小咄

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くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

1月25日

 

 

遊郭

 

地獄太夫「おんや?あの子は」

遊女「ああ。この前入った子ですよ

うちの姐さん方もびっくりするくらい努力家でー
早くも身受け話が決まったとか何とか」

地獄太夫「ほう。大したものにござんすあ

しっかし アレは」ふむ。

 

遊女「?」

 

 


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粋「Σはいい!? え?
俺等にその身受け先探れっての!?」

地獄太夫「さいざんす。」

 

テオドール「身受け  とは?」はて?

家康「えーと。あれ?未成年に何処まで説明して良いの?」困惑っ

 

 

地獄太夫「何だかんだで遊郭は大概の女にとっての牢獄。
ましてあの子は 聞けば家の没落で否応なしに放り込まれた哀れな子。
出られると言うのにアレは不自然にござんす

と言う事で 幸い見受け先は そういうのに疎いお堅い御人。
うまく誤魔化すんでお付きとして潜り込んでほしいんでござんす」

粋「え、あのっ

ほらそれってつまりそのっ」あわあわっ

 


白「ん? ちじょうのもつれ って奴なのか?

それで何で俺等に言うんだ?」はて?

地獄太夫「ただの痴情のアレコレなら 主さん達の手を煩わす事はありますまい。
ただその あの子はこう
この状況で鬼気迫ると言うか」うーん。


彬羽「女は魔物と言うしな。」ジト目っ

地獄太夫「カラスさん 何故にわちきをガン見しながら言いなんすか」

 

千様「地獄ちゃん。ついさっき 久しぶりついでに白君を奥に引きずり込もうとしたでしょ?」

地獄太夫「チャンス到来かと思いんして。」けろりっ

 


テオドール「我が主、 もうちょい距離取って下さいませ」うわ。

白「あ、そうそう
さっきの身受けってのだけどな
こう言う事らしい」ごにょごにょ

テオドール「Σぎゃあああ日本の黒歴史ーーっ!!!」ひいいっ

 

粋「Σこら兄貴 また何言ったの!?」

家康「そもそも白自身が間違って覚えてる可能性も有るよ」あーあ。

 

 

千様「うちの子達シャイだからー

そう言う話 まともにしたがらないものねえ」あらあらっ

地獄太夫「まずは 遊郭のシステム他の説明からにござんすな」うーん。

 

 


間。

 

 


テオドール「要するに 椿姫に御座いますね」成る程っ


地獄太夫「西洋にも似たシステムがあるのでござんすなあ」ほうほう。

 

 


家康「カルチャーショック大丈夫?」


粋「フワッとしか知らなかったけど
そう言う感じなんだ」ガーン。

彬羽「改めて聞くとキッツイな」うむ。

白「えーと。 借金のかたに女が時間いくらで売り買いされてて 
たくさん金払えば 買い取れるって話だな?」ふむ。


地獄太夫「それで間違ってないから 悲しゅう御座んすなあ」うーん

 

 

テオドール「ん?しかし地獄太夫さんは 遊郭にいる理由のない方では?
そもそも気合いの入った幽霊に御座いますよね?」おや?

地獄太夫「わちきは ほとんど芸事の師匠をしてござんすからなあ。

後、遊郭は各界のお偉いさんが来なさるんで 主さんや殿さんの役に立つ情報も入りやすう御座んす。
死人ゆえ身よりもござんせんし わちきには良い住み処なのでござんすよ」

テオドール「はー。色々に御座いますねえ」ほう

 

 


彬羽「しかし 気が進まんな。
人間同士のいざこざだろ
化け物絡みならともかく そんなのを嗅ぎ回るのはな」うーん。

石燕「いやー。やっぱこっち側の案件だと思うっすよ?」ひょこっ

彬羽「ん?」


白「この前みたいに 人間が鬼にでもなるのか?」

石燕「んー。どうっしょねえ?」

 

粋「ん?あれっ
この流れってつまり」嫌な予感っ

 

 


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【再び遊郭

 

 

お客「ほー。あの新人もう身受けかあ
金持ちはやる事が違うねえ」

 


地獄太夫「はい。うまく荷物持ちとして 宴会とオマケに一晩宿をと言う事になりんした。
探りお気張りなんし」

粋「Σだから何で俺!?」

地獄太夫「他のお人等は目立ちすぎて ただの荷物持ちには無理がござんす」

粋「Σだああ一般人ぽい見た目が悲しい!!」どちくしょおおおっ

 

 

地獄太夫(あくまで当社比なんで
かなりヤンチャな一般人にござんすけどなあ) うーん。

粋「うう、覗きなんてやりたかねえよう」ぐちぐちっ

 

地獄太夫「何を言ってござんすか。
男なら どうどうと覗けてヤッホイくらい「Σやめて余計辛い!!」ひいっ

 

地獄太夫「花街ジョークにござんすよ」

粋「Σジョークが生臭えよ!!」

地獄太夫「シャイな御方にござんすなあ」おやまあ。

 

 

彬羽「これでもかと からかわれてるな」うわ。

テオドール「えーと。」困惑っ


白「別に嗅ぎ回るのあいつだけじゃないのにな」やれやれっ

テオドール「よく平気に御座いますねえ」わお。

白「大人だからな」うん。

 

彬羽(あそこで涙目になってるのは俺とタメぐらいのはずなんだがな。)

 


白「じゃ 俺等もこっそり着いてくか

何か有ったらとめなきゃダメだし」すたすたっ


テオドール「あの、石燕さんから何を言われたので御座いますか?」

彬羽「・・人の世 特に男女間はドロドロしてるって事だ」

テオドール「はい?」はて。

 

 

 

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新人花魁「ふう。
宴会とかやってらんないわ」はーやれやれっ

 

粋(覗きじゃありません下心とかありません!
マジでごめんなさい) 天井裏こそこそっ


新人花魁「さーてと

うまく潜り込めたし」すたすたっ


粋(ん? 衣装箱?)こそっ

 

 

新人花魁「あの野郎
家屋敷もろとも吹っ飛ばしてやる」ふふふふふふっ

長持にぎっしり 爆弾の山っ!

 

粋(Σうおお思ってたより数倍物騒だった!!) ひいっ

 

 

新人花魁「けどこれ 適量てどのくらいなんだろ

これだけ有れば 人1人くらいボンってなるよね?」不安っ

 


粋(Σあ、お嬢か!
爆弾とか使った事ねえよなお嬢様!!

1個で充分っいや待て自分はどうする気だよつか全部行ったら隣近所相当偉い事になるけど!?)おろおろっ

 


新人花魁「・・ 線香花火よりは強い かなあ?」うーん。


粋(Σ対比物ーーっ!!!) 

 

 

 

襖がらっ


旦那様「おや 部屋に戻って居たのかい」

 

新人花魁「Σあら旦那様っ

いえちょっと 荷物の整理をと」ほほほっ

旦那様「そんな事は後で良い良い。
それより主役がおらんと宴席がつまらんよ
さあ席に戻ろう」

新人花魁「はあい」すたすたっ

 


粋(Σ一瞬すんげー目してたあっ!)ひいっ

 

 


すたすた


しーん。

 


粋(行ったか。


とりあえず爆弾は撤去しとこ。
あの姉ちゃん危なすぎんわ) 天井からすたっ!

 


襖がらっ!

新人花魁「あっれ カンザシどこー?」


ずしゃー!!ずざざざっ


新人花魁「Σえ。何 ゴキブリ!?」びくっ

 


粋(Σヤバいヤバいヤバいヤバい!!)屏風の裏っ

 

新人花魁「・・・

ゴキブリって駆除しないと増えんのよね」扇子構えてすたすたっ

粋(Σうおお男前っ!!
どどどどうしよ!)

 

 

 

新人花魁「ふんっ!!

 

あら? 居ない?」

 

 

屏風ぱたんっ。

 

 

 

 

【床下】

 

白「何やってるんだお前」

粋「Σ兄貴いいい!!」おおおっ

白「しーっ
見つかるだろ」むっ

粋「Σあ、やべっ

あの姉ちゃんマジでヤバいぞ
すんげー爆弾持ち込んでて
あ、ほらちゃんと盗ってきたけどっ!」ほらほらっ

白「お前それ
無くなってるのバレたら面倒な事にならないか?」

粋「Σあ」


白「仕方ない。変な事になる前に 片付けるか

ほら先行け狭い。
コレ元にはめとかないと」よいせっと

粋「うわパニクってごめん。

つか何してんの?」

 

白「もぎ取った床板ねじ込んでる」ぐいぐいっ。

粋「兄貴も大概 やる事ゴリラだよな」ああうん。

 

 

 

新人花魁(ここだけ畳凹んでない?

やだ ここからゴキブリ出入りしてんのかしら) うーん。

 


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【夜】

 

 

 

粋「宴会なっげえええええ」うわー。

白「面倒臭いし もう宴会乗り込んでぶち壊してやろうか」
粋「Σストップストップ!
確かにほっとくとヤバそうだけど  あの姉ちゃん下手に刺激してまだ爆弾持ってたら更にやべえから!

何なら宴会吹っ飛ぶから!!」ひいいっ

 

白「あ。そっか
まだ持ってるかもしれないのか」はっ。

粋(兄貴 頭良いのかパーなのかマジでわかんねえっ) 心臓ばくばくっ

 

白「じゃ何するにも 宴会の奴等がバラけるまで待たないといけないのか
面倒だな」むう。


テオドール「あ、では終わらせて参りましょうか?」繁みからがさっ

 

粋「Σうお!お前何処から」

テオドール「普通に迷子になっておりました
ようやく妖気を頼りに御二人を捜しあてまして御座います」ふう。

粋「へー。そんなの出来るんだ」

 

白「さっさとお開きに出来るのか?」ん?

テオドール「おまかせ下さい

私、日本に参りましてから 社交性を身に付けまして御座います」どやっ

粋「ん? 乗り込んで芸でもすんの?」


テオドール「出せる芸など御座いません

はい!耳をお塞ぎ下さいませっ」くわっ

キイイイイインッ!


白「うわ」耳塞ぎっ

粋「ん?俺何も聞こえな Σげ」

 

空ざわざわざわっ


バササササッ

コウモリ軍団ずもももももっ!

 

粋「Σこっわああ!!」鳥肌ぞわっ!

テオドール「はい!ゴー!」びしっ

 


コウモリぶばばばばっ!!


客A「Σぎゃーー!なんだなんだなわだ!!」ひいいっ

客B「Σコウモリ!?なんでこんな Σうわこっちくんなああ!!」ぎゃああっ

客C「Σいやー!気色悪い!!」ひええっ

客D「Σ外に出ろ外に! 噛まれるぞおおお!!」うわああっ

 


旦那様「Σみ、皆さん落ち着いて日本のコウモリは噛みませΣおう!?」

コウモリ頭突きっ!

 


客どたばたっ!

 

 


テオドール「物事は作り上げるのは大変に御座いますが 壊れるのは一瞬に御座います」ふっ

白「よくやった。」うん。

 

粋「うっわ。宴席ぐっちゃぐっちゃ」ひええっ

 

テオドール「皆さんパニックに御座いましたからねえ
あーお料理が。勿体無い真似をしてしまい申し訳ありません」あちゃー

白「ん?

あれ あの女は?」きょろっ

粋「へ?
あれ? さっきコウモリ頭突きで伸びてたおっちゃんも居ないな」

 

一同「Σ!!」

 

 


ーーーーーーーーーー

 

 

新人花魁「旦那様 大丈夫ですか?
ほら、私の肩にお掴まりを」


旦那様「うーん。顎に入った。クラクラする
すまないね」よろろっ

新人花魁「いえこんな事

私、旦那様には感謝してもしたりませんもの
御安い御用に御座いますわ」

 

旦那様「いやそこは私の我が儘 いややめとこう。

しかし お前が来た日にコウモリに襲われるとは何とも縁起の悪い
屋根裏を掃除させんとなあ」くらくらっ

新人花魁「あらあら


コウモリって賢い生き物なんですねえ?」カンザシちゃきっ

旦那様「へ?」

 

 


壁ばきゃっ!!


新人花魁・旦那様「Σ!?」

 

ぱしっ!

新人花魁「Σあ!カンザシっ!」

 

ちゃりんっ!

 

旦那様「Σえ?何がどうした!?」よろっ

 


彬羽「ったく危ねえ。

直接ぶっ刺しに行くと言う事は
もう爆薬は持ってねえか」

壁がららっ。

 

新人花魁「Σ何!? え ホントに何っ!!」えええっ

 

旦那様「直接刺すって  え?」カンザシじっと見。

新人花魁「Σやばっ」うげっ

 

 


白「お。居た居たバカラス」

彬羽「お前等 三人揃ってなんで見失ってんだ」ため息っ

 

粋「Σあ。また建物壊れてる」ぎょっ

テオドール「あー 壁ごとカンザシ叩き落とされましたね」察し。

 

 

新人花魁「Σええい! 寄るとアンタ等も刺すよ!!邪魔すんな!」首にカンザシ突きつけっ!

旦那様「Σおう!?」

 


粋「Σ何本も着けてると思ったら!!」


白「えーと。
めちゃくちゃ簡単に言うと
お前それやめた方が良いぞ」

新人花魁「Σどんな止め方だ!!

私の実家はコイツに商売の邪魔されて潰れたんだ!
その上ちっさい頃から知ってる私をお買い上げ とかこのエロ親父 女なめてるにも程が有るっ!!」くわっ!

 

粋「Σう それは恨むかもっ!」ううっ

彬羽「秒でほだされるな。」

 

 

テオドール「それは ご実家におられる時 貴女が懐いておられたからでは?」

新人花魁「Σだから余計気色悪いんだ!!
男にゃ解らないよ!」うがあっ

 


粋「ん?

ちょい待て お前なんでんな事知ってんの?」あれっ

テオドール「ん? どちらも粋さんに説明されておられてないので?」おや。


白「へ?」ちらっ

彬羽「Σえ、 お前が言ってるものだと」

 

 


白・彬羽「・・・。」うん。

 

粋「2人して まあいっか。 みたいなのやめてくんねえ?」イラッ

 

 

 

新人花魁「無視すんな。

て、事で 私間違ってないからね
止めたらアンタ等もぶっ刺すよ」ちゃきっ。


テオドール「あの壁見てよくまあそんな事を」わお。

 

白「んーとな。

刺さない方が良いと思うぞ
お前も花街に居たなら 変だと思ったはずだし」えーと。

新人花魁「何が!」イラッ

 


彬羽「一言で言うとだ。

このおっさんが手前の親父だ。
そう言う事でやめとけ誰も得しねえ」ずばりっ

新人花魁「Σはあああ!?」えええっ

 

 


白「バカラス、デリカシー無いぞ」うわ。

彬羽「んな物気にしてて 娘が父親刺したら洒落にならねえだろが」

 

粋「へ?  

親子で身受け?」きょとんっ

 


テオドール「普通はお馴染みの『お客』になってから 身受けに御座いましょう?
手出しされないでいきなり身受け話にされたのが良い証拠では御座いませんか。」ね?


新人花魁「Σう。

た、確かに変だと思ったけど!

ちょっと どういう事だよ!!」くわっ

 

旦那様「そのそれが

私は昔 お前のお爺様の時に店に勤めていたんだけど
お前の母上と恋仲になってバレて叩き出されて
母上もそれで 即近く大店の息子と結婚となってしまって

その時 お前が出来てたのになあって

新人花魁「Σ早く言えよそう言う事は!!」

 

 

粋「えーと つまり?」混乱っ


テオドール「叩き出された憤りをバネにしてのしあがってみたら
昔の勤め先はバカ旦那の経営ミスで潰れており

その為 売り飛ばされた娘を救おうと頑張った不器用なパパに御座います。」

 

旦那様「お前の父上は実は父上ではないとか言う必要有るかとか 結構本気で悩んでて

とりあえず 養女って形で良いかなーとか」

新人花魁「Σなんでそんなグズクズなの!?」えええっ

旦那様「Σ考える前に早く助けて出してやりたかったんだよ!!」どちくしょおおっ

 


粋「いや 実の娘なら金で買い取らなくても」ええー。

彬羽「まあ、商人だからな
そして残念なから 正規ルートだ。」うむ。

 

 

新人花魁「何よそれ

爆弾まで用意した私 バカみたい」へたっ

旦那様「Σ爆弾!?」ええっ


粋「あ!それなら俺が回収したから!
大丈夫大丈夫っ 問題ないから」あたふたっ


白「ん?そういやお前 あの爆弾何処に置いて来たんだ?」

粋「へ?

えーと。その辺に置いとけないから持って歩いてて

Σあ!慌てて宴会の部屋に忘れて来たかも」はっ

彬羽「お前等 危険物の扱いが適当過ぎないか?」うわ。

 

 

 

【その頃 宴席の部屋】

 

 

縁側から風ひゅおおおっ

 

蝋燭ぱたんっ。

 

 

 

 

 


町人「Σうおお何だ何だ!?」

町娘「Σ何!爆発っ!?」ひいいっ

 

 

地獄太夫(わちきが殴り込んだ方が良かったかもしりんせん。) うわー。

 

 

 

 


彬羽「咄嗟の機転はさすがだ魔王」けほっ。

白「滑り込みで爆弾蹴り上げたぞ」どやっ。

テオドール「屋根だけで済んで良う御座いましたね」焦げっ

 

 

新人花魁「うわああ!死んだかと思ったーー!」うわーん。

旦那様「ごめんよごめんよ 怖い思いさせてごめんよおおお!!」うおおおっ


粋「うん、そのまんまずっと仲良し親子で居て 


怖えから」けほっ。

 

 

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