【江戸城】
家老「あの 天海様
何も直々に会われる事は無いのではとっ」えーと。
魄哉「聞いてしまったからにはそうは行きません
下じもの声に耳を傾けるのも僕の勤めです」すたすたっ
家老「いえしかし
この前またギックリ腰になられておられましたし
あれめちゃ長引くんで 時間が有るなら休んで頂くか 針とか灸とかそういうのをして頂きたいと申しますか」
魄哉「そっちですか。」
家老「また女中軍団に 天海様を休ませろと武装してデモ起こされるとキッツイですし」とほほっ
魄哉「Σそれはすみません! 皆良い人過ぎるんですよ!!」ううっ
家老(いや あんたが天然タラシなだけ。)
魄哉「と、とにかく これが片付いたら休みます!やりかけ気持ち悪いんでっ!
それなら良いでしょう
あれ?そういや僕の老眼鏡知りません?」おや?
家老「かけておられますが?
また老眼進行したのですか」
魄哉「あ。これは失礼」おや
家老(ホント いくつなんだこの人。)困惑っ
ーーーーーーーー
母親「うちの子は強いんです!
宣教師様の仰る通り 己の力で試練にも打ち勝てるのです!!」
父親「お偉方が気紛れで余計な事すんな!
まこと神に選ばれたのなら 倅は必ず自力で回復してくるんだ!」
魄哉「蹴り倒して良いですか?」
父親・母親「Σ!?」
家老「Σビビらせてどうすんですか!!」ひいっ
魄哉「あーいえ 腰のリハビリに良いえ、何ほざいてんだって気持ちがフライングしてしまいまして
何なんですコレ」
家老「フライングさせんで下さい 落ち着いて落ち着いて。
えーその そう言う教えの宣教師が居るそうで
そこの教えだと『人の苦痛は神の試練。試練は乗り越えられる物にしか与えられぬ』とか何とかで」
魄哉「・・国を閉ざしますか」ため息っ
家老「いや えらい安易にそんな大事を「いえね。宣教師って 皆が皆自分の神の教えを広める為に来てんじゃないですからね
信用させて信者を国外にかっさらって売り飛ばすとか よく有るパターンですからね?」
家老「Σそうなのですか!?」えええっ
魄哉「海外フラフラしてた若い頃にこの目で見ましたんで。
こちらの御夫婦の言う宣教師が そのタイプと決まったわけではありませんがね」チラ見。
父親「Σ当たり前だろ!
そんな物に騙される程馬鹿じゃないわい!!」
母親「お偉方だからって言って良い事と悪いことがあるだろ!」
家老「いや。アンタ等こそ
天海様に言って良い事と悪い事だがな」
魄哉「で、その倅さんとやらは?」無視。
家老「それが、親がこうですので 幕府の者が診療所に案内しようとしても追い返されまして、
それを見かねた者が目安箱に投書したのだと思われます。」
魄哉「はー成る程」ふむふむっ
母親「医者など必要ありません
これは神の試練ですから」ふんっ
父親「そうそう。
人ごときの力でどうにかなる物ではない
むしろ神の機嫌をそこねかねん。邪魔をしないで貰いたいもんだ」うんうんっ
魄哉「八百万の神の国も困った物ですねえ」ため息っ
家老「ですな。
何の為に天海様が 各地に養生所やら何やら建てておられるのか」とほほ
母親「無駄だよ 税金泥棒」けっ
父親「仏なんざ古いんだよ 生臭坊主」
家老「斬り捨てて良う御座いますか?」刀ちゃきっ
父親・母親「Σわーっ!!!」ひいいっ
魄哉「落ち着いて下さい
そんなんでも居なくなったら泣く子供が居ます
てか、政治家なめちゃいけません。これくらいの罵倒慣れたもんですよ
ついでに僕は信仰心ゼロなんで痛くも痒くもありません」しれっ
父親「Σやっぱ生臭じゃないか!!」
魄哉「ですよ? ホントの事言われて怒るのは 後ろ暗い事の有る者だけです」きっぱり。
母親「Σよく解らないけど 何この人強い!」ひいっ
家老(あ。耐えておられますな
普段は結構短気であらせられるのに。)ああうん。
魄哉「しかし 疑問ですね。
貴方がたの話を聞く限り 貴方がたへの不幸は全て 神からの試練となる様ですが」ふむ。
父親「な、何だよ」ちょっとびくびくっ
魄哉「そう考えるなら
今、家老さんが刀を抜こうとしたのも、貴方がたを成敗しようとしたのも貴方達への試練では無いのですか?
信じている神のおぼしめしなら 何故にあのようにビビられたのが疑問です」おやあ?
父親・母親「Σう゛」
家老(Σおお!さすが信仰心ゼロでも僧正殿!
そもさんせっぱで屁理屈には慣れてらっしゃる!!)おおおっ
母親「い、今のは
神のおぼしめしで ちゃんとアンタが止めたし「すみません僕仏教です」きっぱり。
父親「Σんな宗教の勧誘断るみたいに!」
母親「えっとその
うちの神様は宗教のかきねとか越えちゃうの! 何せ本物だから!!」くわっ
魄哉「本物ですか
ホントに信じてらっしゃるんですねえ」ふむふむ
家老「あの、天海様
やはりこの者共の子供は強制的に診療所に「それは最終手段ですね。
治ってもその後子供どうすんだって話になりますし
時に人は見えぬ何かを信じるのは必要。
しかし それで自分や周りが破綻しては意味が有りません
ですので」
家老「Σうっお! いつの間にやら 屋根の上に何者かがっ」びくっ
魄哉「警備の者に 曲者さん達の排除を待って頂きました。
僕は今回こちらの身内しか守りません
さあ。その神の力で生き延びて下さい」
父親・母親「Σえ゛」
忍軍団「天海とその取り巻き覚悟しろ!
我が殿から皆殺しとの御達しだ!!」うおおおっ
父親・母親「Σぎゃー!」ひいいっ
魄哉「我が『殿』
あーまた 豊臣の残党ですかね」回し蹴りっ
忍「Σごふっ!」鼻血ぶばっ
家老「ギックリ腰後の割に見事な蹴りで。
お慈悲で命長らえときながらしつこいですな」よっこらズバッ。
母親「Σちょ アンタどうにかしてよ!!」あわあわっ
父親「Σぎゃーこっち来んなあ!」ひいいっ
家老(ホントに放置だけど良いのだろうか。)うーん。
忍「おのれ こうなれば1人でも多く」よろろっ
父親・母親「Σ!!」
忍「おのれ等だけでも道連れ
Σおうっ!?」
ずべしゃーっ!!
父親・母親「Σえ。」
魄哉「おや。ナイスタイミングです」
白「最近お前疲れ気味だから バカラスが弁当持ってけって」よいしょっと。
魄哉「おやまあ 栄養バランス考えてくれてそう Σって多い!」重箱ずーん。
白「俺や飛天がめちゃめちゃ食べるから 最近作る量が解らなくなってきたとかボヤいてたな。
皆で食べろ」
魄哉「はあ、成る程。
あ、調度良いついでに
乗り越えれる試練しか与えない神様って君どう思います?」
白「ん?
乗り越えれた奴しか生きてないから言えるだけだろそんなの」即答っ
父親・母親「Σあ」はっ。
白「死んだ奴は何も言えないからな
後 自分を信じてる奴に試練とか何様だそいつ
悪魔でもそんなのしないだろ」むう。
家老「ふむ。解りやすい
更に言えば お主等を今助けたのは 神ではなくあの御仁だったのう」刀納めっ
父親「えっと。その」
母親「それも神のおぼしめし なの?」困惑っ
白「他の奴等とかどうでも良いけどな
俺自身が神だし」さらりっ
魄哉「まあ それはそうなんですけど
Σはっ!!」
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テオドール「Σなんと!下僕が増えられので!!」おおっ
父親「まさか 神様とお話出来るとは!!」拝みっ
母親「見えますもん 話せますもん!
そして助けて頂きましたもん!!
貴方こそが私達の神様ですっ」へへーっ
千様「何かにすがりたい人にとっちゃ
すがれりゃ結構何でもいいのかもねー」あらまあ。
粋「神は神でも破壊神なんだけどな 兄貴。」うーん
白「どうしよう?」困惑っ
魄哉「・・後で蒼月君に良い感じにあいまいに記憶消して貰いますか
この際 お子さんが無事なら何でも良いです」ため息っ
ウカノカミ「こんにちはー
この前のお礼に あれ?お取り込み中?」ひょこっ
白「実はあっちが俺より偉い神様だ」
父親・母親「Σなんと!」おおおっ
ウカノカミ「Σえ!?あのそのっ
ひょっとして迷える人達ですか?
私で良いならお話聞きますが」えーと。
父親・母親「Σ女神様ーーっ!!!」うおおおっ
彬羽「おい。」ジト目。
白「魔王信仰するよりマシだろ」はーやれやれっ
テオドール「Σ何がいけないので御座いますか!?」えええっ
家康「じゃ お子さんの所はとりあえず飛天に往診頼む?」
魄哉「お願いします。
いい加減 僕も何かにすがりたいですよ」ぐったり。
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