小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

7月21日







粋「兄貴まーた何処行ったかなあ」きょろっ

テオドール「一瞬でも目を離すと最後に御座いますねえ」苦笑。


粋「この辺上りたくなる様な木もねえし
入り込みたくなる様な廃屋も無し となると河川敷か?」えーと。

テオドール「完全に動物捜しに御座いますね」


粋「Σあ。居た」

テオドール「Σ見つかるから凄い!」おおっ

粋「ん?つか誰あれ」




家出少年「で、さ。
俺の母ちゃんは死んだ母ちゃんだけだし
あんな女俺の母ちゃんじゃねえし」ぶすっ

白「ふーん。
凄い蚊に集られてるけど大丈夫か?」

家出少年「Σ人の話聞いてた!?」




粋「Σなんか知らんガキとヘビーな話してる!」ひいっ

テオドール「会話成り立っておりますか?」えー。




白「あのな。子供の血は美味しいらしいぞ
蚊じゃないけど血を吸う奴が言ってた」

家出少年「Σどんな知り合い!?」えええっ




粋「え?」物陰っ

テオドール「Σ私は見境無く吸ったり致しません失礼な!」物陰っ

粋「あ、ダミアンの方か」成る程っ




家出少年「蚊とか良いんだよ 血吸われるくらい構わねーし
コイツ等だって腹減ってるだろうし」ふんっ

白「お前も腹減りか」

家出少年「そうだよ
お前の飯なんて食えるか!って朝出てきたまんまだよ」けっ



白「モナカ食べるか?
懐に入れたまんまだったからバキバキに割れてるけど」

家出少年「Σ食べる!」わーい。



テオドール「あ 餌付け致しましたね」さすがっ

粋「兄貴常にオヤツ持ち歩いてるもんなあ」




白「んー。お前の家の事とかその女の事とか知らないけどな」

家出少年「ん? 説教なら聞かな Σあ 口の上っ側に皮張り付いたっ」わたわたっ



白「食べる物が有るなら まだマシだと思う」真顔。

家出少年「うっわ 凄いヘビーなの来た」


粋・テオドール(この人が言うと説得力有るなあ)しみじみ。



白「俺が小さい時は 嫌い云々以前に寝る場所も屋根無かったし
食べるのなんて冬場木の皮だったし
食べるの用意してくれるなら とりあえず即くたばらないから良いんじゃないかなって」

家出少年「いやあの どこに住んでたの「山の中。」



白「でな。その辺の安全そうな所で寝てても定期的に 山狩りされたし
射られるし燻し出されるし」えーと。

家出少年「Σいや子供の時の話じゃねえの!?何やったらそんなされるの!?」えええっ




白「・・・髪白いし?」えーと。

家出少年「Σ不幸過ぎだろ!!」えええっ




粋「まあツノ生えてたからとは言えねーわな」

テオドール「何度聞いてもおいたわし Σあ、ちょ蚊うっとい!あっちお行きなさいっ」ひいいっ

粋「お前吸血鬼なのに蚊に食われんの?」





家出少年「苦労したんだな」へー。

白「だな。その分お前みたいに人付き合いで苦労しなかったけど」しれっ

家出少年「ポジティブかよ。」わお



白「そんなんでな ひと所に居られないからちょっとずつ住む場所変えてたら やたらデカイ熊の居る地域とか入っちゃって
人間に狩られる上 しょっちゅう熊と殴り合い
家出少年「ごめん。なんか悲しい話させてマジでごめんなさい」ひええっ



白「昔の話だぞ」しれっ

家出少年「あ、うん。
なんかなー。 んな派手な格好してるから何処の道楽息子かと思ったんだけどさ
アンタめちゃめちゃ苦労してたんだな」しんみりっ


白「全力で成り上がってやった」どやっ

家出少年「あーうん。
なんかこう 確かにキッツイけど
確かに飯有るだけ俺はマシかもなあ
あの女は嫌いだけど」

白「屋根と食べ物有って安全なら もちょい大きくなるまで我慢のが良いぞ
で、無理なら さっさと家出れば良いし」

家出少年「・・えーと。今すぐはやっぱムズいかな?」おそるおそるっ



白「子供雇ってくれる所少ないぞ
見つからなかったら最悪俺みたいに山で皮食べて熊と戦う毎日に
家出少年「Σごめんなさい!もうちょい考えてみます!」ひいいっ


白「・・あ、お前は狩り出され無いとは思うぞ?」

家出少年「Σそれ無くても生き残る自信ねえわ!!」


白「そうか

じゃとりあえず帰るのか?」

家出少年「んー。 今日はな
また逃げるかも知れねえけど

とりあえず半端に物食ったら余計腹減ったし」ぐううっ


白(反抗期って奴か。)しみじみっ






粋「お、すげっ
ほぼボケてただけだけど難しい年頃説得しちまったよ
ほらテオ Σ蚊に負けてる!!」ひいっ

テオドール「」灰っ。

粋「Σ同じ吸血する物だろ!虫に負けんなよ!!」ああもうっ





家出少年「じゃ帰るか
暗くなって来たし 蚊マジで多いし」ちっ

白「だな。あ、蚊ってな めちゃ噛まれると病気になるらしいから気を付けた方が良いぞ」

家出少年「Σ早く言えよ! だああめちゃ噛まれた!
アンタはなんで噛まれてねえの!?」ひいいっ



白「威圧してるから?」

家出少年「何者?」えええっ



粋(魔王です。)テオ灰ざかざか回収っ



白「よし。俺も帰ろ
腹へりだ
次に家出する時は蚊の居ない所選べ 最悪全身の毛穴から血出るらしいぞ。」すたすたっ

家出少年「Σこわっ!
え?俺大丈夫!?めっさ噛まれたけど大丈夫!?

あ、ちょっと待って1個聞きたい事がっ」わたわたっ

白「ん?」




家出少年「アンタ成り上がったってそんな動物みたいのから何をどうやって Σぶっ!?
九尾(人型)「だありーん!こげな所におったのかい
さあさ 皆が心配しておるぞ一緒に帰ろうぞっ
夕飯 はいあーん。してやるぞえっ」しがみつきっ

地獄大夫「Σコラお狐さんっ わちの主さんにござんすよ!
じゃなかった 子供跳ねたでござんしょ 可哀想にっ」


九尾「ほ? こらすまんの
だーりんしか見えておらなんだわ」ふんぞりっ

家出少年「Σあ。はいっ」びくっ


地獄大夫「なんで威圧しとるんでありんすか。」ほんとにもー。



庵「Σあ、やっぱり!
派手な集団居ると思ったら」

地獄大夫「Σあ。 ちょいそこで止まりなんし!!」



ばしゃあ!

打ち水中の婆ちゃん「あら。ごめんよ」

白「・・・。」びっしょり。



地獄大夫「Σ忘れた頃に貧乏神体質お気をつけなんし!!」だあもうっ

庵「Σぎゃ ごめん!!」ひいっ

家出少年「・・何これ」引。



粋「あのー。皆して蚊に食われるし帰ろうよ なあ。」おそるおそるっ

白「だな。」水ぼたぼたっ



家出少年「知り合い?」えーと。

粋「うん。兄弟兄弟
兄貴がビビらせてごめんな」

九尾「だーりんは何もしとらんぞえ?
よしよし可哀想に拭き拭きしてやろうのう」ほほほっ

庵「Σだからごめんってば!」




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人魚(人型)「あらあら皆さんこんな所で
あ!このメンツって事は恋バナですか!?」きゃーっ


一同「よし帰ろう。」







家出少年「・・・俺も 頑張って立派なジゴロになろう」拳ぐっ

粋「うん。帰る前にちょっと俺ともお話しよっか?」





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