小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

3月11日

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テオドール「桜餅美味しゅう御座いますね」至福っ

千様「殿、おはぎだけでなくこっちも作れたのねー」へー。

家康「基本おはぎと一緒だからね
桜餅だと見た目華やかでいいよね」のほほんっ


テオドール「で、桜は何処に入ってるので御座いますか?」真剣っ

家康「ごめん。高い店のとかなら桜の塩漬け着いてるんだけどね
私のは昔ながらの田舎桜餅だから なんかごめんね」



粋「つかまだ桜咲いてねえだろ?
ねえもん使えねえての。

ほら 根性で剥がしたこっちが塩漬け保存してた桜の葉っぱな?」

テオドール「Σえ! これ食べれるので御座いますか!?」がーん。

千様「あー 教えなきゃ解んないわよね」あちゃー。

テオドール「これは失礼致しました!柏餅のが食べ辛かった物でてっきり」もしゃもしゃっ

粋「いや柏餅は剥がして良いんだよ」

テオドール「Σひひょんふふはひいっ!!」もしゃもしゃっ


家康「なんて?」

蒼月「日本難しい かな?」うーん。



テオドール(単品だと美味しいのか何なのか。)うーん。もしゃもしゃ





魄哉「テオ君通して日本の文化再認識出来るのいいですねえ」のほほーん。

蒼月「文化つか マジでなんで柏餅は葉っぱ食べないのに桜餅は食べんの?」

魄哉「柏の葉っぱは包み紙感覚なんじゃないですか?」

千様「アンタまで適当ってどうなのよ」



テオドール「しかしさすがは四季の国に御座いますね
食べ物にも季節感が」お茶ずずー

家康「日本人は食に貪欲なんだよ」

彬羽「だな。だから俺等の仕事が成り立ってんだ
ほれ、王道じゃ無い方の桜餅。焼いた生地とこし餡を渦巻き状に巻いた物だ」

テオドール「Σおお!桜餅にも色々あるので御座いますねっ!」おおおおっ



魄哉「彬羽君? 君 甘いの苦手では
Σ って逃げた」あれっ

蒼月「料理人として馬鹿殿に負けたく無かったんだと思うよ
あ、俺こっちのが好きかも」もぐっ

家康「Σまさかのプロにライバル視された!?」

千様「あ、喜んだわ」


粋「まあなー 家康のは甘党のプロこと兄貴が絶賛だもんな
普通に売れるって言ってたぞ」

家康「Σホントに!?」おおおおっ



魄哉「問題は 見た目ですよね」

家康「満足感を最優先にでっかいのごろんって作っちゃうからねえ」

一同(田舎の婆ちゃんかよ)




テオドール「四季に御座いますか
春は花見で御座いますが 他の季節も何か食とリンクした行事が有るので御座いますか?」

蒼月「お前大概マイペースだよね」

粋「えーと。冬は盆正月?
おせちとか冬のもんだし。こう言うの?」

テオドール「そうです!そんな感じに御座いますっ」おおっ

千様「それなら春は花見で夏は何だろ 七夕のそうめんとか 夏祭の屋台?」

テオドール「焼きモロコシに御座いますねっ
よろしゅう御座いますね!」おおっ

粋「あれ? そう考えたら秋って何だろ
芋やら何やら有るけど メインになりそうな行事って無くね?」


家康「んー。あんま普及してないけど 紅葉狩り かな?」

粋「何すんの?それ」えー。

家康「紅葉見ながらどんちゃん騒ぎ」

粋「いやそれ 紅葉要らなくね?」

千様「それ言ったら花見も存在がヤバくなるわよ」

粋「Σう 確かにっ」

魄哉「日本人は娯楽が少ないので どうしてもはしゃぎ方のバリエーションが」うーん。

テオドール「基本宴会なので御座いますね」成る程っ


粋「つか 紅葉狩りって同じどんちゃんでも花見と偉く認知度違くね?」

魄哉「あーそれはですね
ほら 紅葉って1本だけ赤くなってても あ、色変わってる。くらいじゃないですか
赤くなるとは言え葉っぱですし」

千様「あー 山とか遠目で見た方が良いかも」ふむ。


魄哉「葉っぱ見る為に わざわざ山まで行ったり山登りしたりする気起きます?」

一同「無理。」

魄哉「ですよねー」


家康「そんな感じで 暇と金持て余した金持ちや位の高い人くらいしか行かなくて いまいち定着しないんだよ」苦笑。

テオドール「家康さん達は行かれないのですか?」

家康・魄哉「ダルいです。」


蒼月「幕府トップとNo.2がこんなならそりゃ庶民は無理だよ」うん。




粋「あ!せっかくだし なんか気軽な秋の風物詩作らねえ?」

千様「風物詩って作る物なのー?」えー



テオドール「あの かなり地味で忘れて居たので御座いますが
お月見があるのでは御座いませんか?」挙手っ

粋「Σ忘れてた!」はっ

蒼月「おい。日本人」



粋「よし!じゃいまいちパッとしない月見をもっとこう 前に出した感じにしてみよう!!」おっしゃあ!

蒼月「え?何 なんでこの人燃えてんの?」

家康「この子裏方能力凄いからねえ」うーん。

魄哉「やる気スイッチ入っちゃいましたか」あーあ。



テオドール「で、具体的にはどうされるので!?」わくわくっ

粋「えーと
そうだな、まずは月見団子。
ぶっちゃけ中身入ってなくてイマイチだろ?
満月イメージしてるのは良いけど これも中に何か入れて あ、この桜餅でいいや これを丸めてー」くるくるっ

彬羽「Σおい!人の作った物を魔改造するなっ」



粋「あと、どうしよ?」団子ごろんっ

テオドール「いきなり暗礁に乗り上げまして御座いますね」うーん。


魄哉「お団子の中に『当たり』を仕込んでみると言うのはどうでしょうか?」真顔っ

テオドール「あーそれハロウィンにやっちゃったんで御座いますよ」むう

蒼月「海外の行事まで律儀にやるから面倒臭いな」


白「ススキの代わりに芋を飾るとか?」

粋「うん。植物には代わりねえけどドヤ顔で言う事じゃねえわ「じゃサンマ」


魄哉「腐りますよ」

白「Σあ」


蒼月「いや 腐らなくてもなんでいけると思ったの?」ええー


白「じゃ。サンマの突き出た団子を飾るとか?
今サンマ無いから代わりにメザシでやってみた」どやっ

家康「Σおはぎにメザシ貫通してる!!」ひいっ



彬羽「食べ物で遊ぶな」

白「大真面目だったのに」たんこぶ。



蒼月「うわー。何処かで見た雨の中魔女が運んでくるパイみたい」うわあ

千様「あんこ丸出しな分 破壊力増し増しね」うっわあ。


魄哉「はい。責任取って食べましょうね。」メザシおはぎっ

白「Σえ」

魄哉「食べ物を粗末にするんじゃありません
君甘党なんですから 行けます行けます」




白「・・甘じょっぱカリカリ柔らか生臭い」ぽしぽしっ

一同(後ろ姿が悲しい。)




粋「えっと。普通に味付け団子で、飾り付け派手にする?」えーと

テオドール「その方が安全に御座いますかね
桜団子で色々試してみますか」よいせっと

彬羽「ん?おい 何処に持って行く?」

テオドール「実際廊下に飾って見て映えるかどうか見ながらの方がよろしいかと」


蒼月「あーそだね。
もう外暗いし Σって待てコラお前っ」はっ

テオドール「はい?」襖ガラッ

魄哉「Σしまった! 満月だったらテオ君がいつもより多目に補食モードに入ってしまいますっ!!」

白「Σげほっ」メザシおはぎむせっ

粋「Σ兄貴逃げてえええええ!!」ひいいっ





雲1つ無い月夜っ


家康「Σよっしゃセーフ!!せいぜい半月だっ」



テオドール「・・・」



粋「あれ? なんか固まってるけど」ん?


がたんっ!

千様「Σえ 何っ テオ君大丈夫!?」




テオドール「申し訳御座いませんっ
血をっ血を下さいませっ!!」ぜひゅーぜひゅー

千様「Σ何かの禁断症状みたいになってんだけど!?」ひいいっ

家康「禁断症状って1度は摂取しないとならなくない?」ええー

白「1滴たりともやった覚えないぞ」物陰っ




蒼月「あ、でもやっぱ弱い
千ちゃんに軽々押さえつけられてるし」

じたじたばたっ

家康「良かったけど悲しいなあ」ほろりっ





彬羽「どういう事だ?
満月の日には食欲増すとは聞いて居たが」ふむ。

魄哉「あー ひょっとしたらと思ってたんですが
ちょっとコチラを御覧下さい」よいせっと

家康「何その古い本?」


魄哉「昔海外フラついてた時の友人 ヴァンパイアハンターのダニエルの遺品です。」

蒼月「アンタ海外で何やってたんだよ。」

魄哉「いえね。テオ君が色々特殊な物で ダニエルの子孫の方とお話しまして ちょっとお貸りして来ました」

彬羽「すまん。ダニエルはいいから本題を頼む」

魄哉「せっかちですね

えー まずテオ君の体質。無差別に血を吸いたくないので人と同じ物を食す
これが普通なら無理なんですが
ほらここ! 吸血鬼の始祖は同じ体質だったようです」

家康「いや ここって読めない読めない」


白「つまり どういう事だ?」はて。

魄哉「元々始祖の直系とは聞いて居ましたが
この子は完全な先祖がえりって事です
そもそも普通の吸血鬼なら満月の夜は無差別に人襲いますし」

白「?」

彬羽「解りやすく言うと?」

魄哉「普段我慢してる分、満月だけで無く普通に月光浴びただけで補食モードに入ります」キリッ

蒼月「Σ始祖のがタチ悪いじゃんかよっ!!」ひいいっ



粋「え?何?
じゃ 日光だけで無く月光にも当たらねえ様にしなきゃいけねえの?」ええー。

魄哉「この子夜寝てるんで 早寝の習慣さえつけさせれば問題無いかと?」うーん。

蒼月「吸血鬼って何?」




魄哉「という事で 白君くれぐれも噛まれない様に気をつけて下さいね」

白「家出していいかな」

粋「Σ兄上 心折れないで!!」



魄哉「あ、そう言えば コレお貸りした時に意外な人に遭遇
襖すぱーん!
ダミアン「紹介が遅い!! 海の向こうからはるばる来てやったぞ!」どやあっ


白「いじめっこ吸血鬼 何しに来た。」うわ

ダミアン「Σ日本のおもてなしの心は!?」がーん。

粋「いや 招いてねーしよ」うん。


テオドール「呼んでも無いのに何しにいらっしゃったので御座いますかねえ?」ちゃきっ

ダミアン「Σ団子の串を人に向けるなああ!!」ひいいっ




千様「ごめん 負けたわ」

家康「禁断症状状態でも ダミアン君への憎しみのが勝つんだねえ」わおー

蒼月「吸血鬼アカデミー時代散々苛められたみたいだからねー」

粋「アカデミーて何それ」




彬羽「煽り無しで なんで来てんだお前?」

ダミアン「ふっ よくぞ聞いてくれた」

魄哉「実はこの本の持ち主なんですが「Σああ待て!言わせろ言わせろっ!!」

蒼月「面倒な奴だな」


粋「あーはいはい その吸血鬼の本の持ち主?がどしたんだよ」


ダミアン「よくぞ聞いてくれたっ!
ヴァンパイアハンター ダニエルの孫は何を隠そう 我が伴侶である!!」どやあっ

一同「Σはいい!?」




ダミアン「という事でな
我が友に 彼女出来ましたのお知らせにな」ふっ

テオドール「朝日を浴びて灰になれ」


ダミアン「Σ何故に!?」えええっ

蒼月「いや 他人のリア充自慢とか聞かされても くたばれとしか思わないだろ」

ダミアン「何いいい!
我が愛しのソフィアは私が人を襲わぬ様に己が血を吸わせてくれる 何とも慈悲深
Σがはあ!!」




粋「あー。このタイミングで血に飢えてる奴にその自慢はなあ」あーあ。

魄哉「てかテオ君 ダミアン君相手には強いですね」



シロ「なんだ騒がしいな
今何時だと思っとる」目こすりっ

家康「夜8時くらいだよ。」





テオドール「手始めのポイズンミスト! サイレンスナイトメアからのブラッドバイトおおおっ!!」くわっ

ドガガガガガゴッ!



シロ「見事に技名が中二だな」ふむ。

粋「あの ボコられてるダミアンは「今度来たら血祭りにすると宣言しておったからな。」うむ。

家康「てか、あんなの出来たんだ」わおー。







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彬羽「ふむ。」


テオドール「あの。ローストビーフはもう少しじわじわ火を通した方が好みに御座いま「すまん。急速解凍しただけの生肉だ」

テオドール「Σえええ!寄生虫とか大丈夫で御座いますか!?」


蒼月「戻ったね」ほっ

彬羽「その点はシロの氷で冷凍してたから心配ない」



粋「成る程。吸血は無理でも血のしたたる生肉喰わせたら それはそれでおさまるんだ」へー。

彬羽「要は経口で血液摂取させりゃ良いんだな
一時はどうなる事かと」はーやれやれっ





魄哉「そう言う事なので大丈夫ですよー
ほらほら降りて来てくださーい」

白「Σシャアアッ!!」威嚇っ


家康「あーあ。餌扱いするから」苦笑。




テオドール「何かあったので御座いますか?」きょとんっ

蒼月「お前も記憶飛ぶ系かよ」わお

テオドール「はい?」



与一「ん?なんだこの灰は」ふよふよっ

粋「Σあれ? ダミアン復活して来ないっ
おおおい!生きてるかああっ!!」ひいいっ





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