小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

4月6日

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【幕府公営診療所】





飛天「あー 毎度毎度助かった」蕎麦ぶはーっ

彬羽「毎度毎度毎度医者が診療所内で行き倒れんな。」



常連の婆ちゃん「毎度ええタイミングで先生のイトコさん来てくれて助かるわ」かっかっかっ

常連の爺ちゃん「ばたーんと行かれた時にゃ こっちのが心臓止まるかと思ったのー」よぼよぼっ



飛天「いやー俺結構しぶといから うっかり三途の川渡んねえでくれよ」お茶ずずーっ

彬羽(どんな会話だ) げんなりっ




常連の婆ちゃん「しかし 本当タイミングがええわ

出稼ぎに行っとる孫が土産買って来てくれたんじゃがの
包丁通らん」ココナッツずいっ

彬羽「孫は何処に出稼ぎ行ってんだ?」




もきゃっ。


常連の婆ちゃん「おおー!蜜柑でも剥くように!!」ぱちぱちぱちぱちっ!

常連の爺ちゃん「若いとはええのう」ぷるぷるっ





飛天「相変わらず馬鹿力すっげ
え? また馬鹿増した?」おにぎりばくばくっ

彬羽「Σ金勘定しねえで倒れる医者に言われたかねえ!
つか毎度有り金全部里に送るなっつってんだろ!!」うがあっ
飛天「計算面倒臭「Σそれでも医者か!」




常連の爺ちゃん「そういや先生も出稼ぎしとんじゃったのー」ココナッツすすりっ

常連の爺ちゃん「馴染みすぎて忘れとったのー お。こら旨い」お裾分けココナッツずずーっ


※飛天はカラス天狗一族の若様です。





飛天「ま、お前も色々苦労してるって事だよな
里に居た頃はそこまでバケモンじみた怪力じゃ無かったし」しみじみ。

彬羽「バケモンって元からいや何でもない

そりゃあな あのアホの副官やってるからな
責任重大過ぎて主に腹筋が鍛えられると言うかな」ふかーいため息っ
飛天「どんだけ怒鳴ってんのお前」


常連の爺ちゃん婆ちゃん(イトコさん板前じゃ無かったっけ?)




常連の爺ちゃん「時代かの?」

常連の婆ちゃん「時代じゃな。ワシ等も情報のあっぷでーとをせんとな」うんうんっ


飛天「お。イネさんハイカラだね。」

彬羽(人前でいらん事を話しすぎたか) しまった。




どどどどどっ


彬羽「ん?」




玄関どたーん!!

町民「先生ええ!田吾作が角材の下敷きにいいっ!!」

田吾作「すまねえ 大工が足場から落ちるたあ情けね Σおぐうっ」ぐはっ

町民「Σ無理すんな喋んなああ!!」うおおっ



彬羽「Σうわ これはっ」

飛天「あー こりゃあ

えっと田吾作さん よしまだドーパミン出てるな

はーい解るかな? 此処診療所です
足ケガしてるから治療するけど 片方ちょっと酷くてさ。綺麗に無くなるのと ちょびっと短くなるけど足残るのとどっちにしよ?」

田吾作「Σえ。残る方で」

飛天「はいよ。承りました」よしゃ

彬羽(Σ割烹のオーダー取りじゃねえんだぞ!!)えええっ




飛天「じゃ 早速オペに入るな。
起きたらくっついてるからなー

はいイネさん ダチュラよろしく!」薬棚の鍵ぽいっ

常連の婆ちゃん「あいよ! 紫の瓶だね」しゃきっ

彬羽「Σえ」



常連の爺ちゃん「ワシは受付かの?」

飛天「だな。本当に急患以外は入れないでな。
もし用事ならそこの一式に着替えて知らせ頼むわ」白衣ばさっ。

常連の爺ちゃん「ほいさ。
来た奴から順に名前書いておくわ」引き出しから名簿出しっ


彬羽(なんだこの慣れた年寄り共はっ!)えええっ




飛天「あれ?言ってなかったっけ?
此処にたむろってる爺ちゃん婆ちゃん達には緊急時に助手して貰ってんだよ」手消毒っ

彬羽「Σ色々と大丈夫なのか それは!?」


常連の婆ちゃん「言われた事をやるくらい出きるわい
年寄りってのは やる事が有る方が元気なもんじゃぞ?」メス準備カチャカチャっ

彬羽「成る程 合理的 なのか。」冷や汗っ



飛天「しっかし今回の場合は

よし。お前もコレ着ろ」白衣ぽいっ

彬羽「Σだから素人だって言ってんだろがあっ!!」



飛天「大丈夫大丈夫
術式の間 取れかけてる足支えてりゃ良いんだよ
田吾作さんガタイ良いからなあ」準備完了っ

彬羽「いやそれは

その、出来なくは無いが 色々と大丈夫なのか?」



飛天「じゃ しゃーない。
助三爺さん 悪いけど足支え頼むわ」くるり

常連の爺ちゃん「足腰持つかのー」ぷるぷるぷるっ


彬羽「Σだああ!やる!やれば良いんだろちょっと待てえええ!!」髪括りっ







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家康「それは お疲れ様だったねえ」うわあ。



粋「なんか騒ぎになってたから見に行ったらよー
大工の兄ちゃん足潰れてて 飛天の奴一回切り落としてダメな所取ってまたくっつけたってよ
あ、少し経てばちゃんと動く様になんだってさ」

蒼月「奇跡つか もう無茶苦茶だなあのカラス」うわー。






彬羽「・・昔の俺は あんなのと張り合ってたのか」疲労困憊っ

石燕(生まれた時から比較対象のイトコがそれじゃ
グレてテロリストになるのも解る気がするっすねえ。)うわあ



テオドール「しかし それは完全に西洋医術の範疇に御座いますね。ダチュラとか
西洋でも出来る方はそう居るとは思えませんが」おや。

白「何か違うのか?」はて。

粋「切ったり張ったりは西洋って認識でいんじゃね?

あれ?あいつってそもそも漢方医じゃなかったっけ?」




家康「Σあ!そういや前に 天海が参考にどうですかって西洋の医学書貸してた!」はっ

彬羽「だな。山程積んであったな」

蒼月「え。 ああいうのって基本外国語じゃ無いの?」


テオドール「あ。それでで御座いますか
ちょいちょい解らない所が有ると 何度かドイツ語聞かれた事が御座います」手ぽんっ


一同(Σ専門書を自力で翻訳!?)




千様「え?でも本読んだだけよね?其処らの人で試せないし
なんで出来ちゃうの?」ええー。

彬羽「あいつは昔からそう言う奴だ」ふっ

家康「本当に天才なんだねえ」わお




彬羽「なんだ。政務の手伝い出来るとか 数ヵ国語話せるとか そのくらいでちょっと調子に乗ってたのがバカみたいに思えてくるな。」どんより。

粋「いや充分凄えよ」




一二三「また一週間くらい徹夜して難しい本読むパターンだべな」あちゃー

シロ「体力無ければ倒れる性格だな。」うむ。






白「安心しろ お前には常識が有る。」

彬羽「もはやそれしか残ってねえな」ずーん。


粋「Σうわ。兄貴が気を遣ってる」ひいっ





白(うまい事トラブル起きて解決させたらキゲン直るんだけどな
バカラス結構単純だし) ふむ。


鏡子「あの、慣れない事はしない方が良いと思いますよ?」どろんっ


白「またグレられたらそれこそ困るし あ。」手ぽんっ
彬羽「Σ何企んでる手前!!」背筋ぞわっ





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