小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

2月25日

 

 

 

【幕府公営診療所】

 


入り口すぱーん!

 

粋「飛天寝込んだって!?
え 何? 食費尽きて行き倒れたとか?
それとも腹減りで其処らに落ちてる物でも食っ Σあ!まさかネズミでも食って当たった!?」


彬羽「んなワケ有るかと言いきれないのが情けないな」チラ見っ

飛天「普通に風邪です」ずびっ。

 

粋「Σえ」

飛天「どういう意味だよ」ずびっ

 

 

粋「いや何でも
生命力の強い風邪菌も居るんだなあって

ん?何この重箱」

 

彬羽「・・考えることは同じと言うか」

粋「さすが板前 行動が早い」わおー。

飛天「いや助かった助かった
風邪の時は栄養摂らないと」げぷっ

彬羽「完食出来るなら心配ないな」ふむ。

 

 


粋「つか風邪って
お前がかかる様なのなら しばらく診療所開けらんないよなあ」うわあ。

飛天「だな。医者の不養生で申し訳ない」とほほっ

 


彬羽「不養生もだが 手前はまず食費まで仕送りにするな。体が資本だぞ
そして仮にも診療所なんだもうちょい掃除をだな

なんだこりゃ 患者の入らない所はゴミ屋敷じゃねえか」襖がらっ


粋(Σ片付ける気満々!!)

 


千様「彬羽君。そうやってイトコを甘やかすから この手の子は置いときゃやって貰えるって思うのよ。」


飛天「ぎくり。」

 


彬羽「・・ほう。」

飛天「Σうわ布団叩きが凶器に見える!」げっほごほっ

 

千様「様子見にきて良かったわー
風邪が直ったら自分でお掃除するのよー
そりゃ体壊すわこんなきったないの」はーやれやれっ


粋「いや 姉ちゃんも全く掃除とかしねえよな
むしろ 見かねて俺とかやってるし「アタシ風邪ひかないしー。」おほほほっ


彬羽「どんな理屈だ。」

 

 

入り口がららっ

 

テオドール「飛天さん 生きてらっしゃいますかー?
日持ちのする焼き菓子持って参りました 
水でふやかしパン粥にしてお召し上がりくださーい」

白「今度は何日食べてないんだ
差し入れ持ってきたぞ」饅頭っ

 

飛天「Σおおお!これで今月食いつなげる!!」感激っ

彬羽「Σ栄養面!!」くわっ

 

 

千様「彬羽君も大変ねえ」あらまあ。

粋「後で干物と大根でも持ってくるかな」うん。

 

 

 

間。

 

 

地獄大夫「Σええ!では診療所お休みでござんすか!?」

白「だな。
飛天がかかるってなると めちゃめちゃエグい風邪だろうし
入らない方が良いぞ」

地獄大夫「わちきは既に死人にありんすから

いえしかし それは困りんした」ふむ。

 

粋「遊郭の方か。病人とか?」

 


地獄大夫「それがその、本日予約されておりんした 団体さん向けにお囃子の人等を手配してたんでござんすがね


ちいっと昨晩 そこで追い剥ぎに襲われたらしく 
演奏出来る状態にござんせんので 下町のブ●ックジャックこと先生にちょちょっと治して貰え

粋「うん。そこは休ませてやって」

 


白「相変わらず治安悪いな この辺」

彬羽「妖怪のがまだ品があるくらいだしな」うむ。


テオドール「いくら飛天さんでも 術後すぐに元通り動く様には無理があるかと」苦笑。

 

地獄大夫「無理にござんすか。
んー 困りんした
お囃子が鼓だけでは問題が」

粋「Σなんで俺を凝視しながら言うの!?」

地獄大夫「主さんのお供で太鼓持ちしてござんしょ?
確か鼓ならそこそこの腕と「Σ問答無用で駆り出される!!」ひいっ

 

彬羽「ん? 演奏するだけなら あの辺は他にも居るだろ」

地獄大夫「それがその

この前 音楽系のお人の集まりで集団フグ中毒「素人がフグ捌くんじゃねえ」

 


テオドール「つまり、お囃子出来る方が フグでダウン。
残ったお方は追い剥ぎにやられお怪我と」おやまあ。


白「遊郭呪われてないか?」

地獄大夫「まあ 女の情念ドロドロの土地にござんすから」しれっ

 

彬羽「ふむ、音楽か

笛なら思い当たる奴は居るが」

地獄大夫「Σおお!どなたにござんすか!?」

白「蒼月だ」

 

地獄大夫「ようござんす
報酬は お座敷遊び無料とかで行ける人にござんすな」きらーん。

粋「Σ決断が早い!」

 

 

テオドール「しかし 笛と鼓だけに御座いますか?
宴会には少々寂しいのでは」

粋「Σあれ? 俺やっぱ確定!?」


地獄大夫「そうでござんすな

せめて後1つ2つは」うーん。

 

 

白「バカラス 一二三に琴教えてたよな?」

地獄大夫「Σえ”」ぷっ!

彬羽「Σ笑うな! 昔家で叩き込まれたんだ仕方ねえだろ!!」うがあっ

 

 

白「胃が治った所だから 今ストレス感じたら宴会の席で血ドバドバになりそうだけどな。」

 

彬羽「吐血覚悟で駆り出すか?」ふっ

地獄大夫「それはさすがに」うーん。

 

 

粋(兄上、 駆り出したいのか 助け船出したいのかどっちなんすか。)

テオドール「また遊んでおられますねえ」おやまあ。

 

 

千様「飛天君 自分でお薬作って飲んで寝たわー
さすがねー ってどしたの?」あら?

地獄大夫「おや千さん
ちいと お囃子のメンバーを探しておりんして」

千様「お囃子?

笛なら魄哉の奴も吹けるわよー?
今日なら仕事終わってからだろうけどー」

粋「さすがに遊郭で坊主の笛吹きはマズくね?」

千様「おもしろくない?」えー。

 

地獄大夫「何ならわちきも演奏側に回りんすし
せめて後1つ なんぞあれば」うーん。

 

彬羽「手前 表の顔は役者だろ。
なんぞ出来ねえのか?」

白「俺に道具が使えると思うか」えへんっ

テオドール「その分お歌は腰が抜ける程お上手に御座いますが」

 

地獄大夫「主さん 出張費用はいかほど?」

白「Σえ。」

 

粋「あ、歌っても良いんだ」

彬羽「いや 遊郭の客なら女の声のが良いんじゃ無いか?」

 

地獄大夫「いえ。こちらはわちきの個人的な

粋「Σ兄貴逃げろ! うちの芝居小屋はそう言うサービスは行ってません!!」

 

地獄大夫「お歌がお上手とはまた意外な。
ちょっとそこの影で聞かせてくりんせんか」髪の毛しゅるしゅるっ


テオドール「Σうわ髪の毛が絡み付くっ!
地獄大夫さんこら! 我が主を物陰に引きずり込もうとしない!!」じたばたっ

地獄大夫「ほほほ。お邪魔虫は先に封じさせてしまいんしょ
さあ主さん 

 

診療所の人体模型っ

地獄大夫「Σ変わり身の術!!」ひいっ

 


千様「白君ちょいちょい器用よね」わお。

 

 


大嶽丸「何の騒ぎだ?
白髪に此処に行けと言われたんだが」ひょこっ

粋「Σえ なんで大嶽丸!?」

テオドール「何の御用で?」じたばたっ

大嶽丸「いやだから お前の主に此処に行けと言われて

その、何で縛りあげられてるんだ?」えーっと。


地獄大夫「ん?と言う事は

おそらくはじめましてにござんすが
そちらさん なんぞ楽器が使えるのでござんすか?」


大嶽丸「ん? まあ一応は」


一同「Σえ」

千様「あら 意外」あらあらっ

 

 

 

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粋(Σまさかの三味線!!)鼓ポンッ

蒼月(Σまた上手いし!腹立つなっ
ふんっ俺のが上手いもんね!) 笛ぴーひょろろっ

 

大嶽丸(日頃ストレス発散にかき鳴らしてて良かった )べべんっ

 

 

テオドール「三味線が三味線を弾いて
彬羽「言うな。 逃げられたら俺がやらんといかん流れになるだろ」

 

 

 

 

飛天「えー、俺も元気なら参加したかったなそれ」鼻ちーん。

白「お前何か楽器出来るのか?」

飛天「太鼓。」

白「ん?鼓「いや 祭りとかのあの太鼓。」

 


白「・・寝てた方が良いと思うな」うん。


魄哉「仕事帰りに寄ってみれば
白君引かせるとはさすがですねえ」

 

 

 

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