小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

11月9日

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粋「えーと。明日の茶菓子と茶葉のストックと
あー大道具のおっちゃんに頼まれてた奴 は明日行き掛けに買ってった方が良いか 急がねえし」買い出しメモチェック


北風びゅうっ


粋「Σうお寒っ!

あー兄貴等先帰ったんだろなー
下っぱは辛 ん?」



ダミアン「Σあ。」ぎくっ

粋「Σあああ!お前この前の!!
えーと 変態いじめっ子吸血鬼っ!!」ああああっ!

通行人「Σ!?」どよっ


ダミアン「Σ往来で嫌なアダ名呼ぶなああーーっ!!」





間。






【茶屋】



粋「で、何だよ
なんでまだこんな所うろついてんだよ ホレ甘酒」

ダミアン「いや血液しか飲めん。
その前になんでまたわざわざ店なんぞに」

粋「いやもし逃げてまた人襲おうとしてるんならどつかなきゃいけねえけど
話聞くにもまだ夕陽ギリ見えてるし 普通の吸血鬼じゃ会話キツイだろ?」 日傘つきの外席っ

ダミアン「殴る準備万端で気を遣われても反応に困るのだが」うーん。


粋「で、なんで居るんだよ
お前箱に詰めて祖国に送り帰されたんじゃねえの?」

ダミアン「土下座して謝って許して貰った」ふっ

粋「Σプライドの塊ですみたいな澄まし顔で!!」

ダミアン「喧しわ! 吸血鬼=トランシルバニアに強制送り付けとか この国のトップは鬼か!
よりによってヴラド卿の所とか心臓に悔い打たれた方がなんぼかマシだ!!」


粋「え?誰?」はて。

ダミアン「Σ東洋では知られとらんのか!?」がーん。



晴明「確か串刺し公 ヴラド・ツェペシュ だったかのう?」

ダミアン「Σ出たああ!!」ひいいっ

晴明「化け物に化け物見た様なリアクション取られるのも複雑よな」扇ぱたぱたっ

粋「お前がいたぶり倒したからじゃねえの?」

晴明「ピー助に加減無しで仕置きせいと言われた物での」くっくっく



粋「えっと。つまり 同族でもめちゃ怖い奴の所に送り付けられそうになっから土下座して謝って強制送還許して貰った て感じかよ?」

晴明「うむ。自力で帰国するまで、この国で悪させん様に私が見張りしておったがな 暇だし」

ダミアン(Σ全く気付かなかった!!)心臓ばくばくっ




粋「悪い事言わねえから寄り道しねえでとっとと帰った方が良いぞ
俺らの周りヤバイのしか居ねえし 目をつけられたら悲惨だぞ?」ひそっ

ダミアン「・・お前も大概苦労しておる様だな」なんとなく察し。


晴明「それがの、放免するにあたり条件が1つ有るのだ
それを果たすまでこやつは帰れんのだ」

粋「ん?条件って?」



ダミアン「・・テオドールの奴に一言謝れと。
それまで出国許可出ないんだとっ」すんごい屈辱っ

粋「あーうん。 まあ故郷で虐めてたみたいだし1言謝った方が良いかもな 」うん。

ダミアン「いや確かに子供の頃はなんであそこまでやったのか自分でも後悔せんでもないが

今改めて昔はすまなかったと言って被害者的にどうなんだと思わなくも無いしで」うーん。

粋「Σ思ったよりちゃんと考えてた!!」



晴明「なんじゃ なんでさっさと適当に謝って終わらんかと思ったらそういう事か」

ダミアン「吸血鬼というか悪魔は階級社会だからな

そこそこ成長すればいたぶられる者の立場にもなるしで 己のした事を嫌でも思い知ると言うか」

粋「えーと。ちなみに焼却処分されかかる様な何したんだよ?」

ダミアン「家柄だけの出来損ない。さっさとくたばれーとか手拍子つきでからかったり
泣き虫毛虫挟んで捨てろとか家の前に毛虫大量にばら蒔いたり
何でか出世した時は 半人前がお情けでとか解り安くプークスクス的なのを聞こえる様にだな」

晴明「どこの嫌な女子じゃ。」



粋「あー そりゃ謝っても無理かも
テオの奴 1度無理ってなったらとことん敵視するし」うーん。

ダミアン「それでなくても殴られるくらいはするだろうな」ふっ

晴明「どんだけ世間の荒波に揉まれて 己の惨さ思いっ知ったんじゃお前。」


粋「特に 家柄とか生まれが云々はダメっぽいなあ
つかそれのせいで 出生弄りダメなんじゃねえの
あいつ」ふむ。

晴明「ん?なんぞあったのか?」


粋「兄貴の生まれからかった酒呑童子
熱燗出来ましたと煮えたぎった酒両手に持って追いかけ回してぶっかけまくったり
それから後は 嫌いで御座いますとか本人の前でスッパリ言ったり、事有る事に滅べば良いのに感隠す気ゼロですんげーわ」うん。

ダミアン「Σあいつそんなんだったっけ!!」ひいいっ



粋「うちの兄貴にすんげー懐いてるから俺も弟感覚で見てるけどよ
確かに貧弱で体力無くて気弱くてケンカ出来ねーけど

あいつは根性が凄まじい」 真顔。

晴明「ようよう考えたら下手に顔出したら煮えた油ぶっかけられるかもしれんな」わははっ

ダミアン「Σこの国に染まり過ぎだろこっわああ!!!」ひいいっ

粋「いやこの国自体はそんな物騒じゃねーから。
ただその 揉め事は起こさない方が良いかも
なんせそのお前を強制送還しようとしたのがテオ含め俺らの過保護な保護者だし

不器用な癖にあれやこれや頑張るからあいつ可愛がられてるしで
今もっかい敵認識されたら この国の軍かこの国の妖怪全員 最悪両方敵に回す事態になりかねないっつか」冷や汗っ

ダミアン「Σどんなコネ使やそうなるんだよ!」ひいいっ


晴明「コネというか 偶然にも保護者がこの国の最大権力者であり
ヘタレ吸血鬼が盲信しておるのがこの国のモノノケ頭よ」

ダミアン「・・あいつ何でそんなのばっか縁があるんだよ」ええー


粋「本人も結構強くなったけどな。精神的にだけど。

防弾の日傘貰ったら これで役にたてる!とかって盾やります!って銃弾ガンガンの中突っ込むし」

ダミアン「Σえ」

晴明「まあ 一発発砲にも耐えれずひっくり返る奴だからの
即銃圧に負けてひっくり返って灰になったらしいが」

粋「他にもケンカは出来ないけど
目眩ましなら!とか 霧になったりとかー」えーと。

晴明「ああ、その後どうやるか解らんでとりあえず霧ぶわぶわしておったらしいのー
某将軍がウケとったわ」うむ。

粋「後は ゴーレム相手に油断しまくった兄貴が足ひっ捕まれてぶん投げられたのにキレて ゴーレムのスネ蹴っ飛ばして自分もスネ破壊で悶絶して灰になったりとか」



晴明「今敵視されたらえらい事になりそうじゃの?」あーあ。

ダミアン「」絶句。


粋「お前 こんなの出来る?」

ダミアン「Σ出来ねーしやんねえよ!!」


晴明「ま、そういう事だ
ぼっちでお前に虐められていた小僧は 異国で共に恵まれ逞しくなったでの

その無意識に見下す精神 改めた方が良いぞ?」くっくっく。

ダミアン「は?別に見下してなんぞ」むっ


晴明「ほんに無意識か。
ま、話だけではそんな物であろう

しかしだ。己が反省しておるのならきっちり詫びは入れておけ
許して貰えるかは微妙だが、それは幼いとは言えやらかしたお主の罪ぞ。受け止めろ」ふふんっ


ダミアン「あの こいつが一番見下してる気がするんだけど。」

粋「性格悪い若作り爺さんだからしゃーない」うん。


晴明「何とでも言え小僧共めが。
最近の子供は図体はでかいがやはり尻は青いのう」ふーやれやれ

ダミアン「Σ青くねえよ!!」むかああっ

粋「いや ジャパニーズ言い回し言い回し」どうどうっ







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テオドール「コマさん!構えはこうに御座いますねっ!」ランチャー構え足ぶるぶるっ

コマ『おっけー。』親指ぐっ

ダミアン「Σえ。ちょっ」


テオドール「爆裂四散しなさい!幼児趣味の変態サディスト!!」くわっ

どむっ!!!



千様「この前一二三ちゃんの血吸おうとしたものねー。
しゃーないわね」南無。

小太郎「テオが積年の恨み貼らしたいって言わなかったら 白に蒸発させられてたけどな」わんっ

鏡子「一二三さん皆さんに大事にされてますねえ」

一二三「えへへー。」照れっ




白「やっぱ反動てふっ飛んで灰になってるけどな。」灰つっつき。

シロ「もはや何の緊急性も感じんな」うむ。






粋「あの、焚き付けた俺らのせい?これ」

晴明「実際に相手が思ったより成長しとるの見れば 見下しも無くなり心からの謝罪となるかと思ったのだが

まあ。問題が問題だけに自己責任であろ」なげやりっ




魄哉「お疲れ様です 母国帰られます?」

ダミアン「ト、トランシルバニア以外でっ」煙ぷすぷすっ


魄哉「解りました 明日朝イチで手配しましょ


彬羽「この前の変質者がまた出たってのは本当か」ゴゴゴゴゴゴッ

魄哉「40秒だけ逃げて下さい!
超高速で手続き致します!!」紙と筆すちゃっ

ダミアン「Σ逃げ切れるかこんなもん!!

だああ二度とこんな国来るもんかあああっ!!」





テオドール「あれ?私 勝ちました?」おおおっ

粋「あーうん

結果そうだな」えーと。

晴明「まあ被害者に 謝っとるから許してやれとは言えんわな」うむ。





白「一時のテンションで身を滅ぼす って奴か」ふむ。

魄哉「Σ君時々無茶苦茶察し良いですよね!?
ちょ もう少しもう少しですから諦めないで逃げ下さいっ!!」高速手続き筆ががががっ!






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