小太郎「あれ? 珍しい組み合わせだな」わおんっ
飛天「いや それがなあ」
酒呑童子「・・・」どんよりっ
飛天「ほら うちの里年寄りと新生児幼児しか居ないから 鬼達に畑仕事委託してるだろ?
その関係でコイツ等とちょっとした打ち合わせみたいなのしたんだけどさ
まさかの茶菓子食ってる間に置き忘れて帰られたらしくて」
酒呑童子「・・あり得ねえ」ずーん。
小太郎「こんなデカイの忘れるって 茨木童子うっかりだな」あーあ。
飛天「あれかな? 帰る時曇ってたから傘貸したんだよ
それが荷物になって何か足りないの気づかなかったとか「Σ誰がお荷物だ!」
飛天「て、事で うち診療所だしコイツ声でかいし
帰るまで預かっといてくれよ。ほれ、よろしく」
酒呑童子「Σ人を忘れ物みてえに言うな!
預けるて何だ さっさと帰
飛天「だから雨降るってば。」
にわか雨どじゃあああっ!!
酒呑童子「Σいきなり!?」えええっ
小太郎「相変わらずカラス天狗の天気予報よく当たるなー。」へー。
飛天「じゃ俺 患者待ってるから。後よろしくっ」すたたたっ
酒呑童子「Σえ。ちょっ」
小太郎「見事に捨ててかれたな」わんっ
酒呑童子「Σうっせえよ!!」
小太郎「まあまあ この大雨の中 京まで帰るの大変だぞ?
中入れよ」わんっ
酒呑童子「いやそれ また忘れ物扱いされんだろ
何ならあの蛇とか指差して笑ってくんだろ」
小太郎「中入らないなら遊ぶか?」しっぽぱたぱた毬くわえっ
酒呑童子「Σえ。何その二択」
間。
粋「って事でさ
にわか雨で やっべ誰も洗濯物取り込んでねえってバタバタしてたらさ」
白「偉い物拾ったな」うわ。
小太郎「遊び過ぎて 泥で滑って転んだんだよな」泥まみれっ
家康「何?意外と動物好き?
小太郎は体力無尽蔵だから半端な覚悟じゃ遊べないよー」手拭い渡しっ
酒呑童子「犬の相手するのに覚悟要るってなんだよ」手拭い奪い取りっ
彬羽「こりゃ丸洗いしなきゃ駄目か」うーん。
小太郎「Σえ」ぎゃいんっ
酒呑童子「は?何だよ 犬って洗う物かよ
川でも泳がせときゃ良くねえ? あー泥取れねっ」ごしごしっ
粋「座敷犬だとそうもいかねえんだよ」苦笑
彬羽「それとな。
まあその ちょっと臭い嗅いでみろ」
酒呑童子「へ?
Σうっお!すっげえ犬くせっ!!」うげっ
彬羽「濡れた犬は臭いえげつないからな。
そうでなくても春だし そろそろ丸洗いしないとヤバいだろ」
小太郎「Σえええ!嫌だああっ」ぎゃいんぎゃいんっ
千様「はい。という事でよろしく。」小太郎渡しっ
酒呑童子「は?」
千様「お風呂沸かしたから泥落とすついでに丸洗いしたげて」にこーっ
酒呑童子「Σ客に犬洗わせんのかよこの家は!!」えええっ
白「結構皆使える物は使えだしな」うん。
粋「だよな。兄貴も俺も火種代わりだし テオとカラスは飯当番だし
シロの氷とか食材保存用だし えーと。後は」
テオドール「挿音さんは農業、大工仕事に御座いますし 家康さんは各種家事お手伝い
コマさんはカカシに御座いますね」
酒呑童子(Σ化け物大将やら将軍やらの扱いよ!!)
石燕「まあ 普通に考えたら有り得ないっすよね」のほほーん。
酒呑童子「うん ねえわ。ちなみにアンタはよ?」
与一「コイツは生活費をアホ程納めて Σもがっ!」
石燕「Σしーっ!そういうの嫌味っしょ!!」
粋「Σそういやお前稼いでるのか!」はっ
テオドール「Σ申し訳御座いません!そんなイメージ皆無に御座いましたっ!」うわっ
石燕「Σ地味に傷つくんでスルーでお願いしやす!!」
白「家計簿盗み見した蒼月によると この家のあれやこれやは魄哉と俺と石燕の稼ぎで成り立ってて
片っ端から修理費に消えてるらしいぞ」どやっ
石燕「あっしは人の中じゃ生きれないっすし」遠い目。
酒呑童子「すっげえ金の出入り激しそう」うっわ。
家康「ちなみに挿音のは天海が基本受け取らないんだよ
あの子は今後所帯持ったりして 人として必要になるかもって事でねえ」
粋「あー。だからやたら高級食材買って来てくれんだな」納得。
千様「て事で小太郎君よろしくね。」
酒呑童子「Σうお忘れてた
あー どうせ泥落とすなら ま、いっか。」うん。
彬羽「意外と諦めが良いな」
白「適応力が有るんだと思う」うん。
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【風呂場】
酒呑童子「Σうおおお何じゃこりゃ!
洗っても洗ってもどんどん毛が抜ける お前ハゲんの!?」えええっ
小太郎「あ。春だから冬毛抜けてってるのかも
えーと。 頑張れ」わんっ
酒呑童子「Σだああ 終わらねええええ!!」
お湯かけお湯かけお湯かけばしゃあああっ
蒼月「風呂場なんか叫んでるよ」
一二三「小太郎さんの毛取りブラシ渡した方が良かったんでねえだか?」
彬羽「うっかりしてたな」うーん。
テオドール「しかし 何故に脱ぎ散らかした物が廊下に散らばってるので御座いますか
鬼の方々はお風呂の概念が無いので御座いますかね」やれやれっ
粋「山暮らしだしなあ
そもそも室内で入らないんじゃね?
あれ。兄貴どしたよ」
白「なあ。 コレなんだろう?」金の輪っか。
彬羽「ん? あ、そりゃ酒呑童子が頭につけてるよく解らん輪っか・・ Σん!?」
石燕「なんか ゴゴゴゴってオーラ出てないっすか?」おや
粋「Σ何!? 何の呪具!?」
白「なんか持ってるとカイコに生体エネルギー吸われてる時みたいな感じがするな?」ふむ。
家康「Σヤバいんじゃないかな!?それっ」ひいいっ
蒼月「よし。お前ちょっと持ってみて」
テオドール「はい? Σあ」ざらっ
粋「Σ一瞬で灰に!!」
蒼月「あー。やっぱね。うちのボスで吸われてる自覚有るなら 普通の化け物が触るとヤバいんだ」へー。
家康「Σ残酷な実験しないの!!」
彬羽「あの野郎 そんなヤバい物身につけてたのか」うわ。
白「鬼の頭だって言うにはヘタレだなと思ってたけど 封印付きみたいな物だったんだな」
粋「マジかよ
つか 兄貴まで吸われるとか何なんだよこの輪っか。」怪訝っ
魄哉「ただいまー。
おや? それって」ひょこっ
石燕「あ。お帰りなさいっす
えっとコレ「酒呑童子君のですね。 君等持ってて大丈夫ですか?」
彬羽「ん?という事はお前は気がついてたのか?」
魄哉「そりゃこれでも元陰陽師ですから」
家康「あんま陰陽師関係ない気もするけどね
てか 何なんだろコレ」
魄哉「似た者なら昔天竺で見た事有りますよ?」
彬羽「Σちょっと待て それは。」
一二三「コレだか?」よい子の絵本っ
粋「あー。『孫悟空』かあ」わお。
蒼月「え?何?孫悟空の金の輪?
そんなの量産されてんの?」
魄哉「有難い物なんでそんな其処らに有るとは思えませんが
何かの間違いで国外に売り飛ばされたとかですかねえ?」うーん。
千様「有難い物の扱い酷くない?」えー。
粋「Σあ、そう言えば!」はっ
白「ん?」
粋「前にあいつ 名前呼ばれて返事したら吸い込まれる瓢箪とか持ってなかった?」
彬羽「ああ。蒼月にただの瓢箪にされた奴だな
それも西遊記だな」成る程。
魄哉「抱き合わせ商法でセットで買わされたとかですかねえ?」うーん。
家康「有難い物なんだよね?」
風呂場の戸どぱーん!!
酒呑童子「よっしゃああ! 犬洗い完了っ」うるあああっ
一二三「Σっぎゃーー!!!」
粋「Σうぎゃああ服着ろ変態!!」
ばきゃっ!!
白「バカラス どうどう。」
蒼月「一二三ちゃんにセクハラしたら保護者に殴り潰されるよ」あーあ。
酒呑童子「いってえな! 普段から半裸なんだからうっかり忘れたんだよ!しゃーねえだろ!!」
彬羽「普段から着ろ。」
白「で、誰だお前?」はて。
酒呑童子「Σ解らねえの!?
え? ちょ これでも!?」デコ出しっ
白「あ。でこっぱち
酒呑童子か。」手ぽんっ
小太郎「そこなのか。」水ぶるるっ
粋「良いからなんか着ろっての」
酒呑童子「ったく うっせえなあ。
あー頭のあったあった」すちゃっ
家康「まずそれ?」ええー。
蒼月「ん?お前それ何も感じないの?」
酒呑童子「? 何が?」はて。
蒼月「いや不快感とか
ん? まさか 違和感すら感じて無いとか?」あれっ
魄哉「あの。まず、その輪っか何処で手に居れたんですか?」
酒呑童子「へ?
あー 確か ほれ俺髪堅いし視界入ると邪魔だし けどほっといたら伸びてうぜえなって言ってたら茨木の奴がくれたんだよなー」
一同(Σまさかの相棒!!)
石燕「頼むから少し大人しくなってくれとか思われたんしょねえ」しみじみ
酒呑童子「? 話が見えねえんだけど?」はて。
茨木童子「ちわーす。
なんかうちの馬鹿預かって貰ってるそうで
何故に人様の家でまっぱ?」
酒呑童子「泥まみれになって風呂貸りた。」ん?
茨木童子「縁切って良いかな?」
酒呑童子「Σえ」
粋「姉ちゃん わざわざ呼びに言ったの?」
千様「Σ家の中あんなんウロウロされたら嫌でしょ!!」きいいっ
家康「挿音が居たら牢屋にぶちこまれてるよねえ」苦笑。
魄哉「まあまあ その辺は文化の違いって事で Σうわっ!」
蒼月「ん?どしたの Σげっ!!」
白「風呂場めちゃめちゃ汚いな」うっわー。
魄哉「どうやったらこんななるんですかねえ」ひええっ
小太郎「ごめん。誰か拭く物くれよ」へくちっ!
家康「Σあ。ごめん 忘れてた!」
酒呑童子「あのこっちも寒 Σぶえっくしゅ!!」
茨木童子「もうお前此処の子になれ」すたすたっ
蒼月「Σちょっ こんなの押し付けないでよ!いらないよっ!!」ひいいっ