小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

4月24日





【町 大通り】





カランコロンカランッ




粋(下駄の高さ また地味に見栄張ってる)

テオドール(こういう時は気が付かないフリに御座います。)うん。




白「暑かったり寒かったりちょうど良かったり 気温忙しいな」カランコロンッ

テオドール「日本は下手に棺で寝てると命に関わりそうで御座いますね」あくびっ

粋「マジで蒸されるから今のうちに外で寝る癖つけとけよ」苦笑っ

テオドール「ですので昨日は押し入れで頑張りまして御座います。」どやっ

粋「・・寝れるか?」ええー。

テオドール「首寝違えまして御座います」

粋「だろうな。」うん



白「で、大丈夫かお前。」

彬羽「このくらいなら何とかな。」げんなり


粋・テオドール(何とかって そんな暑いかなあ。)ええー



彬羽「年中冬なら問題ねえんだがな
空気がぬるくなると頭がボーッとしてやってられん」ため息っ

白「ずっと冬だと蒼月が死ぬぞ」きっぱり。

粋「ああうん。蛇はな」うん


テオドール「まあまあ。一仕事終えて来た所に御座いますし お疲れなので御座いますよ
早く帰って休んで下さいませ」にこにこっ




粋「つーか何?
目目連ってアレ 何がやりたかったの?すっげえビビらされたんだけど。」

彬羽「いやアレは一目連だ。
壁にでかい目が1つくわっ。て奴だったろ」

粋「へ?目目連とどう違うの?」

彬羽「目目連は 障子の目や畳の目が全て目玉に「Σそれはそれで怖ええええ!!」ひいいっ



テオドール「で、あの妖怪は結局何がしたかったので御座いますか?」

白「人間驚かせて喜んでた?」はて?

テオドール「マジで何がしたいので御座いますか 日本妖怪」困惑っ


彬羽「そう言う生き物だ 気にするな。
アレだけ説教かましたからには しばらく大人しくなるだろがな」

白「だは。お前が数十年分くらい絶叫したから結構満足って言ってたし」
粋「Σうっせえよ!!」

テオドール「私も何回灰になったで御座いましょうか」遠い目。

彬羽「お前ら元気だな」しみじみ。




白「ま、いいや
片付けたし早く帰ろう
そこらの茶店でゆっくりしたいけど バカラスが甘いのの匂いだけで気持ち悪くなるし」

テオドール「意外とデリケートで御座いますよね?」

彬羽「Σこいつの糖分の摂取量がおかしいんだ!」

粋「食う量からしておかしいから今更今更

ん?どした兄貴。」


白「何か揉めてるな」すたすたっ

テオドール「Σあ。ちょっと 早く帰られるのでは!?」ええっ

彬羽「普段ダルがる癖に こういう時の好奇心は何なんだ馬鹿大将」げんなりっ







ざわざわっ



白「野次馬多くて見えないな」背伸びっ

粋「あーうん。俺等も見えないし」うーん。


テオドール「そうで御座います!」手ぽん!

彬羽「肩車も踏み台もやらねえぞ「高い高いはいかがで御座いま 「Σ誰がやるか!!」



白「じゃいいや。割り込んで行こ」よいせっと

粋「Σうおお力技っ ちょい待て待て
また迷子になっから! Σあだ足踏まれたっ!!」


テオドール「灰になるので待機しておりまーす」ハンカチふりふりっ




彬羽(しかし、見ても面白いもんじゃねえな
コレは。) ※普通に見える身長2メートル。







白「よし 抜けた」ぷはっ

粋「なんで無傷で突破出来んの?
俺オッサンに割り込むなって肘かまされたぞ」けほっ


白「うわ。」げっ

粋「ん?」







おかみさん「お前さんやめとくれ!
この人やっちまったら隣のシマの奴等とやり合う事になっちまうよ!!」

若頭「うっせえ!親父が寝込んでる今 俺が気張らねえと舐められちまうんでえっ
ここで甘え顔したら二代目はボンクラと思われちまう そこ退きなっ」おうおうっ





白「チンピラ かな?」えーと。

粋「いや 侠客て奴?
ガラ悪いけど なんやかんやで地元のもめ事とか力で解決する系の
困ってりゃ仕事の斡旋とかもしてくれるらしいけど」

白「へー。人間なのに俺等みたいな事してるんだな」

粋「Σ確かに!!」



白「じゃ チンピラとかがタチ悪いのだとすると
コイツ等はガラ悪いけど悪くないとかそんななのか?」

粋「だな。

一般的には。」


おかみさん「駄目だよ!ここではやっちまったら組の皆がヤバイ事になるって解らないのかい!?
喧嘩するだけが男の見せ所じゃないだろっ」

若頭「Σ何だと手前!亭主に逆らう気か!?」カチーン!



白「嫁のが男前だ」うん。

粋「だなー。
後ろに転がってるのが 多分隣のシマの奴だな

んで、さっきの話から察するに
親父が病気で組背負う事になった二代目が 頑張り過ぎて血気にはやってるとかそんなん?」うわー。




おかみさん「人前でこんなん言われて退くに退けないのは解ってるよ!
けど後生だからっ 親分なら皆の事考えとくれっ」土下座っ


粋(Σお姉さん かっこいい!!)おおっ

白「お前 ああいうのも好きなのか」へー







彬羽「こりゃまずいな」ずいっ

粋「Σうお びびった!
え?お前もわざわざ人混み掻き分けて?」

彬羽「いや 何か皆が道開けてくれてな」憮然っ

白「ここの奴等だと思われたん「うるさい そこまで人相悪くねえ

多分っ!」

粋(デケエし大概怖えよ)



親分「いいや退かねえ!
退けい 女に言われてはいそうですかと大人しくなったとありゃ それこそうちの組の名折れだ

退かなきゃ手前もぶった斬るぞ!!」ドス抜きっ !


一同「Σげ。」




野次馬「Σやべえええ逃げろー!」ぎゃああっ


粋「皆逃げ足早ええっ!!」

彬羽「治安の悪い町だからな
野次馬も慣れてんだろ」

粋「なるほ Σあ、逃げる野次馬にテオ跳ねられた」

彬羽「パニックで灰に気付かれないで良かったな」あーあ。



粋「Σとか野次馬観察してる場合じゃねえ!
あの姐さん大丈





ばきゃっ!

若頭「Σぐほああっ!!」げふっ

粋「Σ兄貴速っ! 部外者部外者!!」ひいいっ





白「大丈夫だ。
しっかり下駄で蹴っといた」

粋「Σ何が大丈夫!?」



組の皆さん「Σ若あああ!!!」ひいいっ

組員「おどりゃ何さらしてくれとんじゃああ!!」長ドスすちゃっ


粋「Σうわどうすんだよコレ!
放置も何だけど喧嘩売らなくてもっ 」ひいいっ



白「煩い 俺に怒るよりその馬鹿様躾けろ馬鹿しか居ないのか!!」くわっ!

組の皆さん「Σ!!?」びくっ




粋(人前でツノ出しません様に ツノ出しませんようにっ) ハラハラっ




組員「Σな、なんじゃとわりゃああ!!」むかああっ

白「何だ耳悪いのか
大将が馬鹿なら 取り巻きが正しい事教えてやんなきゃ駄目だろ
なんで言いなりしてるんだ やっぱお前らも馬鹿だ馬鹿しか居ない」ふんっ

組員「Σぐ!」




粋「あれ? 珍しくマトモな事言ってる?」へ?



白「女子供はな。男に比べてすぐ壊れるから取り扱い注意しないとすぐ死ぬんだぞ!」びしっ

若頭「Σ怒ったのそこ!?」鼻血だくだくっ


白「ん? 他のどうなってるか知らないし
島とか何だ?

とにかく女子供と 特に赤ん坊はすぐ死ぬから荒くしちゃ駄目なんだぞ
お前知らなかっただろ」

若頭「Σそれくらい知っとるわ!!
いきなり乱入して来て何の話してんだお前はよ!!」



白「ん? じゃあ 弱いの解ってて
頭下げてる女に怒りまくってたのかお前。刃物まで出して」

若頭「Σぐ」



粋「あれ? 何か効いてる?」



白「ダサいな お前。」ずばりっ

若頭「Σぐはあ!!」ぐさあっ




彬羽「まあ。端から見てこっちのが万倍カッコ悪いと気が付けばな
この手の奴はな」やれやれっ

テオドール「というか
あの極端な知識は 彬羽さんで御座いますよね?
確かに白さんフェミニストたなと思っておりまましたが」地味に復活っ

彬羽「あのアホは それくらい極端に言っておかねえと注意しねえだろ」きっぱり

粋「ああ。さっきの兄貴の
大将が馬鹿なら周りが注意しろっての 自己紹介かあ」なんか複雑っ




白「て事でな

どうすればカッコよく収まると思う?」 ふふんっ

若様「ちいっ!
おい!さっさと頭上げろいっ ちいっと頭に血が登り過ぎた」けっ

おかみさん「Σあんたっ!」 じーん。





テオドール「あ。うまく収まった様に御座いますっ
さすがは我が主様っ」おおっ

粋「兄貴の納め方怖ええ」脱力っ


彬羽「ん? Σいや待て!」はっ






倒れてた男「畜生 調子に乗りやがって!
お前ら ただじゃ済まさねえ!!」

赤ん坊「びええええっ!」

おかみさん「Σおなつー!!」ひいいっ



粋「Σだああこっちのが酷かった!!」

テオドール「Σ命救われてそれで御座いますか!?」えええっ


倒れてた男「ガキの命が惜しかったら追って来るんじゃねえぞ!」へへーんすたたっ

若頭「Σあの野郎おおお!!」







白「バカラス。」扇子渡しっ


彬羽「ふんっ!!」振りかぶって投擲っ!



ドゴォっ!!

倒れてた男「Σぐはあっ!!」






しーん。




おかみさん「おなつーっ!」うわあああっ

赤ん坊「おぎゃあああっ!」びえええっ



粋「あ。無事だった」ほっ


テオドール「こっちは頭割れておりませんかね?」おやおや

再び倒れてる男 「」




白「赤ん坊は取り扱い注意なのにな」ぷんすかっ

彬羽「だな。全く躾のなってねえ」ふんっ

粋「ああうん。 それで上手く行くならそれでいいや」



白「って事で邪魔したな」

彬羽「もし向こうの奴等が今回ので文句言って来たら ここに連絡しろ
こりゃもう俺等の喧嘩だ。」メモ渡しっ



若頭「え、あの Σはいっ!?アンタ等まさかあの御方のっ!?」メモ見て驚愕っ


テオドール「あの御方?」

粋「あ。そっか
この町のこの手の奴等って ほとんど挿音の舎弟だった」手ぽんっ



白「よし。じゃ皆で仲良く怒られるか」扇子ぱたぱたっ

粋・テオドール「Σえ」

白「今回結果オーライだし そんな無茶苦茶は怒られないとは思うけどな
やりすぎは怒られるかもしれない

俺のお守りちゃんとしてなかったお前等もれんたいせきにん?って奴で怒る奴だ あいつは」うん。




若頭「あ、あのー」おそるおそるっ

彬羽「構わん 頭が冷えた様で何よりだ
面子もだが家族を大切にしろ」ふっ


粋「いや いい話にまとまんねえから
お前も仲良く正座で怒鳴られコースだかんな?」あーあ。





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