小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

2月4日

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テオ「Σっぎゃー!!」灰ざらああっ

粋「Σだっから危ないから引っ込んでろってのに!!」ひいいっ



石燕「ホントお人好しっすよね
なんで人間の為なんぞに此処までやってやるんだか」はーやれやれ

白「人間の為とかじゃなく 今の人間銃火器使うから
昔の感覚で喧嘩売ると弱い奴等から酷い目にあうぞって話だ」きっぱり

石燕「・・たまーにボスらしく 真面目に考えてるっすよねえ」ああうん。



粋「話中ごめん! 石燕霊視お願いして良いかな

何処をどうやりゃいいか Σごふっ!?」

白「ポルターガイスト中に余所見すると危ないぞ」あーあ。

石燕「しゃーないすねえ
あ、交換条件。オバケの人はあんま怒らないでやってよろしくっす」





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テオドール「いやー今日も灰になり倒しました」

千様「Σあらやだ 後頭部でっかいコブ!」うっわ

粋「あ、やっぱなってる?」頭ずきずきっ



彬羽「で、片付いたのか?」将棋駒ぱちんっ

白「正体バレたら結構素直だったな」うん。


粋・テオドール(単に威圧感で反抗できないからですそれ)



家康「てかさ。お前副官なのに 最近あんまり着いてかないよね よしコレでどうだっ」将棋駒ぱちんっ!

彬羽「そりゃお守りが2人も居るんだ
んなゾロゾロ行く必要も無いだろ 甘い。」ぱちん。

家康「Σぐわああ! また負けたー!!」ああもうっ




粋「出来たら着いてきて欲しいけどな」たんこぶずきずきっ

テオドール「私達では耐久性に問題が御座いますからねえ」
彬羽「100%盾じゃねえか。」

家康「あ、だから行きたくないんだね」成る程。



石燕「じゃあっしは疲れたんで仮眠失礼しやす」すたすたっ

家康「お? なんか不機嫌?」おや


テオドール「結果的に人間の加勢になったのにムカつかれておられる様に御座います」

粋「あいつホント人嫌いだよなー。」頭さすりっ


彬羽「人間は自分と違うものを否定するからな。
元はと言えば 文明が出来る前は未知の物ってのはイコール命の危険に繋がる可能性の高い物だった
その辺りから 本能に刻み込まれてると考えれば仕方無いのかも知れん」ぱちんっ

家康「Σうおお 怒涛の進撃やめて! 降参っ降参しますっ!」ひいいっ




粋「あー俺がオバケ苦手なのの逆バージョンみたいな物 かな?」ふむ。

蒼月「んな気になるなら モヤシの元居た長屋で色々聞けば良いじゃん?
生の声聞きゃアンタも納得するだろよ」ごーろごろっ

粋「Σえ。それはさすがに「うっかり噂話聞いちゃうくらい何の問題もないだろ
もっと柔軟にいきななよ」しれっ



粋「えー。
まあ前から極端とは思ってたし

良いの かな?」ちらっ

白「俺知らない」



家康「ま、良いんじゃない?
やるなとは言われてないし
調べたとか言わない方が良いけどねー」あははっ

粋「だよな! よし
ちょっくら行ってくる」すたたっ

千様「相変わらず行動力凄いわねー」あらあらっ




白「で、蒼月 嗅ぎ回ったのか」

蒼月「俺もいまいちピンと来なかったからついねー
アイツ極端なんだもん」しれっ




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【裏通り 元石燕の住んでた長屋】




粋(Σ見た感じうちの数倍お化け屋敷ーーっ!!)ひいっ

長屋ボロッ。




粋「オーラどす黒っ!なんだこれっ
そりゃなんか出るだろ
え?つか他の住人は何も感じないわけ?」えええっ

テオドール「おやまあ。 台風でも来たらぺしゃんこになりそうで御座いますねえ」うっわー

粋「あれ? お前も来たの?」

テオドール「ええまあ

万一オバケに襲われたら粋さん思考止まるんで 最悪引きずって帰って来てやれと 白さんに頼まれまして「Σ兄貴オバケ屋敷って知ってたのかよ!!」



長屋の主婦「え?ちょっとオバケって」ひそひそっ

長屋の住人「アンタ等 人の家に迷惑じゃないかい?」

粋「Σあ!すんませんっ」



長屋の主婦「確かにボロいけどやめて下さいね?
小さい子供も居るんで怖がるんですよー
前に此処に居た人もそんなんばっかで迷惑でしゃーなかったわー」ため息。

粋「へ?」

長屋の住人「だなあ。気色悪い絵ばかり描いて
ちょくちょく そこの角に行くな!とか
ガキ等怯えて大変だったよ」うんうん。

粋(Σ確実に石燕だ!)



テオドール「あのーその方ですが
普段はどんな?」

長屋の主婦「へ? ああ なんか何も無い所じっと見たり かと思ったら何か投げたり
本人ガリガリだし気色悪かったねえ

ってちょっと 外人さんどしたの?」



テオドール「ふむふむ、その人の部屋だったのはおそらくこの空き部屋で御座いますね?」

長屋の主婦「Σなんで解るの!?」ええっ




粋「え?テオ どしたよ」ひょこっ

テオドール「成る程。何か投げたで御座いますか。

こちらご覧下さい うっすら壁に灰の跡が御座いますね」壁ごしっ

粋「あ、それ灰?
うわさすがしょっちゅう灰になってる奴は目ざとい「泣きますよ」



粋「つーかなんで灰?
カマドとかのかな?」

テオドール「西洋には聖灰なる魔除けアイテムが御座います。

オリジナルはまず入手不可能なので それを模したもので魔を祓う事も御座いますが
石燕さんなら独学でそれくらい出来ても不思議は御座いませんよね?」

粋「あ、確かに」ふむ。



テオドール「それにあの。粋さんは見えないとは思うのですがそのっ」

粋「ん?」




テオドール「ぶっちゃけ此処めちゃめちゃ居ます! 目を合わせたらヤバイですヤバイですとんでもない数おられますうっ!!」ひいいっ

粋「Σええええマジで「Σ見渡すんじゃ有りません!!齧られますよっ!!」くわっ


粋「え?え? ちと待って
んじゃ石燕って マジのお化け屋敷に住んでそれ手懐けてたの?」びくびくっ

テオドール「いやこれ 蒼月さんの言う『低級』の部類ですので 相手が何であれ気が向いたら襲って来ます
手懐けるとか晴明さんでも無理と思われますよ」びくびくっ


粋「へー。お前意外と物知りだな」感心っ

テオドール「これでも一応ハイクラスバンパイアに御座いますからっ!」むかっ


粋(いや ハイクラスって。
血吸った事ねえじゃんかよ) えー。



テオドール「それに 角ですか。
おそらくあちらで御座いますね」ふむ。

粋「ん?そこも何か跡あんの?」


テオドール「包丁真横に置いて体育座りでブツブツ言ってるお婆さんが見えます」冷や汗だらだらっ

粋「Σぎっやああああ!!」全力距離取りっ



テオドール「こりゃー危険に御座いますって
そりゃ子供が寄ったら注意しますって 下手すりゃ足持ってかれますもん」さらさらっ

粋「Σ落ち着け ちょっとずつ灰になってる!
すっげえ怖いの解るけど 此処で崩れられたらっ


テオドール「Σあ。目があってしまいました」

粋「Σえ」







間。







魄哉「はいはいお婆さん。 この世への恨みつらみがあるならお聞きしましょう。」にっこり。


粋・テオドール(生臭坊主が通りかかって助かった!!)ぜーぜー。




長屋の住人「へ? お坊様って
本気であそこ何か居たのか?」ええー


粋「つか何でこんな所ウロウロしてんだよ天海サマ。 助かったけど」ほっ

魄哉「庶民の暮らしを見て回るのも上の仕事ですから

あーそうですか。息子さんが悪い女にたぶらかされて あー成る程
大丈夫ですよ 此処にはもうその悪女は住んでおりませんからね?」

テオドール「Σお婆さんが心を開いている!!」おおっ



長屋の主婦「え?何 んじゃホントに此処オバケがあちこちに居るの!?」ええっ

魄哉「残念ながら」きっぱり。

粋「あの それ言ったら庶民が心穏やかに暮らせないんじゃ」

魄哉「石燕さんこう言うの自分からは言わないもので。 しつこくねちっこく聞き出して色々聞いてますんで

私情です」きっぱり

テオドール「意外と私情最優先に御座いますよね」わお。



長屋の住人「Σえ! じゃあ 何の嫌がらせだってガキ共が石投げ込んだりしたのはっ」

長屋の主婦「Σうっそ アタシなんて頭おかしいって聞こえる様に言っちゃったよ!」ひええっ

長屋の住人「そういや叩き出されたのも 誰かが家に置いてた金盗まれたとか何とか大家さんにチクったからとかっ」


テオドール「こりゃ人間嫌いにもなりますね」凄い納得。

粋「気味悪がられてただけじゃ無かったのかよ」うっわー




魄哉「此処のメンツ見る限り けして化け物も石燕さんの友では無かった様ですがね
明確な殺意と敵意を丸出しにしてくる分 人間よりはマシ といった所ですか」ふむ。

粋「あ!おい 目を合わせたら襲って来るって



魄哉「百年早い!!」くわっ!

オバケじゅわっ!


テオドール「Σ一気に数体浄化されました!!」ひいいっ

粋「Σ年季の入った生臭凄え!」ひいっ



魄哉「とまあ そう言う事です
君達 石燕さんが優しいからってあんまり昔の事嗅ぎ回るんじゃないですよ
気分良いものじゃありませんって」ほんとにもー。


粋「ああうん。ここまで悲惨とは思わなくてさ
そりゃ語りたく無いよな」うん。

魄哉「はい。納得行ったなら帰りましょう
僕も此処はあまり好きでは有りませんし」すたすたっ


長屋の住人「Σえ ちょ お坊様!」

長屋の主婦「Σあの お祓いとかきっちりしては頂けないでしょうか!?」怯えっ




魄哉「・・・・。」


粋(Σ個人的にすっげえ嫌だけど 庶民見捨てるのもとか何とか絶対葛藤してるコレ!!)



魄哉「テオ君。 君なら出来ます
お任せします」にっっこり。

テオドール「Σはいいいい!?」

魄哉「大丈夫ですよ。ほら君晴明さんから習ってるでしょう?」

テオドール「Σあくまで初歩で御座いますよ!? 第一私オバケは苦手で御座いま「ちょっと習っただけであそこまで出来るの凄いなーって 白君が褒めてましたよ」


テオドール「天と地と精霊と御名において 退きなさい!!」
バチバチバチッ!!

長屋住民ズ「Σおおお! 」拍手っ



魄哉「さて、帰りますか」すたすたっ

粋「お前ちょいちょい酷いよな」引。







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白「で、満足したか?」

粋「いや知らない方が良かった つか兄貴は知ってたのかよ」憮然っ

白「知らなくても大体想像着くし
人間のエグさは良く知ってるし」お茶ずずーっ

粋「・・そっすね。」ああうん




家康「だあもうまた負けたっ!」きいいっ

彬羽「トシか?」ふふんっ

家康「Σく!もう1丁!」びしっ


粋「お前らまだやってたの?」



蒼月「つーかさ。あのモヤシ この先どうすんだろね?
人間である以上 ずっと化け物の中ってワケにも行かないだろうにさ。
あれじゃ一生人の中に戻れないんじゃないのー?」


魄哉「何故に戻る必要が有ります?」さらり。

蒼月「Σへ? だってほら えっと。そう言うもんでしょ?」

魄哉「まあ確かに 動物に育てられた子供とか、人間なのだから人間の世界に戻さなきゃとか 捕まえて引っ張り戻すのが御人です

しかし それで幸せな一生を終えれた子の方が少ないんですよねえ」


彬羽「それは確かにな
結局は人間の勝手な価値観と我が儘に過ぎん」ぱちんっ

魄哉「ですよ。人は人の中が幸せ?思い上がりですね。
色眼鏡で見られながら生きる事のどこに幸せがあると言うのですかっての」ははんっ


家康「う。なんか私責められてる気分っ そしてまた敗けの予感」くうっ



魄哉「ま、僕が生きてる内は家主続けますし
石燕さんの寿命分くらい大丈夫じゃないですかねえ?

仕事がアレなんでいきなりポックリ逝く可能性は有りますが」

家康「Σごめんね 無理させて!」ひいっ




魄哉「て、事で 王手です。」ぱちんっ

家康「Σうおう!横から酷い!!」 連敗っ





蒼月「そんなもんなの?」えー。

白「蒼月 妖怪なのに考え方人間寄りだよな」

蒼月「いや 半分人間なのに人間の思考じゃない人に言われてもね」



粋「しっかし石燕さ。
あのお化け屋敷じゃ 全然寛げ無かったんだろなー
そいや 初対面クマが凄えとか思ったような」ふむ。

家康「ん?そういや 今はクマ無いねえ」おや。

粋「襲ってくる化け物も人も居ないからかな
安心して眠れるってのは大事だよなあ」


蒼月「あの お宅のお兄ちゃんがめちゃ頷いてるけど?」

彬羽「そいつも安心して寝てられる環境で育ってねえからな。」


千様「Σあ!だから 今めちゃめちゃ寝るの!?」はっ

白「多分関係ないぞ」きっぱり。







襖がらっ


石燕(与一)「あー 全く世話が焼けるわ」ため息っ

家康「あれ?石燕ちゃん昼寝じゃ無かったの?」

石燕(与一)「石燕は寝ておる
ので、しばし体貸りておるのだ」

千様「それ疲れ取れないらしいから程ほどにねー?」


蒼月「で、世話が焼けるってのは何?
キゲン悪かったしモヤシ荒れてたの?」

石燕(与一)「いや違う違う それは慣れたわ
ちと日課の様な物でな

寝る前なんぞ面白い武勇伝は無いかと毎度ムチャぶりしてくるのだ。
こっちは生前の記憶曖昧だし そろそろネタが尽きそうでなあ」うーん。

一同(Σまさかの寝かしつけ!!)







千様「成る程 安眠出来そうね」

蒼月「話クッソつまんなそうだもんね。
そりゃクマも取れるか」うん。

石燕(与一)「Σ失礼な!」むかっ





魄哉「いやー 敵の居ない場所ってのは良い物ですねえ」にこにこっ

粋「居たくても存在出来ねえもんな そんなもん」うん。

白「お前何かあったのか?」





小太郎「お。テオお帰り
大丈夫か?」

テオドール「は、張り切り過ぎました」ぜーぜー。






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