小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

6月30日




大江山



茨木童子「ほー。七夕かあ」へー。

人魚「何のお手紙ですか?」川から這い上がりっ

茨木童子「魔王様の副官サマから。
ちっさい嬢ちゃんが七夕祭楽しみにしてるから いい笹見繕ってくれってさ」

酒呑童子「マジで全力で親父やってんな あのカラス」うわー。



ダミアン「七夕 とは?」はて。

酒呑童子「俺もよく知らねえけどな。
なんか笹竹に 織姫とか彦星とか書いた紙切れとか、なんか輪っか繋げた謎飾りとか 網?みたいな紙切れ飾って願い事を叶える儀式?
よく解んね。」うーん。

人魚「飾り付けた笹を捧げ物にして大願成就的なのですかねえ?」はて。

ダミアン「もしくはクリスマスツリー的な
とりあえずはしゃいでみた。であろうか」ふむ


茨木童子(言われてみりゃ七夕程ワケ解らない行事も無いな) うーん。



人魚「で?で?
良い笹ってどんななんです?
やっぱり沢山飾れる様にどーんとおっきいのですか?」両手ひろげっ

茨木童子「いやデカ過ぎるのも ん?どうなんだろ
あの家ならバカでかくても問題無さそうな気もするし」メモぺらっ

ダミアン「オーダー表にはなんと?」

茨木童子「えーとだ。
それより魚焦げてる様な「Σうおおしまった!!」だだっ


人魚「お料理担当頑張ってー」のほほーん。

ダミアン「Σ喧しい! おのれも少しは手伝わんか!Σあぢぢっ」あたふたっ


人魚「私、基本お魚は生で丸かじりなんでお料理出来ません。」のほほーん。

ダミアン「Σそういやそう言う生き物だった!!」


酒呑童子「Σえ。あんなエグい食い方コイツだけじゃねえの!?」

ダミアン「うむ。人魚は恐ろしいぞ酒呑殿。
奴等は口を血まみれにして 魚を生のまま頭からゴリゴリ貪り食う。幼少期に目撃して しばらく魚食えん様になったわ」真顔っ


人魚「今は食べれるって事は克服したんですね
偉い偉い」あははっ

ダミアン「Σおのれもカルパッチョにしてやろうか!!」うがあっ



酒呑童子カルパッチョて何?」

茨木童子「カッパの好物じゃね?

てか俺、笹見繕って来るわ」すたすたっ


人魚「Σあ、忘れてた」

ダミアン「待つのだ茨木殿 私も手伝お Σうおおお中まで真っ黒!!
ひいっ」
茨木童子「うん。肥料になるからその辺置いてて」すたすたっ





間。





酒呑童子「えー何々

1つ、刃先が過度に鋭利でなく流血しない物。
1つ、一晩で異常な発育をしない物。
1つ、人を襲わない物。」


ダミアン「笹竹の話では?」あれっ?

茨木童子「俺すっごい信用されてるなあ」ふっ



人魚「茨木さんは植物操作しますからねー

山の植物には 茨木さんの近くに居るだけで影響受けちゃってる子も居ますし」

ダミアン「居るだけでか。
例えば?」ほうほうっ




人魚「こちら あの川に生えてるワカメです」ワカメべろんっ

ダミアン「Σ山中の川にワカメだと!?」えええっ

人魚「なんか超進化しちゃったみたいです。美味しいでふ」もぐもぐっ

ダミアン「Σだから生はやめろ!!」




酒呑童子「お前居るだけで生態系って奴壊してねえ?」一抹の不安っ

茨木童子「山の外は問題ないからまあガラパゴス現象と思えば「Σ何言ってるか解らねえよ!!」



茨木童子「とにかくそこそこの大きさで 色艶良くて安全な笹竹探しだ
この山広いし何処から探すかなー。」うーん。

ダミアン「そんな本気で捜さずとも、適当なの渡しとけば良いのでは?」




茨木童子「いや、先に高そうな菓子折り貰っちゃったし それで適当はちょっと」

人魚「カラスさん真面目ですからねー」あらまあ。

茨木童子「うん。そんで皆にもやるから 手伝って欲しいなって。
アレ貰って適当はちょっとその」

酒呑童子「マジで子育てに命かけてんなあのカラス」うわ。


ダミアン「あ奴等は血族意外でも 気に入れば家族であるからなあ
我が故郷では考えられんわ」てくてくっ


酒呑童子「なあ、お前のコウモリ化でちろっとこの奥良いの無いか見て来れねえ?
俺じゃデケえし 周りのバキバキになるわ」

ダミアン「む? 私もちゃんと『皆』に含まれて居たので?」


茨木童子「あ、いやそんなダルいなら良人魚「えー、だって私達 同じお山の家族でしょ?
皆といったらそうですよー?」

ダミアン「Σ任せろ 我もここの1員だ!!」コウモリ変化どろん! パタタタッ


茨木童子「Σそいやあいつ 国の奴等からハブられてたんだっけ」はっ

人魚「あらー。
じゃ 私達3人の明るい未来にお料理上手な執事さん確定ですね」わーい。

酒呑童子「お前の未来って?」

人魚「もちろん お二人のお嫁さんでーす」にっこり。

酒呑童子「Σ聞かなきゃ良かった!!」ひいっ



茨木童子「うん。俺忙しいから お前等は仲良くワカメ食ってろ」すたすたっ

酒呑童子「Σ逃げんな!!」






間。




ダミアン「この山の笹は凶暴過ぎるっ」ぜーぜーっ

全身切り傷だらけっ



人魚「あらー。笹竹ちゃんって茨木さんが居るだけで影響受けちゃうタイプでしょうか?」むう。

酒呑童子「あ?さっき俺が見た所はんな事無かったぞ」

ダミアン「あの出来たら消毒薬的な物を
酒呑童子「あー そんな上等なもんねえわ
ほれ。」頭から酒とぷとぷっ

ダミアン「Σあぎゃあああああっ!!!」悶絶ごろごろっ



酒呑童子「ちっとぐらい我慢しろ
酒は消毒になんぞ。」ちっ

ダミアン「体が焼けるうううーーっ!!」ああああっ

人魚「日本酒はめちゃめちゃ沁みるって言いますもんねえ」あらあら



茨木童子「しかし笹か
俺も前はそんな危なくなかった気がするんだよな」うーん。

酒呑童子「お前の山への浸食率が上がったんじゃねえの?」

茨木童子「俺は邪悪な菌類か何かか。
そもそもそんな危ないならお前等に手伝えとか言わないし、頼まれても人にそんな草木やる気は無いっての」うーん。


ダミアン「と、突然変異と言う奴であろうか」よろろっ

茨木童子「今更だけどお前大丈夫?

かなあ? そんな特性つけた覚えも無いしな」



人魚「じゃあ他の所を探しましょ
あ、お昼にしてからのが良いですかね ダミアンさんお昼おねがいしまーす。」にこっ

ダミアン「Σ瀕死の私目の前にしてこの女容赦ない!!」ひいっ

人魚「この山でお料理出来るのダミアンさんくらいですし
ほら、朝そこの池でレンコン取って来たんですよー」ほらほらっ



茨木童子(レンコン掘りの人魚。)わお。

酒呑童子(魚と言い食料調達ではめちゃ有能なんだよな コイツ) 複雑っ



ダミアン「また面倒なのを
少し時間がかかるぞ」ちっ

人魚「あ、夏らしく天ぷら食べたいですー 天つゆ天つゆっ」

ダミアン「Σこの暑いのに天ぷら!?
魚丸かじりが贅沢抜かすな!!」どちくしょおおおっ


酒呑童子「あ、こりゃ天ぷらだな」

茨木童子「解りやすいな」うん。


人魚「じゃ 出来るまで暇ですし

お二人共子供は何人くらいが良いですか?」きゃっ

茨木童子「2人まとめて聞くんじゃ有りません」



酒呑童子「Σ前々から思ってたけど お前意味解ってんのか!!」

人魚「解ってますとももちろん!!
愛があればオールオッケー! 問題なんかありませんっ」ぐっ

酒呑童子「Σこっちが多いに問題有りだ馬鹿野郎!!」うがあっ

人魚「何がですか! 世の中男余りだって言うじゃないですか!!それならこう言う愛の形「こっちの身にもなれっつってんだあああ!!」


茨木童子「うん。昼間からド下ネタはやめろよ」




ダミアン「あ、あのー 取り込み中申し訳ないのだが」おそるおそるっ

茨木・酒呑「ん?」



ダミアン「レンコンに攻撃されたのだが」レンコンの葉っぱ手にグッサリ。

酒呑童子「Σなんで!?」えええっ
ダミアン「Σ解らん!とりあえず抜いてく Σいだだだだだっ!!」ひいいっ

茨木童子「へ?へ?
俺何もしてないのに」えええっ


人魚「あら?ひょっとして」

茨木童子「ん?」




人魚「そおれー 既成事実ーっ!!」どーんと押し倒しっ

茨木童子「Σ昼間っから何なんだお前はああっ!!!」


周囲の雑草ジャキンッ!!

ダミアン「Σ!?」びくっ



人魚「ふっ やはりですね」

茨木童子「へ? あれっ」きょろっ



人魚「この時期 草木めっちゃ元気なんで此処の土と同化してる茨木さんからの影響もモロに受けちゃうんです!

つまりっ 茨木さんがイラッとしたりウゼエ!てなると 近くの植物もトゲトゲになっちゃうんです!!」くわっ


酒呑童子「即気付くのも凄えけど ウゼえの自覚して行動しちゃうお前のメンタルよ」引っ


人魚「大丈夫です。
茨木さんは紳士なので 女は殴りませんし」キリッ

酒呑童子「いや そう言う事じゃな「それに植物見たら感情が解るなら デレて来た時分かりやすいじゃ無いですか。
場合によっては物理的にお花咲きますよ やだなんか良いっ」きらーん。

酒呑童子「Σホンット逞しいなお前!!」




茨木童子「あの
俺が未熟なのが悪いとは言え 感情モロバレ辛い物が有るんだけど。」ええー

ダミアン「確かにキツいとは思うが その前にレンコン刺さった腕どうにかし「うん。酒でいけるいける」どぽっ



人魚「あら? 周りの草が爽やかに風に揺れている」あら。

酒呑童子「悪意ねえからな。


吸血鬼 悶絶してっけど。」あーあ。



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一二三「笹届いたんだべか!?」ぱああっ

彬羽「届いたと言えば届いたんだが」うーん。




手のひらサイズの若タケノコっ

彬羽(天ぷらにでもしろってのか?)困惑っ



テオドール「あ、一緒にお手紙入っておりますね」

粋「どれどれ?えーと
『ちっさいお嬢ちゃんへ
花瓶か何かに立てて毎日水をやって下さい
ぐんぐん育って七夕には立派な笹竹になります。自分で育てた笹で楽しい七夕にしましょう。』
てさ 」

一二三「Σおおおっ 茨木さん凄いべ!」感動っ


千様「あらあら 良かったわねー」

白「そっか。 山の中で仕掛けてれば 外に出しても急成長とかさせられるんだっけ 茨木」ふむ。

家康「だねえ。
子供には嬉しいよねコレ 良い事思い付くねー」あははっ








茨木童子「俺から離してる奴が一番安全なんだよなあ」ため息っ

酒呑童子「お前結構感情の起伏激しいもんな」うん。





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