小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

8月10日





【町 大通り】



セミみーんみんみんみん じーー。




石燕「そう言われやしても」うーん。

店主「いやー鳥山先生なら出来ますって」あっはっは

石燕「少しは案を出して Σあ」

くらっ。




テオドール「うわ!やっぱり石燕さん
大丈夫に御座いますかっ」がしっ

石燕「あー テオさん良い所に
あっついんで ちょい番傘入れて欲しいっす「Σこの暑いのに日向で立ちっぱしてたらそりゃ気分も悪くなられますよ!!」




店主「えーと。 あの、先生大丈夫ですか?」覗き込みっ


テオドール「Etwas passiert?」

店主「Σえ」


テオドール「Ist es nicht schrecklich, obwohl es so heiß ist? (訳:この暑いのに酷くはありませんか?)」

店主「Σえ。ちょ」

テオドール「Was tun bei einem Hitzschlag!?
Ich beiße dich am Ende!(訳:熱中症になったらどうするので御座いますか?終いにゃ噛みつきますよ!!)」くわっ

店主「Σぎゃー!何か分からんけどすみませんでしああああっ!!」ひいいっ




テオドール「成る程。彬羽さんの仰られるとおり
日本人は外国語聞くと逃げてきます」ふむ。

石燕「何教えてんすかあの人。
あーでも助かったっす
あのヒト要望多くてなかなか離してくんなくて」手でぱたぱたっ

テオドール「ホントに人間相手だと口下手になられるので御座いますねえ」ありゃ


一二三「はーい。そこのお店でお水貰って来ただっ
具合悪い人が居るなら店の中で休むといいべって おばちゃん言ってくれたべよっ」

石燕「おおお水っありがたいっす
ん?一二三ちゃん?」水ぐびーっ


テオドール「買い出しに行くならと着いて来られたので御座います。
お子さんは暑くても元気で御座いますよね」にこにこっ


石燕「はあ。まあテオさん単品だと色々怖いんで安心っちゃ安心っすけど」水ぐびっ

テオドール「Σお助けしたのにこの言い草!」


一二三「頑丈さの問題だべ。
んで、何を長々とっ捕まってたんだべか?」

石燕「いやそれが
あっしの絵って化物絵っしょ?
正直初心者にはハードル高いつか 手出すのマニアくらいなんで
もちょい庶民ウケするの描けないかとかややこしいリクエストをっすねえ」ため息っ

一二三「手出しやすい怖い絵とかもう怖くねえべ」きっぱり。

テオドール「作家のイメージ壊れたら それこそ石燕さんの絵の価値が下がりそうな気も」うーん。


石燕「あの手の商人ってのは目先の数字しか見えてないっすからね。
あっしも商家の出なんで あーはいはい使い捨てる気かと察してゴネてたんすよ」けっ

テオドール(この半分でも毒吐けば 相手も引くで御座いましょうに。)

一二三「大人は大変だべなあ」しみじみ。



石燕「あー、 一二三ちゃんにゃ話す事じゃ無かったっすね
頭クラクラなんで申し訳ないっす」苦笑。

一二三「大丈夫だべ
大人の黒いお話なら 白さんがポロポロお話してくれるだからな」にこっ

石燕「Σ芸能人の黒い話とか怖すぎる!」ひいっ



テオドール「大丈夫に御座います。
地獄太夫さんのお話よりは数段教育的に御座います」びしっ

石燕「Σ隙有らば 白さん奥に引きずり込もうとしてる人と比べて良いんすか!?」えええっ



一二三「だいぶ元気になって来ただな。
じゃおら お買い物してくるからテオさん石燕さんを頼むだよ」てててっ

テオドール「あ。はーい」


石燕(あれ? この子のが保護者っぽいんでは?)





テオドール「しかし 暑う御座いますねえ
お盆は色々入り用とは聞いておりましたが」ふう。

石燕「あ、盆の買い出しなんすか?」

テオドール「で御座いますね
量がエグい事になりますので微力ながら荷物持ちに御座います。」

石燕「ん? て事は買い出しリスト的なのは一二三ちゃんが持ってるんすか?」




テオドール「さすがに幼児に丸投げはされませんて
そこは粋さんが責任持ってお買い物中で御座います」あははっ

粋「なあなあなあなあ!これ見てこれ!
西洋の絵本だって 何これお前らの国のこんなおもろいの!?」キラキラっ

石燕「Σ買い出し責任者思いっくそ脱線してんすけど!!」




粋「あれ石燕 ほらほら見ろよ
コレ捲ると絵がこうニョキッて立つんだよ!」キラキラっ

テオドール「あー 飛び出す絵本に御座いますね」へー。

粋「Σまさかの塩対応!」

テオドール「申し訳御座いません。
その手のはさすがに幼少期で卒業しております」

粋「Σえー!」がーん!




石燕「この人 好みがやたら可愛いっつか、幼いっつか」うーん。

一二三「へー。おもろいだな」にこっ

粋「Σだろ!?」おおっ

一二三「だべな。
けどその手の高いべ
お使いのお金使い込んだら怒られるだよ?」

粋「Σう!」

石燕「欲しいんすか」うわあ。



テオドール「石燕さん 念の為ふらふらしないで此処で休んでいて下さいませ
私、我が主より仰せつかった数量限定菓子の争奪戦にそろそろ向かわねばなりません」キリッ

石燕「灰になるフラグっすね
ガンバっす」



粋「Σへ?あ ちょテオ!お前財布丸ごと持ってくなこらー!!」

一二三「渡してたら要らん物買うと思われてるべ」

粋「Σ俺そんな信用ねえの!?」がーん。



石燕「よっぽどお気に入りと判断されたんすねえ それ」飛び出す絵本チラ見っ







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白「えっと。
お使いご苦労様なんだけどな」えーと。


粋「ぎゃああ!何これ何これ!!」ひいいっ

『うーらーめーしーやああああっ』

本からオバケドロドロドロドロっ




石燕「新しい試みの実験としてとして
お宅の弟さんが気に入ってた飛び出す絵本を見よう見まねで作ってみたんすけどね」あちゃー。

テオドール「確かに石燕さんらしさを損なわない 新しい試みでは有りますが」ひええっ





家康「Σうぎゃあああ!何これ何これ!!」ひいいいっ




晴明「超絶霊媒体質が盆にんなもん作れば 普通に呼び出すに決まっておろうが。」霊しっしっ。

彬羽「すまん。アホ程寄ってきたんでそのまま散らしてくれ」げんなりっ




白「でもお前のファンになら売れそうだな?」菓子もぐもぐっ

石燕「Σマジすか
白さんが言うなら売り出して見るっすかね」ふむ。


晴明「無駄な仕事増えるんでやめてくれんか
白「限定菓子要るか?」

晴明「存分に売るがよい」もぐもぐっ

粋「Σ最強の砦が買収されたあっ!!」ひいっ






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