小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

1月22日

 

 

 

 

千様「でね、真っ青な顔して逃げて来たその人に

歯車をむき出しにした人形達が
腐ってボロボロの口を大きく開けてー


『カエッチャウノ?』って

粋「Σっぎゃああああーーっ!!!」

 


コマ『そう 調度こんな顔です』
カタタッ

粋「Σぎゃー!
ぎゃあああっ!!!」うわああっ

 

テオドール「落ち着いて下さいませ
元からコマさんは何で動いてるのか解らん人形に御座います」


白「なんでコマは平気なのに その話が怖いんだ?」はて。

 

粋「Σいやいやいや!コマは慣れたから怖くないだけで
コマ『ほーら。生首生首』頭すぽっ

粋「Σだあああーーっ!!」ずざざざ後ずさり

 


テオドール「言う程慣れておられませんね」


彬羽「しかし、それだけ目撃者が出ているとなると ただの噂話とも思えんな」ふむ。

白「普通に人形が付喪神になったとか
意思持っちゃっただけだろ」

粋「Σどの辺が普通!?」ええっ


テオドール「ヒルデの前でそれを言いますか?」
 
呪い人形ブリュンヒルデ桃子「ギギッ!」ハサミしゃきんしゃきんしゃきんっ

粋「Σだああごめんごめん!つかコイツも大概怖 Σあぶねっ!」


千様「ヒルデちゃん。室内で刃物振り回してたら人形供養されちゃうわよー?」

ブリュンヒルデ桃子「Σグガッ!?」びくっ

コマ『うちのパピーは怖いので ビビりからかうのは程ほどに。
向こうで遊びましょう』カタカタっ

 

粋「た、助かった」ぜーぜー。

 

白「じゃ、今日休みだし
ちょっと様子見に行くか」にやりっ

粋「Σえ」

彬羽「確かに怪異だしな
俺等の管轄では有るが、手前 普段は面倒臭がる癖に。」

白「面白いから」ふっ。

粋「Σだああ絶対引きずってかれる! 姉ちゃんヘルプヘルプ!!」

千様「町の方行くならー
あ、お団子買ってきて 戸棚の無くなっちゃって口寂しいのー」のほほーん。

粋「Σうおお助ける気ゼロ!」

 

白「よし。行くか」うきうきっ


テオドール「相当お暇だったので御座いますねえ」おやまあ

 


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粋「Σうわ ボロッ!」ささっ

彬羽「人を盾にするな。

何でも 此処は凄腕のからくり技師が1人で済んでた屋敷らしいんだが
3年程前に他界し、息子の持ち物になったらしいんだが」うーん。

白「ん? 持ち主居るのにこんなにボロボロなのか?」

テオドール「そこは入ってみれば解るパターンに御座いますね

たのもー! Σあ。ちょっ固いっ」入り口がたごとっ


粋「Σお前度胸有りすぎんだろ!」ひいいっ

 


からくり人形「いらっしゃいませ。」ぬっ

粋「Σひいっ!」


からくり人形「建て付けが悪いもので申し訳御座いません

ささお客様 中にどうぞ。」

 

白「?」ちらっ

彬羽「見ねえ事には何ともならんしな」うん。


テオドール「では お邪魔致します」会釈すたすたっ

粋「Σお前ホンット凄えな!」ひええっ

 

白「ん?此処で1人で待つか?」

粋「Σえ。それはっ」きょろっ

 

荒れた庭に草ぼうぼうっ 変な鳥の鳴き声ギエー!

 


粋「・・行きます」ううっ


彬羽(絶対外のが良い気がするがな。)

 

 

 

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粋「Σえ、何これ」おおっ


テオドール「うっわ お掃除が行き届いて

というか この明るさは?」


からくり人形「ご主人の開発した特殊なびいどろを使って 光を拡散させる仕掛けに御座います」

テオドール「へー。凄いですねえ」ほうほうっ


白「思ってたのと違うな

なんか 平和だし」

猫型からくり「にゃー」キリキリキリッ

彬羽「だな。若干変な音がする意外は さほど生物と変わりないしな
ここのからくり師は大した腕だったんだな」ふむ。


からくり人形「では しばしお待ち下さい。
久しぶりのお客様ゆえ 皆気合いが入ってしまい、おもてなしに少々時間が」

粋「あれ、 コレ普通に気の良い人形の館じゃねえ?」おおっ

テオドール「日本の人形は高性能に御座いますねえ」へー。


彬羽「(いや いくら高性能でも喋っている というか会話出来てるのはおかしいだろ。)

ん?」

 

白「あれ?確かお前 千様に此処の怪談されてたんだよな?」

粋「へ? あーうん

それではからくりの家に入った奴が 帰ろうとしたら・・・あれ?」冷や汗っ


テオドール「あの、それはつまり
ジャパニーズ行きはよいよい帰りは怖い という奴では?」嫌な予感っ

 

 

白「なあ。久しぶりって行ってたけど
最近客来たろ?」

 

からくり人形「何の事でしょう?

私達は3年前から ご主人様以外の誰にも

あれ?そういえば 

ご主人はどこに?」

粋「Σえ。」

 


からくり人形「私達は人形
ご主人様が居ないとどうしたら良いのかイイイイノカカカカ」ぎぎぎぎぎっ

粋「Σあのっ首がなんか回って ちょ顔かおかおおおっ!!」うわああっ

 


白「そっか、千様の話だと」手ぽん。

 

からくり人形の顔ばきゃべりんっ!!

 

からくり人形「おや。白粉が」

顔ぼとっ

 

彬羽「Σおいこら起きろ! こんな所で失神するなああっ!」

粋「」白目っ

 

 

テオドール「あーこれは
木製なのにメンテされておられないので腐ってしまっておりますねえ
あ、シロアリまで」おやまあ。

からくり人形「ご主人様の為に綺麗にしておかないと
あれ? あれレ? ゴシュジンサマ」がくがくっ

 


粋「Σ待てコラ! お前はなんで平気なんだ!いつも俺の次くらいに大概ビビリだろ!?」がばっ

彬羽「Σ!?」びくっ


テオドール「おはようございます。

何せ私も 国に人形達を置いてきた身に御座いますので。」

粋「人形と書いて『おともだち』と読むのやめろ怖えから!!」

テオドール「えーでも
祖国でぼっちだった私の大事なお友達に御座いましたし

皆大きいので 棺桶に入らず連れて来れませんでしたが」遠い目。

 

彬羽「可能なら 等身大の球体関節人形軍団を持ってくる気だったのか お前。」鳥肌っ

粋「Σこわっ!密入国で良かった!」

白「どっちにしても入国出来なかったと思うぞ」うん。

 

テオドール「日本の入国審査って厳しいので御座いますねえ」しみじみっ

 


からくり人形「アノ、ゴシュジンサマハ?」ガタ ゴトンッ

テオドール「Σ落ち着いて下さいませ!ガワが崩れたせいでパーツまで崩れて Σうわシロアリいいっ!!」あたふたっ

 

 

白「なんか。可哀想になって来たな」うーん。

粋「Σえ。」

テオドール「めちゃめちゃ可哀想に御座いますよ!
この人達 ご主人様をお待ちしてるだけなので御座いますよ!?」

彬羽「落ち着け シロアリにたかられてるぞ。

確かに多少おかしくなってる様だが 要求さえ満たしてやれば悪さはしなさそうでは有るか」ふむ。

 

粋「Σえ、コレ悪霊になってんじゃねえの!?」

彬羽「見た目で判断するな馬鹿野郎。
確かにパッと見ホラーだが、
こりゃ単に整備されないで壊れかけた高性能なからくりだ」


白「だな。
オバケじゃ無いならほっといても俺の管理不行き届きとか言われないだろし

あ、目玉落ちたぞ」

ごろんっ


からくり人形「ワタシのメ兊磨

ド 胡 」がしゃっ

テオドール「Σあああ頭が崩れっ!!」うわああっ

 


白「よし、魄哉呼んでくるか
定時に終わるならそろそろ帰れるだろ」

彬羽「だな。なんだかんだ公務員だしな」

テオドール「そうで御座いますね。
魄哉さんならコマさんを作られた御方に御座いますし!」おおっ

 


からくり人形「ゴ主人サマのお客様

磨だゴ主人サマに会ってナいのにカエッチャ駄目ええェエ!!」
ずるるるっがしゃごとん ばらばらずぞぞぞっ!


テオドール・粋「Σっぎゃーーっ!!」ひいいっ

 

 

人形軍団「カエッチャウノオオオオオオ!?」うぞうぞっ

 

 

白「人形ってどれくらい殴るのセーフだ?」

彬羽「軽く小突いただけで崩れるんじゃないか?」うーん。

 

 

 

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コマ『それでそれで? 
人形さん達はどうなったの?』正座っ

魄哉「いやーそれが
傷みが酷くて修理も難航しましてねえ」苦笑。

コマ『Σ!』


魄哉「あ、いえ大丈夫ですよ
殿がシロアリまみれになりながら駄目な部分削るの手伝ってくれましたし」

 

家康「ふっ。いまだに何となく体が痒いよ」むずむずっ

蒼月「根性有るね」うわ。

 

魄哉「と言う事で 皆仲良く再就職先が決まりました」にっこり。

コマ『おおおー』ぱちぱちぱちぱちっ

 

 

千様「再就職先?」

テオドール「何でも 常にお世話の必要な方がいらっしゃるとかで飛天さんが」

千様「あー 成る程ねえ」

 

 

 

 

じいちゃん「この通り 体が駄目になっちまってねえ。 人を雇う金もねえし
人形さん等助かるのう」拝みっ

からくり人形「いえいえ お体をお大事にご主人様」布団かけっ

 

彬羽「成る程 適材適所か」ほう

飛天「そうそう。人件費はかからないし メンテは色々反則な天海様にお願いすりゃいいだろ 医療だしさ。

いやー助かった助かった」わははっ

彬羽「まあな。知らない間に主人が別人になってる てのは残酷な話だが
人形共の存在理由は確保できたか」ふむ。

 


じいちゃん「ありがたやありがたや」拝みっ

からくり人形「私も寂しいのは嫌です。
ずっとお世話しますので あなたは長生きしてくださいませ」

 


彬羽「・・ん?」おや

飛天「生き物ってのは 不思議な物だなあ」ほー。

 

 

 

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