小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

12月28日

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千様「あら? 今日は白君達も政務組も御仕事よー?」

茨木童子「あー うん。
俺はついでと言うか買い出し待ちと言うか
待ち合わせに使わせて貰ってます」会釈っ

千様「買い出し? あ、お正月のねー
下っ端の鬼さん達とか?」



茨木童子「いや 酒呑童子に行かせてる」真顔。

千様「・・確認するけど あの子鬼族の現ボスよね?」


茨木童子「いやメモ渡したし行ける はず?」うーん。

家康「なんでそんな不安なのに1人で行かせちゃったの?」



茨木童子「いや俺 ツノがコレだし
隠そうとしたら 虚無僧用の寸胴鍋みたいな笠被るしか無いし。」うーん。

家康「Σ不審すぎる!!」ひいいっ

千様「あー酒呑童子君なら普通の笠で事足りるものねー」うんうん。



茨木童子「このツノも万が一の時には頭突きで致命傷与えられるし 使い道無いわけじゃないんだけどなあ」ため息っ

家康「一体何を想定してるのかな?」うわあ

千様「人当たり良いけど やっぱ鬼なのねその辺」



茨木童子「と言う事で 待ってる間せめてお嬢ちゃんの子守りをな。
えーと何処まで話したっけ?」

一二三「えーと。平安京の麻呂の牛舎に蛇投げ込んだあたりだべっ」はいはいっ


家康「確実にやんちゃしてた頃の武勇伝だよね?」

千様「何がしたかったのそれ」引。






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【町 年末市】




酒呑童子「Σだっ! 何しやが

買い出しおばちゃん「邪魔だよほら でかい図体してボサッとしてんじゃないよ!」くわっ

おばちゃん「あらあらあらこっちも安い
はいちょっとごめんねー」 横入りっ

酒呑童子(Σ人間のオバハンこわっ!!)


更におばちゃん「はい退いてー あらお隣の奥さん 年末は混んでてやーねえ」肩から強行突破っ

酒呑童子「Σぐはっ!」よれっ

年末名物おばちゃん軍団和気あいあいっ



酒呑童子(Σ売場から弾かれたっ!!)がーん。


向かいの売場のおばちゃん「あらあらお兄さん大丈夫ー?年末は皆気がたってるから あ、飴ちゃん食べ Σ逃げなくてもっ」





間。




酒呑童子「ったく、人間は何するか解らねえから怖え ん?こんなだから喧嘩売るなって言ってんのかあの白髪。

あークソ腹立つ 餅しか買えてねえぞ また茨木に御使いも出来ないのかとかからかわれ ん?」




子供「さっちゃんが居ないの」べそかき袖掴みっ

酒呑童子「Σ誰!?」えええっ


子供「あのね。 そのね

さっちゃんが居ないのおお」びえええっ

酒呑童子「Σいやだから誰つか何だお前!」わたわたっ

子供「さっちゃん探してたら 帰れなぶびー!!」

酒呑童子「Σ人の袖で鼻噛むなああ!!」


子供「だって寒いんだもん」ぐしっ

酒呑童子「Σんな薄着でウロウロしてたら当たり前だろ うお自分で言っててめちゃ刺さるっ」
※基本年中半裸男。

子供「さっちゃん探してええ」びえええっ

酒呑童子「いや待て待て

えーと お前親はよ?
まずお前も迷子なんだろがよ」困惑っ

子供「居ないよ?」ぐすっ

酒呑童子「Σへ」






間。





酒呑童子「はー成る程。
親の居ないガキ育ててる寺か。」ほー

子供「うん。それでね 一番小さいさっちゃんが
おっかあ死んじゃったの知らないから 探して来るって行っちゃって
追いかけたら 帰り道解らなく
あの、おじちゃん 寒くないの?」酒呑童子の着物ぶかっと着せられっ

酒呑童子「誰がおじちゃんだ。」ムカッ



子供「ありがとう」ほっこりぬくぬくっ。

酒呑童子「ガキの鼻水ついたもんなんか着てられんねーだけだっつの
てか 連れが煩いから着てるだけで こちとら年中着なくて問題ねーっての」けっ。


子供「風邪ひくよ?」

酒呑童子「真っ直ぐな目で言うな
ったく 変なの拾っちまったな」ちっ



子供「これからどうしよ?」

酒呑童子「・・マジでどうしよ」うーん。






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【割烹春一】



シロ「Σはあ?迷子保護っ お前がかっ!?」ええええっ

酒呑童子「成り行きだ」ボロッ

ひな「何があったんですか」うわ


子供「おじちゃんが芝居小屋って所のお友達に相談しようとしたら 怖いお姉ちゃんがナギナタ持って走ってきて」えーと

庵「あー。皐月か 年末公演の邪魔されると思っちゃったか」納得
酒呑童子「おじちゃん呼びやめろ」


シロ「しかしお前が子供をか。
世の中何が起きるか解らんものだ」むう

酒呑童子「言っとくけどな こいつか勝手に着いてきたんだ
野垂れるの解っててその辺に置いて来たらお前ら絶対煩いだろ Σべくしょっ!」


ひな「ですね、そう言う事にして置きましょう。
はい、御二人共暖かいお汁粉ですよー」

子供「わああ!」ぱああっ


彬羽「しかし えらく汚いな
その手の寺には幕府が何なと支援しているはずだが」ふむ。


子供「しえん?」あんこでべちょべちょっ


朱禅「もうあの着物着れねーな」うわ。

酒呑童子「無くても困らねえから良いんだよ」けっ

シロ「裸族が役に立つとは」うーん。





がららっ

粋「お!居た居たっ」おおっ

酒呑童子「ん?」

粋「おー良かった チビッ子も一緒か
いやさ。皐月がお前追っ払った時ちっさいの連れてたとか聞いてよ

どこから拐って来たんだって 芝居小屋軽くパニックになってんだけど」

酒呑童子「Σお前ら人を何だと思ってんだ!!」

粋「いや 一二三とか意外と可愛がるし
あ?そっち? みたいなよ

て事で 嬢ちゃん変な事されなかったか?」よしよし。


一同(Σ女の子だったのか!!!)





酒呑童子「なんで問答無用で犯罪者扱いなんだ」げんなり

ひな「町中で半裸でウロウロしてるからだと思います」きっぱり。






子供「えっとね、 おじさんは着物くれたから変な人じゃなくて
さっちゃん探してるの」雑煮はぐはぐ

粋「あー成る程
さっちゃんなあ」メモメモっ




酒呑童子「?」困惑っ

シロ「あやつは昔子守りのバイトやら何やらこなしておったらしいのでな」

庵「コミュ力の塊だしね」うんうん



粋「成る程成る程。

えっとカラス この子等の住んでる所だけど」

彬羽「だな。念のため調査入れる様に言っとくか」


粋「家の場所解るか?
何が見えるとかさ」

子供「えーと」うーん。

粋「あー焦んなくて良いぞ
思い出すまで 偉い人がちゃんと寝泊まり出来る所は用意してくれるかんなー」よーしよしよし



酒呑童子「あいつ凄えな。」びっくり

庵「普段目立たないけど 精神バリアフリーだからね」うんうん。




粋「つかさ。そのさっちゃんてひょっとして男の子?」

子供「Σそう! 佐一のさっちゃん!!」おおっ

一同「Σまた紛らわしい!!」



ひな「あら? と言う事は」




粋「うちの職場で預かってます」遠い目。

庵「Σえ それって」













【芝居小屋】




白「えーと。ねんころろー?」 でんでん太鼓でんでんっ

さっちゃん「びえええええええ!!!」うっぎゃあああ!!

テオドール「申し訳ございません!! 明らかな迷子を放置も出来ませんでっ!」土下座っ

皐月「Σアカン 白がひたすら壁を凝視し出した!」

つつじ「だああ粋はん はよ戻って来てえええ!!」パニックっ






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挿音「ーーって事でよ
慈善事業っつの? 寺の坊主が自発的に身寄りの無いガキ面倒見てたらしいけどよ
坊さん年寄りなもんで 幕府の支援あるとか思いも寄らなかったらしいわ」

千様「あらまあ
まあね。ちょっと前は戦国だものねー」



挿音「つー事で 親父も急いで色々手続きするってよ
お手柄じゃねえの。お疲れさん」にやにやっ

酒呑童子「俺はガキに絡まれただけだっての」けっ

茨木童子「あーはいはい
んで、買い出しはよ?」

酒呑童子「忘れた。」きっぱり


千様「まあ今回は仕方ないわよー
あ、お野菜ならうちの持ってく?」




シロ「ん? 春一に来た時は確か何か持っておったような」おや


酒呑童子「あれならカツアゲされた」しれっ

シロ「Σ鬼からカツアゲ!?」えええっ










【古寺】




ちっさい子供「わー お餅だ!」わーい。

おかっぱの女の子「どうしたのこれ!?」

子供「えーと。皆もお汁粉食べたいだろなって言ったらね
優しい赤鬼さんが持ってけってね」えへー





魄哉(酒呑童子君。 色々バレッバレです) ほろり。

※幕府上層部 ダイレクト調査中。






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