小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

4月26日








魄哉「・・この時期 きっつ!」

どたっ。



挿音「ですます口調まで消えてんな」キセルぷはーっ

家康「ほら天海 玄関先で力尽きないよー
お行儀悪いでしょ それ?」どうどうっ




千様「踏んづけて金取るわよー?」

魄哉「Σ出しませんし 人踏むなっ!」がばっ


家康「千ちゃんさすが」おおっ



挿音「嫌ならとっとと上がれっつの
他の奴等にまで踏まれんぞ」ほれほれっ

魄哉「くっ 自室が遠い」よれっ

家康「見事にボロっボロだねえ」苦笑。






間。






蒼月「ジジイの今日のバテっぷりヤバく無かった?
廊下ですれ違ったけど 坊主の癖に悪霊みたいになってたけど?」せんべいばりぼりっ

家康「あーアレね
この時期はしゃーないんだよ」

蒼月「ん? ちょっと早めの5月病?」

挿音「トシ四桁で んなデリケートなわきゃねえだろ」

蒼月「えー。んじゃなんだよ
徳川がブラックなのは今に始まった事じゃ無いしさ
家康「ブラックじゃありません。あいつがワーカーホリックなだけです」



彬羽「新人が慣れてきてミス連発する時期か。」成る程

挿音「そうなんだけど 何でお前そんなまで詳しいんだよ」

千様「割烹てそんなニューフェイス入ってこないわよね?」



彬羽「常識じゃないのか?」はて。

家康「うん。お前の知識 変な方に偏ってるね」



蒼月「つまり 春から入った新人共のミスが政務に支障出まくってるって事か
つか、そう言うの部署の上司がちゃんとチェックしてから出せよって話じゃないの?」

挿音「甘えな。 上司も春の人事で新しい部署とか出世したりでこの時期ミス出やすいんだわ」キセルすぱーっ

蒼月「・・なんでんな一気に変えちゃうんだよ」うわ。


家康「管理的な問題です」

千様「管理する方瀕死だけどねー」あーあ。




家康「まあしっかり休んで回復してくれたらね

お前達もそろそろ手伝い頼まれると思うから よろしくねー」

彬羽「倒れる前に呼べと言っとけ」

蒼月「バイト代弾めって言っといてよ」ちっ






魄哉「いえ。聞こえてます」襖の隙間っ

一同「Σうわあああ!!!」びくっ



家康「Σちょ声が低いっ!何!?どしたの 寝てなさいって!!」心臓ばくばくっ

魄哉「それがその
寝ようとすると数字や文字が頭の中でグルグル回って」ため息っ

千様「Σアンタそれノイローゼなんじゃないの!?」ひいっ



白「オバケでも出たのか?」ひょこっ

蒼月「いやジジイが仕事し過ぎておかしくなったぽくてさ」うわあ。

白「ん?」

彬羽「半端じゃなく疲れてるのに眠れんらしい」うーん。



白「寝られないなら寝なくて良いだろ」

魄哉「いえあの 無理にでも寝て今日も夕方からまた江戸城行きませんと」



白「じゃ。無理にでも寝ろ」息すうっ

彬羽「Σすまん!」

ごきゃっ!!


魄哉「Σぐはあっ!?」ばたーん!!

家康「Σいやいやいやいや何してんの!!」ひいいっ



彬羽「今俺がやらなかったら 加減ド下手なこいつがやってたろが!!」くわっ

家康「Σうわあそれこそ二度と目覚めない!!」



蒼月「あの バカラスの馬鹿力で殴られてジジイ大丈夫なの?」冷や汗っ

千様「内臓出てないし セーフ?」えーと




挿音「つか そういうのは俺の仕事じゃね?
殴って気絶とか忍の得意分野じゃねえかよ」

彬羽「Σそういやお前忍だったか!」はっ


蒼月「いや なんでどいつもこいつも殴る前提なんだよ」引。






更に間。






飛天「あー。それで俺呼ばれたのか」ほうほうっ

千様「このまんま不眠症とかなられても困るしー」うんうんっ

飛天「成る程成る程 そういう事か。
急にメシ食いに来いって言うから また説教食らうのかと」わははっ



白「普段から飛天に説教してるのか」

彬羽「メシ食わずにぶっ倒れる医者に説教せんでどうする」


粋「で、ついでにメシ食わせてやるんだな」はいはい。

テオドール「解りやすい方に御座いますねえ」しみじみ。




家康「で、どうしたら良いかなあ?」

飛天「そもそも俺メンタルは診れないしな

けどまあ。精神的な疲れは体に現れて来るし その逆も有るから怖いんだよな

こう言う場合はストレスの元から離せば早いんだけど」ふむ。

家康「それはそうなんだけど
それやると うちの幕府滅んじゃうんだよね」苦笑。

蒼月「ジジイ1人に頼りすぎだろ徳川」けっ。



テオドール「ストレスに御座いますか

せめて自宅に居る時はリラックス出来る様にして と言う辺りに御座いますかねえ」うーん。

挿音「その切り替えが出来なくなってるからヤベえんだけどな」キセルすぱーっ


白「寝てる時に煙いと寝苦しいぞ」

挿音「Σマジか」げっ


千様「はい。没収」キセルひょいっ

挿音「Σあ。てめっ」
千様「普段でも煙くて迷惑なんだから控えなさいよー
てか赤ちゃんじゃ有るまいし どんだけ口寂しいのよ情けない」ふんっ



粋「どうどうどうどうっ」

家康「千ちゃんなりに気を遣ってるだけだからっ」あわあわっ

挿音「Σ言われなく解ってら!うっせえよお前等!!」うがあっ

白「お前が一番煩い」きっぱり


彬羽「喫煙者が禁煙強いられると即キレるってのはこう言う事か。」納得




テオドール「あ!煙臭いで思いつきましたっ」手ぽんっ

挿音「Σうっせえよ! どんだけ言うんだ手前等!!」
テオドール「Σえ」びくっ


家康「こら!テオちゃんに八つ当たりしないの!!」




飛天「禁煙で口寂しいなら飴玉良いぞ
あ、禁煙飴 試作品要る?」

挿音「・・要らねえわ」ちっ

飛天「よし。じゃ自力でイライラどうにかしような
で、何思い付いたのかな?」

テオドール「へ? あの
先ほど千様さんが煙臭いって言われておりましたので
逆にアロマセラピー等如何なものかと」

家康「あ。お香を炊くとかって事?」ほうほうっ



テオドール「それで御座います!如何で御座いましょう?」

飛天「良いんじゃね?
うまく行けば眠りも深く良質になって疲れ取れやすくなるだろしさ」うんうんっ

テオドール「Σおお!では早速焚いて参ります!」だだっ


粋「ん? あいつ 香なんて持ってんの?」

彬羽「テオの奴は何でそれ持ってきたってのを国から多数持ち込んでるからな。
しかし 成る程香か。」ほう

白「そう言えば最近焚いてない辺り 魄哉ホント疲れてるんだな」ふーん。


飛天「ん? 日頃は焚いてんの?」

家康「あいつ雅な趣味してるからねえ」


飛天(あれ? と なると。)




襖がらっ!



蒼月「Σうおジジイ! 何 どしたのっ」びくっ

魄哉「・・トシなんで長時間眠れないんですよ」けほっ

白「まださっきの回復してないのにな。」




魄哉(この歳になると 西洋の強めの香りはくしゃみ出そうになって辛いっ) よろっ

飛天(日本の香は 軽く香らせるくらいだけど
西洋のは 不快な臭いを掻き消す用途で出来てるからなあ

そもそも好み有るならキツイわ) 察し。




テオドール「Σお気に召しませんでしたか!?」がーん。

魄哉「あーいえいえ 年寄りの睡眠はこんなもんです」

テオドール「Σ顔色ゾンビみたいで御座いますが!?」えええっ



魄哉「まあ最悪 倒れれば強制的にゆっくり眠れますし
神経質になって無理に眠らなくても良いと思いますよ」へらっ

蒼月「いやそれ 最悪マジで目覚めない奴じゃん」




粋「これヤバくね?」うわ。

白「毎度殴って気絶させるのも何だしな」うーん。
魄哉「体持たないんでやめてください!」即答っ

彬羽「Σすまん!!」





挿音「毎度薬盛るのもヤベえだろな」ちっ

千様「年寄りの睡眠薬漬けは副作用怖いわよねー」うーん。




飛天「ふむ。じゃとりあえず筋肉の凝りほぐしから
手のひらの此処ぐりぐりってしてみよか」

蒼月「此処でツボかよ」

飛天「こう言うのは一見地味な事から解消出来る物なんだよ

後は そうだな」きょろっ




一二三「あれ?飛天さん来てたんだか?
ホント彬羽さんに似てるだなー
そっくりイトコだべ」あははっ



飛天「お前 この嬢ちゃんを大和撫子に育てるって言ってたよな?」きらーん。

彬羽「でかい声で言うな

それが不眠と何か関係が有るのか?」

飛天「物は試し。
嬢ちゃんちょっとおいでおいで」にやりっ






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シロ「ん? 何だこの音は」

小太郎「琴かな?
へー。上手いもんだな」わおんっ





彬羽「Σお前 いつの間にこんな曲を!」おおおっ

一二三「飛天さんに楽譜貰っただ
皆の役にたつなら練習頑張れるだよー」にこにこっ




飛天「この世には精神を安定させる音楽 音程、音の質ってのがあってな」ふっ

家康「お前そういや 元々漢方の人だっけ
その応用みたいな物かあ

Σって 天海寝てる!」おおっ

魄哉「すやあ。」ちゃぶ台に寄っ掛かりっ


千様「効果てきめんねー」わお。




飛天「嬢ちゃんさすが。
練習頑張ってな 魄哉の健康維持になる上
パパも喜ぶし」


彬羽「おい。」

飛天「ん?実質パパだろ? ほら大和撫子喜べよパパ」

彬羽「Σ連呼すんなこっ恥ずかしい!!」



白「いつもタダメシ食べさせて貰ってる御礼だと思う」うん。

粋「あいつ大概一言多いよな」うわあ




蒼月「あの、わざわざ一二三ちゃん仕込まなくてもさ
俺も笛なら吹けるんだけど?」


飛天「笛の音は 相当上手くないととイラッとしがちだからダメ。」きっぱり

蒼月「Σはああ!? 何!俺が下手だっての!?」むかあっ

飛天「はい。評価よろしく ボンボン育ちのイトコ殿」

彬羽「すまん。 まだまだ音が荒い」きっぱり

蒼月「Σてんめえええ! こう言う時は息ぴったりかよ!

見てろよ上手くなってやるよ! 吠え面かいてもしらないからな!!」どちくしょおおっ





一同「しーっ!!」

蒼月「Σあ。ごめん」はっ





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