小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

6月19日






蒼月「お?あれ地獄太夫ちゃんじゃない
ひっさしぶり 」おおっ

粋「Σえ!マジで!?」目の保養っ


千様「ねえ粋君?どういう意味?
目の前にこーんなボインボインなお姉さんが居るのに肩越しスルーて何?」




地獄太夫「と言う事でござんして
例のお人に近付くには お気にの女の子の協力が必須かと思われるのでありんす。
しっかしあすこの楼主はなかなか手強うござんして

もうちょい買収のおぜぜが欲しい所にありんすなあ」ため息っ

彬羽「ちっ 面倒な爺め」帳簿ぺらっ


粋「・・・」後ずさりっ

蒼月「あーね。
あの人才女だし」うん。

千様「幽霊なのに遊郭で裏ボス化してるのも
あそこって幕府に仇為す輩や何ぞやらかしそうな妖怪の情報入りやすいからだものねー」あらあらっ


地獄太夫「それだけでは有りんせんよ?
わちきは生前もあすこに暮らしてござんした

故に あそこで暮らす女がどれ程、苦しいか
仮に出られても 普通に暮らせる女等ほぼ居ない。というのを見て来んした
ので、中の女達が自由の身になった時の為、手習いの師匠等して生計が立てられる様 色々教えているのでござんす」にっこり。


粋「こう言う所マジで凄え」じーん。


テオドール「あのー ひょっとして粋さんて そう言う?」おや

蒼月「んな生々しいのじゃなくて
どっちかってと憧れのお姉さん?
この人一々青臭いからさ「うっせえ逐一生臭い蛇」けっ



千様「はいはい喧嘩しないのよー」ほんとにもー



家康「あ、地獄ちゃん
さっきのお金の件 幕府からの依頼の方だから私から天海に話しとくよー?」

地獄太夫「おんや それは助かりんした
なんせあの御方 なかなか捕まりんせんで。」苦笑

千様「常にいっそがしい奴だもんねー」うんうんっ



襖がらっ

白「あれ?地獄太夫来てたのか?」

地獄太夫「おや主さん お元気そうで何より
おやこれは困りんした もうこんなに日が暮れて
女1人で夜道は怖うござんすなあ?」ちらっ

一同(Σ素早いっ!)


白「幽霊なのに夜怖いのか?お前」素朴な質問っ

地獄太夫「Σぐっ」


家康「あ。酷い」うわあ。



蒼月「ま、あんなんだし
本気で惚れても無理なの解ってるから憧れ止まりで良かったじゃん?」あははっ

粋「Σうっせえクソヘビ!!」うがあっ

テオドール(この方 コミュ力の塊でモテそうなのにモテない
悲しい典型に御座いますねえ)しみじみっ




ーーーーーーーーーー




シロ「して、何故にこうなった」困惑っ


家康「この町治悪いし これくらいで調度よくない?」提灯ぶーらぶらっ

テオドール「夜のお散歩は好きで御座います」てくてくっ

千様「皆行くならアタシもーって」

彬羽「地獄太夫が あそこに住み着いてるのに必要な経費はこっち側が出さなきゃいけねえからな
遊郭からの情報は必要だし 経費の計算にな」そろばんじゃらっ

ぞーろぞろっ


粋「Σえ。ちょい待て それどんだけかかるの?
どっから金出てんの!?」
彬羽「お前の兄貴の昼間の稼ぎからだが?」

粋「Σ千両役者すっげえええ!!」ひいっ

テオドール「まあ そこそこのお金と権力が必要に御座いますよね。 考えたら」うわー

白「さすがに無駄遣いされたらキッツイ」うん。

地獄太夫「そんな事いたしんせん。
わちきはたまーに主さんが来てくれれば満足にありんす」べーったりっ


一同(遊郭だけに端から聞いたら意味深だな)




テオドール「ちなみに蒼月さんは 女の子と先約が有るとかで、断腸の思いでそちらに行かれました」

シロ「成る程 人の金で遊郭で遊べるチャンスだと悩んだな あの発情蛇めが」


地獄太夫「おんや、これはおませさんな物言いを」くすくすっ

シロ「Σだから元服しとると言うに!!」くわっ


粋「つーか お前はなんで来たの?」

シロ「ん?
いや、そこのバカが逃げた場合 仮にも女1人で夜道はと。
必要無かったようだがな」ふんっ



地獄太夫「あー可愛いっ!この子可愛いっ
生意気ざかり頭わしゃわしゃしたくなるんでござんすっ しかも白髪な所が主さんとおんなじっ」きゃーっ

シロ「Σもがーっ!」じたばたっ


千様「地獄ちゃん。シロ君窒息するわよー
太夫だけあってデカイんだから」けっ


粋「姉ちゃん なんかキゲン悪い?」

千様「デカさならアタシの上なのよ」ふんっ

粋「は?」


テオドール(解りやすい方に御座いますねえ) 苦笑っ



家康「しっかしさあ
地獄ちゃんがあそこ仕切ってくれてホント助かってるよ

なんせ 地獄ちゃんが何やかんやしてくれる前はホント牢獄かって感じだったからねえ」苦笑


地獄太夫「しかし そこに来ねば家族が生きられぬ 場合によっては本人すら生きられぬ事もござんす。
なら地獄でもちっさい明かりを灯せば 人は生きられるのでござんすよ」ふふんっ


粋「ん?何? いきなり難しい話し?」

地獄太夫「難しくは御座んせん

ただ辛い苦しいだけでは悲しいので
外に出られるまで頑張ろう、出たらこの特技で生きられる。と 具体的な目標をあげたので御座んす。

人は手の届きそうな目標があれば頑張れる物にありんすよ」にこにこっ

粋「へー。」ほんのり理解っ


白「それで習い事か」成る程

地獄太夫「これでも生きてた頃は太夫にござんすから
芸には事欠きませんので おや?」




武家「おら女! ワシと来て酌をせいっ!」おらおらっ

武家のお付き「我が殿の御召しに有るぞ そこの女着いてこいっ」おらおらっ


町娘「Σひいいっ おとっつあーん!」きゃーっ

父親「Σあああ夜泣きソバなんてやらなきゃ良かった!!」あああっ


一同(毎度コッテコテのが居るなあ) うっわあ。



地獄太夫「主さん ちょいとお離しんすが 逃げないで下さいな?」袖放しっ

白「ん?」


粋「Σえ。何すんの!?」嫌な予感っ

地獄太夫「女を虐める男さんは嫌いにござんす」すたすたっ




武家「お? なんだ偉い別嬪がおるではないか
お前のが良いわ ほれ着いて来い」

髪ばさっ!

武家「Σえ。ちょ 気が早いのでは


地獄太夫「あんさんの様な御人は 女見たら縮こまるよな体にしてござんしょう。」


髪の毛ずぞぞぞ!!

武家・お付き「Σぎゃあああああーーーッ!!?」






粋「・・ 何あれ」鳥肌っ

彬羽「毛女郎と言う妖怪を知ってるか?」

テオドール「えーと。確か 美人なのでホイホイ着いてくと 髪の毛が一気に伸びて男を絞め殺してしまう妖怪、で御座いましたよね?」

粋「Σいやあの姉ちゃん ただの気合い入った幽霊だろ!?
厳密には妖怪じゃねえって前にお前も言ってただろ!?」えええっ


白「あのな。地獄太夫って あそこの女達に色々教えてるって言ってたろ?」

粋「へ? あ、うん」混乱っ


白「本当に凄い教育者ってのは
生徒から逆に学ぶ事も多いって魄哉が言ってたぞ」どやっ

シロ「さすがに無理がないか?」

粋「Σつーかあの遊郭毛女郎居るのかよ!!」ひいいっ




白「半殺しで止めとくって約束してるからセーフだ」さらりっ

粋「Σまさかの契約済み!」えええっ



千様「それより 凄い事になってるけど良いのかしらー?」


武家「Σぎゃあああすんませ あああしぬうううううっ!」ぎりぎりぎりっ

親子(何処締めてんだろ) ひええっ

一同「」







家康「Σなんかダメな気がする!あれはダメだ!
地獄ちゃんそこまで!!」どうどうっ


地獄太夫「あら。わちきとした事が」はっ



どさあっ

武家「こ、こん化物がっ」かはっ



千様「さて、どうしましょ?」

テオドール「飲み屋街から蒼月さんを探し出すのは容易では御座いませんしねえ」うーん。

粋「あ、そっか記憶消せねえのか
どうする?」

シロ「いっそ記憶無くすまで殴
白「俺らがやると命無いと思うぞそれ」




彬羽「ちっ。仕方ねえか」

白「ん?」




お付き「だ、大丈夫ですかっ
おのれ化物共 我等にこの様な狼藉!陰陽師や祓い師を大量に動員して


シロ「控えおろおおおっ!!!」くわっ

武家・お付き「Σ!?」


粋「え?え?」きょとんっ

シロ(しっ! 俺とてこんなのやりたくないわっ ほれ、彬羽がカンペ出しとるだろ!)ひそっ

粋「Σえ?」




彬羽「・・・。」カンペぺしぺしっ

粋(Σ何!?やれって
俺にもやれってか? いや場所解らねえんじゃねえから! 此処から此処とかなぞらなくていいからっ!!)えええっ



白「俺だとカンペ読めないしな」ぼそっ。

粋(Σ大人しいのそう言う事ですか兄上!!)どちくしょおおおっ


テオドール「ほら粋さんお早くっ
向こうも次来ないんで え?何ってなっておりますっ」ひそひそっ

粋「うっ クッソこうなったらっ

此処におわす御方を何方と心得る!
征夷大将軍 徳川家康公に有らせられるぞ!!」どやあああっ


家康「はい。こっち印籠ね」セルフ印籠っ

お付き「Σあああ葵の御門っ!!」ひいいっ

武家「ははーっ!!」土下座っ



家康「最近武士の質が落ちてるからやめてねホント
町娘に無理なナンパとか 相手断れないのに誘拐と変わらないよ?」

武家「はいっ!申し訳御座いませんでしたああっ」

お付き「おおおおそれながらっ
私共はただ妖怪に襲われて居「私には何も見えなかった」圧っ。

武家・お付き「Σオバケなんか居ませんでしたあああっ!!」ははーっ!






彬羽「一件落着か。」やれやれっ

地獄太夫「あの 殿様バレは良いんでござんすか?」

彬羽「ばらしたら切腹とか言っときゃ大丈夫だろ」

地獄太夫「主さんも大概にござんすが、副官さんも大概力業にござんすな」あらあらっ





白「なんだお前 やれば出来るんじゃないか」

粋「Σ今回はギャラリーが少ないから!!
舞台とかマジで怖えんだよ!」足がくがくっ

テオドール「あの、普段のが大概目立つ事されておられますよ?」

粋「Σえ。嘘っ」えええっ




家康(あれ コレ楽しい。
天海に内緒で諸国漫遊しようかなあ) わくわくっ




父親「将軍様っ ありがとうごぜえますだっ」へへーっ!

町娘「忍のお姉さんもありがとうっ」キラキラっ


地獄太夫「ん?あ、忍。 はいはい実は殿様の護衛のくのいちにござんす

あら、これはサービスシーン担当にござんすかね」おほほっ





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