小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

1月23日

 

 

 

 

鏡子「あのー
今 冬ですよね?」えーと。


シーサー「ですね。
数日前がでしたし」はいはい。

鏡子「すみません。何かこう 常夏の風を感じた物で」

 

 

家康「小太郎のお友達かな?」

小太郎「シーサーってライオンじゃないのか?」わんっ

家康「Σえ、狛犬じゃないの!?」


シーサー「いやそんな。
こんな立派な獣人さんとお友達などそんなそんなっ」いやいやっ

千様「偉くへりくだった妖怪ねえ」


小太郎「序列気にする辺りやっぱお仲間 か?」うーん。

 

 

白「で、えーとどこだっけ
南の島の奴が 何の用事だ?」あくびっ

 

粋「客来てるってのにめちゃめちゃ寝てたな兄貴」

白「布団が離してくれなかった」

テオドール「今日は冷えておりますからねえ」苦笑


シーサー「その実は 折り入ってご相談が」

彬羽「ちょっと待て 琉球王国は日本じゃないだろ
コレも魔王にゃ違いないが 地元のボス格と言うか、その辺は無視して問題ないのか?」

シーサー「あー大丈夫です
琉球の妖怪は小競り合いはあってもホント個人の喧嘩レベルなんで
派閥も無いんでボスも居ません」のほほーん。


千様「なんか シーサーさん見てると凄い納得だわー」

シーサー「そうですか?」

 

粋「ん?兄貴って隣の国とかのもシメてんのに 琉球は駄目なの?」あれっ?

彬羽「あっち方面とは海が隔ててても結構同じと言うか ボス格の白澤が適当と言うか。
妖怪なんて基本動物だからな 縄張り関係は面倒なんだ。」

 

 

シーサー「と言う事で 魔王様!
喧嘩の仕方教えて下さい! 小競り合いで負けましたっ」はいっ

白「それでわざわざ海渡って来たのか?」


シーサー「琉球の奴等基本のほほんとしてるんで 喧嘩の師匠とか見つからんのです
で、思い余って 小舟に乗って潮の流れに身を任せ数ヶ月」遠い目っ

粋「Σユルいのに度胸すっげええ!!」ひいっ

 

 

白「そうか 何ヵ月も海の上か

根性有るな お前」きらーん。


テオドール(そりゃおカナヅチからされますと 勇者の所業に御座いましょうねえ。) ああうん。

 


シーサー「では 稽古をつけて下さるので!」おおっ

白「してやりたいけど 教え方とか知らないし
ちょっと間違えたら この辺吹き飛ぶし
俺がやると危ないから 他の奴紹介してやる」


千様「他の?」


白「似たような妖怪の方が良いだろ
連絡するからちょっと待て」すたすたっ

シーサー「Σおおっ お気遣いありがとうございますっ!!」土下座っ

 

 

鏡子「珍しくノリノリと言うか
面倒見良いですねえ」あら

粋「根性が気に入ったんだろなあ

ん?どした?」

 

シロ「俺がどれだけ稽古を頼んでも 適当にあしらって終わりの癖にな。」けっ

家康「だから あの子がやるとお前と周りの命の危険がね」あーもう。


シロ「解せぬ。」むすっ


鏡子「魔王様の代わりに副官さんが稽古つけてあげたらどうです?」

彬羽「Σえ」


蒼月「鏡子ちゃん。
それこそミンチが出来上がるよそれ」

鏡子「すみません。駄々捏ね小僧がいい加減ウザかったもので」


シロ「Σ駄々捏ね小僧!?」がーん。

家康「まあね。解らなくもないけどね」苦笑

 

小太郎「まあまあ 飼い主に懐いてるだけだろ
ってあれ? お前もやっぱ犬か?」わんっ

シロ「Σ誰がか!!」

 


白「よし。シーサーだっけ?
良いらしいぞ


あとシロ お前も似たようなのだし 鬱陶しいから一緒に行ってこ「Σ聞いておったな!絶対聞いておった な地獄耳が!
いったい何処の化け犬だ!!」どちくしょおおおっ

 

 


間。

 

 


晴明「えー。 と言う事で鍛えろと頼まれたが

こんなんどうしたらええんじゃい」怪訝っ


シロ(犬ではなく狐であったわ。)ずーん。


晴明「ん?どうした童」

シロ「コイツからいったい何を学べと言うのだ あんの阿呆」

晴明「失礼な 学ぶ事しか無かろう
私を誰だと思っておるか」むっ

 

シーサー「え?え? そんな凄い人なんですか?」きらきらっ

晴明「あー・・

しかし犬ころ相手となると何を教えれば」うーん。


シロ「俺とて陰陽師ではないぞ
何を学べば良いのだ」むすーっ

晴明「そう言われれば確かに

しかし、報酬は受け取ってしまったしのう
しゃーなし 今から一仕事有るので見学するが良い 。適当に終わらせるとしよう」すたすたっ


シロ「お前心底適当だな。
ん?報酬?」はて。


シーサー「あ、自分料理得意なんで地元の名物のラフテーを」照れっ

シロ「珍味の上 肉か。
成る程 狐向けの仕事では有るか」

 

晴明(勧められて食ってもうたもんはしゃーなし。

あの白髪 断らせぬ為にと小細工しおって) ため息っ

 

 

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【城下 某屋敷】

 

 

家臣「これはこれは お待ち申しておりまし Σえ」ぎょっ


シーサー「あ、どうも」ぺこりっ

 

晴明「式神と小間使いじゃ 気にするでない。

まどろっこしいのは無しじゃ さっさと現場に案内せい」ふんぞりっ


家臣「Σあ、はいっ
こちらに御座います」あたふたチラ見っ

 

シーサー「凄いですねえ
あんな偉そうな人間がぺこぺこして言いなりに」感心っ

シロ「誰が小間使いか」むすーっ

 

 

 

魄哉「おや、珍しく早かっ


どちら様で?」えーと。

シーサー「あ、どうも。シーサーと言います
お師匠様のお知り合いで?」尻尾ふりふりっ

魄哉「また変わったお弟子さんですねえ」ほー。

晴明「納得するな。

で、 何をどうすりゃいいんじゃい」けっ

魄哉「なんで半ギレなんですか


あ、いつもの事ですね
じゃ 此方へお願いします。」すたすたっ

 

シロ「ん?お前がおると言う事はだ」

魄哉「おや シロ君もご一緒でしたか

御名答。人間の呪いの関係ですね」

シロ(ますますもって 学ぶ事は無さそうな展開になってきたな)うーん。

 

 

 

間。

 

 

晴明「うっわ 腫れ物がぐっちゅぐっちゅのズッルズルのデロデロじゃの」うっわ。

幕臣「Σ!?」


シーサー「いえデロデロと言うかぐちゃぐちゃの こう腐れて爆ぜたゴーヤの様な

魄哉「やめなさい。」

 


シロ「すまん。
あれでも治しに来たので 気に病まんでくれ」冷や汗っ

幕臣「・・ズッルズルって」ええー。

 

 

晴明「しっかしまた酷く呪われた物じゃの
こら呪った方もただじゃ済まんじゃろて。

お偉方と言うのは恨まれる物よのう」鼻すんすんっ

 

魄哉「この人は幕府が出来る前から徳川に仕えてくれてる忠臣ですからねえ
いざ恨まれるとなれば相当でしょうよ」

晴明「成る程 お忙しい天海坊がお迎えの言ったわ」すんすんっ

魄哉「そう言う事です
で、何か解りましたか?」

晴明「腐った肉の臭いで 何も嗅ぎ取れん」

魄哉「ですよねえ

僕も 怪しい所は捜したんですが」うーん。

 

シーサー「嗅ぐ?」はて。

シロ「何でも妖気は臭うそうだぞ。
俺は動物でも妖怪でも無いので解らんがな」

シーサー「へー。
今後気をつけてみます」ほうほうっ

 

晴明「とりあえずお主は寝とれ
見ておられるとやりづらいわ」ぺしっ

幕臣「Σあうっ!?」 ばたーん!


魄哉「Σ催眠のかけ方が荒い荒い!!」ひいっ

 

晴明「よし。えー名前忘れたわ狛犬モドキ

お主 呪いの場所を嗅ぎ当てよ」びしっ

シーサー「Σえ」

晴明「お主動物であろ?
と言うか琉球の護り神であろ?

なれば半分しか妖の血が流れておらん私よりは鼻がきくはずではないか」

シーサー「Σえ。急にそんな事言われましてもっ」おろおろっ


シロ「いや、犬でも捜す対象の臭いを嗅がさんと捜せんだろが
無茶というものであろう」

晴明「何を言う
不審な臭いがあれば教えろと言っておるだけぞ

そんなんでは 野生ではとても生きては行けんぞ童。」ふふんっ

シロ「Σう」


魄哉「いやアンタも人の世でのんびり暮らしてる温室狐でしょうが
微塵も野生じゃありませんて。」

 

 

シーサー「えっと。あの無理です!
ヒントを下さいっ」涙目っ

晴明「打たれ弱いのう
では 簡単な呪いの形を教えてやろう。

 

この手のは 呪いの核となる物が何処ぞに複数隠されており
その中心が呪う対象になる様に配置する

つまり、此処を中心に複数 多方向に同じ距離で何かが隠されておる事となるな」

 


シーサー「・・。」えーと


シロ「つまり1つ探し出せば他は見つかると?」

晴明「じゃな。

まあ1つ無くなれば呪いの術式は意味を成さなくなるがな」

 


魄哉「ちなみに床下、地中、庭の繁みから 距離を伸ばして町の方まで探ってみましたが 1つも見つかりませんでしたね。」

晴明「あの霊感絵師は?」

魄哉「石燕さんの霊視にも何も映らなかったそうです。

何かに邪魔をされていると考えれば
この近く、つまり呪いのすぐ近くなので 呪いの本体の禍々しさが目眩ましになって見えていない可能性は有る
との事ですが。」うーん。

晴明「何の訓練も詰まず そこまで解るのはさすがよの」ほう

 

シロ・シーサー(Σ全く解らん!) 困惑っ

 

 

シーサー「あの、なんか どう学べば良いのか解らないんですけど」困惑っ

シロ「俺も解らん
と言うか 俺は確実に場違いだと思われる」むう。

シーサー「Σえ。ちょっと置いてかないで下さい! 
こんな高度な会話ついてけない!!」ひいっ

 

 

晴明「ふむふむ。
となると

よし、ちょい来いお前」よいせっ

シーサー「Σはい!?」


晴明「話から察するに あー成る程」ほうほうっ

シーサー小脇に抱えすたすたっ

 

シーサー「??」おろおろっ

 

 

晴明「よし。ピー助 ちょい此処に来い」手招きっ

 

魄哉「はい?何です「良いから来い 早うせなデロデロ親父が力尽きるぞ」

魄哉「あーはいはい。
え?ここの下なら調べましたよ?」

晴明「アホか 
上じゃ。」

がすんひょいっ


魄哉「Σあだっ!!」


シロ「Σ踏み台!!」えええっ

 

 

魄哉「こんのっ! 高さ欲しいんなら言えば良いでしょうが!
こら聞いてんですかクソ狐!!」あだだっ

 

 

シーサー「あの 下でお怒りですけど」困惑っ


晴明「よし。後はお前が捜せ
ちんまいお前のが 天井裏の隅まで捜せようぞ」ガン無視っ

シーサー「Σえ」

晴明「さっきも言ったであろう
己が気になる匂いを捜せば良い

まあ あやつが捜せんとなると凄まじく見づらい隙間か 死角であろうがの」

シーサー「Σあ。それなら小さい私の方が」はっ

晴明「うむ。適任じゃ
理解出来たではないか。」にやっ

 

 

 

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千様「それで見つかったの!?」おおっ


シーサー「はい。エゲツなく腐った魚が隅っこの方に」くしゅんっ


小太郎「鼻おかしくなったか」わんっ

シーサー「モロ嗅いじゃいましたからねえ」ずびっ

 

彬羽「成る程。
腐臭で腐臭を隠していたか
そりゃ見つからんな」成る程

家康「てか 魚って。」ええー

蒼月「別に魚でも 呪いの贄としちゃ問題はないよ?」

家康「Σそうなの!?」

蒼月「そりゃあね
命の重さは皆同じだし」ははんっ

家康「・・お前にそんな正論言われると思ってなかったよ」うっ

 

 

魄哉「1個見つかると他のもボロボロ出てきましたよ
あれだけ捜したと言うのに」ため息っ

晴明「そう言う物ぞ
鳥の癖に上を見んとは 間抜けよのう」くくくっ

魄哉「Σ見ましたよ! 見落としてたんです!!」

 


白「で、勉強になったか?」

シーサー「はい!自信がつきました」尻尾ぶんぶんっ

白「だな。事件解決したのお前のお手柄だしな」うんうんっ

シーサー「いえそんな。素晴らしい師匠を紹介して頂きありがとう御座いま Σへぷしっ!」

 


シロ「確かにお手柄だが。
学べる事等 そんなにあったか?」はて。

 

晴明「ん? 無くても良いのだ。
あやつに必要なのは 自分でもやって出来ると言う自信と実績よ」

シロ「は?」

 

彬羽「話してなかったか?

シーサーと言うのは 有事には琉球中のシーサーが集まって巨大シーサーになり 島を護ると言う伝説の護り神でな」

シロ「Σ知らん知らん知らん!!
なんだその怪獣!!」えええっ

 

彬羽「怪獣と言うか キングだ。」真面目っ

シロ「Σ意味が解らん!!」

 

 


白「で、口からビームとか吐いたりするらしいんだけど
気が優しすぎるのが弱点とかって」えーと。

テオドール「あーそれは 自信と実績が必要に御座いますよねえ」成る程っ

彬羽「弱々しいまんまじゃ 有事にも役にたたんだろしな」うむ。

 


シーサー「私はやれば出来る子!

よっしゃ 胸を張って琉球王国に帰れますっ」わんっ!

白「うん、喧嘩はやめとけ
1匹じゃ弱いし」

シーサー「はいっ!」キリッ

 

 


粋「それで良いんだ」ええー。

晴明「この場合はの」


シロ「ん?
シーサーの奴は良いとして 俺はいったい何故に一緒に行かされたのだ?」

 

 

白「ん?シーサー1匹じゃ心細いかなって。」真顔

シロ「よし。そこへなおれ」鬼切すちゃっ

 

 

シーサー「Σあああ お友達間で刀は駄目ですっ」わんわんっ

鏡子「いつもの事だから大丈夫ですよー。」あーあ。

 

 

 

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