小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

11月13日

 

 


千様「あらー。賑やかだと思ったら」

焔「よっ。 お邪魔してらあ」へらっ


粋「しっかし 言われてみたら似てるなあ」

白「そうか?」

 

千様「えー何々?何見てるの?」

 

焔「姉ちゃん『写真』て知ってるか?」

千様「知ってるけど この流れ確実に亡くなった奥さんのよね?
前から気になってたけど写真って今でもめちゃめちゃレアよね?」


焔「気にすんなって
俺も若い頃はコネで色々となあ」ふっ

白「シメた奴等から巻き上げたんだな」

焔「・・だいたいそんなだ」うん。

 

粋「細かい事は置いといて 婆ちゃんも髪白かったって聞いてたけどさ
マジで兄貴と似てるわ」写真まじまじっ

千様「あー。男の子ってお母さんとかお婆ちゃんに似やすいって言うわよねー。」ふむ?

 

小太郎「ほらほら これとか寝起きで髪の毛結って無い奴 ホントそっくりだぞ」わんっ

千様「待って。奥さん寝起きで静止させてたの?」

※昔のカメラは 被写体を数分~数十分静止させないと写りません。

 

焔「いやー 気の強い嫁なもんでさ 
ウゼえと怒られた怒られた」遠い目っ


白「婆ちゃんがカリカリしてたの 絶対じじいのせいだと思う」うん。

粋(Σあ、どれも目座ってるから似てんのか)はっ

 


焔「しっかし 何でせっかく似てんのに 男孫かなあ」ため息っ

千様「何かしら
なーんか焔さんの奥さんへの執着見てたら
ドロドロした事になりそうだから これで良かったと思うわ」真顔っ

 

テオドール「Σ!?」ドン引きっ

粋「真に受けんなよ」苦笑

 


白「男で良かった」茶ずずーっ

 

蒼月「俺が言うのも何だけど 真っ昼間から何て話してんだよ。」引っ

 

 

ーーーーーーーーー

 

 


【芝居小屋】

 

 

小太郎「普通 孫の職場にまでついてくるか?」わんっ

焔「良いんだよちゃんと正規の料金払って小面から入ってるんだしよ」

千様「確かに普通にお客だけどー

あ!粋君頑張ってー」手ふりふりっ

 

粋「Σ!」ぎょっ


テオドール「あのー、見習いとは言え 舞台におられる時は普通に話し掛けるのは無しでお願い致します。」

千様「あら ごめんなさーい。
テオ君もスタッフ頑張ってるわねえ」頭撫でくりっ

焔「そいつも今仕事中じゃねえのか?」

小太郎(Σあ。此処も動物ダメだっけ
皐月に見付かる前に表出とこっ) こそこそっ

 


テオドール「えーあの

本日は 新人さんのデビューの晴れ舞台なのでその 騒ぎ等起こさない様にお願い致します」そそくさっ


千様「あ。それで粋君も出てるのね
モブぽいけど」成る程っ

焔「座ってるだけっぽいのにガッチガチだなあ」あーあ。

千様「白君が緊張なんか知らない子なだけに目立

Σきゃー噂をすれば出てきたわー」手ふりふりっ

焔「よっ 待ってました!」おおー。

 

 


白「・・・。」無視っ


焔「ホント動じねえな」ちっ

千様「むしろアタシ達が目立ってるわね」あらー。

 

 


粋(何やってんだよじじい達
役者より目立ったらダメだろ。つーか今日は新人が主役だろがよ

ってあー また後輩に抜かれた マジで何人目?
え?俺はいつか御披露目出来んの? マジでどんだけ見習いすれば良いの?
どんどん後輩に追い抜かれてさすがに素直におめでとう言えなくなって来てる自分が悲しいっ)悶々っ

 


焔「見事に上の空だな」あーあ。

千様「何悩んでるかだいたい解るだけにねー」あらまあ

焔「つーか 仕事中に悩んでる様じゃ いつまでたっても無理なんじゃね?」

千様「でしょうねえ」うーん。

 

 

 

つつじ(何しとんねんあん人は。

お客はん等も空気違うん気付いとるで) 怪訝っ

白(後で泣かそう。)

 

皐月「ツートップ なんか無言で会話しとるな
さすがプロ」舞台袖っ

 

 


つつじ(今蹴倒すワケにもいかんしなあ
今日の主役の新人はんが出て来おしたし お客はん等には此方に目を向けて貰わな  

ん?)


白(? いつもと何か違うな) あれっ

 

 

 

焔「何か有ったか?」

千様「へ?」

焔「いや なんか空気が」


千様「えーそう?
新人さんが演技するから先輩達、緊張してるんじゃない?
ほら此処 新人さんの演じてる役がコレでー。

今日のは関ケ原題材にしたのだから あらやだつつじ君 殿の役?」プログラムがさっ

 

 


つつじ(Σあ! 夜営のセットの松明の場所がいつもとちゃう!!)はっ

白(あれ?この次って確か) えーと。

 


皐月「Σアカン!衣装バッサと後ろにやって派手にご報告申し上げますのシーンやっ!」

テオドール「Σえ!あの位置で!?」

皐月「うわ火事なるであの子!」ひええっ

 

 


観客ざわっ!!

 

新人「ん?  Σえ”」帯の先に引火っ!

 

 

焔「おい、アレも演出か?」ん?

千様「えっと。  違う んじゃないかしら?」えーと。

 

 

新人(Σうっそ!?ええええ!でででも此処で慌てたりしたら  Σって熱うううっ!!) ひいいっ


粋(Σえ。何でハケねえの!? 命優先だろ!!)あたふたっ

 

 

 

白「しゃがめ」ひそっ

新人「へ?」


扇子スパンっ!


テオドール「Σおおお!燃えてる所だけ綺麗に切れまして御座いますっ!!」ぱちぱちぱちぱちっ!

皐月「あいつの扇子は刃物かなんかなん?」ええー。

 

白(Σあ。客席に落とすとまずいか)

 ちらっ

粋「Σえ。」

 

 

発火帯切れ扇子でくるめとってぽーい!

粋(Σ何で俺えええええ!!)ひいいっ

 


千様「ナイスフォローだけど粋君が悲惨な事に」うわー。

焔「舞台の隅で1人目立ってんな」あーあ。

 

 


粋(Σぎゃーぎゃー!)あちちっ

 

がしっ。

粋「へ  Σうわっ!!」ずるんっ

 


千様「あ。袖に引き摺り込まれたわ」

焔「バシャッとか言ってるな セーフセーフ」ほっ。

 

 


皐月「あーもう! いちいちパニクんな言うてるやろ!!」桶地べたにべしっ!

粋「Σ今回のは仕方なくね!?」ずぶ濡れっ

皐月「何が起きてもしれっと誤魔化さんかい!そんなやからいつまでも見習いやねんで!!」

粋「Σう!」ぐさあっ

テオドール「まあまあ。今回はむしろお客様喜んでおられる様で御座いますし」

皐月「Σえ。そうなん?」ええっ


テオドール「白さんが普段から足滑らされて客席ダイブとか
出番間違えて ちょこっと出てしまわれたりとか 乱入した強盗蹴り倒しとかしておられますので、
今回も仕込みかガチか ドッキリハプニングと思われてる様に御座いますね」客席覗きっ


粋「・・兄貴と俺との違いって何?」ええー。

テオドール「余裕では?」即答っ

 

 


小太郎(ホンット 客含めトラブル慣れしてる見世だなあ。) 狼の聴力っ

 

 

 


千様「あらー?おじいちゃん帰るの?」

焔「あー いや。
なんか今の見てたら ちょっと昔の事思い出して」

千様「へ?」

 

 

焔(フラれ倒してた時代 喧しい余裕の無い男めって良く言われたなあ) 遠い目。


小太郎「ひょっとして 粋って爺ちゃん似なのか?」わんっ

焔「かも知れねえわ

うっわ悪い事した」あちゃー

小太郎「悪いのか。」

 

 

 

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