小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

11月18日

f:id:t00c:20211116102215j:plain




【割烹 春一】




庵「じゃーん。新しい着物」ほらほらっ

ひな「あら良い柄。」きゃー


朱禅「お前なー。
職場にんなもん着てきて汚してもしらねーぞ」

庵「別に私用で着る機会も無いし」ふっ

朱禅「Σなんかごめん!!」




ひな「あ、成る程
庵さんの場合 此処で着なきゃ意味ないんですね」納得

朱禅「へ? あーはいはい」

庵「あ。お盆拭いとかなきゃ」そそくさっ



シロ「普段アレだけストーカーしておって今更何を恥じらうのか」うーん。

彬羽「女ってのは解らねえな」しみじみ。





がららっ

白「あれ? 今日多いな」

ひな「ストーカーホイホ 常連さんお越しでーす」

粋「なんつーアダ名つけてんだよ」うわー。


ひな「はい気にしない お茶お茶三名様 あら?」

つつじ「5名どす。」ひょこっ

皐月「やほー。」手ふりふりっ



シロ「む?トップ2人同時に抜けて芝居小屋大丈夫なのか?」

皐月「いやー それがなあ」ため息



テオドール「大道具さん手伝ってた粋さんが 角材担いだまんま呼ばれたのに反応して勢い良く振り返った物で
ペラい木の壁を木材が貫通致しまして」

つつじ「風通し良うなり過ぎてお客はん寒いやろ
直るまで店開けれんわ」むすーっ


粋「ホントすんませんでした」縮こまりっ



朱禅「元気出せよ ほれ店からの見舞い」そっとお皿

粋「いや握り飯って」

朱禅「お前昆布の佃煮おにぎり好きだろ?
大丈夫だって壁壊すくらい うちの店もしょっちゅうだしさ。」うんうん。


ひな「うちはしょっちゅうだけど 他所の店はしょっちゅうじゃないんだけど。」

シロ「まあな。店主からして包丁投げるから」うむ。


庵「・・・」※セクハラ客投げ飛ばして店破壊するホールスタッフ。

彬羽「・・・」※モンスター客壁にめり込ませる板前。




庵「って事で 給料貯めて頑張って買ったんだけど この着物どう?」どやあっ

一同(Σ無理やり話をすげ替えた!!)



テオドール「おや 蝶々柄ですか
可愛らしゅう御座いますね」のほほーん。

皐月「へー。いおりんにしては珍しい柄やん」ほうほう

庵「たまにはイメチェンしてみようかなーって
地味なのばっかだし」照れっ




白「あんま可愛くない?」あれ?

庵「Σぐはあっ!」ぐさああっ!!


粋「Σ兄貴こらせめてオブラートに包めーっ!!」ひいいっ


白「何だろ
何か 変?」うーん。

庵「Σうぐっ!」ぐさっ


シロ「Σ更に追撃が!!」ひいいっ

ひな「ちょ 白さんやめて下さい!オーバーキルにも程が有ります!!」


白「いや貶してるんじゃなくて
何だろ?
何か違和感
朱禅「そうかそうか こちら店からのサービスとなります」

角煮おにぎりねじ込みっ



白「・・」もぐもぐ。


一同(鎮まった。)ほっ




彬羽「えーその 何だ
人にはそれぞれ好みってもんが有る事だし
中身知ってるだけに普段と違うのを違和感と感じただけかも知れねえし
さほど気にする事は無いかもしれな
ひな「彬羽さん 地味に追撃かましてます。」

シロ「慰め下手すぎんかお前」うわあ。





庵「店長 みっともないから帰って着替えて来ていい?」ずーん。

朱禅「うん。店で泣かれても何だしな」どうどう


粋「あのー
何か 誤解が有るみたいだけど
柄も似合う似合わねえも無くてさ。お前それ着方が不慣れ過ぎんだよ」

庵「・・へ?」どよーん。



粋「ちょい後ろ向いてみ?
ほれ帯 ちょっと失礼。
珍しく華やかなの着てるから此方も気張ったろ?
こういう場合はあっちもこっちも目立つ様にするとメリハリつかねーんだよ」ちゃちゃっと小降りに整えっ

ひな「あら 此方のが良いかも」ほうほう

粋「んでな ホントはこの帯ももちょいシンプルなのが良いんだよ
柄もんに柄もんはムズいんだよなー」

庵「そなの?」へー。

つつじ「せやな。 この風呂敷くらい地味なのの方が着物の柄際立ってエエわ」うんうん。

粋「あ、帯の上に濃紫の風呂敷で絞めの色を」ぐいぐいっ



シロ・彬羽(俺らは何を見せられてんだ) 困惑っ




粋「よっしゃ 1丁上がりっ
いやー良い仕事した」満足っ

ひな「前より断然良いですねー」鏡向けっ

庵「Σすごっ! お洒落って難しいっ」おおおっ




皐月「さすがはうちの敏腕スタイリストやな」ふっ

つつじ「ドンくさやけど 裏方仕事させたらほんまピカイチどすなあ」

粋「Σスタイリストじゃなくて役者見習いなんだけど!?」

テオドール(絶対こっちのが向いてると思われます)お茶ずずーっ




ひな「お洒落頑張るなら 粋さんに相談すると良いかも知れませんね
庵さん幼少期に男児として育てられた分この手の疎いですし」

庵「いやさすがに本物の男に指南して貰うのはねー

あ、でも そこらの女子より相談しやすそうだけど」うーん。

粋「何でだよ
俺はオカマじゃねーぞ」ちょいむかっ




テオドール「とか言いながら 無意識にお手拭きでお膳拭いてるからでは無いでしょうか?」

粋「Σいやこれは
ほら飯食う前はちゃんと綺麗にしないと!!」ふきふきっ




皐月「がさつな元ヤンやのに 変な所女子力高いんよなあ」

つつじ「女子力言うか 生活力言うかやけんどな」苦笑。





白「あれ? いつの間にかさっきより良くなってるな」おにぎり食べ終わりっ


庵「先生よろしくお願いします。」きりっ

粋「Σ単純!!」





シロ「良いのか それで。」

彬羽「女ってのは解らねえな」うーん。




>サイトトップに戻る