小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

2月5日

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【遊廓】



テオドール「あの 私此処怖いんで御座いますが。」

粋「俺1人じゃ心折れそうなんだもんよ!後で茶菓子でも奢るからっ 」拝みっ



テオドール「では四ツ葉屋の行列の出来る三笠でお願い致します」

粋「Σうおう!兄貴御用達の奴っ
なんでんな舌肥えてるの!?」ひいいっ

テオドール「よく御相伴に預かりますので」さらりっ

粋「Σ実弟にはキツいのになんで!?」



テオドール「リアクション大きい方は虐め甲斐が有るのだと
ほら私すぐに灰になりますし 雑に扱うと絶命すると思われてる様で御座いますので」のほほーん。

粋「俺も吸血鬼なら良かった」どよーん

テオドール「それ 御身内じゃなくなりますので本末転倒で御座います」きっぱり。



粋「あーそか。まあいいや。考えないで置こう
早いとこ届けもん終わらせて帰ろ帰ろ こういう派手な所落ち着かねーや」包みごとんっ

テオドール「地獄太夫さんの所にお届け物で御座いますよね?
何なので御座いますか?」

粋「さあ? 言っても地獄の姉ちゃん幽霊だかんな
食い物の類いじゃねえと ん?中なんかカサッて言ってる?」箱ゆさゆさっ

テオドール「Σちょっ壊れ物か繊細な物だったらどうするので御座いますか!」


粋「Σえ うわやべっ
え?え?大丈夫かなこれ?中確認しても見ても良いかな!?」風呂敷わたわた外しっ



テオドール「一応女性への届け物で有る事を念頭に置いて
問題ないと言いきれるのでしたら そこそこ覚悟を決めて見られた方がよろしいかと
粋「うん。兄貴だし無い」

即答かぱっ



負のオーラっぐわっ!!




蓋ぱたんっ。


テオドール「今何か 年代物の遺髪の様な物が「Σ言うな!見てねえ!俺は何も見てねええええ!!」ひいいっ




テオドール「何か強力な呪いのアイテムに御座いますかね
いったい何に使われたので御座いましょうか」うーん。

粋「Σ距離取んな! え、ちょ やだこれ
俺この手の無理無理! 持つの代わって「灰になるので無理に御座います」






粋「Σぎゃっ!
とか言ってたらやべ此処何処!?目印見失った!」ひいいっ

テオドール「Σ道解らないので御座いますか!?」えええっ

粋「いやだって こんなキンキラした所そうねえじゃん!?目が滑るって言うか なんかこう目印にしようにも何処も派手って言うか!」

テオドール「申し訳ありません。私には東洋の建築物は結構どれも同じに見えるもので」えーと。

粋「あ、うん お前よくこの国で暮らせるよな
うわ それよりどうしよ」あたふたっ



テオドール「其処らのお店で聞いてみては?
地獄さんは有名人なので御座いましょう?」すたすたっ

粋「Σばっ 此処何処だと思って



遣り手婆「はいはいはい。 1名様ごあんなーい」

粋「Σ秒で引きずり込まれたっ」ひいいっ






間。







物陰で灰っ。


粋「うん。よく人前でサラサラなんなかったよ
頑張った頑張った」うんうんっ



テオドール「日本怖すぎやしませんか!?」ざらざら復活っ

粋「1人でウロチョロするからだろ
つーかお前 此処何する所だと思ってんだよ」あーもう

テオドール「蒼月さんのよく行かれてる系のお店が建ち並んでる所で御座いましょう? 要は女性をはべらせての飲み屋で御座いますよね?」真顔。

粋「Σえ。いやそうなんだけどっ
え? あれっ 知ってるけどよく解ってない!?」えええっ


テオドール「建物の派手さから見るに 高級店街といった所に御座いますか?」えーと。

粋(Σ未成年に何処まで教えて良いんだよこれっ

いや待て!)はっ

テオドール「?」



粋(此処でスパッと説明したら こいつ絶対ビビり倒して即座に逃げ帰る!そう言うタイプだっ
そうなったら俺1人でこのよく解らん怨念盛り盛りの髪の毛持ってこの街さ迷う事にっ!)冷や汗っ


テオドール「あのー?」

粋「うん。高級店街だな間違いねえわ。
って事で支払い俺らの手持ちじゃ絶対足りないから 間違っても引きずり込まれんなよ
水一杯も貰っちゃダメだかんな」

テオドール「Σえ。そこまでに御座いますか!?」えええっ

粋「そうそう。だからホイホイ人に着いてっちゃいけな


女「あら外人さん
日本のお土産に寄ってかない?」

テオドール「お土産屋さんも有るので御座いますか?」ホイホイっ

粋「Σ意味ちがーう!!行くなっつってんだろ
こう言う奴だったちくしょおおお!!」ひいいっ





更に間。





遊女A「ちょっとアンタ
この子等はダメだって 地獄の姐さんの良い人の御身内だよー?
偉い目に遇うよ」ったくもー。

女「Σげ! あの真っ白い御人かい」わおっ



テオドール「Σこの前の方々に御座いますね」おおっ

遊女B「外人さん久しぶりー
毎度危機一髪だねえ」あははっ



粋「いや兄貴 いつからそんな事になってんの?」えええっ

遊女A「まあ弟さんには言わないだろさ。
男と女ってのはそういうもんさね」ふふんっ


テオドール「成る程。白さんが何故にお使い頼んだか理解できました。」ふむ。

粋「地獄の姉ちゃん 外堀から埋めるタイプかよ
そりゃ来たくねえわ」うっわー。



遊女A「アンタ等も気を付けなよ
此処等じゃボサッと歩いてたらすってんてんにされちまうよ」

テオドール「で御座いますね。私達も既に数回怖そうな女性にエンカウント致しま
遊女A「私等モンスターかよ シバくぞ糞餓鬼」


粋「Σうわ怖っ」

遊女B「これくらいじゃなきゃ 此処じゃやってけないっての」あっはっは

遊女A「だよんっとに。
アンタ等みたいなのがフラフラしてたら色々危な


侍「お?なんだこのガキ共
真っ昼間から女はべらせて 良い御身分では無いか?」ああんっ


遊女A「な?」ちっ

粋「うん。次から次へと絡まれてマジですんません。」げんなり

遊女A「ほれ 姐さんに用事なんだろ?さっさと行きな」しっしっ

テオドール「Σえ。でもっ」

遊女B「大丈夫大丈夫
ほらお兄さん達 この子等お客じゃないんだよー
ちょっと迷子らしくてね さっさとお帰りって門まで案内してやろうかとね?」


侍「おお。そういう事か
貧乏臭いガキの来る所では無いわ 帰れ帰れっ」しっしっ

粋「うわムカつく

あーくそ こんなとこで喧嘩するワケにゃ行かねえし テオ行くぞ」ちっ



テオドール「貧乏臭い不細工ヒゲのオッサンに言われたく御座いません」けっ

粋「Σなんでこんな時ばっか万倍返し!?」ひいっ

テオドール「私も仮にも貴族の端くれ 侮辱には更なる侮辱でお返しするのが礼儀に御座います!」くわっ

粋「Σいやそれ喧嘩にしかねんねーから!ホントの貴族は多分そんなのしねえ!知らないけどっ」


侍「Σおまっ
武士を愚弄するか!」むかああっ

テオドール「どの辺が武士に御座いますか
武士なら武士らしく己に誇れる言動をされたらいかがに御座いますか みっともない」ふんっ

粋「Σ追撃やめろおおお!」ひいいっ


遊女A「やば。ちょっとスッキリしたわ」ふっ

遊女B「いいぞー 外人さんやったれやったれー」わははっ

粋「Σいやいやいや煽んないで! 此処で喧嘩したら凄い怒られんだろ!?」

遊女A「気にすんな
男なら折檻されてナンボだろ」

粋「Σ何処の常識!?」




「あーもう はいはいはいはいっ
喧嘩しないのー。」

粋・テオドール「Σえ」



千様「ほらほら 道端で大声あげて格好悪いわよー?
しぶーい御侍さん そこの茶店でお話しましょー?」にっこり

侍「Σお?おうっ」



粋「え。姉ちゃん なんで」きょとん。

テオドール「あ。なんか向こう行けってゼスチャーされておられます」


魄哉「ほら今の内に」物陰から手招きっ

テオドール「Σあ、そういう事に御座いますかっ」

粋「お前 花街に袈裟って
魄哉「仕事帰りなんですっ しゃーないでしょう!」





遊女A「何あの 色々物凄いの」うわ

遊女B「何処はと言わないけど でっかー」わお。



千様(あんの腐れ生臭坊主っ
寄りによってこのアタシに 何でこんな加齢臭のするオッサンの相手なんてっ

後でお茶に大嫌いなゴキブリ混入してやるっっ!!) きいいいっ






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彬羽「何故にガキ2人 寄りによってあんな所に使いに出した。」ご立腹っ

白「お前は地獄太夫の怖さ知らないから
彬羽「は?」威圧っ




小太郎「怒られてるな」うわー。

シロ「まあ そりゃな」うむ。



白「お前はゴリ押しでケッコンさせられそうになったことが有るのか」むう。

彬羽「待て。何故にそんな事になった」

白「地獄太夫はそういう奴なんだ」

家康「これ地獄ちゃんにも話聞いた方が良さそうだね」うわー。







蒼月「俺に言えば喜んで行ってあげたのにねー」あははっ

白「お前は俺の名前でツケためるだろ」けっ

蒼月「Σバレてた!」






彬羽「すまん。ちょっと地獄太夫に繋いでくれ」

鏡子「花街の鏡に繋ぐんですか?
遠いからうまく出来るかどうか

行った方が早いと思いますよ?」どろんっ

彬羽「行きたくねえから頼んでるんだ」必死っ


白「お前も嫌なんじゃないか」むう

家康「目立つと色んな物に捕まるからね あそこ」 ああうん。

蒼月「えー いいじゃん 何で嫌なの?」ええー



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