の子供「それ飲む方がお腹壊すと思う」うーん。

 

 

山賊「Σいや何 人のアジトで酒盛りしてんだ そこのデカブツ!!」ぼろっ。

酒呑童子「そこに酒があったから」ふっ

 

山賊B「Σやめろ刺激すんな!
飲ませてキゲン良くお引き取り願えっ」よろろっ

 

酒呑童子「んっとに数は多い癖によ
仮にも山賊ならもうちょい酒置いとけよ
上品か手前等」猿酒ぐびーっ

村の子供「おじさん 腹ちゃぷちゃぷになんない?「おじさんはやめろ」

 

 

 

間。

 

 

 

村長「おお!まさか御1人で奴等を殲滅とはっ

しかし 1難去ってまた1難。
今度は町の方から逃げてきたと言う盗賊の1団が寺に陣取りっ」くううっ


酒呑童子「ん? そいつ等も酒要求してんのかよ?」ひっく。

村長「ここの名物ですので」


酒呑童子「・・しゃーねえ。
俺の酒にちょっかい出す奴は全員シバき上げてやらあ」

村の子供「あ!寺に案内するよ!」

 

父親「Σだから危ない事はやめなさいっての!」

 

 

 

 

更に間。

 

 

 

村長「うわ今度は やくざ者の縄張り争いだー。

酒が作れない 困ったなー」ちらっ


村の子供「案内す
父親「Σやめなさいてば!!」

 


酒呑童子「なあ、
この村 もう丸ごと引っ越した方が良くねえ?」ひっく。

村のおばちゃん「だよねえ」うん。

 

村長(酒に釣られた酔っぱらいを傭兵代わりに使えるかと
毎度瓢箪に村の所在地書いてて正解だったわい) ふっふっふ。

 

 

 

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挿音「えーっと?

俺等は 山奥過ぎてヤベえのにやたら狙われる村が孤立してるから 急ぎ村人を救出しろって
上から聞いたんだけどよ?」キセルすぱーっ

白「俺は 酒呑童子が逆ギレで血祭りしてるかもって言われてだ」

 

 


村長「Σうおおお本物の鬼様でしたかあっ!!」ひいいっ

父親「酒だ 酒を用意しろ!!」うわああっ

 

酒呑童子「だははは!悪い人間ってのは やたら酒持ってるもんだなー!」ごきげんべろんべろんっ

 

 

白「お前 いつもの笠どうした」うや。

酒呑童子「お?なんだお前も来てたのかよ
ここの酒は旨いぞー」だっはっは

挿音「飲みすぎてワケ解んなくなってんな」ああうん。

 

 

 

村の子供「すっげえええ! おじさん良い鬼だったんだ!!」きらきらっ

酒呑童子「あ? 何言ってんだお前」ひっく。

 


白「ぜんぜん血祭りになってないな

あいつ何勘違いしたんだろ?」はて。

挿音「つか 化け物バレは良いのかよ。

あー なんか山の中やら寺やらあぜ道やらに 見るからにカタギじゃねえのがやたら転がってたけど 
ひょっとしてそれでこうなってんのか?」

 


白・挿音(まさか ボランティアで人助け?) はて?

 

 

 


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大江山

 

 


酒呑童子「なーんか 改めて飲むと味が違う気が」瓢箪ちゃぷんっ

 

 

人魚「村で貰ってきたお酒ですか?」


酒呑童子「だな。祓い屋の奴が置いてったのに比べて こうアクの強さが足りねえっつか、ピリッとしてたような

苦労したのによ
出来にムラでもあんのか?」むう。

 

 

 

祓い屋(Σ何!?あの鬼 毒入りの酒を飲んでたのに ピンピンしてる!!)えええっ

 

茨木童子「なんであれだけ脅されてまた来てるのかな?」察し。

祓い屋「Σぎゃっ!」びくっ

 

 

茨木童子(あの馬鹿 腹冷えるとすぐ下す癖に 腐った物食っても平気だからなあ)

木の根ずるずるっ


祓い屋「Σうおお!千切れる千切れる!
ぎゃああ地面に引きずり込まれる 養分やめてええっ」ひいいっ

 

 

酒呑童子「ま、いっか」ぐびーっ

人魚「細かい事は気にしないの素敵ですー」きゃっ。

 

 

ダミアン「ん?茨木殿 何をされておられるので「肥料作り。」しれっ

 

 

 

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