小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

9月30日

 

 

【裏山】


テオドール「秋の山は宝の山に御座いますねえ」ほくほくっ

粋「いやお前 宝ってどんぐりばっかそんなにどうすんだよ」

テオドール「Σえ。これは食べられ無いので!?」

粋「めちゃめちゃ頑張ったら食えるかも知れないけど んなちっさいのチマチマ調理すんの大変だっての」


テオドール「そうなので御座いますか
日本人なら行けるかと思ったので御座いますが」ちえー。

 

一二三「遊んでるのかと思ったべ」普通に栗拾いっ

粋「うん。お前子供の癖に食えるのばっか凄えな」

一二三「彬羽さんに拾われるまでは山の中ウロウロしてただからな。」カゴ満タンっ

 

粋(うちの奴等って 何気に苦労人ばっかだよなあ )しみじみ。

 

一二三「テオさん
どんぐりは中に芋虫さん居る事が多いだよ
沢山とったかもしれねえけんど、後で泣くから棄てた方がいいべ」

テオドール「Σっぎゃーーっ!」カゴひっくり返しっ


粋「なに?お前芋虫駄目なの?」えええ。

テオドール「Σ好きな人等今まで見た事御座いませんよ!!」

一二三「あ、粋さんの肩に尺取り虫 
粋「Σっぎゃああああ!!!」ぞわあっ

 

 

白「煩い奴等だな。」あくびっ


粋「Σうお兄貴何処で寝てんの!!」びくっ

白「昼寝してたら落ち葉で埋まった」よっこらガサガサっ

テオドール「どんだけ寝てられたので御座いますか
てか 虫が居るのでは」ひええっ

白「俺も元野生だし。」

一二三「虫さんくらいでピーピー言ってらんねえだよなあ」あははっ


粋・テオドール(Σヤワですんません!!)

 

 


一二三「あ。でも さっきポイしたどんぐり 役に経ってるみたいだべ」ほらっ

テオドール「はい?」

粋「Σえ、何こいつ イノシシ!?」おおっ


瓜坊(イノシシの子供)「きゅいっ?」どんぐりぼりぼりっ。

 

一二三「可愛えだなー」のほほーん。


粋「え?え?触っていい?」わくわくっ

白「噛まれても知らないぞ


ん? あれ 確か瓜坊には気を付けろってバカラスが言ってたような」はて。

 

粋「こんなちっさいのに噛まれても大した事ねえだろ
よーしよしよし 怖くねえぞー?」わくわくどきどきっ

一二三「ホント粋さん こう言うのに弱いんだべなあ」

 

白「なあ。瓜坊って何だ?」

テオドール「そのまんまに御座いましょう?
イノシシの子供に御座いますよ」

白「え、イノシシだったのかコレ」

テオドール「何だと思われておられたので?」

白「瓜坊だから 瓜の妖怪かな?って」

一二三「あー、付喪神的なのだと思ったらそうなるべな」ああうん。

 


白「あれ?イノシシだったらマズいんじゃないのか?」

一二三「ん? Σあ」はっ!


粋「Σえ!?」びくっ

白「確か イノシシとか熊は 子供の近くに居るだけで敵と思って襲って来るって。
触ったら襲われると思えだっけ?

そうだ。バカラスがそれで気を付けろって言ってたんだ」手ぽんっ

粋「Σうおおあぶねっ! 触る所だった!!」ひいっ

 

テオドール「ご存知で御座いますか?
瓜坊は 身が柔らかくどんぐりの香りのする素晴らしいお肉だそうに御座いますよ。」にこっ

瓜坊「Σぷぎーっ!!」じたばたっ!

粋「Σお前は何をやってんだああ!!!」ぎゃああっ

 

 

テオドール「?

何でも食らうのが日本人では?」きょとんっ

粋「Σ否定出来ないけどそれはやめよう!
ほら 離せ今すぐ!!」

テオドール「えええー」不服っ

 

一二三「え?え?大丈夫なんだべかコレ」きょろきょろっ

白「んー。


ダメっぽい。」

親猪「ぶもおおおおおっ!!!」ドドドドドドっ!!


粋・テオドール「Σぎゃあああああ!!!」

 

 

白「よし。逃げるぞ」一二三ひょいっ

一二三「Σえ。粋さん達は!?」

白「あいつ等は多分死なない」すたこらっ


粋「Σ多分って何!?」

テオドール「Σ我が主に信用して頂いたからには 必ずや生きて帰「Σ良いからお前は子猪離せやあああ!!!」

 

 

一二三「なあ、助けなくて良いんだか?」木の上退避っ

白「言ってもな
あんな怒ってるの止めるの仕留めるしか無いだろ?
猪の子供にちょっかい出したのあいつ等だし、これから冬だし

親もだけど子猪悪くないしな」うーん

一二三「・・山暮らしした事有ると あそこに子供1人にするの気が引けるだよなあ」ああうん。

 

 

 


テオドール「Σだああめちゃ来ます! でかいのに速いいいっ!!」ひいいっ

粋「Σだっからお前が猪の子供持ってるからだろ!!」だだだだだっ

テオドール「Σ今この勢いでお子さん投げつけられたら それこそぶちギレられませんか!?」どどどどどっ

粋「Σじゃあ停まれよ!灰は拾ってやるからっ「Σ嫌で御座いますうううっ!!!!」


猪「ぶきーーっ!!!」激怒ズドドドドドドッ!!

 

 

 

家康「Σうっお!凄い音がすると思ったら何事!?」ひいっ

 

粋「Σうおお家康 逃げろおおおっ!!」

テオドール「Σ人間が跳ねられたら終わりに御座います!!」ひいいっ

 

家康「あー ややこしい時期の猪の逆鱗に触れちゃったかあ

しゃーない。 私もうちの子最優先だからね 恨んで良いよ」銃じゃこっ!

 


一二三「Σげ 家康さんダメだあああっ!!」わたわたっ

 

 

挿音「行けや小太郎!」

小太郎「ガルルルアアッ!!」狼の本気っ


猪「Σ!?」びくっ

 


テオドール「Σあああさすがの挿音さん!!」うわあああっ!!

粋「Σあれ!?お前瓜坊は!」はっ

 

小太郎「俺、忍犬の訓練も受けてるから」わんっ

 

足元にころんっ

瓜坊「きゅ?」

猪「Σぶきーーっ!!」

 

 

 

挿音「おー 収まった収まった。」やれやれっ

粋(コイツ等やっぱ凄え。)脱力へたりっ


小太郎「家康 よくズドンと行かなかったな
待てが出来て偉い偉い。」わんっ


家康「あーいや
私はやる気だったんだけどね。

銃身よく見て」

銃身根元までずっぽり扇子ぶっ刺さりっ。

 

挿音「こんなん撃ったら暴発すんな」ああうん

 

テオドール「Σあの距離から!?
さすがは我が主に御座います!!」おおおおっ

白「言うより早いかなって」
家康「Σお前結構ノーコンでしょうが!!」

白「うまく刺さったんだから良いだろ
結果オーライだ」どやっ

家康「Σいやいやいや!1歩間違ったら私の頭が串刺しだったからっ」

 

挿音「お前等も自然なめんなよ
次は助けねえぞ」キセルぷっはー。

テオドール「大変申し訳御座いませんでした」ふかぶかっ

粋「小太郎。なんで俺の頭に前足乗せてんだよ「マウント取ってる」

粋「Σ誰が飼い犬以下だああ!」うがあっ
小太郎「Σだから狼だってば!!」がうっ

 

 

 

 

猪「ぶきーっ (訳:ほら、だからこの辺の奴等怖いって言ったろ?
母ちゃん生きた心地がしなかったよ)」とほほっ

瓜坊「ぷぎー。(訳:ごめんねごめんねっ どんぐりが沢山落ちてたから)」めそめそっ

猪「ぶひっ (訳:この前も暴れ者の熊が返り討ちにあって食われたらしいよ。
アンタは大人になっても 絶対あいつ等にゃケンカ売るんじゃないよ!)」

瓜坊「Σぷぎーっ!!」がたぶるっ

 

 

 

 

 

 

白「はくしゅんっ!」

一二三「変な所で寝るからホコリでムズムズなんだべ。」あーあ。

 

家康「けどさ。熊は良くて猪はダメなの?」うーん。

白「熊はいきなり襲って来たからだ
売られたケンカは買う」きっぱり。

千様「この前の熊鍋美味しかったわよねー」にこにこっ

 

粋「ん? あれ?

て事は毎年凄い数の命知らずが居るんじゃ」

白「動物も強いオスほど ケンカ売りたがるからな」うん。

テオドール「此処等は動物までチャレンジャーなので御座いますか?」ひええっ

 

 

 

 

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