小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

6月5日







子供「兄ちゃん 妖怪見えるってホント?」じーっ

石燕「Σへ?」






与一(姿消し中)「おい!誰なのだこの子供」ひそひそっ

石燕「知らないっすよ!
そもそもあっしは仕事の納品以外じゃめったにあの家から出ないんすから」ぼそぼそっ

子供「そこに何か居るの!?」おおっ

石燕「Σい、いえ何も!?

つか何処の子っすかね? あっしが妖怪見えるとか誰がんな出鱈目を?」えーと。




子供「兄ちゃん有名だよ?
オバケの絵描いてる人だよね?本物みたいな怖い絵描けるのは実際見て描いてるからだって噂だよ

で、この店に絵持って来た時とか誰も居ない方に向かって話してるし 本物が見えてるんだって皆言ってるよ」真顔っ


与一「奇行のせいで色々バレ倒しとらんか」うわ。

石燕「Σうおお仕事しにくなるっ!!」ひいいっ


子供「でね。オイラも妖怪見たいんだ
今度絵を描く時連れてってよ 飴ちゃんあげるからほらっ」飴玉っ

石燕「いえあの。それ単なる噂っすから
つか妖怪見ながらって普通に考えて 妖怪のヒト等が大人しくモデルやってくれるワケ無いじゃないっすか」ひきつり笑いっ

与一(その辺におるから勝手に描いとるだけだしな。)うむ。


子供「えーでも
さっきこの辺に話しかけてたよね?
なにかいるの?」手ぶんぶんっ

与一「Σ!?」ぎくっ

石燕(Σ与一さん落ち着いて! 姿出しちゃダメっす!!)ひいいっ


子供「んー? 何も無いぽいけどな」むう


石燕「Σうっ あだだっ急に持病のしゃくがっ」いたたたっ

子供「Σえ。大丈夫「家に帰って薬飲んだら問題無いっす うわ急いで帰らないとヤバさいならっ!!」ダッシュ

子供「Σ無茶苦茶元気!!」えええっ



与一「Σちょ うわああ置いてくなああっ!!」ひゅんっ

子供(Σ一瞬何か聞こえた?)びくっ







ーーーーーーーーーー




千様「で、逃げて来たの?」あらあ。

石燕「そっなんす 大人だったら不審者扱いして寄ってこなぜひゅー のにっ子供って強」ぜーぜーっ

千様「とりあえずお水飲んだら?」

与一「モヤシの癖に石段全力失踪するからだ」あーあ。


白「しかも追い付かれてるしな」

子供「兄ちゃん足遅いなー」わははっ

石燕・与一「Σいつの間に!!」ひいっ


千様「石燕さん ちょっと体力無さすぎない?」うわー



子供「あ!ひょっとしてこの白髪の兄ちゃん 妖怪かっ!?」はっ

一同(Σ妖怪つか魔王です!)ぎくううっ


子供「なあなあ妖怪か?本物か?」わくわくキラキラっ

白「んーとな。
ちょっと人と髪の色が違うからって化物呼ばわりは良くないな」うん。

子供「Σぎゃっ!ごめんなさいっ」ひいっ




石燕「そいやこの人 プロのお役者っしたね」

与一「有る意味 蒼月の数倍プロの嘘つきだな」うむ。




子供「あ!んじゃ兄ちゃんが妖怪 ・・じゃないな?」うーん。

粋「いきなり何このガキ 失礼じゃね?」むっ


与一(こいつはこいつで 妖怪感ゼロなの気にしとるし)



白「なんか妖怪に会いたいらしいぞ」

粋「・・へー。」困惑っ

千様「まあ 対応に困るわよね」うん。



家康「ん?最近の若い子は妖怪に慣れてないのかな?
昔はその辺にいっぱい居たんだよー」ひょこっ

白「今も結構その辺に居るけどな
昔みたいに乱世してないから 喧嘩にならない様に出来るだけ距離取ってるだけだ」扇子ぱったぱった。

子供「兄ちゃん詳しいな!」おおっ

一同(そりゃーなあ。)うん






子供「そうなんだよ。その辺にめちゃめちゃ居るはずなんだよ たまーに見たって噂になってるしさ。
けどオイラは見たこと無いんだよなー」むう。

千様「えー 何でそんなに妖怪に会いたいの?」

子供「実は ・・

あれ?姉ちゃんは人間?」えーと
千様「どういう意味かしら?」


テオドール「おや?皆さんどうされたので御座いますか?」ひょこっ

粋「あーなんか 妖怪見たいってチビッ子が暴走してるぽくてさ」

テオドール「はい?」きょとんっ



子供「あれ?」じーっ

テオドール「Σな、なんで御座いましょうっ」ぎくっ

子供「人間にしては肌白い 牙と耳尖ってる
妖怪だな!!」びしっ

テオドール「Σうっ」ぎくうううっ




白「ガイコクジン って言葉知ってるか?」しれっ

子供「Σえ あ!海の向こうの奴等ってこんななの!?ごめーん!」うわああっ


テオドール(バレたかと思いましたっ) へたっ

家康(最悪蒼月の催眠で記憶消して貰えば良いだけなのに。)苦笑



千様「で、なんでアタシは化物呼ばわりなの?
アタシだけ理由言わないって何?
至って普通の綺麗なお姉さんでしょ?」むすーっ

粋「あの姉ちゃん そういう発言のせいじゃねえ?「事実でしょ?」しれっ




子供「あの 妖怪チチデカ女 かなっ て。」目そらしっ

一同「Σぶっ!!」


千様「やだこれ怒るべきなのかしら」えーっと

子供「な?そうなるから言わなかったんだよ
セクハラだし」

千様「あら?案外良い子?」あらあらっ





家康「うわ 最近の子は言うねえ
ん?あれ? どしたの」
白「何でもない」

家康「え? いや何 Σはっ!!」



灰の山っ!


家康(Σなんで!なんでテオちゃん今ので灰になってるの!?)えええっ

与一(Σまさか下品はメンタルにダメージとか言わんよな! いや下品と言っても幼児レベルの下品だぞ!?)えええっ


粋(さすがにそこまでピュアっピュアじゃないとは思うけど Σあ)



家康「番傘 落ちてる」ボソッ。

一同(吹いた拍子に日光浴びたかっ!!)だあもうっ


子供「あれ?あのガイコクジンの兄ちゃんは?」

白「ん?あれ? 何処行ったんだろうな。」

子供「なんか足元サラサラしてない?」

白「さっき要らない物燃やしたからな」足で灰散らしっ

粋(Σテオおおおお!!)ああああっ




子供「ふーん
まあいいや。 じゃ此処にも妖怪は居なかったのか」しょぼんっ

千様「?

ねえ なんでそんなに妖怪に会いたいの?」

子供「おっかあに会う為だよ」

千様「へ?」



一二三「あれれー? 誰だべその子
誰のお友達だべか?」てててっ

家康「お、一二三ちゃん お勉強の時間じゃ?」

一二三「今終わっただよ
で、アンタ誰だべ?」きょとんっ


子供「うわー。妖怪だったら良かったのになあ」手握りっ

一二三「どんな口説き文句だべか」ええー。

粋「年齢的には合ってる感じだけどさ。
何なんだよ このガキ」うわー



白「お前 妖怪って怖いんだって知ってるか?」

子供「へ? そりゃあ うん。」頷きっ

白「そうか。
じゃ 一二三には其処らの妖怪より怖い保護者居るから早めに謝っとけ」

彬羽「何処のガキだ手前」ゴゴゴゴゴゴっ!!

子供「Σぎゃああああ!!」ひいっ


千様「Σ彬羽君落ち着いて!
相手は子供よ!手を握っただけよー!!」

彬羽「Σこの歳で手だ!? 何処の馬の骨だ手前はっ!!」くわっ

家康「どうどうどうどう!過保護やめなさいっての!!」ひええっ







テオドール「い、今のうちに 」ざらざら復活っ

粋「お。テオ 色々大丈夫かよ」

テオドール「心が痛う御座いました」ふっ




白「あ。ちびすけ逃げた」あーあ。

与一「おい!あちらは裏山っ!!」はっ

石燕「Σやば!マジで妖怪と遭遇しちゃうっすよ!?」

千様「やだ早く連れ戻さなきゃ!
裏山の妖怪達って結構修羅ってるのにっ」ひいいっ





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【裏山】






家康「なんで大ボスの住居のすぐ近くなのに 此処の妖怪達こんな獰猛なの!?」威嚇銃ずどんっ

彬羽「こんなんだから目の届く範囲内じゃなきゃヤバイ事になるんだ!
監視下に入る代わりに山の中じゃ好き放題やって良しって事にしてんだ だから人間は入るなっつってんだろ
他に質問はっ!」素手で殴り倒しっ

家康「めちゃめちゃ納得したよ 的確な解説ありがとう副官殿っ!!」ヤケクソ銃乱射っ



千様「此処で能力無効化使ったらどうなるかしら?」

粋「普通に暴漢の軍団に突っ込む事になんじゃねえかなあ」うーん。

千様「あ。じゃやっぱアタシ無理ね」うん。



テオドール「あの 此処の人達って白さん解らないので御座いますか?
めちゃ襲って来ますが」挙手っ

白「解ってるから襲って来てるんだぞ」

テオドール「Σへ!?」

彬羽「そりゃこいつ倒せば そいつがこの国の妖怪のボスだからな。」

白「めんどいからまとめて燃やすか」炎ぼぼぼぼぼっ


石燕「いやー。集団でボコろうとしても無理っしょあんなん」うわー





白「けど居ないなさっきの子供。
お前見なかったか?」

焦げ焦げ妖怪「Σしっ知りません!!」ひいいっ


テオドール「妖怪は見れたと思われますが
生きてるかは怪しい感じに御座いますねえ」うーん。

家康「でも妖怪って人間食べるのばっかでも無いでしょ?」ええー

彬羽「そんなのばかりでも無いが 人間だけは食わんって奴等ばかりでも無いからな」

粋「そう言われればそうか
うわー ヤベえなこりゃ」冷や汗っ




『うぎゃああああ!!!』ひいいっ



白「あ。生きてたっぽい」

粋「Σえ!どっち!? 」あたふたっ

彬羽「確か向こうから ってまた暗いな!」うっ

石燕「だいたいの場所は解 Σぎゃーっ!!」石に躓きすてーん!!

与一「Σ運動神経無いのになんで来たお前!!」










子供「うわああ!来るなああ!!」ひいいっ

妖怪「子供だ子供だ 柔らかい子供の肉だー」うぞうぞっ

子供「Σうわああ!かあちゃーん!!」びえええっ



どむっ!!

妖怪「Σぐはあっ!」

子供「Σ!?」


テオドール(バンパイアモード)「あー 夜目の効くコウモリで良う御座いましたっ」コウモリ羽根ばささっ

子供「Σえ」

テオドール(バンパイアモード)「はい? Σあっ」


子供「さっきのガイコクジンの兄ちゃん!?」えええっ

テオドール「うわああしまった!
え?え? バレたらヤバイので御座いますよね!? うわ変化慣れしてないのでついそのまんま
うわ衝撃波までかましてしま「Σえ。衝撃波撃てるの かっけー!」おおっ

テオドール「Σあああ自爆っ!!」うわああっ




粋「お前 何してんの」繁みがさがさっ

白「これだけ妖怪まみれなんだし もういいぞ」よいしょっと。


彬羽「俺も夜目が効けば こんな森くらい」くっ。

千様「しゃーないわよ 鳥なんだから」肩ぽんぽんっ

与一「見えても役に立たんのもおるしな」

家康「石燕ちゃん 生きてるー?」おんぶっ

石燕「」きゅうっ





子供「あのひょってして皆妖怪?」えーと。

白「だな」うん。

家康「あ、石燕ちゃんと私は違うよー」へらっ





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一二三「で、妖怪に会ったらお母ちゃんに会えるってどういう意味なんだべ?」

子供「えっと
その 此処に沼御前って居ない?」

彬羽「ん? それならすぐそこの

Σお前まさか」はっ

家康「あ そう言う!?」おおっ

粋「ん?
なんで俺見んの?」

白「解らないのか?」

粋「Σえ?何?」えええっ



テオドール「あ、私にも解りました つまり


ズズンっ!!



千様「何?今の」

家康「地鳴り?」あれっ



犬神「わおおおおーーん!」そびえる毛玉っ

一同「Σまたデカくなってる!!」ひいいっ





与一「Σいかん!あの巨大犬 また俺等で遊ぶ気満々だ!!」ひいっ

粋「Σ晴明が飼い慣らしてたんじゃないのかよ!
ぎゃああこっち来たああっ!」

犬神「ばうっ!!」しっぽ振り振り遊ぼうモードっ

千様「Σいやー! 犬は初っぱなから全力ーっ!!
」ひいいっ

彬羽「全員散れ! アレはさすがに受け止められん!!」必死っ


子供「犬嫌い、腰抜けた」がくがくっ

一同「Σうわああああ!!」ひいいっ



白「しゃーないな」ため息っ

子供「たたた助けっ」ひいいっ




がしっ

白「俺あそこ嫌いだから ちょっと息止めてろ」

子供「Σへ?」


ぶんっ

粋「Σえ。兄貴!?」

白「沼御前起きろ 息子が来てるぞ!」


ぽーい!


池にばしゃーん!!



沼御前「Σぎゃっ!何息子って

やだっ! お前あの時の!? こんなに大きくなって!!」ああああっ!!

子供「げほっ!か、母ちゃん!?」おおおっ




粋「え。あのガキ妖怪!?」えええっ

彬羽「Σそうか 沼御前は夜行性」はっ

家康「Σえ。息子食われかけてたのに寝てたの!?」えええっ




どがっ!!

犬神「わうん?」あれっ


テオドール「Σだああ 我が主蹴り飛ばされんですけど!!」ひいいっ

一同「Σあ」






間。







晴明「いやーすまんな
散歩の途中で紐引っ張って先に行かれてしまってのう」

テオドール「こんなドでかい犬に散歩紐とか無理が御座います!!」うがあっ

晴明「だからすまんと言うに」




千様「大丈夫ー?」あらあらっ

白「結構痛かった」たんこぶっ

粋「それで済むから凄えわ兄貴」うん。




晴明「しかし 人と妖の子か
居る所には居るものじゃのう」ほうほう

沼御前「限り無く人に近い姿で生まれましたので
人の世で暮らした方が良いかと思いまして置いて来たので御座います
恨まれるとばかり思っていたのに まさか捜しに来てくれるとはっ」涙ぬぐいっ


晴明「成る程成る程。

混ざり物はまれに うまく混ざらんで片方の血が濃く出る者がおるからなあ」うむ

粋「Σあ。それで俺注目されたのか!」おおっ

家康「だねえ。お前極端だし」

粋「だよなー半分化物なのに 化物ぽいとこねえもんなー」あははっ



一二三「自覚無いんだべな。」

彬羽「毎度勾陣の時は記憶飛んでるからな」うん。


家康「さて、じゃあ感動の再開も果たした事だし 帰りますか」伸びっ

千様「あら?殿 背負ってた石燕さんは?」

家康「ん? あれ?」きょろっ


白「何処かに落として来

ぼとっ。


千様「Σぎゃっ!与一さん!?」ひいっ

与一「」きゅうっ

彬羽「Σコイツがダメージ受けてると言う事は
まさかっ!!」




沼御前「あ、あの」指差しっ


犬神「ばうっ?」石燕がりごりっ

家康「Σあああ齧られてるううぅ!!」ひいいっ



晴明「これ犬神! 拾い食いはいかんと言うとろうがっ
ペッするのだほらペッ!!」めっ!





子供「母ちゃん 妖怪の世界って怖いんだな」引っ

沼御前「そうよ。だから お前を人の世界に置いとこうと思ったの」うんうんっ







石燕「あれ?あっしなんでこんな所で寝たんすか?
なんか頭がべちゃべちゃするんすけど」血ぴゅー。

千様「Σなっなんでも無いわよっ ほらちょっと今日暑いから!」おほほほほっ

白「ついでだし もうお前診療所行って飛天読んでこい」

テオドール「Σ診療所に悪魔丸出しはさすがにヤバいと思われますっ!」ひいっ





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