小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

6月29日




【港】



粋「おー船ついた でっけー。」おおっ

彬羽「貨物船も兼ねてるからな」


蒼月「なんで俺等まで御迎え来なきゃいけないんだよー」あくびっ

家康「そりゃね。人間なら警備で埋まるレベルの話だしね」



白「ん?アレかな?」おっ

シロ「Σちょろちょろするでない!また迷子になるぞ!!」



彬羽「どれだ?」首根っこひっ掴みっ

白「あの 黒いてるてる坊主みたいなのだ」ほら

粋「Σ不審極まりねえええ!!」

黒いてるてる坊主「お、居た居た
お久しぶりー!」手ふりふりっ


家康「めっさ気さく!!」

魄哉「あの、違って居たら申し訳御座いません。
その西洋から来られた ルシファーさんで「あ、金髪仲間の天海様かな?
今はサタンです。」フード取りどうもっ


粋「思ってたのと違い過ぎね?」うわー。






家康「ほらテオちゃん 仮にも保護者さんでしょ?
なんで隠れるの?」

テオドール「いえその なんせ国ではいじけて棺引きこもりしておりましたのでその

改まると何をどう話したら良いのかっ」物陰っ

蒼月「異国のがのびのびしてるって何なのお前」えー。



魄哉「えっとその、
そんなわけで 世界旅行ついでに日本に行ったきりのテオ君の様子を見に来られたそうで
皆さんくれっぐれも 粗相の無いように」冷や汗っ


家康「うん。少しくらいじゃ怒らなさそうな人だけどね」

サタン「カラス君、ジャパニーズにしては相変わらず大きいなあ」

彬羽「Σこら!足を踏むな足を!!」

白「いきなり嫌味か」けっ

サタン「いやー東の魔王殿も元気元気」にこにこっ



石燕「天に反逆して魔に堕ちたって聞いてたんで もっと怖いヒト想像してたんすけど」えー。

家康「んなガッカリしなくても」苦笑。


魄哉(なんせ西洋の魔王ですからねえ くれぐれも国際問題は起こさない様にしないと。
朗らかな人で助かりましたよ)ほっ


サタン「何か?」ん?

千様「んー。マイナス10歳ならストライクゾーンだったのにねー。」ちっ

魄哉「やめなさい。」






間。





サタン「まさか上陸即オッサン扱いされるとは思って無かった」なんか新鮮っ

彬羽「いやそのアレは特殊な例でだな その「面白かったから 気を使わなくても問題ないよ
で、日本茶はクリームとか入れないのかな?」のほほーん。




白「な? こんなんだから怖くないんだぞ?」ほら

粋「兄貴が話しやすいって誉めるとか どんなだよって思ってたけど」うわー

シロ「成る程 穏やか過ぎるな」ふむ。

白「俺が外国語さっぱりだから 毎度通訳通すのもってわざわざ日本語勉強してきてくれたしな」うん。

シロ「そこはお前も少しは気張れ「無理。」





テオドール「えーその
ご無沙汰しております
父上。」

サタン「Σごぶっ!!」茶ぶばっ


魄哉「Σ盛大に吹いた!」ひいっ


テオドール「Σなんで!?えっ あの ほら昔は主様と呼んでおりましたが 今はこちらが主様に御座いますし!
ややこしいではありませんか ちょっ蒼月さん 日本じゃコレ敬称でも使うんじゃなかったので御座いますか!?」

家康「いや 武田の人等は主君を親父殿とか呼んでたけどさ」ええー




蒼月「俺ああいう 正統派いい子ちゃん系金髪野郎って嫌いなんだよね」はっ

家康「Σわざと!?国際問題になるからやめなさいっての!!」ひいいっ


魄哉「蒼月君 ちょっと向こうでお話しましょうか?」

御札まみれの蒼月ずーるずるっ




千様「多分正統派いい子ちゃん系金髪って アレの事よね?」

シロ「大概不良僧侶なのだがな」うむ



粋(サタン バカウケしてる)うわー。


一二三「笑い上戸さんだか?
あ、お菓子どうぞだ」茶菓子よいせっ


テオドール「あのー」おそるおそるっ

サタン「これ帰りたくない気持ち解るっ日本楽し あ、お腹痛っ」ひー





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与一「なんぞ愉快な奴だな」どろんっ

石燕「そっすね。イメージと違いすぎて本物かと疑っちゃうっすねー」苦笑。

与一「だな。 出掛けに菓子貰ってしまったわ」困惑っ

石燕「・・西洋のヒトから見たら 日本人は幼く見えるらしいっすからねえ」わお。


一二三「皆でお出かけしたんだか?」

千様「町外れの境内に何か縁日出てるはずって 白君が遊びに連れてったわよー?
後は 何の危険も無さそうだけど一応ゾロゾロ着いてったわー」



石燕「ダブル魔王で屋台っすか」

与一「庶民的で良いではないか
Σお。これ旨いぞ」ビスケットばりぼりっ

一二三「与一さん オバケなのに何で食べれるんだか?」えー。





粋「なんか。お前が苦手って言ってた理由解ったかも」どっと疲労

テオドール「ええまあ。
その あの方悪魔なのに正し過ぎるので御座いますよ」うーん。


シロ「正しい事に何か問題でも有るのか?」ん?

テオドール「んー。どう言えば良いので御座いましょう
西洋においては特に 魔の者というのは人の道とかと正反対行く者が多数なので御座います

しかしあの方は逐一『正しい』と言いますか、 考え方が悪魔寄りでは無いので御座いますよ」うーん。


千様「えーと。確か 天から落っこちて天にケンカ売った人よね?あんま知らないけど」

テオドール「私も詳しくは存じませんが
それもあの方にとっては正しい事であった様に御座います
天のやり方に納得が行かないから反旗を翻した。というだけだとか何とか
堕ちても基本天の方のまんまなんで御座いましょうね」

シロ「何をもって堕ちたと言うのか解らん話だな」ふむ。


テオドール「で御座いますね
天と全面戦ドンパチやらかしてた時も
その影響で天変地異やら災害やらで人間含め多数の生物が死滅すると判断して あっさり中断したそうに御座いますし」

粋「言われたらふーんてなるけど 逐一行動力すっげえ」うわー。


テオドール「まあそんなで 常に正しく迷わず己の信じた道を行く。
そう言う方の為 私のようなタイプには着いていけなかったのかも御座いませんね 拾って頂いて何ですが」苦笑。



シロ「ふむ。合点が言ったわ」

粋「だな」うん。

テオドール「で御座いましょう?」



シロ「いや お前が今の主に懐き倒しとる理由が納得だ。」きっぱり

粋「兄貴、気まぐれ思いつきで動くし 邪悪でワガママだもんよ」真顔。

テオドール「解りました そう伝言致しますね」

粋・シロ「Σげ!」

テオドール「私根っからの下僕故、主様第一に御座いますから」ふふふふっ




千様「うん。コレが楽しいなら ちょっと窮屈かもね
サタンさん、凄い良い人そうなんだけど」ああうん。

石燕「つーか 聖人っているんすねえ」しみじみっ
与一「悪魔の王だがな」もぐもぐっ。






【その頃】






サタン「Σおおお!ジャパニーズ金魚!!」おおっ


家康「西洋で金魚って珍しいの?」

彬羽「生きたまんま運べねえからな」


白「これで掬って獲れた分貰えるんだぞ。」金魚すくいセット。

サタン「Σええ 金魚を!?」カルチャーショック!

彬羽「いや 取れても国に生きて持って帰れねえだろうが」困惑っ



サタン「・・くっ!

いつか物流関連がもっと整ったらその時にっ」我慢っ


魄哉(ホント英断ですね。)うわ。

彬羽(おそらくとてつもなく知能が高いんだろうが 性格的には大概ボケだな。)





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魄哉「と言う事で ちょっとフライングしてた七夕祭の射的の屋台がありましたので そちらで存分に楽しんで頂きました」

一同(Σ安上がりが過ぎる!!)



白「でかい王将とコケシと よく解らない人形は土産に持って帰るらしいぞ」

お土産てんこもりっ。

粋「うっわ いかにもな日本土産」



千様「で、そのサタンさんは?」

彬羽「日本に来たからには四季を楽しまないと損とかってな

裏山に散歩に行った」

千様「今梅雨なんだけど。」えー

シロ「あのノリなら 梅雨さえ楽しみそうな気もせんでもないがな」



粋「あれ?どしたよ兄貴」

白「ん?気のせいかな」ふむ。







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【裏山】





サタン「お、服がびしゃびしゃだ
山の中は湿気が凄いなあ」

木の葉から露ぼたぼたっ



サタン「おや 君がカラスアゲハって奴かな

日本の種は小ぶりだけど造形が細かいね」

蝶々ひらひらっ


サタン「で、

こんな所で何の用かな?」


朔日「旧友相手にご挨拶だねえ 西洋の魔王様。」にこにこっ

サタン「相変わらず気味が悪い程変わらんな 桃源郷の王よ」ふんっ


朔日「私等みたいなのが見た目年齢気にするのもおかしな話だけどね」しれっ

サタン「喧しい。そもそもお前は生き物の領域では無いだろ
何しに出てきた」じろっ

朔日「うわ怖い。さっきまでとは偉い違いだなあ」ため息

サタン「また見てたのか」むっ

朔日「そりゃ千里眼が私の特技だし

で、 ご子息が元気で良かったねえ」にこにこっ


サタン「・・まあ 知らんわけはないか」ふんっ

朔日「さすがの英断。
その貴方のただ一つの間違いが 今も後を引いて親子の名乗りを上げられないとは悲劇だねえ」ぷーくすくすっ


サタン「本当の事で煽られて逆上する程若くは無いぞ」ふんっ

朔日「ホント英断だねえ
さすがは明けの明星だ。

まあ そんなだから相変わらず嫌われてると言うか 距離置かれてると言うか、性質的に無理だと思われてるぽいけどね
お堅すぎて話続かない」真顔。

サタン「お前のそう言う所が嫌いなんだ」イラッ

朔日「ガッツリ効いてるじゃないか。」


サタン「言っておくがな!
私は間違ったとは思っておらん!」うがあっ!

朔日「うんそうそう。
そっちが本性だよね そっちで行けば良いのに」

サタン「Σ人の話を聞け!!」


朔日「君の息子さんが懐いてる子は 私の万倍人の話聞かないよ?
旧友だからこそ 柔軟になれってアドバイスをあげてるんだけどね」

サタン「余計なお世話だ。

で、お前が出てくると言う事は?」こめかみに青筋っ

朔日「別に。いつもの散歩がてら古い友人に挨拶をね」にこにこっ


サタン「お前は偉く変わったな」むっ

朔日「君は変わらないね」にこにこっ




サタン「ほう。

我が血族に害を成すと言うなら 容赦はせんっ!」

黒羽ばさあっ!!


朔日「それはちょっと 英断とは言い切れないなあ」



ずざざっ!
朔日「Σ!」


家康「Σあー!居たっ サタンさんダメだよ
此処迷子になりやすいんだから!!」

サタン「Σへ!?」


家康「あ、こちらお友達?
あれ?何処かで会った事有るような?」あれっ

朔日「ん、あー前に峠の団子屋で御一緒した かも?」

家康「あーはいはい その節はどうも」にこにこっ


サタン「え。 ・・おい」きょとんっ。

家康「あーそうそう! サタンさん
お昼出来たよお昼! 日本食食べたかったんでしょ ほら帰るよ」はいはいっ


サタン「Σへ あの その前にっ」

家康「ん?あーそか
友達さんも良かったら御一緒に

Σうお カカシ!?」
びくっ

サタン(Σジャパニーズ変わり身の術! あの道化いつの間に!?) きょろっ







朔日「ふむ。あの人間の王様もちょっと気にした方が良いかな?」

鳥居の上ひょこっ



朔日「しかし これでまたあの子の味方が増えるなあ
いやー怖い怖い。」ぷーくすくす。








粋「あの 兄貴、なんか怖いんだけど」

白「絶対何か居た」

テオドール「何かとは?」

白「桜餅の匂いがした」きょろっ

彬羽「頼むから会話しろ」




朔日(てか桃源郷って。
うちの里で狂い咲いてるの あれ桜なんだよねえ) すたすたっ






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与一「Σへ! あの魔王もう帰ったのか?」

シロ「うむ。まだ他にも回りたい所が有るらしくてな」

与一「忙しい奴だな」えええっ

石燕「与一さん 餌付けされたっすね」





テオドール「心配かけてしまった様で御座いますし、今度は忘れずマメに通信致しますか

しかしバタバタし過ぎて 着てきた黒いてるてる坊主お忘れに御座いますよ」ほんとにもー。

石燕「里帰りでもする時に持ってってあげたら良いんじゃないすか?」

テオドール「私日本から離れる気は微塵も無いので御座いますがね」うーん。



彬羽「貰っとけば良いんじゃないのか?
ほれ 良く見りゃ吸血鬼のマントみたいな物だぞコレ 」

テオドール「はい?」

白「そっか。お前ここに来る時 ワケ解らないのばっか持ってきてそう言うの無かったし」成る程。

粋「あー正装?
ひょっとしてわざわざ持ってきてくれたんじゃねえの?」

フォントサイズ5

テオドール「・・たまには里帰りも悪くないかもしれませんね」ちょっと感動っ

一同(チョロい。)




白「やっぱ頑固なのに単純な所似てるな」ふむ。

彬羽「ん?何がだ?」

白「んー。人の家の事に口出しするのも何だし」すたすたっ

彬羽「ん?


・・・Σはああ!?」ええええっ!






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