小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

9月3日







お化け「ーーーと言うわけなんです」しくしくしくしくっ

シロ「そ、それは難儀だな」うむ。



粋「何あの幽霊の姉ちゃん」襖の影っ

千様「ほんとお化けダメなのね

何でも夏の間誰1人として脅かせなかったのが辛かったらしくてー」



お化け「この人なら怖がってくれるでしょうか?」じーっ

粋「Σえ」ぎくっ


小太郎「いつもなら此処でぎゃーっとか叫ぶのにな?」わおんっ

蒼月「怖く無さすぎなんだよ
むしろ可愛いから誰も怖がらないって事で つまらない事は忘れて俺と遊ばな
お化け「いえ。お化けと生まれたからには 人を脅かしてナンボですから。」きっぱり



シロ「幽霊とはそういう物なのか?」困惑っ

与一「いや別に。」ふよふよっ




千様「そもそも 幽霊って生まれた時は人間じゃないの?」

小太郎「お前も流れる様にナンパすんな」わんっ

蒼月「可愛いのに仕事以外眼中にない真面目ちゃんかあ
勿体無いなあ」ため息っ

与一「霊にとってそれが仕事なら 私は無職になるのだが?」

蒼月「お前元々無職だろ」

与一「Σはっ!!」


千様「与一さん ややこしくなるから石燕さんにでも遊んで貰ってて」




与一「Σちくしょおおお石燕ちょっと話があるっ
アシスタントは要らんかあ!」

襖すぱーん!!

石燕「Σこんガキャ 墨がこぼれたっしょがあああっ!!」きしゃああっ




小太郎「アシスタントって
与一 絵心有るのか?」わおんっ

蒼月「有ったら指差して笑うね」うん。


シロ「ま、まあ良い

それで?何故に人を脅かせんとこの家に来るのだ?」


お化け「ここってこの国の化物主様のお家ですよね?

もののけの悩み事よろず相談受付てくださると聞いたんですが?」真顔っ

シロ「お前等は大将をなんだと思っとんのだ」



粋(Σあっ そういや前に妖怪達の動向とか探る為に怪奇現象の相談受けます的な 裏家業の宣伝出してそのまんまだったような!) はっ


蒼月「心当たり有るみたいだよ?」

お化け「で、あの主様は?
白髪と聞いてますが この子じゃないですよね?どう見ても」よしよし。

シロ「Σ頭を撫でるな!!」むかっ



粋「いやその、兄貴はちょっと今さ」えーと

お化け「? お忙しいんですか?」あら



テオドール「申し訳御座いません。
我が主は 只今絶賛ふてくされ中に御座います」ため息っ

お化け「Σどういう事!?」ええっ



千様「あらテオ君 どうだった?」

テオドール「ダメに御座います
此処の所 立て続けに大嫌いな水の難に遭われまくった上

今朝も池の鯉にエサやりをわざわざ離れて見ておられたのに
何かの拍子に振り返った彬羽さんの袖が当たり 見事に池に叩き落とされまして。」おいたわしいっ!


蒼月「水難つか 今回はガッツリ人災じゃんかよ。」うわ

テオドール「彬羽さんのクソ馬鹿力が最近ド偉い物で
油断されておられたので軽く殴り飛ばされた様な状態で御座いまして」

粋「ガッツリ目撃してお前灰になってたもんな」うん。



お化け(上の人達ってバイオレンス。)わお




テオドール「と言う事で 我が主は拗ねたら基本動かれません
申し訳御座いませんが 日を改めては頂けないかと」

お化け「Σえー!」

シロ「言っとくが あやつもしょーもないが お前の悩みも大概しょーもないぞ。」

お化け「Σええ!真面目なのに!?」

千様「その、ねえ

結局誰かを怖がらせたいんなら 自分が怖くなるしかないんだしねえ?」うーん。




お化け「コネでめちゃめちゃ怖がりな人とか紹介して貰えません?」

シロ「目の前に居るが 全く怖がっておらんのよな。」ちらっ


粋「なんかこう お化けぽくねえっつか普通っつーか」うーん。

お化け「Σ普通ってどう改善したら良いの!?」えええっ



粋「何だろ?
ぶっちゃけテオのがまだ怖えわ。」

テオドール「Σ私怖いので御座いますか!?」えええっ


蒼月「湿度の問題らしいよ?」

お化け「あの方ジメジメしてるんですか?」

蒼月「うん。ナメクジ並にね。
ジメジトしてる癖に 暗くて狭いところ好きだしさ カビ生えるっての」はんっ

テオドール「Σ吸血鬼で御座いますよ!しゃーないで御座いましょうが!!」


粋「俺が怖いのは キレると生身に五寸釘打ち込もうとしたり その辺な?」

テオドール「そこまでキレさせる方が問題なので御座いますよ」あっさり。



お化け「ああ。頭がおかしいと」成る程っ

シロ「本人の真ん前で言う辺り 己も大概だぞ。」



千様「確かにねー
白君も得体が知れなくて怖いとか言われるし

怖さって普通じゃない感が必要なのかもね」えーと。



小太郎「拗ねてる理由がカナヅチな時点で 怖さゼロだけな。」わんっ

シロ「ん?そう言えば うっかりトドメさした彬羽はどうした?」

テオドール「あの方真面目に御座いますので
ひたすら謝り倒されておられます」

小太郎「Σ朝からずっとかよ!」ぎゃいんっ


蒼月「うっわ 律儀うざっ

そんなでうちのボス今日無理みたいだしー
やっぱ出直すって事で あ、暇ならこれから一緒に

鏡子「口説く前に少しは真面目にご相談に乗ってあげたらどうですか?」 後ろにボウッ




蒼月「ーーーっ!!」心臓ばくばくばくばくっ


シロ「後ろに鏡があったか」びくびくっ

千様「あ、アタシさっき使ったわ」あらあらっ



鏡子「全く 女の子と見ると見境無い
気を付けないと妊娠させられま

あら?」


テオドール「」灰っ


鏡子「あら。ドッキリ効きすぎました?」きゃー

粋「Σ効くどころじゃねえわ!
つかお前 サラッと凄い事言ってねえ!?平安お嬢じゃなかったけ!?」

鏡子「あら粋さんも顔真っ青」

粋「マジで漏らすかと思ったわ!!」



お化け「師匠と呼んで良いですか?」きらきらっ

鏡子「嫌です。」にこっ


小太郎(Σさらっと女の情念が!)きゃいんっ






彬羽「お前等 さっきから何をグダグダやってんだ」呆っ

千様「あら彬羽君 土下座終わったの?「やった覚えは無い。」




蒼月「なんだよ お前ならこの子を怖くさせられんの?
何か名案あんのかよ?」むすーっ

小太郎「またしばらく鏡子にカメムシの如く嫌われるな。大変だな」わんっ

蒼月「Σ言うな 馬鹿犬!!」



彬羽「とにかくさっさと誰か脅かせりゃ良いんだな。

このまんま地縛霊になられても問題だろ
ほれ、さっさとやるぞ」すたすたっ

お化け「Σえ!まさか私でも脅かせそうな人が!?」

彬羽「まあな
蒼月。お前も手伝え」

蒼月「へ? 何で俺「良いから来い」




粋「?」

シロ「ふむ。 人選は何となく解ったが」

小太郎「脅かす手伝いって何だろ?」

千様「よし。見に行ってみましょー」わくわくっ






ーーーーーーーーー





家康「Σぎゃオバケ

うぐっ!!」ばたーん!

お化け「Σきゃあああ!やったーーっ」わーい。




粋「Σちょ 家康倒れてるけど!?」

小太郎「何処だ!?何処がそんなに怖かった!?」えええっ

鏡子「いえ。これは」はっ




白「魂微妙にズレてるな」うん。


千様「Σあ。蒼月君!?」

蒼月「うん。半分くらい引っこ抜いてみたよ」しーっ

シロ「Σ久々の魂食いか!!」



粋「ズルじゃねえの!?これ!」えええっ

彬羽「本人が満足してるならそれで良いだろ」ふんっ

蒼月「お前も大概八つ当たるよね」うわー。




テオドール「あれ?
もうキゲンは直られたので?」おや。

白「ん?ああ
とっくにどうでも良くなってたけど
バカラスの平謝りとかめったに見られないしと思って ふてたフリしてた」どやっ


粋「Σ兄上どんだけ性格悪いの!!」ひいっ





お化け「あー。確かに怖い
メンタルが
あれが魔王」成る程。






彬羽「手前 良い度胸だな」指バキボキッ

白「あでぃおす。」窓からひょいっ


テオドール「Σ御待ち下さい! 今外は!」はっ





ばしゃーん!!


小太郎「大雨でドブ決壊してるんだよな」あーあ。




蒼月(これはカッコ悪いな) うん。

粋「あー。今度こそマジで拗ねそう」

シロ「アホめが」 ため息っ



お化け「怖いって 難しい」しみじみ。




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